【R18】 二人の主人と三人の家族

mimimi456/都古

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本編

8月27日*

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「おい、光輝。」

買い出しのついでに絆創膏を買った甲斐があるな。

「痛ぇーっ。」

「バカが。俺にンなもん貼らせんな。」

「うーっす。」

俺が思うにカレーは初心者向きじゃねぇ。
野菜炒めから始めろ。
その次が麻婆豆腐だったがまさか。

人参と一緒に指まで剥いて、手の上で豆腐を切ろうとして指まで切りやがった。

「下手くそが一丁前に格好付けてる場合か。」

「指が切れるとは思わねぇじゃん、」

「あ?」

何言ってやがる。

「刃物を動かして切れなかった事が有ンのかお前は、」

「動かしてねーじゃん?」

「動かしただろうが。上から下に。」

「だからっ、包丁は動かしてねぇって!」


俺や千田、あとケイタはそうだが、咲良とコイツは模型を作った事が無ぇ。
咲良は文系の大学だったか。
コイツは高卒で前はパートとバイトの掛け持ち。

畑違いだとか経験が無ぇなんて事は心底どうでも良いが、せめて何が危ねぇのかは"やる前に"一度位考えてやれ。

俺達が学校で真っ先に覚えたのは、比率でも法律でも無ぇ。

刃物は危ねぇ、それが第一だ。
だからこそ咲良がハサミの上に物を置くのを、千田やケイタが口酸っぱく注意する。

危ねぇからこそ上手く使え。
ハサミは先まで閉じて切るな、ズレる。都度仕舞え。
カッターはゆっくり使え、刃先も都度仕舞え。
怪我するぞ。指が飛ぶか落ちてからじゃ遅ぇだろ。

次は包丁か、
どうやったら持ってる包丁より、豆腐を動かすなんて発想になるんだ。

「お前、氷削ってただろ。」

「ああ、うん?」

「氷動かしたか。」

「え、!?する訳ねーじゃん?逆、逆。」

そんなバカ居るのかよ、つって笑ってやがるが。
俺から見りゃあ、お前がそのバカだ。

「豆腐動かす奴に言われたかねぇだろうよ。」

瞬きして、絆創膏が巻かれた指を不思議そうに見てやがる。
首を傾げて、間抜けな声を出す。

「もしかして、俺すっげーバカやった?」

鼻で笑ってやる。
このバカが。

「ハジメさんっ!」

「あ?」

「指、痛ぇっす」

「だからなんだ。」

「バカなんでバカな事したいっす!」

「… …やりゃ良いだろ、」

何がしてぇのか知らんが、勝手にやれ。
痛ぇ指で勉強代を支払ったんだ、もう豆腐を動かしたりはしねぇだろ。

「ちゅーしてほしいっす!ここにっ!」


コイツのこの能天気さに腹が立つ。
ガキをあやすみてぇに、怪我した指にまじないでも掛けてやれってか。

アホが。

「うわ、」

腹の立つ手首を掴んで、痛ぇだろう指を絆創膏の上から歯を立てて噛む。

「痛っ、」

あんま怪我すんな。
せっかく飯作ってンだ、

「は…ほ、んとに、ちゅーしてくれたー…っ」

「ンな事で痛みが引く訳無ぇだろ」

「ううん、いたくねぇ…」

「ふっ」

俺も相当だな。

ふと思った。
いいや、腑に落ちた。

コイツのこの指に、俺の指輪が嵌ったら良い眺めだろうな。


ーーーーー
陸也が首輪に繋がったショートリードを前に、和己が手枷を繋ぐ鎖を後ろに引く。
その間でぺたっと【おすわり】をして苦しい筈なのにゾクゾク鳥肌を立てて息を吐く。

