17 / 35
誘い 4
しおりを挟む
4
二週間が経ち、時乃も学園生活に慣れてきた。さすがに勉強はついていけないのを悟り、帰ってから、フィンに生体USBから、日本の勉強内容をインプットしてもらっている。そのおかげで、他のことに気を回せるので、かなり楽になった。
コントロールしにくい授業があった。体育である。水泳の授業で日本記録以上を出してしまい、ごまかすのに苦労した。
そんなある日、時乃は、学食で天丼とカレーを食べた後、階段を上り教室に向かっていた。その時、上の階から悲鳴が聞こえたと思ったら、車椅子が少女を乗せたまま落ちてくる。
時乃は瞬時に危険を感じ
「空間制御!我見る座標を水平に」
時乃の足元を中心に聖方陣が形成される。
車椅子は、速度をゆるめたので、時乃が走り受け止めた。
「大丈夫か!石原」
「はい。なんとか、助かりました」
「何があったんだ」
錦野が、スカートを押さえながら、下りてきた。
「瑠奈ごめん。誰だか知らないけど、フックのような物でスカートめくってきて手が離れて…」
時乃は、腕を組み。
「これは、虐めと言う行為ではないのか」
「いえ、特定の人物を狙ったものではないかも」
「そうなのか?」
「誰でもよかったのだと思います。最近、学園荒れているので…」
「なるほど」
「時乃さんありがとう」
「あたしからも、ありがとう」
石原と錦野から礼を言われる。時乃は、その白い頬を赤らめた。
時乃の弟、真奈は北朝鮮にいた。首都近郊に、プレアディス正規軍基地を密かに建造していた。
「これは、空間を操る能力!そしてこの詠唱、澄香兄様のもの、やはり生きていたのね。まあ、お兄様とフィンなら、これ位のことを企むと思っていましたよ。楽しくなりそうね」
横にいた補佐官山本は。
「生きていましたか?」
「そのようですね。刺客の用意をしなさい」
「了解しました!中将殿」
時乃真奈の真鍮色の髪が怪しく光る。澄香よりも髪は長く腰下まである。
「計画の邪魔をされては困りますからね。わたし達には、日本人が必要なのです」
二週間が経ち、時乃も学園生活に慣れてきた。さすがに勉強はついていけないのを悟り、帰ってから、フィンに生体USBから、日本の勉強内容をインプットしてもらっている。そのおかげで、他のことに気を回せるので、かなり楽になった。
コントロールしにくい授業があった。体育である。水泳の授業で日本記録以上を出してしまい、ごまかすのに苦労した。
そんなある日、時乃は、学食で天丼とカレーを食べた後、階段を上り教室に向かっていた。その時、上の階から悲鳴が聞こえたと思ったら、車椅子が少女を乗せたまま落ちてくる。
時乃は瞬時に危険を感じ
「空間制御!我見る座標を水平に」
時乃の足元を中心に聖方陣が形成される。
車椅子は、速度をゆるめたので、時乃が走り受け止めた。
「大丈夫か!石原」
「はい。なんとか、助かりました」
「何があったんだ」
錦野が、スカートを押さえながら、下りてきた。
「瑠奈ごめん。誰だか知らないけど、フックのような物でスカートめくってきて手が離れて…」
時乃は、腕を組み。
「これは、虐めと言う行為ではないのか」
「いえ、特定の人物を狙ったものではないかも」
「そうなのか?」
「誰でもよかったのだと思います。最近、学園荒れているので…」
「なるほど」
「時乃さんありがとう」
「あたしからも、ありがとう」
石原と錦野から礼を言われる。時乃は、その白い頬を赤らめた。
時乃の弟、真奈は北朝鮮にいた。首都近郊に、プレアディス正規軍基地を密かに建造していた。
「これは、空間を操る能力!そしてこの詠唱、澄香兄様のもの、やはり生きていたのね。まあ、お兄様とフィンなら、これ位のことを企むと思っていましたよ。楽しくなりそうね」
横にいた補佐官山本は。
「生きていましたか?」
「そのようですね。刺客の用意をしなさい」
「了解しました!中将殿」
時乃真奈の真鍮色の髪が怪しく光る。澄香よりも髪は長く腰下まである。
「計画の邪魔をされては困りますからね。わたし達には、日本人が必要なのです」
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる