61 / 113
学校生活〜①〜
60
しおりを挟む
孤児院に行くのはまた今度。という事になったけど、別れぎわまで「侮蔑の稀色を綺麗だと思うの本当!?」と質問責めでグッタリです。
みんなには、不快な色に見えるんだって。
あんなにキラキラした綺麗な色なのに…
「ねぇ、カインさん。カインさんは、ルーお兄様が産まれた時どう思った?」
「んっ?」
「嬉しかった?色見てガッカリした?」
「あー。流石に初めて見た時はビックリしたけど、嬉しかったぞ?捨てる気は更々なかったし、な!」
「そっかぁ、よかった。」
「それに、あいつは周りに恵まれているよ。特に、今はサリーナ嬢もいて余計に。」
孤児の話が気になって詳しく聞いたら、産まれてすぐに捨てられる子が多いとか。醜い色を持って生まれた定めみたいなものだって言ってた。ちなみに、知り合った二人は両親が元々孤児で行き場がなくて、ずっと孤児院で育ったんだって。
それぞれが持つ色に遺伝ってあまり関係無いらしい。だから、醜い色の孤児が両親でも、美しい色の子は産まれるんだって。だたし、似た系統の色が引き継がれる事は良くあるみたい。うちのお兄様とお姉様は、両親からの系統色だしね。
この話を聞いて、真っ先にルーお兄様の事が頭に浮かんだ。カインさんは、気にしてないように振舞ってるけど、本当のところはルーお兄様が産まれた時どうだったのかなぁって。ショックとかガッカリとかより、兎に角、ビックリしたらしい。見たことのない不細工で。私にとっては、見たことのない美少年だったけどね。
ある意味、私の産まれた時に似てる。
見たことのない色にビックリされた点では一緒。私としては、馴染みのある色過ぎてガッカリしたのを覚えてる。
「俺は、色でハンデがあるならと勉強や剣術、絡まれた時の為にと護身術、って具合に教えたら、いつのまにか名が知れ渡るようになっていた。」
「それは良い事?」
「あぁ。俺はその頃、すでにライアンさんの部下だったからな。子供が同い年ならと、会わせるようになり、友人が出来た。数年後には、サリーナ嬢が産まれ、ハンデだったはずの色を綺麗だと言ってくれた。あいつに、ルアンにとって、今が一番幸せだと思う。」
ありがとな。
優しく頭を撫でてくれたカインさんが一番幸せそうに見えた。
きっと、生まれてきた子供の為に何をどうするべきか考え、たくさんの事をして、たくさん悩んだと思う。
***
「サリー!大丈夫だった?絡まれたり、いじわる言われたりしなかった?式典で校長がいやらしい目でサリーの事見てたけど、あの後何もなかった?」
帰宅後すぐに、近づいてきて次から次へと質問するお父様。
…今日は入学初日ですよ?
この調子だと、毎日その日の報告しないといけないかも。
…うん。うちの親の過保護も大変だ。
みんなには、不快な色に見えるんだって。
あんなにキラキラした綺麗な色なのに…
「ねぇ、カインさん。カインさんは、ルーお兄様が産まれた時どう思った?」
「んっ?」
「嬉しかった?色見てガッカリした?」
「あー。流石に初めて見た時はビックリしたけど、嬉しかったぞ?捨てる気は更々なかったし、な!」
「そっかぁ、よかった。」
「それに、あいつは周りに恵まれているよ。特に、今はサリーナ嬢もいて余計に。」
孤児の話が気になって詳しく聞いたら、産まれてすぐに捨てられる子が多いとか。醜い色を持って生まれた定めみたいなものだって言ってた。ちなみに、知り合った二人は両親が元々孤児で行き場がなくて、ずっと孤児院で育ったんだって。
それぞれが持つ色に遺伝ってあまり関係無いらしい。だから、醜い色の孤児が両親でも、美しい色の子は産まれるんだって。だたし、似た系統の色が引き継がれる事は良くあるみたい。うちのお兄様とお姉様は、両親からの系統色だしね。
この話を聞いて、真っ先にルーお兄様の事が頭に浮かんだ。カインさんは、気にしてないように振舞ってるけど、本当のところはルーお兄様が産まれた時どうだったのかなぁって。ショックとかガッカリとかより、兎に角、ビックリしたらしい。見たことのない不細工で。私にとっては、見たことのない美少年だったけどね。
ある意味、私の産まれた時に似てる。
見たことのない色にビックリされた点では一緒。私としては、馴染みのある色過ぎてガッカリしたのを覚えてる。
「俺は、色でハンデがあるならと勉強や剣術、絡まれた時の為にと護身術、って具合に教えたら、いつのまにか名が知れ渡るようになっていた。」
「それは良い事?」
「あぁ。俺はその頃、すでにライアンさんの部下だったからな。子供が同い年ならと、会わせるようになり、友人が出来た。数年後には、サリーナ嬢が産まれ、ハンデだったはずの色を綺麗だと言ってくれた。あいつに、ルアンにとって、今が一番幸せだと思う。」
ありがとな。
優しく頭を撫でてくれたカインさんが一番幸せそうに見えた。
きっと、生まれてきた子供の為に何をどうするべきか考え、たくさんの事をして、たくさん悩んだと思う。
***
「サリー!大丈夫だった?絡まれたり、いじわる言われたりしなかった?式典で校長がいやらしい目でサリーの事見てたけど、あの後何もなかった?」
帰宅後すぐに、近づいてきて次から次へと質問するお父様。
…今日は入学初日ですよ?
