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ぼっちじゃない、ソロなんだ(必死)
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ぶらぶら外を歩いてみれば、なんとなく「この世界の在り方」とでもいうものが見えてくる。
初めて見た時は「単なる自然豊かな場所」ぐらいにしか思えなかったこの場所だが、そこそこ人の手入れはされているらしい。むき出しの土とはいえ誰かが踏み鳴らし、歩き続けたことによる「道路」があるし、並び立つ樹木にもよく見れば誰かが傷つけたり枝を折ってしまったりした跡がある。
どうやらここは、完全に「未開の地」というわけではないようだ。女神が「何か世のため人のためになることをすればいい」と口にしている以上、俺以外にも「人間」がいて彼らはそれなりの水準を持った生活を送っているのだろう。
原始人並みのからスタートとか文明を作るところからやらなければならない、なんてわけじゃなくて良かった……と空しい安堵を抱えながら、俺はひたすら歩く。
……ヤバい、そこそこ歩いたのになかなか他人に会わないぞ。
軽い散歩ぐらいの気持ちから徐々にウォーキングへシフト。それから、心なしか早足ぐらいにまで足を動かしてみたがなかなか他人に会えない。足を動かせば動かすほど、俺の中で焦りが加速していく。
このまま女神の言う「加護」を受けられるようなことができないのも辛いが、今後あのボロ家で生きていくのに誰か第三者がいないのはもっと辛い。
社畜時代はパワハラ上司にさんざんいびられ、しかしその愚痴を言う相手もなく嫌と言うほど孤独を味わったのだ。仕事をしていてもぼっち、飯を食べている時もぼっち、珍しい超ウルトラレアの貴重な休日もぼっち、寂しい悲しい苦しいの三十苦。こんなわけのわからない異世界に放り込まれてまでそんな生活をするのは嫌だ。
せめて「ぼっち」じゃなく、「ソロで異世界スローライフ頑張ってます(キリッ)」と言えるようになりたい……!
その一心で必死に人影を探せば――どこか遠い場所から、人の声が聞こえたような気がした。
初めて見た時は「単なる自然豊かな場所」ぐらいにしか思えなかったこの場所だが、そこそこ人の手入れはされているらしい。むき出しの土とはいえ誰かが踏み鳴らし、歩き続けたことによる「道路」があるし、並び立つ樹木にもよく見れば誰かが傷つけたり枝を折ってしまったりした跡がある。
どうやらここは、完全に「未開の地」というわけではないようだ。女神が「何か世のため人のためになることをすればいい」と口にしている以上、俺以外にも「人間」がいて彼らはそれなりの水準を持った生活を送っているのだろう。
原始人並みのからスタートとか文明を作るところからやらなければならない、なんてわけじゃなくて良かった……と空しい安堵を抱えながら、俺はひたすら歩く。
……ヤバい、そこそこ歩いたのになかなか他人に会わないぞ。
軽い散歩ぐらいの気持ちから徐々にウォーキングへシフト。それから、心なしか早足ぐらいにまで足を動かしてみたがなかなか他人に会えない。足を動かせば動かすほど、俺の中で焦りが加速していく。
このまま女神の言う「加護」を受けられるようなことができないのも辛いが、今後あのボロ家で生きていくのに誰か第三者がいないのはもっと辛い。
社畜時代はパワハラ上司にさんざんいびられ、しかしその愚痴を言う相手もなく嫌と言うほど孤独を味わったのだ。仕事をしていてもぼっち、飯を食べている時もぼっち、珍しい超ウルトラレアの貴重な休日もぼっち、寂しい悲しい苦しいの三十苦。こんなわけのわからない異世界に放り込まれてまでそんな生活をするのは嫌だ。
せめて「ぼっち」じゃなく、「ソロで異世界スローライフ頑張ってます(キリッ)」と言えるようになりたい……!
その一心で必死に人影を探せば――どこか遠い場所から、人の声が聞こえたような気がした。
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