異世界で探がす愛の定義と幸せカテゴリー

彦野 うとむ

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序章

救世主と言う名のもとに

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 「俺はおっぱいが大好きだ。誰が何と言おうとおっぱいが大好きだ。美女の巨乳や美少女のつるぺったんが大好きだ!」
 
 人通りの少ない道とは言え、女性に対し、大の男が声高らかに女性の胸について熱弁をふるっている。

 「良いかよく聞け。巨乳の良い所は、年齢関係なく至極のたわわだ。つるぺったんの良い所は……、20歳を越えたら聖域なるんだ!」
 
 男はそう言うと、”これこそ正義!”と言わんばかりに拳を天高く突き上げ、空を見上げた。
 一方、意味の分からない熱弁をふるわれている女性は無表情のまま、微動だにせず男を見つめる。
 
 「だがな。忘れるな」
 「……何をですか?」
 「乳首だ」
 「は?」
 「乳首を無くして乳は語れない。語れないのだよ」
 
 何を言うのかと思えば、更に訳の分からない事を言いだす。
 しかし、男は至って真剣だった。
 突き上げていた拳を自分の顔まで下すと、その拳を震わせながら心の叫びを口に出す。

 「乳首が無い乳なんてお前、ただのお前、あれだお前……。脂肪の塊じゃろがい!! 柔らかデブの横腹じゃろがいぃ!!」
 
 全く心に響かない心の叫びをぶつけられる無表情の女性。
 男はお構いなしに言葉を続ける。

 「何故、男は女人にょにんのおっぱいを触るのか、君には分かるか?」
 「……さぁ。分かりませんし、知りたくもありません」
 「バカお前、お前バカ。よく聞け。何故、男が女人のおっぱいを触るのか? それはな……、そこに乳首があるからさ」
 
 男は遠い目をしながら満足気な表情を浮かべる。

 「……遠い目をしながらキメ顔されても、気持ち悪いのは変わりませんよ」
 「気持ち悪いって言うな! 言われ慣れてるけど、傷つきやすいメンタルなんだ!」
 「分かりました」
 「分かってもらえて嬉しいです!」
 「では、そろそろ死んでください」
 「すみません。ちょっと待ってもらえませんか?」
 「何故です?」
 「えっとあの、何故、死ななきゃならないのでしょうか?」
 「先ほども説明しましたが、死んでいただかないと、貴方を異世界にお連れ出来ませんので」
 「oh、テンプレキタコレ。ホントにそんなお約束なんてあるの?」
 「何の事を言っているのか分かりませんが、こちらも、余り時間がありませんので。では早速」
 「待って待って! ちょちょ、ちょっちょっと待って、まっ! あ……」

 そこで記憶が途切れた。
 俺はただ、おっぱいが好きなだけなのに……。
 あ、いや。
 尻や太ももも好きだ。
 うん、大好きだ。
 小学生の時、尊敬していた男の先生が、名言を言いながら女の先生にビンタされてたのを、意識が途切れる直前に思い出した。

 「ふとモモも桃もモモのうち」

 最後がこれかよ……。
 
 
 ――バチン! バチン!
 
 何かを叩く音が聞こえる。
 徐々にそれが自分の頬を叩く音だと気づく。

 「痛い痛い痛い痛い!」
 「やっと起きましたか」
 「な、ななな何すんの!?」
 「勝手に気絶されても困ります」
 「え? 殺されたんじゃないの?」
 「まだ何もしてません。メンタル弱いですね。よわよわのふにゃふにゃですね。軟弱者ですね。気持ち悪い」
 「……な、泣いても良いですか?」
 「兎に角、異世界にお連れしますので付いてきてください」
 「そこで俺は……。あ! 用事思い出しちゃった。も~、俺ってばおバカちゃん。てへぺ――」
 「ここで殺りますか?」
 「冗談です」
 「ではこちらへ」
 「はい……」

 路地裏へと入って行く名前も知らない女性。
 その後ろを付いて行く。
 女性の見た目を一言で表すなら絶世の美女。
 日本語を普通に話してはいるが、純粋な日本人ではないのは分かる。
 どこの国のハーフなのかクオーターなのか分からないが、今まで見てきた雑誌のモデルや芸能人など比較にならないほどの美女なのだ。
 その上、真面目でクールなキャリアウーマンと言う感じが、何かそそられるモノがある。
 特にぴっちりとフィットしたスカートが、お尻の形を見事までに表現している。
 

 拝啓、父上殿
 
 このスカートは良い仕事をしています。
 こう、ガバッと顔面を押し付けたくなります。
 絶対、出来ませんが。
 しかし、だがしかし! 妄想の中では貴方の息子は創造主。
 神なのです。
 どんな事をしても許されるのです。
 だって、神様だから。
 妄想の中で、この美女のお尻にあんな事やこんな事なんて出来ちゃうのです。
 そう、美女が振り向き、虫けらでも見るような目で私を見ようとも。
 そう、それが殺意の波動に目覚めそうな眼差しでも。
 私は創造主。
 色んな事が出来ちゃうのです。が、身の危険を感じるのでそろそろ妄想を終了します。
 父上もお体には気を付けて下さい。
 
