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まなびの帰宅
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鍵を取り出し、まなびは自宅であるマンションの一室のドアを開ける。
その面持ちは、あくまでいつも通り。学校にいた時と変わっていないが――実はこの時点で、まなびのテンションはMAXへと振り切っている。まなびにとって自宅のこのドアは、天国への扉なのだ。
戸締りを確認し、室内へ向き直るとまなびは「ただいまー!」と一人でウキウキと声をかける。堅苦しい制服を脱ぎ捨て、着心地のいい部屋着へメタモルフォーゼ。重たいカバンは放り出し、制服をハンガーにかけて除菌スプレーを吹きかければまなびの自由時間が始まる。
「まずはPC起動! Youtube準備!!!」
思わず口に出してしまうまなびを、咎める者は誰もいない。この何もかも自由な時間が、まなびにとっては最高なのだ。学校ではこうはいかない。
適当な動画を再生し、それをBGMにしながらまずはインスタントコーヒーを入れてお菓子を用意する。今日のおやつは、シンプルなチョコレート菓子だ。サクサクのクッキー生地に包まれた、甘いチョコレートの味が疲れた頭に染みわたる。それをコーヒーの苦みで時々リセットしながら、楽しい動画を次から次にチェックしていく。
おやつがひと段落したら、次は100均で購入した戦利品の確認だ。
「さーて、まずはランダムステッカーの開封といきますか」
ハサミで丁寧に袋を開けると、「じゃん!」と中身を取り出す。現れたステッカーは、まなびの好きなキャラクターだ。
「よっしゃあ政宗だ!!!」
思わずキャラクターの名前を呼び、ひとしきり喜んだ後まなびはカードホルダーを取り出す。中には今まで集めた、好きなアニメやゲームのカード・シールが乱雑ながらきっちりと収納されていた。その中に先ほどの伊達政宗を入れ、自分のコレクションを眺めると続いてシールファイルにもシールを入れる。どちらも、まなびにとっては大切な宝物ばかりだ。
学校にいない間、まなびはひたすらマイペースに自分の好きなことを好きなタイミングでやれる。
だからまなびは、学校にいたくないし学校以外の場所ではこんな風に自分の時間を生き生きと過ごすことができるのだ。
その面持ちは、あくまでいつも通り。学校にいた時と変わっていないが――実はこの時点で、まなびのテンションはMAXへと振り切っている。まなびにとって自宅のこのドアは、天国への扉なのだ。
戸締りを確認し、室内へ向き直るとまなびは「ただいまー!」と一人でウキウキと声をかける。堅苦しい制服を脱ぎ捨て、着心地のいい部屋着へメタモルフォーゼ。重たいカバンは放り出し、制服をハンガーにかけて除菌スプレーを吹きかければまなびの自由時間が始まる。
「まずはPC起動! Youtube準備!!!」
思わず口に出してしまうまなびを、咎める者は誰もいない。この何もかも自由な時間が、まなびにとっては最高なのだ。学校ではこうはいかない。
適当な動画を再生し、それをBGMにしながらまずはインスタントコーヒーを入れてお菓子を用意する。今日のおやつは、シンプルなチョコレート菓子だ。サクサクのクッキー生地に包まれた、甘いチョコレートの味が疲れた頭に染みわたる。それをコーヒーの苦みで時々リセットしながら、楽しい動画を次から次にチェックしていく。
おやつがひと段落したら、次は100均で購入した戦利品の確認だ。
「さーて、まずはランダムステッカーの開封といきますか」
ハサミで丁寧に袋を開けると、「じゃん!」と中身を取り出す。現れたステッカーは、まなびの好きなキャラクターだ。
「よっしゃあ政宗だ!!!」
思わずキャラクターの名前を呼び、ひとしきり喜んだ後まなびはカードホルダーを取り出す。中には今まで集めた、好きなアニメやゲームのカード・シールが乱雑ながらきっちりと収納されていた。その中に先ほどの伊達政宗を入れ、自分のコレクションを眺めると続いてシールファイルにもシールを入れる。どちらも、まなびにとっては大切な宝物ばかりだ。
学校にいない間、まなびはひたすらマイペースに自分の好きなことを好きなタイミングでやれる。
だからまなびは、学校にいたくないし学校以外の場所ではこんな風に自分の時間を生き生きと過ごすことができるのだ。
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