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本編
#18 鋭い勘
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「ところでアナ? 私に隠していることあるんじゃない?」
「そ、それは......」
暖かな日差しのそそぐテラスで私は今絶賛ピンチ中。親友の令嬢ジュリーとオシャレなカフェでたわいもない話をしてたって言うのに急にジュリーがぶっ込んできた。
コトッとティーカップをおいてこちらを見つめてくる。
あー実は私、まだジュリーにウィンのこと言えてないのよね。話そう話そうと思っているうちに何日かたってしまって話す機会を失った。別にやましいことなんてないのになんか罪悪感があって......。そもそもあまり人に言うことではない気がするし。確認はとっていないが、ウィン側も秘密にしておきたそうだったから。
「......まさかそんなこと無いわ。ふふふっ。 ね、ねぇほらジュリー明日って何が提出物だったかしら」
「自分の家の歴史について述べたレポートと、129ページの詩を書き写して内容整理したものね。それで貴女は何を私に秘密にしているのかしら」
「おほほほ......なんにも無いわジュリー」
「アナったら、かたくなねぇ。私たち親友じゃない。これまで色んなこと包み隠さず2人で話してきたっていうのに、喋ってくれないなんてかなしいわ......」
絶世の美女といっても過言ではないジュリーが、伏せ目がちにゆるゆら揺れる紅茶の水面を見つめるのは、同性の私から見てもとても美しい。思わず言ってしまいそうになるが、すんでのところで言葉を飲み込んだ。
「ごめんね、その隠しているつもりは無いのだけど、別に大したことじゃないっていうか」
「ふぅん、そう。まぁいいわ」
「それじゃあジュリー、」
「私の考察を発表させていただくわね? 」
──────!?
ジュリーったらどうしてそうなるの!?
私の無言の抗議の目線も気にせず、ジュリーは左手でくるくる手前の髪をすくい取りながら話し出す。
「まずは何から話そうかしらね......アナの様子が変わったのは少し前にあった仮面舞踏会からだったわ。それ以降いくつもの変化が見て取れて完全に何かあるに違いないって思ったの。あぁ例えばアナ? 最近は帰りを急いでいるというか、授業が終わってから教室を出るのが早くなったわね」
「そういうことなら早く屋敷に帰りたかっただけよ」
「いいえ違うわ。私ちゃんと窓から外を見て、クリスフォート家の馬車が出ていないって確認しているもの」
「図書室に用事が、」
「それも違うわよね。図書室とは真逆の方向の別館へと続く廊下にいる所を、私の侍女が目撃しているわ」
「そう......ジュリーは抜かりないわね」
「それに最近話している時に上の空のときが増えてるの。なにより時折私に何かを言いたそうな顔をしてる」
さすがの観察力!!! 鋭すぎるわ!
長い付き合いとはいえ、公爵家令嬢って。私の心が完璧によまれている。私は社交界ではマストのこういった駆け引きはあまり得意でない。
「アナ、仮面舞踏会でなにかあったのよね」
「・・・・・・」
「私が聞きたいのはこれ。......ねぇアナ、貴女いったいそんなに私に嘘をついてまで、誰と会っているの? 」
ここまできたらジュリーに言うべきなのだろうか、ウィンの許可をとっていない状態で言うのはどうしても躊躇われる。
「答えてアナ。そんなに私はアナにとって信用ならないかしら? そうそう、アナが答えてくれたらこれをプレゼントするわ。まだ中々手に入らないって噂の新しいパンフレットよ」
迷うこと数十秒。私は決めた。
新作の分厚いパンフレットにつられたとかは断じて違う。表紙だけでもう最高って分かるパンフレットが貰えるから、じゃなくて。本当に、本当に違うけど、ジュリーにウィンについてはふせて話すことにした。
「えっと詳しくは話せないんだけど。ジュリー、私は仮面舞踏会でその......」