この調子だと、毎日その日の報告しないといけないかも。
…うん。うちの親の過保護も大変だ。
10
お気に入りに追加
1,049
あなたにおすすめの小説
もしかしてこの世界美醜逆転?………はっ、勝った!妹よ、そのブサメン第2王子は喜んで差し上げますわ!
結ノ葉
ファンタジー
目が冷めたらめ~っちゃくちゃ美少女!って言うわけではないけど色々ケアしまくってそこそこの美少女になった昨日と同じ顔の私が!(それどころか若返ってる分ほっぺ何て、ぷにっぷにだよぷにっぷに…)
でもちょっと小さい?ってことは…私の唯一自慢のわがままぼでぃーがない!
何てこと‼まぁ…成長を願いましょう…きっときっと大丈夫よ…………
……で何コレ……もしや転生?よっしゃこれテンプレで何回も見た、人生勝ち組!って思ってたら…何で周りの人たち布被ってんの!?宗教?宗教なの?え…親もお兄ちゃまも?この家で布被ってないのが私と妹だけ?
え?イケメンは?新聞見ても外に出てもブサメンばっか……イヤ無理無理無理外出たく無い…
え?何で俺イケメンだろみたいな顔して外歩いてんの?絶対にケア何もしてない…まじで無理清潔感皆無じゃん…清潔感…com…back…
ってん?あれは………うちのバカ(妹)と第2王子?
無理…清潔感皆無×清潔感皆無…うぇ…せめて布してよ、布!
って、こっち来ないでよ!マジで来ないで!恥ずかしいとかじゃないから!やだ!匂い移るじゃない!
イヤー!!!!!助けてお兄ー様!
異世界の美醜と私の認識について
佐藤 ちな
恋愛
ある日気づくと、美玲は異世界に落ちた。
そこまでならラノベなら良くある話だが、更にその世界は女性が少ない上に、美醜感覚が美玲とは激しく異なるという不思議な世界だった。
そんな世界で稀人として特別扱いされる醜女(この世界では超美人)の美玲と、咎人として忌み嫌われる醜男(美玲がいた世界では超美青年)のルークが出会う。
不遇の扱いを受けるルークを、幸せにしてあげたい!そして出来ることなら、私も幸せに!
美醜逆転・一妻多夫の異世界で、美玲の迷走が始まる。
* 話の展開に伴い、あらすじを変更させて頂きました。
異世界転生先で溺愛されてます!
目玉焼きはソース
恋愛
異世界転生した18歳のエマが転生先で色々なタイプのイケメンたちから溺愛される話。
・男性のみ美醜逆転した世界
・一妻多夫制
・一応R指定にしてます
⚠️一部、差別的表現・暴力的表現が入るかもしれません
タグは追加していきます。
異世界転移した心細さで買ったワンコインの奴隷が信じられない程好みドストライクって、恵まれすぎじゃないですか?
sorato
恋愛
休日出勤に向かう途中であった筈の高橋 菫は、気付けば草原のど真ん中に放置されていた。
わけも分からないまま、偶々出会った奴隷商人から一人の男を購入する。
※タイトル通りのお話。ご都合主義で細かいことはあまり考えていません。
あっさり日本人顔が最も美しいとされる美醜逆転っぽい世界観です。
ストーリー上、人を安値で売り買いする場面等がありますのでご不快に感じる方は読まないことをお勧めします。
小説家になろうさんでも投稿しています。ゆっくり更新です。
転生したら美醜逆転世界だったので、人生イージーモードです
狼蝶
恋愛
転生したらそこは、美醜が逆転していて顔が良ければ待遇最高の世界だった!?侯爵令嬢と婚約し人生イージーモードじゃんと思っていたら、人生はそれほど甘くはない・・・・?
学校に入ったら、ここはまさかの美醜逆転世界の乙女ゲームの中だということがわかり、さらに自分の婚約者はなんとそのゲームの悪役令嬢で!!!?
美醜逆転世界でお姫様は超絶美形な従者に目を付ける
朝比奈
恋愛
ある世界に『ティーラン』と言う、まだ、歴史の浅い小さな王国がありました。『ティーラン王国』には、王子様とお姫様がいました。
お姫様の名前はアリス・ラメ・ティーラン
絶世の美女を母に持つ、母親にの美しいお姫様でした。彼女は小国の姫でありながら多くの国の王子様や貴族様から求婚を受けていました。けれども、彼女は20歳になった今、婚約者もいない。浮いた話一つ無い、お姫様でした。
「ねぇ、ルイ。 私と駆け落ちしましょう?」
「えっ!? ええぇぇえええ!!!」
この話はそんなお姫様と従者である─ ルイ・ブリースの恋のお話。
婚約者は醜女だと噂で聞いたことのある令嬢でしたが、俺にとっては絶世の美女でした
朝比奈
恋愛
美醜逆転ものの短編です。
男主人公にチャレンジしてみたくで以前書いたものですが、楽しんでいただければ幸いです。
私は女神じゃありません!!〜この世界の美的感覚はおかしい〜
朝比奈
恋愛
年齢=彼氏いない歴な平凡かつ地味顔な私はある日突然美的感覚がおかしい異世界にトリップしてしまったようでして・・・。
(この世界で私はめっちゃ美人ってどゆこと??)
これは主人公が美的感覚が違う世界で醜い男(私にとってイケメン)に恋に落ちる物語。
所々、意味が違うのに使っちゃってる言葉とかあれば教えて下さると幸いです。
暇つぶしにでも呼んでくれると嬉しいです。
※休載中
(4月5日前後から投稿再開予定です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる