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黒の盗賊団の本拠地
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朝になり、押し入れから梨乃亜は、出てきて美代と伊吹を起こして、宿を出る準備をさせました。
あの刺客の2人の部屋は、もう誰もいませんてした。宿屋の女将は、宿代と料理代金を踏み倒されたと怒っていました。
梨乃亜と美代は、厠へ寄るので、伊吹に財布を渡して刺客の分も払うように言いました。
「伊吹、まとめて払っておいて…」
「わかりました…」
厠から戻ると宿屋の女将は、上機嫌で入口には番頭や中居さんを並ばせてお見送りしました。
「ありがとうございました…またのお越しをお待ちしております!」
「やけに丁寧な挨拶ね…」
「姫様とばれたのでは、ないだすか?」
「伊吹、何か言ったの?」
「そんな事は、怖いから言わないです…あっ財布返します…」
「あれ?軽いわね…一番大きい小判がないわ…伊吹!」
「何か、大きい小判を渡して釣りはいらねぇと言っときました…すげぇー気持ちいいですね」
「伊吹!…あの小判一枚でひと月は、ゆうに泊まれるのよ…しばらく貧乏旅よ」
「伊吹!おらのご飯代が…」
「ごめんなさい…」
伊吹は、走って逃げていきました。梨乃亜と美代は顔を見合わせて、あきらめました。
「まあ、いいわ…」
「行くだすか…どうやって、女の子探すだすか?
「姫様奥義、香り追跡よ…女の子にはわからないように着物のそでに香りを付けたのよ…」
「全然、匂わないだすよ…」
「これは、独特の訓練を受けた者しか、かぎ分けられないわ…こっちね…」
「梨乃亜様、凄いだす!」
「行くわよ…」
梨乃亜達は、香りを頼りに進んでいきました。進んでいくと山の中腹にお寺がありました。伊吹もこそこそ、着いてきます。
「たぶん、ここにいるわね…」
「それじゃあ、こらしめるだすか!」
「まあ、待って…盗賊団だから、昼間は寝ているはずだから…いい作戦があるわ…」
「作戦だすか?」
「伊吹もちょっと来て…」
「怒らないでくださいね…」
梨乃亜は、作戦をふたりに伝えて、準備に入りました。
「伊吹は材料を買ってきて…」
「美代は私とあれを探すわよ…」
伊吹は町まで買い物に行かせ、梨乃亜と美代は林の中に入り、何かを探して歩きました。しばらくするとそれは集まり、伊吹も買い物から帰ってきました。
3人は近くの民家の台所を借りて、おはぎをたくさん作り始めました。出来上がると夕方になってました。
「よし、おはぎが出来たわね」
「食べたいだす…1個いいだすか?」
「だめよ…盗賊団さん達用だから…ふふふ」
「梨乃亜様、怖い…」
美代は、ほっかむりをして、おはぎをお寺に届けに行きました。
「おばんです…おばんです」
「何だ…何のようだ!」
「おはぎ、だくさん作っだ、良かったら食べてけろ…」
「お、それは有難い…」
「出来立てだから、早く食べるだすよ」
「おう、わかった…いただきます」
しばらくするとお寺の中から、うめき声が複数聞こえてきました。実はおはぎの中に「姫様奥義 薬草鑑定」と「女中心得 薬草料理」でお腹を痛くする薬草を探して、おはぎにまぜていました。
「よし、今よ! いくわよ!」
「はいだす…」
「怖いですよ…」
「伊吹行くわよ!」
梨乃亜は、伊吹の尻をおもっきり、手でひっぱたきました。
「いたー、けどやる気出たっ!」
伊吹は先頭をきって、お寺の中に突っ込んでいきました。梨乃亜と美代もあとに続きました。
お寺のお堂の中に入るとお腹を押さえた者が、10人くらい転がっていたので、次々ともぐら叩きのように頭をひっぱたき、気絶させていきました。
奥の部屋に入るとあの女の子もいて、お腹を押さえて、こちらを睨んでいますが、お構いなしに梨乃亜は頭をひっぱたきました。その側には、髭をはやした偉そうな奴がいたので、ひっぱたき縛りあげました。
「伊吹、ひと走りして、役人呼んできて…」
「はい、わかりました」
梨乃亜と美代は、奥の倉庫に行くと鍵がかかっていたので、偉そうな奴から鍵を取り、中を開けました。
思った通りにお宝の山が入ってました。やはり、黒の盗賊団の本拠地でした。しばらくすると役人が数名到着しました。
「どうしましたか?あっこいつら黒の盗賊団だ…こんなところに潜んでいたのか…」
「何か、お寺に来たら、うめき声が聞こえてきて、中を見るとみんな倒れてました…」
「そうだす…何かお腹が痛いと言ってただす…悪い物食べただすかね…」
「こわっー、この人達!」
「伊吹!」
梨乃亜達は、役人にあとを任せて、また旅立ちました。
「もうすぐ、西の大国だし…今日は頑張ったから、今晩もご馳走を食べましょう!」
「えっご馳走だすか!でもお銭がないだすよ」
「えへへ、これこれ…」
梨乃亜は、財布から小判を2枚出して見せました。
「それ、どうしただすか?」
「だって、昨日の宿代と料理代は盗賊団さんが払うと言ってたので、偉そうな人から貰っておいたわ」
「こわっー、それに多く貰ってるし…」
「伊吹!」
3人は西の大国に向かって、進んで行きました。
あの刺客の2人の部屋は、もう誰もいませんてした。宿屋の女将は、宿代と料理代金を踏み倒されたと怒っていました。
梨乃亜と美代は、厠へ寄るので、伊吹に財布を渡して刺客の分も払うように言いました。
「伊吹、まとめて払っておいて…」
「わかりました…」
厠から戻ると宿屋の女将は、上機嫌で入口には番頭や中居さんを並ばせてお見送りしました。
「ありがとうございました…またのお越しをお待ちしております!」
「やけに丁寧な挨拶ね…」
「姫様とばれたのでは、ないだすか?」
「伊吹、何か言ったの?」
「そんな事は、怖いから言わないです…あっ財布返します…」
「あれ?軽いわね…一番大きい小判がないわ…伊吹!」
「何か、大きい小判を渡して釣りはいらねぇと言っときました…すげぇー気持ちいいですね」
「伊吹!…あの小判一枚でひと月は、ゆうに泊まれるのよ…しばらく貧乏旅よ」
「伊吹!おらのご飯代が…」
「ごめんなさい…」
伊吹は、走って逃げていきました。梨乃亜と美代は顔を見合わせて、あきらめました。
「まあ、いいわ…」
「行くだすか…どうやって、女の子探すだすか?
「姫様奥義、香り追跡よ…女の子にはわからないように着物のそでに香りを付けたのよ…」
「全然、匂わないだすよ…」
「これは、独特の訓練を受けた者しか、かぎ分けられないわ…こっちね…」
「梨乃亜様、凄いだす!」
「行くわよ…」
梨乃亜達は、香りを頼りに進んでいきました。進んでいくと山の中腹にお寺がありました。伊吹もこそこそ、着いてきます。
「たぶん、ここにいるわね…」
「それじゃあ、こらしめるだすか!」
「まあ、待って…盗賊団だから、昼間は寝ているはずだから…いい作戦があるわ…」
「作戦だすか?」
「伊吹もちょっと来て…」
「怒らないでくださいね…」
梨乃亜は、作戦をふたりに伝えて、準備に入りました。
「伊吹は材料を買ってきて…」
「美代は私とあれを探すわよ…」
伊吹は町まで買い物に行かせ、梨乃亜と美代は林の中に入り、何かを探して歩きました。しばらくするとそれは集まり、伊吹も買い物から帰ってきました。
3人は近くの民家の台所を借りて、おはぎをたくさん作り始めました。出来上がると夕方になってました。
「よし、おはぎが出来たわね」
「食べたいだす…1個いいだすか?」
「だめよ…盗賊団さん達用だから…ふふふ」
「梨乃亜様、怖い…」
美代は、ほっかむりをして、おはぎをお寺に届けに行きました。
「おばんです…おばんです」
「何だ…何のようだ!」
「おはぎ、だくさん作っだ、良かったら食べてけろ…」
「お、それは有難い…」
「出来立てだから、早く食べるだすよ」
「おう、わかった…いただきます」
しばらくするとお寺の中から、うめき声が複数聞こえてきました。実はおはぎの中に「姫様奥義 薬草鑑定」と「女中心得 薬草料理」でお腹を痛くする薬草を探して、おはぎにまぜていました。
「よし、今よ! いくわよ!」
「はいだす…」
「怖いですよ…」
「伊吹行くわよ!」
梨乃亜は、伊吹の尻をおもっきり、手でひっぱたきました。
「いたー、けどやる気出たっ!」
伊吹は先頭をきって、お寺の中に突っ込んでいきました。梨乃亜と美代もあとに続きました。
お寺のお堂の中に入るとお腹を押さえた者が、10人くらい転がっていたので、次々ともぐら叩きのように頭をひっぱたき、気絶させていきました。
奥の部屋に入るとあの女の子もいて、お腹を押さえて、こちらを睨んでいますが、お構いなしに梨乃亜は頭をひっぱたきました。その側には、髭をはやした偉そうな奴がいたので、ひっぱたき縛りあげました。
「伊吹、ひと走りして、役人呼んできて…」
「はい、わかりました」
梨乃亜と美代は、奥の倉庫に行くと鍵がかかっていたので、偉そうな奴から鍵を取り、中を開けました。
思った通りにお宝の山が入ってました。やはり、黒の盗賊団の本拠地でした。しばらくすると役人が数名到着しました。
「どうしましたか?あっこいつら黒の盗賊団だ…こんなところに潜んでいたのか…」
「何か、お寺に来たら、うめき声が聞こえてきて、中を見るとみんな倒れてました…」
「そうだす…何かお腹が痛いと言ってただす…悪い物食べただすかね…」
「こわっー、この人達!」
「伊吹!」
梨乃亜達は、役人にあとを任せて、また旅立ちました。
「もうすぐ、西の大国だし…今日は頑張ったから、今晩もご馳走を食べましょう!」
「えっご馳走だすか!でもお銭がないだすよ」
「えへへ、これこれ…」
梨乃亜は、財布から小判を2枚出して見せました。
「それ、どうしただすか?」
「だって、昨日の宿代と料理代は盗賊団さんが払うと言ってたので、偉そうな人から貰っておいたわ」
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