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顔も忘れてきた頃合いだというのに、今更夫ヅラされても……
顔も忘れてきた頃合いだというのに、今更夫ヅラされても……④
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公妃の間に監禁されてから、早くも1週間が経つ。
ジルは大公の許しが無い限り外を歩く事も出来ず、窮屈な生活を余儀なくされている。生活に必要な物は全て室内にあるとは言え、かなり辛い。窓から庭園の様子を眺める事が唯一の楽しみなのだが、監禁生活が長くなるにつれ、自由に飛び回る鳥に嫉妬してしまうようになってきているあたり、精神状態がやばめだ。
ブラウベルク帝国でも軟禁されていたわけだが、庭園や大学院等は自由に歩き回れていたので、不快感は最小限だった。勿論命の危険は常にあったのだろうが、ハイネの庇護下にあったため、恐怖心を感じなくても済んでいた。
(私の事は忘れるようにとフェーベル教授に伝言をお願いしたけど、ちゃんと伝わっているわよね……? ハイネ様は恩人なのだし、私の事なんか忘れて幸せになってほしいわ)
監禁生活により、ボケボケになった頭でハイネを思い出し、重い溜め息を吐いた。
綺麗事を考えようとする思考と、憂鬱な時の様な状態になっている身体、ギャップが生まれる理由が分からない。
ブラウベルク帝国との戦況は、ジルの耳に入らないようにしているようで、ハイネの動向を予想する事は出来ない。それでも一日何度も顔や声を思い返すため、心の中の彼の存在は薄れなかった。
「ジル様、そろそろお召し替えをお願いいたします」
寝起き姿のまま、窓の外を眺めるジルを見咎め、使用人が近付いて来た。彼女とは大公との結婚式の際に面識を持っていたのだが、以前より態度が良い。ジルを大公妃として認める気にでもなったのだろうか?
「そろそろ大公がいらっしゃいます。そのお姿のままお会いになるのですか?」
「着替えるわ。ドレスは公爵家から運ばせたグレー色の地味な物をお願い。肌をあまり露出させたくないから」
「もっとジル様の魅力を引き出せるドレスがありますのに、勿体ないですね」
大公は1日に2、3度王妃の間を訪れ、ジルに接触しようと試みる。そのたびに透明な壁に阻まれているらしく、この一週間ジルには指一本触る事が出来ていない。そのパントマイムをするかの様な不気味な様子をみるたび、マルゴットの呪いの気配を感じる。変な話、呪いの発動からマルゴットのジルを守ろうとする意思を感じ取れるため、寂しさが和らいでいた。
(それにしても、そろそろ大公、私に飽きてくれないかしら?)
これだけ毎日通われ、目に映る異性が大公だけだというのに、全くと言っていい程興味が湧かない。以前は貴公子然とした彼の容姿や柔らかい物腰は悪くないと思ったのに、心の中での価値観がガラリと変わってしまったようだ。
「ジル様、また大公から贈り物が届いております」
使用人がグレーの地味なドレスと共に、深紅のドレスを携えてきた。目がチカチカするほど鮮烈な血の様な色だ。
「朝見るにはキツイ色ね……」
「素敵な色です。きっとお似合いになりますよ」
広げて見せられると、胸元や背中がかなり深く開いていて、扇情的なデザインだった。
思わず、眉間に皺が寄ってしまう。
「そんな破廉恥なドレス、着たくないわ」
「でも明日の大公の誕生祝賀式典では、大公が贈ってくださったドレスからお召し物を選ぶべきかと」
男と会わない様にと監禁生活を強いられているジルではあったが、どういう風の吹きまわしなのか、大公の誕生祝賀式典に引っ張り出される事になった。大公が既婚者なのに単独で参加する事に対して、ジルの父等が文句を言ったため、ジルを隠し続ける事が出来なくなったのだろうか?
「……じゃあ、パウダーピンクのドレスを」
「フィッシュテールが特徴的なドレスですね。良い選択だと思います。アクセサリーはパールが付いた物に致します」
ピンク色を選ぶ様な気分ではないものの、そのドレスはハイネックで唯一露出が最低限に抑えられていたため、大公の気持ち悪い視線から防御出来そうに思われた。
この日は夜までの間3度大公の襲来を受けた。大抵意味不明の妄言を繰り返す大公なのだが、2度目に来た時は比較的頭がまともで、パレードに参加するのは大公一人でという事と、夜会にはジルはほんの少し参加する事等を告げられた。接触出来ないどころか、近くにも寄れない状態である事を考慮しての事らしかった。
ジルとしてはあまり大公妃らしく振る舞いたくもないため、式典でジルに任される事がテラスから手を振る事と、夜会に少し顔を出す事だけになり、胸を撫でおろした。
誕生祝賀式典の日、ジルは大公妃付きの使用人達に周囲を固められ、式典の為に準備される。
プラチナブロンドの髪は丁寧にコテで巻かれ、ドレスと同色のピオニーを形どった小さな帽子を頭に乗せられる。宮殿で働いているだけあって、腕がいいらしく、人形の様なメイクを施されたジルは、鏡の前でパチパチと瞬きした。人間の顔はメイクによって大きく印象が変わるらしい。
パウダーピンクのドレスは、色的にチープで子供っぽくなるかと思ったが、生地をよく見ると、細かく銀糸で刺繍されていて、ギリギリの所で上品さを保っていた。
「ジル様、大公はパレードの為に先に出発なさいました。30分程でこちらに戻ってまいりますので、今からジル様をテラスにお連れします」
「分かったわ」
公国では国の統治者の誕生祝賀式典の際、パレードの後、大公やその家族や親戚はテラスに出てその姿を国民に見せる事になっている。
ジルも大公と結婚する前までは、父にこの行事に連れて来られ、サクラになっていた。
(あの頃は大公妃になるだなんて夢にも思わなかったわ。ただ好きな人と結婚できるものだとばかり考えてた)
物思いにふけりながら、宮殿の侍女に先導されながら長い階段を上る。
グレート・ウーズ王国への旅や、ここ1週間程の引きこもり生活がたたり、若干きつい。
(このまま引きこもっていたら、また体重が戻ってしまうのかもしれないわ。でも大公の興味が無くなるならそれもいいのかもしれないわね)
漸くテラスの階まで辿り着くと、階段付近に立っていた近衛兵が敬礼する。
彼に目礼して通り過ぎようとしたが、いきなり手を握られ、ギョッとした。紙の様な質感の物を握らされる。振り返り、近衛兵の顔を見ると、よく知る男だった。
(どうしてここに!?)
口の前に人差し指を立てる男はハイネの侍従のオイゲンだった。居るはずのない人物の登場で、手渡された物は、重要な事が書かれているのだと思い至る。
「ジル様どうかなさいましたか?」
「い、いえ……何でもないわ」
不思議そうな顔でジルを振り返った侍女の目からオイゲンに渡された紙を隠す為、ジルは手を後ろに回した。
「事前に聞いていた警備の配置ではあそこには近衛兵を置かない事になっていたと思うのですが……。私の記憶違いなのかもしれませんけど」
バクバクと鳴る心臓を抑える。オイゲンが何をしに敵国の宮殿まで来たのか分からないが、不用意な事を言って、彼を危険に晒すわけにはいかない。
「配置が変わったのではないかしら?」
「そうなのかもしれないですね。本日は1,000余名の近衛兵全員が出動してますから、余剰人員を回してくれたのかもしれません」
「テラスに行きましょう。階段を上ったら暑くなってしまって……風にあたりたいわ」
「もう直ぐ着きます」
前を行く侍女を急がせ、ジルはオイゲンに渡された紙に素早く目を通した。
”夜会での大公とのファーストダンス後、出来るだけ早くダンスフロアを抜け、1階南側の化粧室までお願いします”
(嘘!? こ、これってまさか私を脱走させてくれようとしてるって事なのかしら?)