ジュリーが目を輝かせて身を乗り出してくる。なんと言えば正解かよく分からないけど、そっと口を開く。
「人生初のドレ友ができたの! 」
「素敵な方に出会ったんでしょう?」
あれー? ぱちくりと目を瞬かせて机越しに見つめ合う。イケイケ探偵さんモードから急に勢いがなくなったジュリーがそっと呟いた。
「ドレ友......? 」
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
ドレ友についてのあらかたの説明が終わってようやく一段落ついた。今は2人で一緒に注文した、リペホのジュースを飲みながら語り合っている。
「もう私ったら、仮面舞踏会で前に話していたみたいに運命的な出会いがアナに起こったんだとばっかり思っていたのよ! なんで教えてくれないんだろうって1人モヤモヤしていたら、まさかドレ友だったとは。推理がはずれちゃったわ」
「ごめんねジュリー、私も驚いちゃったわ。どんどんジュリーが推理を詰めていくからどうしようかしらって」
「ふふふっ。アナ、そうだ! その子に会うことって難しいかしら? 私一度アナの友達に会ってみたいわ」
「そうね、今はまだ難しいかもしれないわ。一応話してみるけど......」
最近はほぼ毎日のようにあの場所へ通いつめている。一緒に資料を見る日もあれば、実際にこの前私が作ったドレスを持ってきて、ウィンに色んな感想を聞いたり。ちなみに私の作ったドレスは現在教室内のトルソーに着せて飾られてある。
でもウィンは学年も違うのもあってか、あの場所以外では見たことがない。あまり詳しいことは知らないし......。まずは私がジュリーぐらい、までいくと難しいかもしれないけど、そのくらいウィンと仲良くなってからじゃないとね。
「そうよね、あー! でも本当に謎が解けてよかったわ。そうそうこれ、パンフレット忘れないうちに」
「本当にいいの!? ありがとう!」
「伝手があるからね、ひと足早く新作パンフレットを見れたら喜ぶかなって、元々アナのために手配したのよ」
優しいぃぃぃ! ジュリーへの感謝は止まらない。
家に帰って読むのが楽しみだ。読み込んだらウィンとも共有して一緒にまた見ることにしよう。
その後も楽しい女子会は続いていくのだった。
「そ、それは......」
暖かな日差しのそそぐテラスで私は今絶賛ピンチ中。親友の令嬢ジュリーとオシャレなカフェでたわいもない話をしてたって言うのに急にジュリーがぶっ込んできた。
コトッとティーカップをおいてこちらを見つめてくる。
あー実は私、まだジュリーにウィンのこと言えてないのよね。話そう話そうと思っているうちに何日かたってしまって話す機会を失った。別にやましいことなんてないのになんか罪悪感があって......。そもそもあまり人に言うことではない気がするし。確認はとっていないが、ウィン側も秘密にしておきたそうだったから。
「......まさかそんなこと無いわ。ふふふっ。 ね、ねぇほらジュリー明日って何が提出物だったかしら」
「自分の家の歴史について述べたレポートと、129ページの詩を書き写して内容整理したものね。それで貴女は何を私に秘密にしているのかしら」
「おほほほ......なんにも無いわジュリー」
「アナったら、かたくなねぇ。私たち親友じゃない。これまで色んなこと包み隠さず2人で話してきたっていうのに、喋ってくれないなんてかなしいわ......」
絶世の美女といっても過言ではないジュリーが、伏せ目がちにゆるゆら揺れる紅茶の水面を見つめるのは、同性の私から見てもとても美しい。思わず言ってしまいそうになるが、すんでのところで言葉を飲み込んだ。
「ごめんね、その隠しているつもりは無いのだけど、別に大したことじゃないっていうか」
「ふぅん、そう。まぁいいわ」
「それじゃあジュリー、」
「私の考察を発表させていただくわね? 」
──────!?
ジュリーったらどうしてそうなるの!?
