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のんびりは出来ないようです?

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「サリーナちゃん!助けてー!」

何かあったんですか?」

涙目で助けを求めるのはロベルトさん。私が初めて役所に来た時にいた、若いお兄さん。
あれから、大体1週間~10日間の間に一回はお父様の職場にお邪魔してます。
で、私がしている事と言えば…

「お父様。これが今日から明後日までの期限の物で、上から順番に並べてます!他もまだ期限ありますが、日付毎に並べて棚に入れましたからね!」

「有難う。いやぁー、サリーが手伝ってくれると助かる。」

お父様のお手伝い中です。
書類まとめが毎日何百枚もある部署で、期限まで間に合わない事もしばしばらしく「猫の手も借りたい。」という状況だったので、お手伝いを買って出ました。
最初はのんびりしていてと渋っていたお父様でしたが、まずは、期限順にまとめることから始め、書類チェックが誰でも良いものと責任者=お父様案件を分けて、提出が役所内なのか国所になのかで分類する事をやったら、お仕事スムーズに進んで、お父様大喜びでした。
それを見ていた職員さん達からも頼まれて、書類整理のお手伝いをしたら喜んでもらえたので、来るたびにみんなのお手伝いをしています。

「で、ロベルトさん。どうしたんですか?」

「これ見て!」

ロベルトさんが持って来た書類をお父様と見ると…

《稀色の対応格差を肯定すべき》
他の国では、色を基準とした上・下がきちんと成されている。我が国でも対応を差別するべきだと思う。

と、ある一文に書いてあった。
国民の意見書類で、これに関しての意見交換を希望するとの問い合わせらしい。
問題は、他国の差別が酷すぎる事。その為、国の方針で平等を掲げている我が国に、移住してくる他国の人は後を絶たない。しかも、多くが者なのだという。

稀色は遺伝しないと言われている。
それでも、人の好みというのはあるから者は結婚、ましてや子を持つ事は難しい。
そうなると、いつかは国の人口も減っていくだろうし、このままの状況を怪訝する人がいるのも分かる。

でも、他国と同じにしようという考えは違うと思う。どんな見た目であろうと平等にって国の考えに私は賛成だし。何よりも、わたしにとって、世間一般のだもん。
その人達を差別って許せない!!

「これは、意見交換だけで済むと思うか?」

「無理でしょうね。総官及び幹部全員の出席を望んでますし、この書類の責任者…。」

「あぁ。コイツって事は、息子も出てくるな。」

んっ?

んんっ?

あっ!?

「やな奴だっ!!」

ドヤッ!

「「ブッ!!」」

あれっ?違った?

「いや、合ってるけど。はぁー、サリー、そういうのは大声でしかもドヤ顔で言ったらダメだから。」

あっ、はーい!!


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