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番外編
番外編 彼に賞杯を2
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始め耳障りの良い声だと思った。
「良い色のデザインですね。」
世辞ではなく、心底褒めているようでスーツを一通り眺め、その視線は袖口でぴたりと止まり煌めいた。
「素敵なオレンジです。演出に遊び心があってーーー」
たらたらと流れる声を気に入った。
好奇心で光の入った瞳も良い。
だが、笑い方が少し歪だと思った。
「日本語、とは何だ?」
嗚呼。すまない。可愛い過ぎて失念していた。
無理に笑わせたのは私だ。ベルを呼ばなくては。
侍医に大人しく顔を触らせ口を開け、瞳でベルの持つ光を追うよう言われている。
手をぐっと握ったり開かせて脈を測ったりするうちは良かったのだが。次は胸の音を聞くと言われ、彼は徐に着せていたパジャマの裾を持ち上げ、その肌を私は見た。
聴診器を苦手そうに我慢する彼をジッと
気取られぬ様、息を潜め眺めた。
掴まえても跳ねそうな健康的な腹部。
肉も筋肉も程良く着いている。
何よりその美味そうな蜂蜜色の肌が良い。
危うく唸りそうになり我に返った。
異世界から呼ばれた彼らには選択肢がある。
番と結婚するか、ひとまず働くか。
どちらにせよ働いて結婚する者が多いが、彼と私には初めから選択肢は無い。
「すまないがトキアキ。私と番になって欲しい。」
既に情報は洩れている。
仕方が無かった。彼が浮かび上がったのは都市中央の噴水広場だった。
誰もが噴水を旋回する鳥を目撃し駆け付ける私が誰かに気付き、ぐったりと噴水から引き揚げられるこの国のものでは無い装いをしたトキアキを見ていた。
「2年、或いは6年。私の任期が終わるまでどうか頼まれて欲しい。」
返事は聞かなかった。
明日、また来ると言い置いて私は逃げる様に部屋を出た。
翌日行けば、彼は懇々と眠り続けていた。
その翌日も、時折目を覚ましてはベルがすかさず水を含ませ眠る。
身体が変化しているのだと聞かされたが、私に出来ることは無く。
只蒼白い顔を眺め、髪を撫でた。
側にいるだけで心が癒される、そんな存在だと聞いていた。
触れれば立ち所に疲労が溶けていく、とも。
「まさかこの歳で"右腕"に会えるとは思わなかったな。」
今までそれらしい弱みすら無かったが、今からは彼がそうなるだろう。
髪を撫で頬から唇へと滑りたがるこの手が自分の意思と思えぬ程に御し難い。
初めの、あのたらたらと流れる声を聞かせてほしいと思う。
好奇心に光る瞳で、今度は歪でない笑顔を見せてほしい。
せめて、と形の良い眉をなぞる。
それだけで疲れが解けていく。
心地良い波が流れ込んでくると同時に沸く、確かな情欲。
「ふっ、」
これは離れられない訳だ。
抗えない思考、衝動、それらを満たし私は彼をーーー。
いいや。
これ以上彼に触れる事はマナーではなく、法に触れる恐れがある。
許可を得なければ。
学校ではこの思考と衝動をマーキングと教えるが私の心に従い浮かび上がった言葉を述べるなら。
私は彼を
キハラトキアキを抱き潰したい
●
彼は私と周囲の事ばかりを案じている。
それは健気で優しい存在ではあるが、まるで自分を数に入れない彼を私はどうしようかと考えていた。
人慣れしていない...いや他者の観察はよく出来ている。
では、やはり自分の事を知らないのか。
だが人間を知っているという訳でも無さそうだ。
肌の合わせ方も知らない様だった。
手を握るだけで緊張する彼だが、頭や頬を撫でられるのは気に入った様だ。
それと、美しい物が好きそうだと私の勘が告げた。
特に色彩に反応しているようだ。
他に花束よりは一輪を好み、コーヒーには砂糖とミルクを入れるが紅茶はストレートで飲む。
よくよく話せば、自分の好きな物をきちんと分かっている様だった。
では何が、彼をそうさせているのか。
キハラトキアキは声を殺して泣く。
彼はプライドが高いばかりの傲慢な男では無い。
涙を男の恥と捉えている風でも無い。
怒りや恥で無いのなら何故声を上げない。
寂しい、帰りたい、と私は詰られる覚悟さえしていた。
いくら花を渡そうが、その頬を撫でようが彼を元の国へは返してやれないのだ。
しかし、自由にもしてやれない。
此処が異界で私が大統領だからでは無い。
私が既に彼と経る未来を想像している。
危うい翳りを見せる彼を一先ずどう懐柔するか考えている間に、トキアキは様々な事を学び始めていた。
「器用だな。」
彼の故郷の文字は複雑で、ベルが嬉々として学んでいる。
しかし気遣いの上に勤勉とは。
良い人材だ。
異界から呼ばれる彼らの知恵は貴重だ。
トキアキは技術者では無いらしいが、その知識には価値がある。
それらを利用するか潰すか画策する者も出てきている。
「もう泣かせたくは無いものだな。」
熱に浮かされ"私の為に"と思考する彼を私はもう少し傲慢にしてみたい。