 貴方の親愛なる息子より。

 
 恋愛ドラマや少女漫画なら、恋が芽生えるように男と謎の美女は見つめ合う。
 唯一、恋愛ドラマや少女漫画と違うと言えるとしたら、美女は無表情な上、目が殺気に満ちていたことだけだろう。
 恋のトキメキのような場面ではなく、蛇に睨まれた蛙のように沈黙が続く。
 男は居た堪れない沈黙に口を開いた。

 「良い尻ですね」
 
 その言葉と同時に、謎の美女は男の首に剣を突き付ける。

 「無言で私に突き付けている、その剣は何処から出したのでしょうか? 先ほどまで、持っていなかったように思われるのですが。ハッ! もしかして秘密の穴から!」
 
 鈍感な者でさえ嫌でも気づいてしまうほど、無言のまま剣を突き付けていた美女の殺気が膨れ上がる。
 
 「すみません! 本っ当にすみませんでした!」
 
 直立不動の姿勢で、今にも泣き出してしまいそうな男を見て、美女は溜息をつきながら剣を下ろす。

 「はぁ……。この扉を開けて中へ入って下さい」
 「あ、はい」

 美女に言われるがまま、男は扉を開け中へと入る。
 どこかのショップだろうか、アンティーク物がズラリと並んでいた。

 「いらっしゃイ」

 店の奥から店主らしき声が聞こえた。
 棚やガラスケースに並んでいる品物を見ていると、美女が店主に声をかける。
 
 「ガンフさん、連れて来ました。例の物をお願いします」
 「あいヨー」
 
 店の奥から3m近くある大男が現れた。
 男は口をあんぐりと開けたまま大男を見上げる。
 
 「あ、そう言えば自己紹介がまだでしたね。私はエスカ・ぺルトル。こちらの方がガン・ガンフさん。この店の店主をしておられます」
 「よろしク。……どうしタ?」

 物理的に色々無視している大男に、開いた口が塞がらない男は、ゆっくりとエスカの顔を見る。

 「どうしました? 気分でも悪いのですか?」
 「ぼく、おうちに帰って、近所の猫に餌をやらないと、だから、帰ります。お疲れ様でした」
 
 男がきびすを返して立ち去ろうとした瞬間、男の頭を大きな手がガシッと掴む。

 「うはハは。初めてだ。俺を見て戦いを挑まなかった奴ハ」
 「た、たた、戦いを挑むなんて、め、めっそーも御座いません!」
 「こちらの方は青星から連れて来たので、ガンフさんの事をご存じないかと思います」
 「おおー、青星か~。話には聞いてたガ、本当に連れて来るとはナー」
 「ご、ごめんなさい! 産まれて来てごめんなさい! 申し訳ありません!」
 「面白い御仁だナ。うはハはは!」
 「取りあえず、例の物を」
 「オウ、そうだっタそうだっタ」

 ガンフは箱を取り出しエスカに渡した。
 エスカはその箱を男に差し出す。

 「お名前を教えていただけませんか?」
 「はい! 大三郎です! 杉田大三郎すぎただいざぶろう35歳、独身です!」
 「杉田大三郎は、我、エスカ・ぺルトルの名のもとに汝と契約する事を誓う」
 「はい! 誓います!」

 その言葉を言うとエスカの持っていた箱が光だした。

 「杉田さん。私の持っている箱を開けて下さい」
 「サーイエッサー!」

 大三郎はエスカの持っている箱を開ける。
 中から眩い光が溢れだし、その光が徐々に消えていく。

 「箱の中に何が入っていますか?」
 「え?」

 大三郎が箱の中を見ると、一枚の真っ白な紙が入っていた。
 
 「か、紙が、入ってます」
 「それを取り出してください」

 大三郎がおずおずと箱の中に入っている紙を取り出すと声が聞こえた。

 
 ”この世界を救いし者よ。汝が進むべき道を示し、汝が欲するものを示そう”
 
 ”汝が苦難に立ち向かう時、この世の全てが汝に力を授けるだろう”
 
 ”この世界を救いし者よ。汝は勇者を超える者と我ら神々が認めよう”

 
 大三郎は何処から聞こえてくるのか分からない声にオロオロするばかりだった。
 エスカとガンフは石のように固まったままだ。
 大三郎はそれに気づきこっそり逃げるように出口に向かう。 

