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本編
8月24日*
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「ぁ。ふ…っんぁ」
誕生日の日、この身体を流してくれたのは和己だった。
でも流すだけ。
まだ何も入ってない身体で寝室に二人で入って、待ってた陸也とハグをした。
そこからゆるゆる始まるセックスが擽ったい。
乗り上げたベッドでどっちかとキスしてたら、どっちかの手が全身を這い回る。
胸の上から腹まで降りて下腹部、性器…を辿り
「ふ…ぁ。」
足の付け根を握られた時が一番ドキドキした
期待して漏れる声を和己が可愛いねって囁いて、揺れる腰を陸也が淡く笑うのが分かった。
二人が褒めてくれると、この身体は勝手に足を開いて撫でられやすくする。
「もっと、」
「なぁに?」
「さわってー…♡」
素っ裸で何も着てない身体はどこからでも俺を見れる。
じっくり見て好きに使って愛して貰える。
「濡れてきたな」
「あぁ…垂れちゃう。見て良悟?」
体重を乗せて俺の背中から陸也も覗き込んで来る。
二人の視線が俺の性器を見てる。
とぷっ。
「ぁー…♡」
視線だけで感じた。
「垂れちゃったね」
内緒話をするみたいに和己が声を落として囁いて来る。
何時もの防水シーツのそこだけ色が滲んで、吸い込んだ。
「もっと出せるか。」
「はー…っ、ぁう♡」
陸也が下腹部に指をぐぅ、と当てながら撫で回す。
指先が腹の奥のナニかを押す。
同時にお尻がきゅうっ、てなる、
陸也がしつこく仕込んだ賜物。
ほんとに、この身体は皮膚の上から押すだけでお腹の中が疼く様になった、
お腹だけじゃない。
アナルもひくひく、してるっ、
きゅっ、ひくっ、ひくっ、きゅうっ。♡
恥ずかしくて、もどかしくて気持ち良くて褒めてほしくて陸也を呼ぶ。
「どうした?」
「ぁ、う…入ってないのに…っ、勝手に、」
「ああ動いてるな良悟。」
そういうのは、困る、
俺の身体を変にするのはやめてほしい
じゃないと本当に、お腹を触られるだけで下着を汚す様な事になる。
そんなのイヤだ、
でも。
もしそうなったら。絶対面白そう。
俺の身体、ばかになっちゃうの。
それ面白い。
そしたらもっと叱ってもらって、もっと全部をお世話されたい。
下着を汚したって白状すればきっと和己は喜んで着替えさせてくれーーふと嫌な予感がした。
「なぁにその顔?♡」
ガバッと顔を上げた先で和己とバッチリ目が合った。
まずい。まずい…目がやばい。
「やらしー顔。なに考えてたのかなぁ?」
ドキッとして目が泳ぐ。
「べつ、に」
「陸也にお腹触られてやらしい事考えちゃった?♡お腹の上で感じる擬似セックス…気持ち良い?♡それとも、そんな所で感じてるのを俺に見られるの恥ずかしい?♡足開いて自分で見せ付けてるの凄くえっちだねりょーご♡」
うるさい
蜂蜜に砂糖を混ぜたみたいな声が喋り続けてる。
俺の身体が今どうなって、何を思ってどう反応してるのか、次々に口にする。
「またえっちなお汁垂らしたいの?」
うるさい…のにドキドキする…っ、
競り上がって来る痛いくらいの羞恥と、それを押し込めたい理性。
なのに、もっと上を行く好奇心。
はぁー…もっとドキドキしたい。
「ぃ、…ぁ、い」
「なぁに?♡」
「ぃ、きたぃ、」
舌を出して唇を濡らす。
真っ直ぐ和己の目を見て、お腹にある陸也の手を握って。
はしたなくて甘くて恥ずかしい事がしたい。
「誕生日に…おなかで…いってみたい。」
ーーーーー
「良いよ良悟。」
沸々と湧き上がる衝動をこっちは必死で抑えてたのに。
せっかくの誕生日。
せっかくの土曜日。
ゆっくり溶かして、訳が分からなくて泣き出すくらい甘く優しくしたい、そう思ってたのに。
「シようー…?♡」
たぱっ、てまぁたえっちな汁を垂らしながらそんな事を言う。
俺達を試してるの良悟。
何時もこうだ。ほんとっ。全く。
俺達はね優しくしたいんだよ。
なのに結局毎年こうなるんだ。
頭の何処かでカチッと音がした気がする。
「あー…あ。俺のスイッチ押したね良悟?」
「んふ♡」
可愛い。
舌で唇をチロチロ舐めて。
ホントはキスがしたいのかなぁ。
