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本編
#7 準備
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仮面舞踏会当日。
パーティーのある日の朝は早い。メイク、ヘアセット、着替えと考えるだけでうんざりしちゃう。また私にはサリー1人しかいないためローズマリーよりも早く用意を始めないといけないのだ。昨日は中々寝れなかったから、少し寝不足だけど仕方ないわね。
「おはよう、サリー」
「おはよう、お嬢様。準備を始めるわね」
「えぇ大変だけどよろしくね」
「任せてちょうだい。会場で一番美しい人に仕上げてあげる」
サリーはまずドレスを持ってきた。
ドレスを着る時は慣れていても少し苦しい。コルセットを使うからだ。ギュッギュッと後ろからサリーが引っ張る。手加減してくれてると言っても違和感、不快感は拭えない。どうにか美しいラインはそのままに改良できないかしら。布や形を変えてみる? ......って考えていたらキリがないわね。今度考えることにしましょう。
テキパキと着替えていく。そして完成したドレスをまとった自分を鏡の前で見ると気分が高揚していくのがよく分かる。
「サリー、サリー! 私今、達成感と満足感で胸がいっぱいだわ」
「私もよ、お嬢様。とても綺麗だわ。よく似合っているわね、サイズもピッタリ。本当に上手くいって良かった」
もっと鏡に映るドレスを見ていたいけれど、なにせ時間が無いからメイクに手早く移る。
サリーはとても手先が器用だから、メイクもとても上手である。雰囲気に合わせたレパートリーもいくつもあって、いつも別人のようにオシャレにしてくれる。
サリーの手先の器用さはドレスを作るのにとても役立ってくれた。足りないレースを編んだり、まっすぐ縫いつけたり。私の苦手な細かいビーズを縫い付ける作業もあっという間でおどろいた。私、彼女は一流針子、一流仕立て屋として働けると思うわ。
「お嬢様は本当にキレイね。もっと自信を持ったらいいのに! メイクだって少しでいいもの」
「サリーったらお世辞はいいっていつも言っているでしょう? サリーのメイクがきっと上手だからそう見えてるの」
「本当のことしか言っていないのよ、ってわたしもいつも言っているでしょう? ね! 」
あーいえばこうかえってくる。鏡越しに笑い合う私達。少しあった緊張がほぐれてきた。純粋に楽しみの気持ちが高まってくる。あぁっドレス!沢山見れる!!最高!!!
「髪の毛はこんな感じでいい? 私はこれが一番似合うと思うんだけど」
ゆるくまとまった髪の毛は、ドレスの切れはしから作ったリボンや花をモチーフにしたいくつもの小さい髪飾りで彩られている。
「めちゃくちゃいいじゃない。バランスもいいし、とってもステキ。さすがサリー。センスいいわね」
「ありがとう、気に入ってもらえて嬉しいわ。じゃああとはアクセサリーね」
「えぇ、それはもう決めてあるの。このイヤリングにするわ」
「これは、あの時の! 」
私が選んだのは小さな宝石が光るイヤリング。これは幼い頃気に入ってたドレスを着ていた時のイヤリングだ。妹もさすがにこれはシンプルなデザインだからか奪わなかった。けれど私にとってこれは一番価値のある宝物なのだ。
「あの時のドレスを一部使っている訳だし、似合うと思って」
「良いアイデアね。ってもう時間、ギリギリ間に合ったわね。帰ってきたら色々話を聞かせて」
いつも学園にはサリーも監視役を兼ねて一緒に行くのだが、パーティーの日に限り使用人は行けない決まりになっているのだ。パーティーは貴族の為のものだから。
玄関へ向かうとわざわざ、見せつけたかったからなのか、もうローズマリーが待っていた。
「お姉様。さぞ汚らしい格好で......」
振り向きながら話すローズマリーは私を目にとらえた瞬間黙った。“信じられない” と顔に出ている。
「どうかしたの? ローズマリー。私はちゃんと着てきたわよ。素敵なものをありがとう」
「な、なによ......お姉様のくせに! 嘘じゃない! あげたのを着てくるって言ったのに。それはクローゼットの中にあったやつなんでしょう? 」
「もうローズマリーなら知ってるでしょ、クローゼットにこんな色のドレスはないこと。嘘なんてついてないわ。私が貴女から貰ったドレスをリメイクしたのよ」
「あははっ......頭でもおかしくなったの? 手を動かして仕事をするなんて落ちぶれたものね。全然流行でもないし、所詮ゴミから出来たものよ。結局お姉様はゴミをまとっているんだわ。それに引き換え私のドレスを見てよ。完璧なの、ふふっ」
「そうね」
「お姉様ったら! ゴミを着るのねぇ。ほんと見ていて可哀想になってくるわ」
確かにローズマリーは流行最先端のドレスだ。でも、私はデザイン性にかけていると思う。飾りが多すぎてまとまりがない。色合いはいいけど。ローズマリーったらセンスがないというか、流行にはのってて美的意識も高いのに、どうしてこうなるのかしら?
