上 下
83 / 113
学校生活〜②〜

82

しおりを挟む
翌日。
いつものように、フード姿で登校したのですが、学校入り口には、黒山の人だかりが出来ています。
皆さん、学校内に入らずに何かを待っているようですが、何があるんでしょう?

「あっ、あの子じゃない?」

「えー、フード被ってるじゃない。」

「絶対そうだって。護衛の人見た事あるもん。」

…んっ?
もしかして、この人混みの正体って…

「昨日は、フード外してたらしいよ。」

「神の色でしょ!?」

「あー、羨望の稀色。この目で拝みたかったのにぃ!!」

私のせいかぁー!?
昨日の今日で、こんなに広まるなんて…

「実は、天使だって話じゃない?」

「私は女神様って聞いたよ。」

「えー、神の使いで、極秘にこの地に降りたんでしょ?」

そこー!!
天使でも女神でも神の使いでもなーい!!
もう。しばらくフード外すのは教室だけにしよう。

野次馬の会話はスルーとして、急ぎ足で教室まで歩く。途中溜め息を吐きたくなったけど、私に付き合ってくれているカインさんの方が大変だろうから、我慢我慢。

教室に入るとすぐにいつものメンバーが迎えてくれました。

「おはよう。」

「おはようございます。大丈夫でしたか?」

「おっはぁー!凄い事になってたね。」

「おはよ。みんなサリー嬢待ち。」

あー、やっぱり私待ちだったんですね。
フード被っていてよかった。
この調子だと、教室まで見に来る人いるだろうなぁ。対応考えないと。

そう思っていた私に朗報です!





「朝の状況をみんな知ってるな?対応として、しばらくの間、全学級の移動教室は無し。あと、ここへの他の学年やクラスの者の立ち入りは禁止とする。いいな?」

「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」

先生達で対策を考えてくれたようです。
要するに、私は朝にフード姿で登校して、この教室から一歩も出ないで過ごして、帰りにフードを被って教室から出て帰るの生活をしたらいいって事ですよね!?

でも、そうなるとお兄様とお姉様とは学校内では会えないですね。あれ?っていう事は、ルーお兄様とも会えないって事ですか!?

ショボーン…

「……なぁ、先生。」

「うん?な、何だ、ですか!?」

カインさん?

「俺は護衛として、サリーナ嬢のそばにいる事を許可されてるんだよな?」

「そ、それは、もちろん!」

「ふむ。了解。」

(…という事は、なら入室O Kなんだな。)

カインさんの目論見がわからずに首をひねる私と何かに勘付いて頷くアリシアちゃんを見て、何かを企んでいるカインさんは満足そうに笑みを浮かべています。

テオ君とキラ君も首を傾げて不思議そうにしてるけど、いったいカインさんは何を考え付いたの?

(さぁ、サリーナ嬢の為に一肌脱ぎますか。)
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

もしかしてこの世界美醜逆転?………はっ、勝った!妹よ、そのブサメン第2王子は喜んで差し上げますわ!

結ノ葉
ファンタジー
目が冷めたらめ~っちゃくちゃ美少女!って言うわけではないけど色々ケアしまくってそこそこの美少女になった昨日と同じ顔の私が!(それどころか若返ってる分ほっぺ何て、ぷにっぷにだよぷにっぷに…)  でもちょっと小さい?ってことは…私の唯一自慢のわがままぼでぃーがない! 何てこと‼まぁ…成長を願いましょう…きっときっと大丈夫よ………… ……で何コレ……もしや転生?よっしゃこれテンプレで何回も見た、人生勝ち組!って思ってたら…何で周りの人たち布被ってんの!?宗教?宗教なの?え…親もお兄ちゃまも?この家で布被ってないのが私と妹だけ? え?イケメンは?新聞見ても外に出てもブサメンばっか……イヤ無理無理無理外出たく無い… え?何で俺イケメンだろみたいな顔して外歩いてんの?絶対にケア何もしてない…まじで無理清潔感皆無じゃん…清潔感…com…back… ってん?あれは………うちのバカ(妹)と第2王子? 無理…清潔感皆無×清潔感皆無…うぇ…せめて布してよ、布! って、こっち来ないでよ!マジで来ないで!恥ずかしいとかじゃないから!やだ!匂い移るじゃない! イヤー!!!!!助けてお兄ー様!

異世界の美醜と私の認識について

佐藤 ちな
恋愛
 ある日気づくと、美玲は異世界に落ちた。  そこまでならラノベなら良くある話だが、更にその世界は女性が少ない上に、美醜感覚が美玲とは激しく異なるという不思議な世界だった。  そんな世界で稀人として特別扱いされる醜女(この世界では超美人)の美玲と、咎人として忌み嫌われる醜男(美玲がいた世界では超美青年)のルークが出会う。  不遇の扱いを受けるルークを、幸せにしてあげたい!そして出来ることなら、私も幸せに!  美醜逆転・一妻多夫の異世界で、美玲の迷走が始まる。 * 話の展開に伴い、あらすじを変更させて頂きました。

異世界転生先で溺愛されてます!

目玉焼きはソース
恋愛
異世界転生した18歳のエマが転生先で色々なタイプのイケメンたちから溺愛される話。 ・男性のみ美醜逆転した世界 ・一妻多夫制 ・一応R指定にしてます ⚠️一部、差別的表現・暴力的表現が入るかもしれません タグは追加していきます。

異世界転移した心細さで買ったワンコインの奴隷が信じられない程好みドストライクって、恵まれすぎじゃないですか?

sorato
恋愛
休日出勤に向かう途中であった筈の高橋 菫は、気付けば草原のど真ん中に放置されていた。 わけも分からないまま、偶々出会った奴隷商人から一人の男を購入する。 ※タイトル通りのお話。ご都合主義で細かいことはあまり考えていません。 あっさり日本人顔が最も美しいとされる美醜逆転っぽい世界観です。 ストーリー上、人を安値で売り買いする場面等がありますのでご不快に感じる方は読まないことをお勧めします。 小説家になろうさんでも投稿しています。ゆっくり更新です。

転生したら美醜逆転世界だったので、人生イージーモードです

狼蝶
恋愛
 転生したらそこは、美醜が逆転していて顔が良ければ待遇最高の世界だった!?侯爵令嬢と婚約し人生イージーモードじゃんと思っていたら、人生はそれほど甘くはない・・・・?  学校に入ったら、ここはまさかの美醜逆転世界の乙女ゲームの中だということがわかり、さらに自分の婚約者はなんとそのゲームの悪役令嬢で!!!?

美醜逆転世界でお姫様は超絶美形な従者に目を付ける

朝比奈
恋愛
ある世界に『ティーラン』と言う、まだ、歴史の浅い小さな王国がありました。『ティーラン王国』には、王子様とお姫様がいました。 お姫様の名前はアリス・ラメ・ティーラン 絶世の美女を母に持つ、母親にの美しいお姫様でした。彼女は小国の姫でありながら多くの国の王子様や貴族様から求婚を受けていました。けれども、彼女は20歳になった今、婚約者もいない。浮いた話一つ無い、お姫様でした。 「ねぇ、ルイ。 私と駆け落ちしましょう?」 「えっ!? ええぇぇえええ!!!」 この話はそんなお姫様と従者である─ ルイ・ブリースの恋のお話。

婚約者は醜女だと噂で聞いたことのある令嬢でしたが、俺にとっては絶世の美女でした

朝比奈
恋愛
美醜逆転ものの短編です。 男主人公にチャレンジしてみたくで以前書いたものですが、楽しんでいただければ幸いです。

私は女神じゃありません!!〜この世界の美的感覚はおかしい〜

朝比奈
恋愛
年齢=彼氏いない歴な平凡かつ地味顔な私はある日突然美的感覚がおかしい異世界にトリップしてしまったようでして・・・。 (この世界で私はめっちゃ美人ってどゆこと??) これは主人公が美的感覚が違う世界で醜い男(私にとってイケメン)に恋に落ちる物語。 所々、意味が違うのに使っちゃってる言葉とかあれば教えて下さると幸いです。 暇つぶしにでも呼んでくれると嬉しいです。 ※休載中 (4月5日前後から投稿再開予定です)

処理中です...