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ライオンさんのボールペン3
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「千歳さーんっ、なぁ、起きろよっ!」
「うぅーなに、無理だよ、」
「無理じゃねぇって、ほら研修行くぞ」
「ああー…糞、クソだろ、研修なんか知らない」
このひと、寝起きが悪い。
俺とワンナイトした時は、あんなにシャキッとしてたのに。
「俺、カッコ悪い千歳さんなんか嫌いだ。」
ボソッと呟いてやる。
顔良し、金良し、ペニス良しなのに。
「秋くんっ、!?」
「なんだよ、」
「嫌いにならないで。愛してる。今日も可愛いね秋くん。」
「うっせ。早よ、俺も行くんだから。頑張れよ。」
「え。そうなの?」
「急遽な。屋永千歳先生と仲良いからって、嫌がらせに今日の進行役になったんだよ。」
「そうなんだ。いっぱい喋ってくれるんだね。」
「ーー俺の話聞いてたか?」
「良いね。早く行こう。ネクタイも良い奴して行こう。」
「なぁ。ブランドのネクタイなんか要らねぇよ。」
「え。そうなの...残念。」
「あんたが出席してくれればそれで良いよ。頑張ろうな、屋永せんせっ。♡」
千歳さんが来てくれるなら、俺だって嫌々でもやる気が出る。
もし来ないなんてなったら、俺が千歳さんに見捨てられたとかなんとか噂が立つ。
立たなくてもめんどくせぇのに、立ってもめんどくせぇ。
なら、せいぜいこのひとのエロいチンコ思い出しながら司会でもなんでもやってやんよ。
「俺、最近君に先生って呼ばれる良さが分かって来たな。」
「は?」
「ハートマークが見えるようになった。」
「バカじゃねぇの。眼科行け。」
なんで、バレたんだ。
これが密かな俺の楽しみだったのに。
「声がね、甘いんだよねぇ秋くん。」
「そ、うかよ。」
「可愛いよね。そうやって照れる所も、」
「分かったから、行くぞっ。」
「あぁー…眠、」
俺達に休みなんか無い。
日曜日だろうと、研修会と言われたら重い体を引きずって、行くしか無い。勿論、金なんか出ない。
なのに、資格の維持には必要な事だ。
「なぁ、千歳さん。」
「ん?」
「帰り、久しぶりにホテル行かね?」
「懐かしいな。」
「だろ。」
流石に何回もヤれるとは思えないけど。
1回ヤれば2回目もヤりたくなるかも。
「それより、会場上のホテルに行こう。」
「バカ高いぞ。」
「その為に働いてるんだよ。行こうよ。高級ホテルのベッドで君を抱きたい。」
「…また噂になるぞ。」
「良いよ。指輪買って来るよ。君に似合うバカ高い奴をね。」
「お互い着けられないのにか。それ無駄金って言わね?」
「じゃあ結婚だけにしよう。研修終わったらレストランでプロポーズするから、その後で上の部屋でセックスしよう。」
「わ、分かったから。落ち着いてくれ。」
「楽しみだねぇ、ネクタイ決まった?」
「いや、わかんね。どれにすれば良いの。」
俺達に休みなんか無い。
でも、恋人が居るし、そいつがプロポーズするなんて言い出した。
だったらもう、さっさと仕事をこなすしか無い。
「こっちだよ。君にはグレーがよく似合う。」
「ん。ありがと。」
「あとこれあげるよ。」
「何。」
「ライオンさんのボールペン。」
「ありがと。」
「因みに俺とお揃い。」
「ぁ、そ。」
もう何でも良いや。
恋人が女児アニメのシールをシャツに貼ろうが、ライオンさんのボールペンをポケットに入れてようがもう何でも良い。
「可愛いなあんた。」
「君もだよ秋くん。」
「はいはい。準備出来た、行くぞ。」
「うぅーなに、無理だよ、」
「無理じゃねぇって、ほら研修行くぞ」
「ああー…糞、クソだろ、研修なんか知らない」
このひと、寝起きが悪い。
俺とワンナイトした時は、あんなにシャキッとしてたのに。
「俺、カッコ悪い千歳さんなんか嫌いだ。」
ボソッと呟いてやる。
顔良し、金良し、ペニス良しなのに。
「秋くんっ、!?」
「なんだよ、」
「嫌いにならないで。愛してる。今日も可愛いね秋くん。」
「うっせ。早よ、俺も行くんだから。頑張れよ。」
「え。そうなの?」
「急遽な。屋永千歳先生と仲良いからって、嫌がらせに今日の進行役になったんだよ。」
「そうなんだ。いっぱい喋ってくれるんだね。」
「ーー俺の話聞いてたか?」
「良いね。早く行こう。ネクタイも良い奴して行こう。」
「なぁ。ブランドのネクタイなんか要らねぇよ。」
「え。そうなの...残念。」
「あんたが出席してくれればそれで良いよ。頑張ろうな、屋永せんせっ。♡」
千歳さんが来てくれるなら、俺だって嫌々でもやる気が出る。
もし来ないなんてなったら、俺が千歳さんに見捨てられたとかなんとか噂が立つ。
立たなくてもめんどくせぇのに、立ってもめんどくせぇ。
なら、せいぜいこのひとのエロいチンコ思い出しながら司会でもなんでもやってやんよ。
「俺、最近君に先生って呼ばれる良さが分かって来たな。」
「は?」
「ハートマークが見えるようになった。」
「バカじゃねぇの。眼科行け。」
なんで、バレたんだ。
これが密かな俺の楽しみだったのに。
「声がね、甘いんだよねぇ秋くん。」
「そ、うかよ。」
「可愛いよね。そうやって照れる所も、」
「分かったから、行くぞっ。」
「あぁー…眠、」
俺達に休みなんか無い。
日曜日だろうと、研修会と言われたら重い体を引きずって、行くしか無い。勿論、金なんか出ない。
なのに、資格の維持には必要な事だ。
「なぁ、千歳さん。」
「ん?」
「帰り、久しぶりにホテル行かね?」
「懐かしいな。」
「だろ。」
流石に何回もヤれるとは思えないけど。
1回ヤれば2回目もヤりたくなるかも。
「それより、会場上のホテルに行こう。」
「バカ高いぞ。」
「その為に働いてるんだよ。行こうよ。高級ホテルのベッドで君を抱きたい。」
「…また噂になるぞ。」
「良いよ。指輪買って来るよ。君に似合うバカ高い奴をね。」
「お互い着けられないのにか。それ無駄金って言わね?」
「じゃあ結婚だけにしよう。研修終わったらレストランでプロポーズするから、その後で上の部屋でセックスしよう。」
「わ、分かったから。落ち着いてくれ。」
「楽しみだねぇ、ネクタイ決まった?」
「いや、わかんね。どれにすれば良いの。」
俺達に休みなんか無い。
でも、恋人が居るし、そいつがプロポーズするなんて言い出した。
だったらもう、さっさと仕事をこなすしか無い。
「こっちだよ。君にはグレーがよく似合う。」
「ん。ありがと。」
「あとこれあげるよ。」
「何。」
「ライオンさんのボールペン。」
「ありがと。」
「因みに俺とお揃い。」
「ぁ、そ。」
もう何でも良いや。
恋人が女児アニメのシールをシャツに貼ろうが、ライオンさんのボールペンをポケットに入れてようがもう何でも良い。
「可愛いなあんた。」
「君もだよ秋くん。」
「はいはい。準備出来た、行くぞ。」
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