「ふぅ…ぅッ、」

「良悟。喘いでちゃ分かんないよ。どっちが欲しいの。俺のチンコ?それとも」

「俺のだろ良悟。」

「は…ふ、うぅっ、♡」

息が止まりそうなくらい心臓が痛くて、ドキドキする。
誕生日から味を占めた二人が、フェザータッチっていうものを全身に隈なく施す。

まだ一切の強い刺激は得られてないのに、胸は痛いくらい尖ってグリグリされるのを今か今かって待ってる
お腹も…変になった

じゅわっ、てなる

「でちゃ、ぅ...っ、」

リードと鎖を引かれて、全身を指が這い回っただけで。

「また、お漏らししちゃうのりょーご♡」

「出そうなのか。」

陸也の視線が下がる。
そこには、俺のちんこが有ってアドベントカレンダーに入れられたゴムが嵌められてる。

「偶には良いな。」

俺のちんこにゴム嵌めて何が楽しいのか分かんないけど、裏をすりって撫でるの、やめろ...っ、

「さ、わっな...」

「ん?悪いくちだな良悟。」

「あくっ、♡」

「漏らしても良いんだぞ?」


ショートリードを選んだのは陸也だった。
これは、短過ぎて陸也が拳に一回リードを巻き付けるだけで距離がグッと縮まる。

つまり、引っ張られる。

グッと引っ張られるて一気に陸也とキス出来そうな距離に近付く。
思わずおねだりも忘れて吸い付くと、今度は手枷が引っ張られた。

「俺ともキスしよ」

不自由極まり無い鎖とリードに興奮する。

「は、ぁー…♡」

ぱかっと口を開けて【キス】を強請る。

とぷっ。♡

身体を震わせながら舌を絡めてキスを味わった後、和己が耳に息を吹き込みながら言う。
背中がゾクゾクする。

「我慢はどうしたの良悟。」

「ごめ、なさい...っ、」

ぴゅく、♡

「また出たの。」

「溜まってきたぞ。」

「あっ。やっ、」


とぷっ。♡ぴゅっ。♡

いやいや言いながら、陸也がゴムの嵌ったらちんこの先っぽを持ち上げるだけで、また漏らした。

ちゃんとトイレに行った。
陸也が今日は漏らさない様に頑張ろうなって言うから、ちゃんと一回お射精した。

なのに、お腹を撫でられるとトイレに行きたくなる
どっちが出てるのか、俺には分からない…っ、だって、目を逸らすなって言われた。

今日はずっと陸也か和己の目を見てる様にって、和己が言い付けて…だから、俺は自分のちんこからどっちがぴゅっ、て出てるのかわかんないっ、

分かんないけど、二人が見てくれるならどっちでも良いー…っ♡

「あっ。♡」

陸也がお腹をなでる。
さらっ、と風が撫でるくらい優しいのにそれだけでまた、出そう

「我慢。良悟、我慢して。」

「うぅー~っ、だしたぃ、い」

「駄目。俺の言う事聞いてほら、こっち。俺の目見て。」

「カズ…っ、カズ、」

ギュッて目を瞑ってキスを強請った。
せめて、キスで意識を逸らせば漏らさないで済むかも知れないっ、

「うぅっ、ふ、むっ、」

荒い息を和己が吸い取って、逃がしてくれる、
お礼に舌を絡めて擦ってると、不意にお腹をグッと押された

「ンあっ、!?」

呆気無くイッた。
キスなんかで誤魔化せる訳無かったんだ、

とぷとぷ注ぎ込んだゴムを、陸也が外す。

「早かったな?」

「練習にならなかったね。」


あの誕生日の日から、次の日に掛けて1日中ベッドの上で過ごした。
お腹を撫でられ、グッと押され、前立腺と結腸を抜きながらまたグッと押されて。

この身体は俺の言う事を聞かなくなった。

仕事中、冷や冷やした。
まさか28になって初めての出勤で、外で漏らすなんてそんな事したくないっ、

俺の緊張しやすい性格が幸いした。
自分の手で撫でて治れ、治れ、って言い聞かせてる間は上手くいってた。

なのに、午後から和己のスタジオに行ってお昼休憩を取ってた時。
和己にお腹を触られて、トイレに行きたくなった。

じゅん♡ってなった。

どう考えたって不味い。
こんな身体じゃ本当に何時かやらかす。
だから、練習しようって言ったのに。

「うぅー…っ、」

こんな変な身体で、どうやって仕事するんだ


ーーーーーー

顔が見てぇ。

「光輝、」

「あ、っう、なに?」

「こっち向け」

だらしない顔に口を塞ぎながら転がす。
重い身体をひっくり返して、膝を抱えて挿れる。

「は、あ」

「ハジメさ、ん…ハジメ、ふぅっ、あ、ああっ、」

「今の」

「ぁ、な…に、?」

「もう一回言ってみろ、」

耳が擽ってぇ気がした。

「おい、」

目を瞑って喘ぐ光輝の口を、また塞ぐ。
包丁は使えねぇ癖にキスは上手ぇ。

「光輝、」

「ひ、ぎぅ…お、く、奥…っ、いきなりすんなよ…っ、」

「聞く気になった、か?」

分かりやすく勃てたブツからダラダラ垂らしてる位だ。
これだけ快がられて悪い気はしねぇが、こっちの方が重要だ。
奥まで突っ込んだ腰を止めて言う。

このまま揺らすだけでもイクだらしない身体に酷だろうが。
こっちも、しゃぶりつかれてそう長くは保たねぇ…っ、持ち主に似て懐きが良過ぎだ、クソッ、

「もう一回、呼んでみろっ、」

「な、にを、?」

「名前呼べ。」

「ハジメ、さん」

「さんは要らねぇ」

「無理っ、」

「なら仕方ねぇな。」

コイツが鳴こうが悲鳴を上げようが、見るからに涎の量が増えたブツを見れば明らかだ。
容赦無く突っ込んで行く。

今までも、何回か聞いた。
只、どうしてか今聞きたくなった。
枕を握りしめる指に俺が巻いた絆創膏が見える。

痛ぇだろうな。

「ひぐっ、言うっ、言うからとまってぇ、」

「そのままイキゃ良いだろ、良いから、呼べ」

止まれる訳が無ぇ。
コイツのナカは良過ぎる、

「呼べよっ、」

呂律が回らない小せぇ声がした。
可愛いなお前は。

仕方ねぇから膝を押して近付いてやる。
口も塞いで、腹の中に全部突っ込んで揺する。
腹が濡れる感触がした。

イッたな。

「おい、ちゃんと呼べ。聞こえねぇ…っ」

息も絶え絶えな所に更に追い込みをかける。
ちゃんと聞かせろ
汗で濡れた前髪から光輝の熱に浮かされた様な目が見えた。

俺なんかにそんな目を向けるお前が、可愛いと思う。
その生意気な口で俺をさっきみたいに呼べ。
熱の籠った切羽詰まったような声で、俺を呼べよ。

「創ー…さん♡」

「ふっ、違ぇだろっ」


だが、まぁ良しとするか。
甘ぇな。

耳が擽ってぇ

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