そっかぁ、お腹押さえられてて動けないんだ。
「陸也。」
「ん?」
「計画変更。こんなん無理じゃん。」
「ははっ、今年もダメだったなっ」
毎年だけど。
今年も優しくしてやれそうにない。
せっかくの誕生日なのにそんな事がシたいなんて。
「えっろ。」
「声が枯れるかもな良悟。」
「ぇ」
「ねぇ。良悟」
「うん、?」
「いっぱい泣いて見せてね。」
ーーーーー
あ…あたまがおかしくなる…っ、こんな、予定じゃなかった
「は、はぁ、は…っ、ンああっ!うぐっ、ぅ...っ、う」
もう何時間こうしてるのかわからないけど。
二人掛かりでありとあらゆる神経を弄り回されてる
指、の先を撫でて、かと思えば咥えて舌でたっぷり舐める
指の股まで食べて隣の指を舐めていく
ばくっ、と三本食べられたら今度は二人の口の中が熱くて指がびっくりする、
「うぅっ、」
思わず唸っても、お腹にはピンクのおもちゃが震えてる、
陸也がソコばっかり押して当てるんだ…、ふ、ぅっ、
「あぅ、ふっ、くぅうっ、」
「耐えてる。かぁわいい。」
和己は和己で、俺の指を食べながら胸を当たるかどうか微妙な加減で撫でていく
まるで風が通るみたいに、ふわっとしか当たらない
でも偶に、スリッて乳首を押すけどそれだって、何時もの何倍も柔い。もっと、押し潰してギュッて痛い位摘んでほしいのにっ、!
そんな羽で撫でるみたいな触り方でも、この身体はビクビクする。
もっと気持ち良い事を知ってるせいで、胸を押し付けようとするし、陸也の厚い舌でもいっぱい指を舐めて神経を犯して欲しい、
でも、今一番強い快楽はお腹に当たるピンクのローター
皮膚の下の普通なら感じる筈も無い内臓の中を、振動が気持ちいい所だよってじわじわと侵していく。
そんな事されたら皮膚の意味無い、
なんにも守れない
なのに、おなかで気持ち良くなるの、俺?
ばかみたいー…♡
身体構造おかしくするんだ、
アナルだってほんとは排泄器官なのに、もう性器になってるし。
だから、おなかはあとどれくらいで性器になる、?
「はぁ...♡」
このじわじわと身体が作り変わっていく感覚が好きっ
咥えて舐められて敏感になっていく神経が好きっ。
潰された訳でもないのに指がさっと撫でるだけで肌が粟立つようなゾッとする快感が好きっ。♡
「あぅ…っ♡」
ふたりの目が陽炎みたいに揺れるのも、好き。大好き。
熱くて景色が歪むみたいに俺を見てる
「...ぃぃ、♡」
つぅ、と涙が出た
この瞬間が好きっ。
嬉しくて気持ち良くてこの考え過ぎな脳味噌の何処にも影が一つも見当たらない位、二人でいっぱいになるのが好きっ。
なのに涙が止まらない、
そしてすっかりリラックスした身体は止めようがなかった
「は...ぁ...あ、ぁ...っ、ごめ、」
「大丈夫、見せて。」
「全部出していいぞ。」
しゃ、わ...
隠しもしなかった
それどころか歪む口で、ん...っ、ん、って喘ぎながら陸也が言う様に全部出し切るまで身体を震わせた
「防水シーツ様々だな、可愛い過ぎる」
「舐めたい。舐めていい良悟?」
「嫌だ、」
「拭いたら舐めていい...?」
「和己。」
陸也に止められて漸く沸いた脳味噌が止まる
「苛々する...。」
「ああ」
「セーフワード決めとけば良かった、」
「まだ間に合うぞ」
「ていうか、今しか無くない、」
良悟、って二人が俺を呼ぶ。
プレイじゃないからいらないのに…律儀だな飼い主さま。
「【桃のタルトタタン】」
「それ、セーフワード?」
「うん。」
「言えるか。」
「うん。」
「聞こえなかったらごめんね、」
「殴って良いからな。」
「うん。」
冷静なんて言葉はどっかへ飛んだ。
ーーーーー
陸也の身体に乗り上げて自分のと二つ擦り合わせた
その間も和己はアナルに指を突っ込んでたし、反対側からは陸也がお腹の上からゴリゴリ押す
場所は違うのに、皮膚の上と身体の中からゴツゴツ指が押し付けられる
「ふ、うっ、ぁあっ、うあ♡」
負けじと陸也のと自分のちんこを一緒にグチュグチュ擦るけど、どうしたって和己が足りない
指だけじゃ足りない…っ、
陸也は目の前に居て、俺を身体に乗せてるのに和己は俺のアナルばっかり見て弄ってる
器用なくせに、頭と目は俺に突っ込んでる指ばっか見てる…っ!