私の無言の抗議の目線も気にせず、ジュリーは左手でくるくる手前の髪をすくい取りながら話し出す。
「まずは何から話そうかしらね......アナの様子が変わったのは少し前にあった仮面舞踏会からだったわ。それ以降いくつもの変化が見て取れて完全に何かあるに違いないって思ったの。あぁ例えばアナ? 最近は帰りを急いでいるというか、授業が終わってから教室を出るのが早くなったわね」
「そういうことなら早く屋敷に帰りたかっただけよ」
「いいえ違うわ。私ちゃんと窓から外を見て、クリスフォート家の馬車が出ていないって確認しているもの」
「図書室に用事が、」
「それも違うわよね。図書室とは真逆の方向の別館へと続く廊下にいる所を、私の侍女が目撃しているわ」
「そう......ジュリーは抜かりないわね」
「それに最近話している時に上の空のときが増えてるの。なにより時折私に何かを言いたそうな顔をしてる」
さすがの観察力!!! 鋭すぎるわ!
長い付き合いとはいえ、公爵家令嬢って。私の心が完璧によまれている。私は社交界ではマストのこういった駆け引きはあまり得意でない。
「アナ、仮面舞踏会でなにかあったのよね」
「・・・・・・」
「私が聞きたいのはこれ。......ねぇアナ、貴女いったいそんなに私に嘘をついてまで、誰と会っているの? 」
ここまできたらジュリーに言うべきなのだろうか、ウィンの許可をとっていない状態で言うのはどうしても躊躇われる。
「答えてアナ。そんなに私はアナにとって信用ならないかしら? そうそう、アナが答えてくれたらこれをプレゼントするわ。まだ中々手に入らないって噂の新しいパンフレットよ」
迷うこと数十秒。私は決めた。
新作の分厚いパンフレットにつられたとかは断じて違う。表紙だけでもう最高って分かるパンフレットが貰えるから、じゃなくて。本当に、本当に違うけど、ジュリーにウィンについてはふせて話すことにした。
「えっと詳しくは話せないんだけど。ジュリー、私は仮面舞踏会でその......」
ジュリーが目を輝かせて身を乗り出してくる。なんと言えば正解かよく分からないけど、そっと口を開く。
「人生初のドレ友ができたの! 」
「素敵な方に出会ったんでしょう?」
あれー? ぱちくりと目を瞬かせて机越しに見つめ合う。イケイケ探偵さんモードから急に勢いがなくなったジュリーがそっと呟いた。
「ドレ友......? 」
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
ドレ友についてのあらかたの説明が終わってようやく一段落ついた。今は2人で一緒に注文した、リペホのジュースを飲みながら語り合っている。
「もう私ったら、仮面舞踏会で前に話していたみたいに運命的な出会いがアナに起こったんだとばっかり思っていたのよ! なんで教えてくれないんだろうって1人モヤモヤしていたら、まさかドレ友だったとは。推理がはずれちゃったわ」
「ごめんねジュリー、私も驚いちゃったわ。どんどんジュリーが推理を詰めていくからどうしようかしらって」
「ふふふっ。アナ、そうだ! その子に会うことって難しいかしら? 私一度アナの友達に会ってみたいわ」
「そうね、今はまだ難しいかもしれないわ。一応話してみるけど......」
最近はほぼ毎日のようにあの場所へ通いつめている。一緒に資料を見る日もあれば、実際にこの前私が作ったドレスを持ってきて、ウィンに色んな感想を聞いたり。ちなみに私の作ったドレスは現在教室内のトルソーに着せて飾られてある。
でもウィンは学年も違うのもあってか、あの場所以外では見たことがない。あまり詳しいことは知らないし......。まずは私がジュリーぐらい、までいくと難しいかもしれないけど、そのくらいウィンと仲良くなってからじゃないとね。
「そうよね、あー! でも本当に謎が解けてよかったわ。そうそうこれ、パンフレット忘れないうちに」
「本当にいいの!? ありがとう!」
「伝手があるからね、ひと足早く新作パンフレットを見れたら喜ぶかなって、元々アナのために手配したのよ」
優しいぃぃぃ! ジュリーへの感謝は止まらない。
家に帰って読むのが楽しみだ。読み込んだらウィンとも共有して一緒にまた見ることにしよう。
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