「お姉様行きましょう。引き立て役にピッタリだわ」
珍しく、同じ馬車に乗って学園へ向かう。馬車の中は静かだった。冷戦状態だ。不機嫌なオーラがローズマリーから出ている。私は黙って窓の外の流れゆく見慣れた景色を見るだけ。
「ありえない...お姉様...私...」
馬車に乗ってからローズマリーが小さい声でなにか呟いている。よく聞こえないがなにかよくないことを言っているのは分かる。
それでも学園が近づくと機嫌がよくなってきた。
「王子様が待ってるんだったわ、でもそれより......」
とまたブツブツ呟いている。
「お嬢様方、グレース学園に着きやした」
馬車を降りる前に目元にレースで華やかな白の仮面をつける。丁寧につくられたそれは全員共通の学校支給の
さぁ楽しい楽しい仮面舞踏会の始まりだーーー
パーティーのある日の朝は早い。メイク、ヘアセット、着替えと考えるだけでうんざりしちゃう。また私にはサリー1人しかいないためローズマリーよりも早く用意を始めないといけないのだ。昨日は中々寝れなかったから、少し寝不足だけど仕方ないわね。
「おはよう、サリー」
「おはよう、お嬢様。準備を始めるわね」
「えぇ大変だけどよろしくね」
「任せてちょうだい。会場で一番美しい人に仕上げてあげる」
サリーはまずドレスを持ってきた。
ドレスを着る時は慣れていても少し苦しい。コルセットを使うからだ。ギュッギュッと後ろからサリーが引っ張る。手加減してくれてると言っても違和感、不快感は拭えない。どうにか美しいラインはそのままに改良できないかしら。布や形を変えてみる? ......って考えていたらキリがないわね。今度考えることにしましょう。
テキパキと着替えていく。そして完成したドレスをまとった自分を鏡の前で見ると気分が高揚していくのがよく分かる。
「サリー、サリー! 私今、達成感と満足感で胸がいっぱいだわ」
「私もよ、お嬢様。とても綺麗だわ。よく似合っているわね、サイズもピッタリ。本当に上手くいって良かった」
もっと鏡に映るドレスを見ていたいけれど、なにせ時間が無いからメイクに手早く移る。
サリーはとても手先が器用だから、メイクもとても上手である。雰囲気に合わせたレパートリーもいくつもあって、いつも別人のようにオシャレにしてくれる。
サリーの手先の器用さはドレスを作るのにとても役立ってくれた。足りないレースを編んだり、まっすぐ縫いつけたり。私の苦手な細かいビーズを縫い付ける作業もあっという間でおどろいた。私、彼女は一流針子、一流仕立て屋として働けると思うわ。
「お嬢様は本当にキレイね。もっと自信を持ったらいいのに! メイクだって少しでいいもの」
「サリーったらお世辞はいいっていつも言っているでしょう? サリーのメイクがきっと上手だからそう見えてるの」
「本当のことしか言っていないのよ、ってわたしもいつも言っているでしょう? ね! 」
あーいえばこうかえってくる。鏡越しに笑い合う私達。少しあった緊張がほぐれてきた。純粋に楽しみの気持ちが高まってくる。あぁっドレス!沢山見れる!!最高!!!
「髪の毛はこんな感じでいい? 私はこれが一番似合うと思うんだけど」
ゆるくまとまった髪の毛は、ドレスの切れはしから作ったリボンや花をモチーフにしたいくつもの小さい髪飾りで彩られている。
「めちゃくちゃいいじゃない。バランスもいいし、とってもステキ。さすがサリー。センスいいわね」
「ありがとう、気に入ってもらえて嬉しいわ。じゃああとはアクセサリーね」
「えぇ、それはもう決めてあるの。このイヤリングにするわ」
「これは、あの時の! 」
私が選んだのは小さな宝石が光るイヤリング。これは幼い頃気に入ってたドレスを着ていた時のイヤリングだ。妹もさすがにこれはシンプルなデザインだからか奪わなかった。けれど私にとってこれは一番価値のある宝物なのだ。
「あの時のドレスを一部使っている訳だし、似合うと思って」
「良いアイデアね。ってもう時間、ギリギリ間に合ったわね。帰ってきたら色々話を聞かせて」
いつも学園にはサリーも監視役を兼ねて一緒に行くのだが、パーティーの日に限り使用人は行けない決まりになっているのだ。パーティーは貴族の為のものだから。
玄関へ向かうとわざわざ、見せつけたかったからなのか、もうローズマリーが待っていた。
「お姉様。さぞ汚らしい格好で......」
振り向きながら話すローズマリーは私を目にとらえた瞬間黙った。“信じられない” と顔に出ている。
「どうかしたの? ローズマリー。私はちゃんと着てきたわよ。素敵なものをありがとう」
「な、なによ......お姉様のくせに! 嘘じゃない! あげたのを着てくるって言ったのに。それはクローゼットの中にあったやつなんでしょう? 」
「もうローズマリーなら知ってるでしょ、クローゼットにこんな色のドレスはないこと。嘘なんてついてないわ。私が貴女から貰ったドレスをリメイクしたのよ」
「あははっ......頭でもおかしくなったの? 手を動かして仕事をするなんて落ちぶれたものね。全然流行でもないし、所詮ゴミから出来たものよ。結局お姉様はゴミをまとっているんだわ。それに引き換え私のドレスを見てよ。完璧なの、ふふっ」
「そうね」
「お姉様ったら! ゴミを着るのねぇ。ほんと見ていて可哀想になってくるわ」
確かにローズマリーは流行最先端のドレスだ。でも、私はデザイン性にかけていると思う。飾りが多すぎてまとまりがない。色合いはいいけど。ローズマリーったらセンスがないというか、流行にはのってて美的意識も高いのに、どうしてこうなるのかしら?
「お姉様行きましょう。引き立て役にピッタリだわ」
珍しく、同じ馬車に乗って学園へ向かう。馬車の中は静かだった。冷戦状態だ。不機嫌なオーラがローズマリーから出ている。私は黙って窓の外の流れゆく見慣れた景色を見るだけ。
「ありえない...お姉様...私...」
馬車に乗ってからローズマリーが小さい声でなにか呟いている。よく聞こえないがなにかよくないことを言っているのは分かる。
それでも学園が近づくと機嫌がよくなってきた。
「王子様が待ってるんだったわ、でもそれより......」
とまたブツブツ呟いている。
「お嬢様方、グレース学園に着きやした」
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