「か、ずみ」
「何。」
「舐めたい、和己のちんこも舐めたぃ、」
「大丈夫だよ...それより」
「いやだっ、!」
「え。なに、どうしたの。」
「ははっ、良悟。ちゃんと言わないと聞こえてないぞ?」
「うぅっ、」
全部見てたのか、陸也に励まされてもう一回言い換える。
「俺を見てない…っ、そこばっか見るな...っ、」
「ぁ。うそ、ごめんね、ごめんね良悟?」
「ふ、ぅっ、」
ズルッと抜けた指に思わず喘ぎなが、文句を言う。
ちゃんと俺の事も見てほしい、脳味噌バカになってアナルしか見てない和己も雄っぽくて好きだけど、そればっかじゃ足りないっ、
「ごめんね、」
ぎゅっ、て抱き締めてくれるけど俺が欲しいのはそれじゃない
「くち寂しい、」
キスしようとするから、違うってまた駄々を捏ねてムカついたからガチガチになってるのをギュッて掴んだ。
「痛っ、」
「これ、くちがさみしぃっ、!」
ここまで言ったのにまだ口にキスしてきた。
また文句言おうと口を開けた所で、ガボって指を突っ込まれた
「うぐっ」
「あーーん♡」
陽炎と目が合った
俺の二つ目の陽炎
メラメラで熱い目
その目に免じて許してあげる事にする
不安定な筈のベッドに立ってるのに、器用なせいかズルズル咥えさせていく
「ぅ、」
頑張っても半分しか入らない
でも、くちいっぱいに和己がいるー…♡
「手がお留守だぞ。」
ペシっ、お尻を叱られた。
その衝撃で今までで一番、お腹がギューってなった
「ああ、イクか?震えてるな。」
「んふ、♡」
返事なんかできない
和己が俺の首を支えにしてるせいで、口からちんこ抜けない
わかってんのかな
これじゃセーフワードなんか言える訳ないー…っ♡
言うつもりもないけど、もしこのまま苦しくてどぷって和己のせーし貰えたら俺、イッちゃうかも
俺も、イキたい、
陸也のもお腹に掛けて欲しい
ぐうっ、て押してる所に外から種付けする…?
【種付け】
良い言葉。
ぐちゅぐちゅ、手元を動かして陸也のせーしを強請る
和己のも欲しい
いっぱい舌でぬるぬる擦って...種、ほしぃ
は、ぁ♡
ーーーーー
何を考えてるんだろうな
目がとろっと溶けていくのを見た
和己のを口に咥えて、俺のを握って擦りながら腰の揺れ方が変わった
まるで腹の奥まで性液を欲しがる様な揺れ方をする
もしこれで俺が入ってたなら、臍の裏側まで白濁させられるかもな。
良い眺めだ。
和己が良悟の喉を撫でて奥まで咥えさせようとしている。
あれ理性飛んだな。
セーフワードが言えない代わりの合図も勿論有る。
どっちかのどこでも良い。
身体を3回叩けば良いが、良悟にそのつもりは無いのか涙を流しながらうっとりして甘い声を漏らしている。
やっと元の体重に戻り掛けている腹の掴み心地が良い。
こんなに震えて、動いてる。
入っても無いのに腰をくねらせて、さっき膀胱は空になったからな。
イクなら今だぞ良悟?