 「お、お邪魔、しました~」

 大三郎が扉を開けるとお約束の異世界の街が広がっていた。
 ファンタジーアニメでよく見る中世風の街並み。
 一度そっと扉を閉める。
 もう一度開けてみる。
 変わらない。
 
 「変わり過ぎ!! どう見ても変わり過ぎ! あるぇ? 俺、こんな所に住んでたっけ? ブーンって走る車が……馬車ですよ? 俺の目の前でドナドナってるよ。キーンって飛ぶ飛行機の代わりに飛んでるの……、ハーピー? うぉおおお! ハーピーだ! うぉうぉうぉ、すげすげすげ、あぁ、大事な所は……上手く毛で隠れてるよっ! そこはアニメっぽいのかよっ! 見えとけよっ!」

 大はしゃぎの大三郎。
 
 「杉田さん! いえ、杉田様!」
 
 その大声にビクッとなりながら、大三郎が店の中へ振り向くと、エスカが真顔で近づいてくる。
 
 「ぼ、ぼぼぼ、僕はべ、べべべべ別に、ハーピーのち、乳首やア、アソコが見えるかもって期待してた訳じゃないしぃ~、に、にに逃げようとかも思ってなかったしぃ~。ンピュピュ~♪」
 
 思いつく限りの言い訳にならない言い訳をし、吹けない口笛を吹く大三郎を、ゴミを見るような目で見る。

 「あ、すごい。そのゴミを見るような目が、弱いメンタルに突き刺さる。けど! ご褒美になるまで頑張ります!」
 「これが……救世主ですか」
 「え?」
 「貴方は、神々から勇者を超える唯一の存在、『救世主』と認められたんですよ」
 「ありがとうございます。ところでですね、そろそろ帰りたいのですが、どうやって帰れば良いのでしょう?」
 「帰る? 何処にですか?」
 「家にですけど?」
 「帰れませんよ」
 「おっぱい揉むぞ」
 「切り落としても良いのでしたらどうぞ」
 「ちょーっと、エスカ……さんだっけぇ? 異世界に連れて行くとか、殺すとか、救世主だとか、そんな事を言われて、はい分かりました、オイラ、世界救っちゃいます何て言うと思う?」
 「異世界に行きたいと言いましたよね? ですから、ちゃんと異世界にお連れしましたよ。殺すのは冗談です。殺さなくても連れて来れますから。それに、救世主は神々がお決めになった事ですから、私に言われても困ります」
 「おう、エスカ嬢。さらっと殺さなくて良いって言いましたね?」
 「はい」
 「でも、殺す気満々でしたよね? 俺の勘違いかな? あるぇ?」
 「隙あらば」
 「うぉい貴様! なして? なして殺そうとしたの?」
 「変な事ばかり言うからです」
 「変なコト? 乳首? ねぇ? 乳首のコト?」

 答えずらい事を立て続けに言ってくる大三郎に、エスカは無表情で返すが、大三郎はお構いなしに畳み掛けるように言葉を続ける。
 
 「そのドタプンにも乳首が付いとろーが! なんだ? そのドタプンは変なドタプンなのか? 変なドタプンに変な乳首が付いてるのか? どれどれ、おじさんに見せてごらん」
 「ど、どたぷん!?」
 
 店の入り口で、大三郎とエスカのくだらないやり取りを見かねたガンフが、いい加減にしろと言わんばかりに声をかける。
 
 「お二人サん。店の前でそんなに騒がれたら客が来なくなル。中へ入ってくレ」
  
 大三郎とエスカは、申し訳なさそうに店に入る。
 二人が店に入ると、ガンフが飲み物を出してくれた。
 大三郎とエスカはカウンターの椅子に座り一旦落ち着く。

 「杉田さマ、さっき、エスカさんが言ってた救世主なんですガ」
 「あ、あの、ガ、ガンフさん……でしたっけ?」
 「ハイ」
 「エスカさんもそうだけど、俺に様って付けなくても」
 「いいエぇっぇぇぇえエえ!!」
 「ひぃぃい!」
 
 突然、ガンフが大声を出した所為で、大三郎は少しちびった。

 「神々かルぁあ! 救世主と認められた御仁ぅおヲー、呼び捨てに何か、出来まセんガぁあ!!」
 「ひぃぃい! 分かりました! ごめんなさひぃぃい!」
 
 大三郎とガンフのやり取りは、色々とカオスになっているので、エスカが気を取り直し説明を始める。

 「コホン。杉田様、先ほどは失礼いたしました。私から説明いたします」
 「お、おおお、おお願い、しまします!」
 「杉田様をこの星にお連れしたのは理由があります」
 「ほ、星?」
 「はい。青星、つまり、杉田様の地球で異世界と呼ばれている世界は、別の惑星の事なんです」
 「は?」
 「地球で宇宙と言われている物は一つではありません。地球で言われている宇宙は神々に比例して存在します。そして、宇宙と宇宙が干渉しあう事もありません。別次元になってしまいますからね」
 「……それを異世界って言うんですけど」
 
 エスカは大三郎と出会ってすぐに”この人は馬鹿だ”と理解していたので、お馬鹿でも分かるように噛み砕いて説明をしたら、逆に”大丈夫?”みたいな顔で見られてしまい、分かり易く説明しようとした自分が恥ずかしくなってしまった。

 「あ、耳が赤くなった」
 「青星の人は、首を切るとどうなるんでしょうか? 興味があります」
 「話を続けて下さい! 聞きたいなぁー、俺すげー聞きたいなー」
 「……。今この世界で起きている事を、他の世界の人にやり遂げてもらいたいのです」
 「どうして?」
 「この世界は、神々が作った遊び場みたいなものなのです」
 「へ? 遊び場?」
 「はい。神々同士がルールを決め、この世界の人々にやり遂げさせる。そしてやり遂げた人の願いを叶える」
 「まぁ、よく聞く話ではあるけど……」
 「先ほど、宇宙は神々に比例して存在すると言いましたよね?」
 「うん。一人の神様に、一つの宇宙が存在するって事だろ?」
 「その通りです。ですが、この世界だけは、神々が御創りになったのです」
 「あ、だから、神様達の遊び場ってことか」
 「そうです。その神々が、杉田様を救世主とお認めになった」
 「神様が選んだプレイヤーってこと?」
 「プレイヤー? と言うのは良く分かりませんが、救世主はこの世界で特別な存在なんです」
 「なして?」
 「救世主だけは制約が無いのです」
 「制約?」
 「はい。例えば、勇者は魔王を倒さなければなりません」
 「そうだね」
 「英雄は、その国を守り発展させなければなりません」 
 「あー、そうだねー」
 「救世主だけは、その制約がないのです」
 「あ~、縛りプレイが無いって事か」
 「そして、一番の理由は」
 「なに?」
 「この世界全部を救えると言う事なのです!」
 「縛りあんじゃねーか! それも壮大な縛り!」
 「勇者は魔王関係で苦しんでる人しか救えません。英雄はその国に関する人しか守れません」
 「……」
 「ですが! 救世主だけはそんなの関係なく救えるのです!」
 「素晴らしい! あぁ、何と素晴らしいんだ! とでも言うと思ったかおっぱい!」
 「不埒ふらち過ぎますよ」
 「不埒でもチラシでもどっちでも良いよ。なに? この世界の人を全部救わないと、地球に帰れないってこと?」
 「何故、帰る必要があるんですか?」
 「おいどうした? このおっぱいはどうした? 俺はさっきから帰りたいって言ってるだろ? 聞こえないのか?」
 「杉田様が望めば、この世界の女性の胸は……」
 「素晴らしいね! 実に素晴らしい。救世主として頑張っちゃおうかなって言うか!」
 「どうしてですか? 女性の胸に興味がおありなんでしょ?」
 「見えてるの」
 「え!?」
 「あんたのおっぱいじゃねーよ。フラグが見えてるの」
 「ふらぐ?」
 「そー。俺がおっぱいのために救世主として頑張る! なんて言ってみ、おっぱいなんて絶対触れないから。18禁とか15Rとか言って結局、生おっぱいなんて触れないから。それでも良い! 俺、頑張るって言っても、職人芸レベルの光で乳首とか大事な所なんて見せてくれないんだから、ご褒美なんて無いんだから、俺知ってるんだからね!」
 「分かりました」
 「分かってくれた? そんじゃ――」

 エスカは大三郎の手を取り、自分の胸へとズボッと入れた。

 「こ、これで、救世主として、この世界を救っていただけますか?」
  
 エスカは顔を真っ赤にしながら大三郎に問う。
 大三郎は今にも昇天してしまいそうになりながら、箱から取った紙を握りしめた。

 ”汝の進むべき道を示そう”

 「え?」
 「え?」

 大三郎とエスカはその声に驚き紙を見る。

 ”クエスト1 リトットに居るサノスの胸を揉み倒せ”

 「……なにこれ?」
 「サノスを倒せと言うお告げですね」
 「クエストって書いてるんだけど」
 「はい、この世界ではお告げをクエストと呼びます」
 「それと、エスカさん」
 「はい」
 「倒せ、だけじゃないよね? 揉み倒せだよね?」
 「そうですね」
 「サノスって可愛いの?」
 「男性です」
 「……」
 「リトットはこの街の事で、サノスはサノス・ガンフと言います」
 「まさかね、フラグもそこまでは、無いでしょ……ね?」
 「サノスはガンフさんの弟さんです」
 
 大三郎は目の前に居るガンフを見上げる。
 そして、俯きながら顔を手で覆い。

 「おっぱいなら何でも良い訳じゃない」

 と呟いた。
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