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時の鼓動 2
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時乃は、フィンが睡眠装置を止めたので、目を覚ました。起き上がり、装置から出ると、シールドウェーブ通信機をつける。
(フィン状況は?)
(何時でも戦闘OKです)
(行こう、わたしには、守るものがある)
(私もありますよ)
(俺もある、メルティが命を投げ出し守った輝)
(私も、後藤家の人や商店街の人、保育園の先生、いっぱいいます)
とメイティは、手に力を入れた。
時乃は、亜空間戦闘用の服に着替える。昨日から着ていた制服を丁寧にたたみ机に置く。
「戻って来ることができるか分からないが、もし戻れるなら、わたしは、学校へ行きたい」
有明から出るとそこは、後藤家の二階七畳半の和室である。市民は、避難しているので、とても静かである
時乃は、裏庭に出ると、わき腹からグレートソードを出す。それを地面に付ける。
(アリス、ハルバ用汎用SPC)
『了解、バックパック送ります』
「空間転移」足元に聖方陣が形成される。
瞬時にSPCが装着される。時乃は、SPCを軽く噴かせ空へ上がる。
ハルバ・エボリューション1は、天井が開放された倉庫から、SPCの空気で軽く舞い上がる。それは、この機体の軽さを示している。
デジタル迷彩をかけ、時乃との合流ポイントに向かう。
時乃もデジタル迷彩をかけ、シールドウェーブの座標を頼りに移動する。
ハルバからの誘導光線を受け、中央の平らな部分に舞い降りる。足元は、ゆっくり下に下がり。ハルバ内部に入る。デジタル迷彩は解除する。自動でコックピットの三列目に固定される。
左手を聖方陣が動いているコンソールの上に置く。右手は、攻撃用ステックを握る。
「フィン、フラット、OKだ」
フラットは、アリスにハルバの武装を告げる。
(下部にミサイルポッド四、右上二百ミリ機関砲、左上固定型四問レーザー砲)
「フラット、巡航速度」と時乃。
「了解」
『澄香様!準備完了。バックパック送ります』
「空間転移」
左手に魔方陣が二重になり回転する。ハルバ・エボリューション1の空間が歪む。瞬間、要求の装備が装着される。
鳥取の海岸線で、自衛隊は応戦していた。一撃でも攻撃を入れたいとの思いで、引き金を引く隊員達。しかし、その弾は、かすることもなく空に消える。
零式の編隊が先行していたが、バトルHMと入れ替わる。
低空でSPCを噴かせながら、的確に射撃する。自衛隊の戦車は簡単に爆散する。戦線が内陸部に下がりつつあった。生身の陸上自衛隊員もライフルを撃ち、迫り来る機動兵器に傷を負わせようと勇敢に立ち向かう。
バトルHMは、その行為に答えようと、近接武器で、懐に入る。鈍い音と共に自衛隊員の体を剣が突き抜ける。返り血を浴びたバトルHMは、次の獲物を探し、その冷たい顔を動かす。
日本政府では、降伏することを視野に入れていた。北朝鮮と連絡を取るが、応答はない。
「総理!敵は、北朝鮮ではなく宇宙人なのです。もはやこちらには、戦力もなく、逃げ場もありません」
「全周波数で、降伏を告げる!」
「宇宙人の奴隷になったとしても、この決断は後々称えられることでしょう」
「待って下さい!まだ、方法があるかもしれません」
「何があると言うのだ」
「核です」
官邸で、ざわめきが起こった。
「核物質をトラックに積み爆破します」
官僚達は、顔を見合し、口々に討議する。
「防衛長官やれるのか?」
「やれます総理」
時乃は、フィンが睡眠装置を止めたので、目を覚ました。起き上がり、装置から出ると、シールドウェーブ通信機をつける。
(フィン状況は?)
(何時でも戦闘OKです)
(行こう、わたしには、守るものがある)
(私もありますよ)
(俺もある、メルティが命を投げ出し守った輝)
(私も、後藤家の人や商店街の人、保育園の先生、いっぱいいます)
とメイティは、手に力を入れた。
時乃は、亜空間戦闘用の服に着替える。昨日から着ていた制服を丁寧にたたみ机に置く。
「戻って来ることができるか分からないが、もし戻れるなら、わたしは、学校へ行きたい」
有明から出るとそこは、後藤家の二階七畳半の和室である。市民は、避難しているので、とても静かである
時乃は、裏庭に出ると、わき腹からグレートソードを出す。それを地面に付ける。
(アリス、ハルバ用汎用SPC)
『了解、バックパック送ります』
「空間転移」足元に聖方陣が形成される。
瞬時にSPCが装着される。時乃は、SPCを軽く噴かせ空へ上がる。
ハルバ・エボリューション1は、天井が開放された倉庫から、SPCの空気で軽く舞い上がる。それは、この機体の軽さを示している。
デジタル迷彩をかけ、時乃との合流ポイントに向かう。
時乃もデジタル迷彩をかけ、シールドウェーブの座標を頼りに移動する。
ハルバからの誘導光線を受け、中央の平らな部分に舞い降りる。足元は、ゆっくり下に下がり。ハルバ内部に入る。デジタル迷彩は解除する。自動でコックピットの三列目に固定される。
左手を聖方陣が動いているコンソールの上に置く。右手は、攻撃用ステックを握る。
「フィン、フラット、OKだ」
フラットは、アリスにハルバの武装を告げる。
(下部にミサイルポッド四、右上二百ミリ機関砲、左上固定型四問レーザー砲)
「フラット、巡航速度」と時乃。
「了解」
『澄香様!準備完了。バックパック送ります』
「空間転移」
左手に魔方陣が二重になり回転する。ハルバ・エボリューション1の空間が歪む。瞬間、要求の装備が装着される。
鳥取の海岸線で、自衛隊は応戦していた。一撃でも攻撃を入れたいとの思いで、引き金を引く隊員達。しかし、その弾は、かすることもなく空に消える。
零式の編隊が先行していたが、バトルHMと入れ替わる。
低空でSPCを噴かせながら、的確に射撃する。自衛隊の戦車は簡単に爆散する。戦線が内陸部に下がりつつあった。生身の陸上自衛隊員もライフルを撃ち、迫り来る機動兵器に傷を負わせようと勇敢に立ち向かう。
バトルHMは、その行為に答えようと、近接武器で、懐に入る。鈍い音と共に自衛隊員の体を剣が突き抜ける。返り血を浴びたバトルHMは、次の獲物を探し、その冷たい顔を動かす。
日本政府では、降伏することを視野に入れていた。北朝鮮と連絡を取るが、応答はない。
「総理!敵は、北朝鮮ではなく宇宙人なのです。もはやこちらには、戦力もなく、逃げ場もありません」
「全周波数で、降伏を告げる!」
「宇宙人の奴隷になったとしても、この決断は後々称えられることでしょう」
「待って下さい!まだ、方法があるかもしれません」
「何があると言うのだ」
「核です」
官邸で、ざわめきが起こった。
「核物質をトラックに積み爆破します」
官僚達は、顔を見合し、口々に討議する。
「防衛長官やれるのか?」
「やれます総理」
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