ジルは大公の許しが無い限り外を歩く事も出来ず、窮屈な生活を余儀なくされている。生活に必要な物は全て室内にあるとは言え、かなり辛い。窓から庭園の様子を眺める事が唯一の楽しみなのだが、監禁生活が長くなるにつれ、自由に飛び回る鳥に嫉妬してしまうようになってきているあたり、精神状態がやばめだ。
ブラウベルク帝国でも軟禁されていたわけだが、庭園や大学院等は自由に歩き回れていたので、不快感は最小限だった。勿論命の危険は常にあったのだろうが、ハイネの庇護下にあったため、恐怖心を感じなくても済んでいた。
(私の事は忘れるようにとフェーベル教授に伝言をお願いしたけど、ちゃんと伝わっているわよね……? ハイネ様は恩人なのだし、私の事なんか忘れて幸せになってほしいわ)
監禁生活により、ボケボケになった頭でハイネを思い出し、重い溜め息を吐いた。
綺麗事を考えようとする思考と、憂鬱な時の様な状態になっている身体、ギャップが生まれる理由が分からない。
ブラウベルク帝国との戦況は、ジルの耳に入らないようにしているようで、ハイネの動向を予想する事は出来ない。それでも一日何度も顔や声を思い返すため、心の中の彼の存在は薄れなかった。
「ジル様、そろそろお召し替えをお願いいたします」
寝起き姿のまま、窓の外を眺めるジルを見咎め、使用人が近付いて来た。彼女とは大公との結婚式の際に面識を持っていたのだが、以前より態度が良い。ジルを大公妃として認める気にでもなったのだろうか?
「そろそろ大公がいらっしゃいます。そのお姿のままお会いになるのですか?」
「着替えるわ。ドレスは公爵家から運ばせたグレー色の地味な物をお願い。肌をあまり露出させたくないから」
「もっとジル様の魅力を引き出せるドレスがありますのに、勿体ないですね」
大公は1日に2、3度王妃の間を訪れ、ジルに接触しようと試みる。そのたびに透明な壁に阻まれているらしく、この一週間ジルには指一本触る事が出来ていない。そのパントマイムをするかの様な不気味な様子をみるたび、マルゴットの呪いの気配を感じる。変な話、呪いの発動からマルゴットのジルを守ろうとする意思を感じ取れるため、寂しさが和らいでいた。
(それにしても、そろそろ大公、私に飽きてくれないかしら?)
これだけ毎日通われ、目に映る異性が大公だけだというのに、全くと言っていい程興味が湧かない。以前は貴公子然とした彼の容姿や柔らかい物腰は悪くないと思ったのに、心の中での価値観がガラリと変わってしまったようだ。
「ジル様、また大公から贈り物が届いております」
使用人がグレーの地味なドレスと共に、深紅のドレスを携えてきた。目がチカチカするほど鮮烈な血の様な色だ。
「朝見るにはキツイ色ね……」
「素敵な色です。きっとお似合いになりますよ」
広げて見せられると、胸元や背中がかなり深く開いていて、扇情的なデザインだった。
思わず、眉間に皺が寄ってしまう。
「そんな破廉恥なドレス、着たくないわ」
「でも明日の大公の誕生祝賀式典では、大公が贈ってくださったドレスからお召し物を選ぶべきかと」
男と会わない様にと監禁生活を強いられているジルではあったが、どういう風の吹きまわしなのか、大公の誕生祝賀式典に引っ張り出される事になった。大公が既婚者なのに単独で参加する事に対して、ジルの父等が文句を言ったため、ジルを隠し続ける事が出来なくなったのだろうか?
「……じゃあ、パウダーピンクのドレスを」
「フィッシュテールが特徴的なドレスですね。良い選択だと思います。アクセサリーはパールが付いた物に致します」
ピンク色を選ぶ様な気分ではないものの、そのドレスはハイネックで唯一露出が最低限に抑えられていたため、大公の気持ち悪い視線から防御出来そうに思われた。
この日は夜までの間3度大公の襲来を受けた。大抵意味不明の妄言を繰り返す大公なのだが、2度目に来た時は比較的頭がまともで、パレードに参加するのは大公一人でという事と、夜会にはジルはほんの少し参加する事等を告げられた。接触出来ないどころか、近くにも寄れない状態である事を考慮しての事らしかった。
ジルとしてはあまり大公妃らしく振る舞いたくもないため、式典でジルに任される事がテラスから手を振る事と、夜会に少し顔を出す事だけになり、胸を撫でおろした。
誕生祝賀式典の日、ジルは大公妃付きの使用人達に周囲を固められ、式典の為に準備される。
プラチナブロンドの髪は丁寧にコテで巻かれ、ドレスと同色のピオニーを形どった小さな帽子を頭に乗せられる。宮殿で働いているだけあって、腕がいいらしく、人形の様なメイクを施されたジルは、鏡の前でパチパチと瞬きした。人間の顔はメイクによって大きく印象が変わるらしい。
パウダーピンクのドレスは、色的にチープで子供っぽくなるかと思ったが、生地をよく見ると、細かく銀糸で刺繍されていて、ギリギリの所で上品さを保っていた。
「ジル様、大公はパレードの為に先に出発なさいました。30分程でこちらに戻ってまいりますので、今からジル様をテラスにお連れします」
「分かったわ」
公国では国の統治者の誕生祝賀式典の際、パレードの後、大公やその家族や親戚はテラスに出てその姿を国民に見せる事になっている。
ジルも大公と結婚する前までは、父にこの行事に連れて来られ、サクラになっていた。
(あの頃は大公妃になるだなんて夢にも思わなかったわ。ただ好きな人と結婚できるものだとばかり考えてた)
物思いにふけりながら、宮殿の侍女に先導されながら長い階段を上る。
グレート・ウーズ王国への旅や、ここ1週間程の引きこもり生活がたたり、若干きつい。
(このまま引きこもっていたら、また体重が戻ってしまうのかもしれないわ。でも大公の興味が無くなるならそれもいいのかもしれないわね)
漸くテラスの階まで辿り着くと、階段付近に立っていた近衛兵が敬礼する。
彼に目礼して通り過ぎようとしたが、いきなり手を握られ、ギョッとした。紙の様な質感の物を握らされる。振り返り、近衛兵の顔を見ると、よく知る男だった。
(どうしてここに!?)
口の前に人差し指を立てる男はハイネの侍従のオイゲンだった。居るはずのない人物の登場で、手渡された物は、重要な事が書かれているのだと思い至る。
「ジル様どうかなさいましたか?」
「い、いえ……何でもないわ」
不思議そうな顔でジルを振り返った侍女の目からオイゲンに渡された紙を隠す為、ジルは手を後ろに回した。
「事前に聞いていた警備の配置ではあそこには近衛兵を置かない事になっていたと思うのですが……。私の記憶違いなのかもしれませんけど」
バクバクと鳴る心臓を抑える。オイゲンが何をしに敵国の宮殿まで来たのか分からないが、不用意な事を言って、彼を危険に晒すわけにはいかない。
「配置が変わったのではないかしら?」
「そうなのかもしれないですね。本日は1,000余名の近衛兵全員が出動してますから、余剰人員を回してくれたのかもしれません」
「テラスに行きましょう。階段を上ったら暑くなってしまって……風にあたりたいわ」
「もう直ぐ着きます」
前を行く侍女を急がせ、ジルはオイゲンに渡された紙に素早く目を通した。
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