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のんびりは出来ないようです?

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***

「…で?そんなフードしてる理由は何?」

第二次試験終了後。
迎いに来てくれたカインさんに説明して、一緒に家まで来てもらいました。

「えーと、それは…」

「見せた方が早いのでは?どちらにしろ、入学したらバレるんだし。」

そう。学校に通うようになったら、教室ではフードを取らないといけない。一応、フード着用の許可願いを出す予定だけどね。その前に合格なるか、分からないし。

フードと色眼鏡外して、顔を上げると…

「えっ?はっ?か、神の色…!?」

うん。最初の反応、みんな一緒だね。
改めて思うけど、そんなに驚く事なんだねー。この色。うーん…

「驚かれる事に驚いてるだろ?」

「だって、生まれた時からこの色だし。」

「だよなー。」

「うん。という訳なの!わかった?」

向き直ると、

「……………。」

あれっ?目と口開けてたまま、固まってる?ってか、これって…

「この嬢ちゃん。このまま気失ってるぜ?」

あっ、やっぱり?




***

「はっ!ゆ、夢…?そうよね!!神の使いを見るなんて事、ある訳ない…って、ここどこ?」

「あっ、起きました?」

「へっ!?か、か、か…」

「か?」

「神の使いー!?」

「違います!」

気を失っていた彼女を客間のベットに休ませて、様子を見に来たら、これだもの。

「改めて。私はサリーナ・クロード。見ての通り、神の色と言われる黒が私の色なの。だから、普段はフードと色眼鏡で隠してるんだ。騒ぎになっちゃうから。」

「…私は…アリシア。まさか、神の使いが同じ受験生だったなんて…」

もう!だから、違うってば!!

ガチャ

「失礼するよ?起きたかな。具合はどう?」

「びっくりされたでしょ?私も産んでびっくりだったわー。」

「お父様!お母様!」

ってかお母様!?産んでびっくりって!!
まっ、私は前世のまんまでショックだったけど。

「あー!あ、貴女はリリーナ様!?」

おっ?お母様、お知り合い?

「あらっ?どこかでお会いしたかしら?」

「い、いえ。ただ、この国の三大美女と呼ばれたシシリー様の溺愛する一人娘、それがリリーナ様ですから。シシリー様に尊敬、憧れを抱いている者で知らない者はいません。」

「シリーお婆様って憧れの的なの?」

「えぇ!!シシリー様と言えば、美しい色を持ちながら偉ぶらない。その上、心の美しさで相手を選ばれた方だと有名なんです!まさか、シシリー様のお孫さんが神の使いだったなんて!!」

いや、だから違うって。

「特級への入学が決まりましたら、是非!是非、ご一緒に学校生活を送らせて下さい!!」

「それって…お友達?」

「そんな!友達だなんて、恐れ多い!下僕としてお側に…」

げぼく…下僕!?いやいや、ダメでしょ!!

「と、友達がいいです!女の子のお友達、出来るの嬉しい!!」

嘘は言ってない。
別に、下僕がいらな…女友達欲しかったの!!うん、そうなの!!

と、いう訳でお友達出来ましたー!!
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