「ああ、やば、出る、出すよ良悟、」
「ん、う」
ゴク、ゴクリ、喉仏が動いてる
ああ、舐めたい。触りたい。今その中は真っ白だろうな良悟、
「ぁ。♡」
可愛いな、
俺のが良悟の性液で濡れた
「俺だけ置いてけぼりか?」
流石の良悟も三つの事は同時にできない
口と腹に気を取られて手元が疎かになった。
「ごめ、ん♡」
「そろそろイッて見せてくれないか。」
既にこれだけうねってる時点で、軽くイッてる様なものだ。
あともう一押し。
どうしてもアナルへの刺激無しでイクのが見たい。
俺の我儘でこんな身体にされて辛そうだな良悟。
だが、可愛いくて止められない。
「陸也」
理性が多少は戻ったらしい和己が、態々身を乗り出してキスをくれた。序でに聞こえない様な声で内緒の話まで囁いてくれた。
「ああ、かわいそうになぁ」
「思ってる顔じゃないけど?」
「いいや。思ってるぞ。同時に可愛いだろうなと期待してる。」
「やる?」
「見たいからな。」
「オーケー。じゃあやろっか良悟♡」
何の事かわかってない良悟が、俺の腰の上で首を傾げる。
その素直さが悪い事に利用されるんだぞ。
ーーーーー
「せーの」
「ーー~ッ、!?」
「感じる良悟?陸也のピストン気持ち良い?♡」
変な声がでる
半分悲鳴みたいな、か細い声にもならない様な声が出て…っ、入っても無い陸也の腰のピストンに身体がビクビクして、止まらない
「トントン、って良悟のお腹の中意地悪してるんだよ?♡」
気持ち良いね、って和己が耳たぶに直接唇を付けて囁いてる
でも…っ、違う、!
グッ、グッ、グッ、とピストンに合わせてお腹を押されてるだけだっ、
「おちんちん、入ってるのわかる?♡」
「ちが、ぅっ、ちが…っ、ふきゅっ、」
違うって分かってるのに。
和己の甘い声のせいで混乱していく。
重たい陸也のピストンだって、いつもと同じっ、騎乗位で入ってる時みたいにパンパン肌の当たる音がする…っ、
「お腹の外と中からえっちな事されてるのわかる?♡」
お腹、おさないで…っ。
「ピストンと同じタイミングでグッて押されると良悟のえっちな身体は」
唇が耳たぶを掠めてく。
「女の子になっちゃうんじゃない?」
ーーゾワッ
皮膚を、全身をゾワッと何かが駆けた
途端、脳味噌に浮かぶさっき種付けされた喉と、溢れてる陸也の我慢汁
これが今、俺のナカにあるーーっ、
ガクン、と背中が反った
跳ねるというより暴れる腰と、それを痛いくらい掴む陸也の手
ピッタリ密着する足の間に当たる硬い熱
「ひ、ぁ...っ、あ…っ、あ、なに、なにこれ、っ、イっ」
ずっとイッてる。
お腹がガクガクする、入ってないのに
ほんとにイッたーー、ぁ、ああ
「すごいな、良悟っ、可愛いっ、」
お、かしい
おなかがへんだ、
きゅんきゅん、してる、♡
「は、はっ、ふ、ふぅっ、ひ、ぁー嗚呼、」
縋る物を探して、ギュッと和己の腕を掴んだ
何かに縋って無いと、何かがわからなくなりそうなんだっ、
「長いね…すごい。」
「初めて結腸でイッた時もこうだったなあ…震えて、混乱してる」
「お前の声も震えてるって」
「興奮するだろ、可愛い。」
陸也が褒める様に頬をそっと撫でてくれるのに、それだけで身体が跳ねて、陸也を喜ばせた
「ぞわぞわ、」
「どうした?」
深くて甘くて少し震えて掠れた声がする
「ぞわぞわっ、とまんない、」
「そうだな。可愛い。」
「ごほ、びほし、ぃ」
何がとは言わなかったけど、キスが来た。
乾いた唇が殊更ゆっくりそっと合わさった。
宥める様に何回もくれて、身体の震えが収まるまでそうしてくれた。
「止まったか?」
「多分…っ。」
「続きするか?」
したいに決まってる。
だってまだ指しか入ってないのに。
誕生日はたっぷり愛されないと終われない。
でも、前の時とは違う
こんなのハジメテにカウントして良いと思う、
だから
「ゆっくりシて、」
「ああ。ゆっくりな。」
「ふっ、最初はそのつもりだったのに。良悟が煽ったんだよ?」
二人がしてやられた、みたいに笑うけど。
俺をこうしたのは二人だし。
こうされる権利が誕生日さんには有る。
「さっき、」
「んー?」
「なぁに?」
「種付けされる、ってこんな感じかなって思った」
品の無い言葉は好きじゃ無いけど。
欲しいって思ったのは本当だから。
「"種"ほしぃ、」
変にされたお腹を撫でて言う。
「責任とって、ここにちょーだぃ、♡」
今更この身体の一つや二つ変にされた所で、二人が俺を愛してるのは変わらない。
何を見たって、何をしたって俺の命はガッチリ二人が握ってる。
だからまた来年の誕生日が楽しみになる。
溶けた脳味噌でおかしくなった身体で、もっともっとって、ねだりつける。
誕生日の日、この身体を流してくれたのは和己だった。
でも流すだけ。
まだ何も入ってない身体で寝室に二人で入って、待ってた陸也とハグをした。
そこからゆるゆる始まるセックスが擽ったい。
乗り上げたベッドでどっちかとキスしてたら、どっちかの手が全身を這い回る。
胸の上から腹まで降りて下腹部、性器…を辿り
「ふ…ぁ。」
足の付け根を握られた時が一番ドキドキした
期待して漏れる声を和己が可愛いねって囁いて、揺れる腰を陸也が淡く笑うのが分かった。
二人が褒めてくれると、この身体は勝手に足を開いて撫でられやすくする。
「もっと、」
「なぁに?」
「さわってー…♡」
素っ裸で何も着てない身体はどこからでも俺を見れる。
じっくり見て好きに使って愛して貰える。
「濡れてきたな」
「あぁ…垂れちゃう。見て良悟?」
体重を乗せて俺の背中から陸也も覗き込んで来る。
二人の視線が俺の性器を見てる。
とぷっ。
「ぁー…♡」
視線だけで感じた。
「垂れちゃったね」
内緒話をするみたいに和己が声を落として囁いて来る。
何時もの防水シーツのそこだけ色が滲んで、吸い込んだ。
「もっと出せるか。」
「はー…っ、ぁう♡」
陸也が下腹部に指をぐぅ、と当てながら撫で回す。
指先が腹の奥のナニかを押す。
同時にお尻がきゅうっ、てなる、
陸也がしつこく仕込んだ賜物。
ほんとに、この身体は皮膚の上から押すだけでお腹の中が疼く様になった、
お腹だけじゃない。
アナルもひくひく、してるっ、
きゅっ、ひくっ、ひくっ、きゅうっ。♡
恥ずかしくて、もどかしくて気持ち良くて褒めてほしくて陸也を呼ぶ。
「どうした?」
「ぁ、う…入ってないのに…っ、勝手に、」
「ああ動いてるな良悟。」
そういうのは、困る、
俺の身体を変にするのはやめてほしい
じゃないと本当に、お腹を触られるだけで下着を汚す様な事になる。
そんなのイヤだ、
でも。
もしそうなったら。絶対面白そう。
俺の身体、ばかになっちゃうの。
それ面白い。
そしたらもっと叱ってもらって、もっと全部をお世話されたい。
下着を汚したって白状すればきっと和己は喜んで着替えさせてくれーーふと嫌な予感がした。
「なぁにその顔?♡」
ガバッと顔を上げた先で和己とバッチリ目が合った。
まずい。まずい…目がやばい。
「やらしー顔。なに考えてたのかなぁ?」
ドキッとして目が泳ぐ。
「べつ、に」
「陸也にお腹触られてやらしい事考えちゃった?♡お腹の上で感じる擬似セックス…気持ち良い?♡それとも、そんな所で感じてるのを俺に見られるの恥ずかしい?♡足開いて自分で見せ付けてるの凄くえっちだねりょーご♡」
うるさい
蜂蜜に砂糖を混ぜたみたいな声が喋り続けてる。
俺の身体が今どうなって、何を思ってどう反応してるのか、次々に口にする。
「またえっちなお汁垂らしたいの?」
うるさい…のにドキドキする…っ、
競り上がって来る痛いくらいの羞恥と、それを押し込めたい理性。
なのに、もっと上を行く好奇心。
はぁー…もっとドキドキしたい。
「ぃ、…ぁ、い」
「なぁに?♡」
「ぃ、きたぃ、」
舌を出して唇を濡らす。
真っ直ぐ和己の目を見て、お腹にある陸也の手を握って。
はしたなくて甘くて恥ずかしい事がしたい。
「誕生日に…おなかで…いってみたい。」
ーーーーー
「良いよ良悟。」
沸々と湧き上がる衝動をこっちは必死で抑えてたのに。
せっかくの誕生日。
せっかくの土曜日。
ゆっくり溶かして、訳が分からなくて泣き出すくらい甘く優しくしたい、そう思ってたのに。
「シようー…?♡」
たぱっ、てまぁたえっちな汁を垂らしながらそんな事を言う。
俺達を試してるの良悟。
何時もこうだ。ほんとっ。全く。
俺達はね優しくしたいんだよ。
なのに結局毎年こうなるんだ。
頭の何処かでカチッと音がした気がする。
「あー…あ。俺のスイッチ押したね良悟?」
「んふ♡」
可愛い。
舌で唇をチロチロ舐めて。
ホントはキスがしたいのかなぁ。
そっかぁ、お腹押さえられてて動けないんだ。
「陸也。」
「ん?」
「計画変更。こんなん無理じゃん。」
「ははっ、今年もダメだったなっ」
毎年だけど。
今年も優しくしてやれそうにない。
せっかくの誕生日なのにそんな事がシたいなんて。
「えっろ。」
「声が枯れるかもな良悟。」
「ぇ」
「ねぇ。良悟」
「うん、?」
「いっぱい泣いて見せてね。」
ーーーーー
あ…あたまがおかしくなる…っ、こんな、予定じゃなかった
「は、はぁ、は…っ、ンああっ!うぐっ、ぅ...っ、う」
もう何時間こうしてるのかわからないけど。
二人掛かりでありとあらゆる神経を弄り回されてる
指、の先を撫でて、かと思えば咥えて舌でたっぷり舐める
指の股まで食べて隣の指を舐めていく
ばくっ、と三本食べられたら今度は二人の口の中が熱くて指がびっくりする、
「うぅっ、」
思わず唸っても、お腹にはピンクのおもちゃが震えてる、
陸也がソコばっかり押して当てるんだ…、ふ、ぅっ、
「あぅ、ふっ、くぅうっ、」
「耐えてる。かぁわいい。」
和己は和己で、俺の指を食べながら胸を当たるかどうか微妙な加減で撫でていく
まるで風が通るみたいに、ふわっとしか当たらない
でも偶に、スリッて乳首を押すけどそれだって、何時もの何倍も柔い。もっと、押し潰してギュッて痛い位摘んでほしいのにっ、!
そんな羽で撫でるみたいな触り方でも、この身体はビクビクする。
もっと気持ち良い事を知ってるせいで、胸を押し付けようとするし、陸也の厚い舌でもいっぱい指を舐めて神経を犯して欲しい、
でも、今一番強い快楽はお腹に当たるピンクのローター
皮膚の下の普通なら感じる筈も無い内臓の中を、振動が気持ちいい所だよってじわじわと侵していく。
そんな事されたら皮膚の意味無い、
なんにも守れない
なのに、おなかで気持ち良くなるの、俺?
ばかみたいー…♡
身体構造おかしくするんだ、
アナルだってほんとは排泄器官なのに、もう性器になってるし。
だから、おなかはあとどれくらいで性器になる、?
「はぁ...♡」
このじわじわと身体が作り変わっていく感覚が好きっ
咥えて舐められて敏感になっていく神経が好きっ。
潰された訳でもないのに指がさっと撫でるだけで肌が粟立つようなゾッとする快感が好きっ。♡
「あぅ…っ♡」
ふたりの目が陽炎みたいに揺れるのも、好き。大好き。
熱くて景色が歪むみたいに俺を見てる
「...ぃぃ、♡」
つぅ、と涙が出た
この瞬間が好きっ。
嬉しくて気持ち良くてこの考え過ぎな脳味噌の何処にも影が一つも見当たらない位、二人でいっぱいになるのが好きっ。
なのに涙が止まらない、
そしてすっかりリラックスした身体は止めようがなかった
「は...ぁ...あ、ぁ...っ、ごめ、」
「大丈夫、見せて。」
「全部出していいぞ。」
しゃ、わ...
隠しもしなかった
それどころか歪む口で、ん...っ、ん、って喘ぎながら陸也が言う様に全部出し切るまで身体を震わせた
「防水シーツ様々だな、可愛い過ぎる」
「舐めたい。舐めていい良悟?」
「嫌だ、」
「拭いたら舐めていい...?」
「和己。」
陸也に止められて漸く沸いた脳味噌が止まる
「苛々する...。」
「ああ」
「セーフワード決めとけば良かった、」
「まだ間に合うぞ」
「ていうか、今しか無くない、」
良悟、って二人が俺を呼ぶ。
プレイじゃないからいらないのに…律儀だな飼い主さま。
「【桃のタルトタタン】」
「それ、セーフワード?」
「うん。」
「言えるか。」
「うん。」
「聞こえなかったらごめんね、」
「殴って良いからな。」
「うん。」
冷静なんて言葉はどっかへ飛んだ。
ーーーーー
陸也の身体に乗り上げて自分のと二つ擦り合わせた
その間も和己はアナルに指を突っ込んでたし、反対側からは陸也がお腹の上からゴリゴリ押す
場所は違うのに、皮膚の上と身体の中からゴツゴツ指が押し付けられる
「ふ、うっ、ぁあっ、うあ♡」
負けじと陸也のと自分のちんこを一緒にグチュグチュ擦るけど、どうしたって和己が足りない
指だけじゃ足りない…っ、
陸也は目の前に居て、俺を身体に乗せてるのに和己は俺のアナルばっかり見て弄ってる
器用なくせに、頭と目は俺に突っ込んでる指ばっか見てる…っ!
「か、ずみ」
「何。」
「舐めたい、和己のちんこも舐めたぃ、」
「大丈夫だよ...それより」
「いやだっ、!」
「え。なに、どうしたの。」
「ははっ、良悟。ちゃんと言わないと聞こえてないぞ?」
「うぅっ、」
全部見てたのか、陸也に励まされてもう一回言い換える。
「俺を見てない…っ、そこばっか見るな...っ、」
「ぁ。うそ、ごめんね、ごめんね良悟?」
「ふ、ぅっ、」
ズルッと抜けた指に思わず喘ぎなが、文句を言う。
ちゃんと俺の事も見てほしい、脳味噌バカになってアナルしか見てない和己も雄っぽくて好きだけど、そればっかじゃ足りないっ、
「ごめんね、」
ぎゅっ、て抱き締めてくれるけど俺が欲しいのはそれじゃない
「くち寂しい、」
キスしようとするから、違うってまた駄々を捏ねてムカついたからガチガチになってるのをギュッて掴んだ。
「痛っ、」
「これ、くちがさみしぃっ、!」
ここまで言ったのにまだ口にキスしてきた。
また文句言おうと口を開けた所で、ガボって指を突っ込まれた
「うぐっ」
「あーーん♡」
陽炎と目が合った
俺の二つ目の陽炎
メラメラで熱い目
その目に免じて許してあげる事にする
不安定な筈のベッドに立ってるのに、器用なせいかズルズル咥えさせていく
「ぅ、」
頑張っても半分しか入らない
でも、くちいっぱいに和己がいるー…♡
「手がお留守だぞ。」
ペシっ、お尻を叱られた。
その衝撃で今までで一番、お腹がギューってなった
「ああ、イクか?震えてるな。」
「んふ、♡」
返事なんかできない
和己が俺の首を支えにしてるせいで、口からちんこ抜けない
わかってんのかな
これじゃセーフワードなんか言える訳ないー…っ♡
言うつもりもないけど、もしこのまま苦しくてどぷって和己のせーし貰えたら俺、イッちゃうかも
俺も、イキたい、
陸也のもお腹に掛けて欲しい
ぐうっ、て押してる所に外から種付けする…?
【種付け】
良い言葉。
ぐちゅぐちゅ、手元を動かして陸也のせーしを強請る
和己のも欲しい
いっぱい舌でぬるぬる擦って...種、ほしぃ
は、ぁ♡
ーーーーー
何を考えてるんだろうな
目がとろっと溶けていくのを見た
和己のを口に咥えて、俺のを握って擦りながら腰の揺れ方が変わった
まるで腹の奥まで性液を欲しがる様な揺れ方をする
もしこれで俺が入ってたなら、臍の裏側まで白濁させられるかもな。
良い眺めだ。
和己が良悟の喉を撫でて奥まで咥えさせようとしている。
あれ理性飛んだな。
セーフワードが言えない代わりの合図も勿論有る。
どっちかのどこでも良い。
身体を3回叩けば良いが、良悟にそのつもりは無いのか涙を流しながらうっとりして甘い声を漏らしている。
やっと元の体重に戻り掛けている腹の掴み心地が良い。
こんなに震えて、動いてる。
入っても無いのに腰をくねらせて、さっき膀胱は空になったからな。
イクなら今だぞ良悟?
「ああ、やば、出る、出すよ良悟、」
「ん、う」
ゴク、ゴクリ、喉仏が動いてる
ああ、舐めたい。触りたい。今その中は真っ白だろうな良悟、
「ぁ。♡」
可愛いな、
俺のが良悟の性液で濡れた
「俺だけ置いてけぼりか?」
流石の良悟も三つの事は同時にできない
口と腹に気を取られて手元が疎かになった。
「ごめ、ん♡」
「そろそろイッて見せてくれないか。」
既にこれだけうねってる時点で、軽くイッてる様なものだ。
あともう一押し。
どうしてもアナルへの刺激無しでイクのが見たい。
俺の我儘でこんな身体にされて辛そうだな良悟。
だが、可愛いくて止められない。
「陸也」
理性が多少は戻ったらしい和己が、態々身を乗り出してキスをくれた。序でに聞こえない様な声で内緒の話まで囁いてくれた。
「ああ、かわいそうになぁ」
「思ってる顔じゃないけど?」
「いいや。思ってるぞ。同時に可愛いだろうなと期待してる。」
「やる?」
「見たいからな。」
「オーケー。じゃあやろっか良悟♡」
何の事かわかってない良悟が、俺の腰の上で首を傾げる。
その素直さが悪い事に利用されるんだぞ。
ーーーーー
「せーの」
「ーー~ッ、!?」
「感じる良悟?陸也のピストン気持ち良い?♡」
変な声がでる
半分悲鳴みたいな、か細い声にもならない様な声が出て…っ、入っても無い陸也の腰のピストンに身体がビクビクして、止まらない
「トントン、って良悟のお腹の中意地悪してるんだよ?♡」
気持ち良いね、って和己が耳たぶに直接唇を付けて囁いてる
でも…っ、違う、!
グッ、グッ、グッ、とピストンに合わせてお腹を押されてるだけだっ、
「おちんちん、入ってるのわかる?♡」
「ちが、ぅっ、ちが…っ、ふきゅっ、」
違うって分かってるのに。
和己の甘い声のせいで混乱していく。
重たい陸也のピストンだって、いつもと同じっ、騎乗位で入ってる時みたいにパンパン肌の当たる音がする…っ、
「お腹の外と中からえっちな事されてるのわかる?♡」
お腹、おさないで…っ。
「ピストンと同じタイミングでグッて押されると良悟のえっちな身体は」
唇が耳たぶを掠めてく。
「女の子になっちゃうんじゃない?」
ーーゾワッ
皮膚を、全身をゾワッと何かが駆けた
途端、脳味噌に浮かぶさっき種付けされた喉と、溢れてる陸也の我慢汁
これが今、俺のナカにあるーーっ、
ガクン、と背中が反った
跳ねるというより暴れる腰と、それを痛いくらい掴む陸也の手
ピッタリ密着する足の間に当たる硬い熱
「ひ、ぁ...っ、あ…っ、あ、なに、なにこれ、っ、イっ」
ずっとイッてる。
お腹がガクガクする、入ってないのに
ほんとにイッたーー、ぁ、ああ
「すごいな、良悟っ、可愛いっ、」
お、かしい
おなかがへんだ、
きゅんきゅん、してる、♡
「は、はっ、ふ、ふぅっ、ひ、ぁー嗚呼、」
縋る物を探して、ギュッと和己の腕を掴んだ
何かに縋って無いと、何かがわからなくなりそうなんだっ、
「長いね…すごい。」
「初めて結腸でイッた時もこうだったなあ…震えて、混乱してる」
「お前の声も震えてるって」
「興奮するだろ、可愛い。」
陸也が褒める様に頬をそっと撫でてくれるのに、それだけで身体が跳ねて、陸也を喜ばせた
「ぞわぞわ、」
「どうした?」
深くて甘くて少し震えて掠れた声がする
「ぞわぞわっ、とまんない、」
「そうだな。可愛い。」
「ごほ、びほし、ぃ」
何がとは言わなかったけど、キスが来た。
乾いた唇が殊更ゆっくりそっと合わさった。
宥める様に何回もくれて、身体の震えが収まるまでそうしてくれた。
「止まったか?」
「多分…っ。」
「続きするか?」
したいに決まってる。
だってまだ指しか入ってないのに。
誕生日はたっぷり愛されないと終われない。
でも、前の時とは違う
こんなのハジメテにカウントして良いと思う、
だから
「ゆっくりシて、」
「ああ。ゆっくりな。」
「ふっ、最初はそのつもりだったのに。良悟が煽ったんだよ?」
二人がしてやられた、みたいに笑うけど。
俺をこうしたのは二人だし。
こうされる権利が誕生日さんには有る。
「さっき、」
「んー?」
「なぁに?」
「種付けされる、ってこんな感じかなって思った」
品の無い言葉は好きじゃ無いけど。
欲しいって思ったのは本当だから。
「"種"ほしぃ、」
変にされたお腹を撫でて言う。
「責任とって、ここにちょーだぃ、♡」
今更この身体の一つや二つ変にされた所で、二人が俺を愛してるのは変わらない。
何を見たって、何をしたって俺の命はガッチリ二人が握ってる。
だからまた来年の誕生日が楽しみになる。
溶けた脳味噌でおかしくなった身体で、もっともっとって、ねだりつける。
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