「だが、泣かせてしまうだろうな。」
ーーー
邸の中に無駄な空間は多々有る。
ピアノが弾けない私には不必要な程に大きな防音室、絵画に興味もそそられない美術品ばかりの部屋に、ビリヤードやダーツ部屋等。
だがそのひとつを彼が気に入ったらしい。
庭すら歩かせてやれない私は、アトリウムを見た彼の瞳が煌めいたのを見た。
美しい。
思わず頬に伸ばした手を彼は嫌がらず擦り寄せてきた。
嗚呼、不味い。
蜂蜜色の彼の腹部を思い出してしまう。
そんな私を他所に、彼は許可したアトリウムの改装に細々とした物を自ら選びカタログに丸を付けていた。
てっきり、逐一尋ねてくるか迷い続けているかもしれないと思ったのだが。
やはり翳っているのは一過性のものかも知れん。
選んだ物を端から順に見せ、これと他の兼ねあわせが良さそうだと聞かせてくれた。
彼は無意識だろうが、これは報告だ。
そして、相談もしている。
聞かずとも窓枠ぐらい好きにさせたが、工事や人手や手間を考えていたようだ。
しかし、可愛い所がある。
気に入った小物があるのに窓枠が気に入らず唸っていた。
窓枠に合わせるか、気に入った小物を手放すかと思案していた。
どうやら今まで二つの選択肢の両方を取る等と言う事はしてこなかったらしい。
私なら気にも止めず窓枠を変える様、業者に言うだろう。
慎ましいのだな、と思いきや、その後彼は予想だにしない一面を見せた。
「脅してそそのかす、だと」
大統領執務室で、私はそんな言葉を聞いて笑いを堪え切れなかった。
いつも軽口と共に爽やかに作業をこなすユディールが興奮気味に話して聞かせた内容がどうも、丸を付けたカタログで悩む彼からは想像も出来なかった。
「くっ、ふふふ。私の番は大胆な事をする。」
勿論、"大統領"だからこそ成し得る術だと踏んでの事だろうが。
周囲ばかりを案じるだけの男かと思いきや。
悪い顔も出来るのか、トキアキ。
ならば残念ながら、私の周囲の思惑に彼を乗せるしか無い様だ。
私も有能な人材を放っておける程、無能ではないが、そろそろ会議の度にトキアキを登用しろと言う者達を黙らせるのも限界だった。
今の彼に必要なのは自信だ。
見知らぬ土地で、誰一人知り合いすら居ない世界にひとり招かれ、全てを置いて来させてしまった。
私は彼を招かれた者の番として、トキアキを空恐ろしい孤独から掬い、二者択一ではなく両得を選ぶ様な器に落とし込みたい。
そしてその器に金の装飾でも付けたならーーー。
何せあのデルモント・クイレが。
私を大統領にまで押し上げた男が、キハラトキアキという人材を気に掛けている。
それだけでも充分過ぎる理由だ。
ーーー
「トキ。」
今日は悪い事をした。
きっと拗ねているに違いない。
彼は今日昼過ぎに帰宅した筈だ。
私も夕方までには帰る予定になっていた。
そうしたら夜は美味しい物でも食べに行こうと今朝、額にキスをしたが。
最近はこの手の約束を守れた試しが無い。
「おかえりなさいませ、エルムディン様。こちらを、トキ様からデザートをお預かりしました。」
健気というべきだろうが。
私には分かる。
「楽しそうに作っておいででした。試作の後に邸の皆の分もと精を出され、鬱憤はメレンゲで撃退できたようですよエルムディン様。」
「ふっ、そうか。」
一度見てみたいものだ。
私への恨み言を吐きながら心を砕く愛おしい姿を。
ーーー
おかえり
美味しいご飯は今度連れて行ってください。
代わりにデザートを作ってみた。
冷やしても温めても美味いやつ。
あと、プレゼントがある。
追伸
ストレス発散方法を教えてください。
トキアキ・K
ーーー
続
「良い色のデザインですね。」
世辞ではなく、心底褒めているようでスーツを一通り眺め、その視線は袖口でぴたりと止まり煌めいた。
「素敵なオレンジです。演出に遊び心があってーーー」
たらたらと流れる声を気に入った。
好奇心で光の入った瞳も良い。
だが、笑い方が少し歪だと思った。
「日本語、とは何だ?」
嗚呼。すまない。可愛い過ぎて失念していた。
無理に笑わせたのは私だ。ベルを呼ばなくては。
侍医に大人しく顔を触らせ口を開け、瞳でベルの持つ光を追うよう言われている。
手をぐっと握ったり開かせて脈を測ったりするうちは良かったのだが。次は胸の音を聞くと言われ、彼は徐に着せていたパジャマの裾を持ち上げ、その肌を私は見た。
聴診器を苦手そうに我慢する彼をジッと
気取られぬ様、息を潜め眺めた。
掴まえても跳ねそうな健康的な腹部。
肉も筋肉も程良く着いている。
何よりその美味そうな蜂蜜色の肌が良い。
危うく唸りそうになり我に返った。
異世界から呼ばれた彼らには選択肢がある。
番と結婚するか、ひとまず働くか。
どちらにせよ働いて結婚する者が多いが、彼と私には初めから選択肢は無い。
「すまないがトキアキ。私と番になって欲しい。」
既に情報は洩れている。
仕方が無かった。彼が浮かび上がったのは都市中央の噴水広場だった。
誰もが噴水を旋回する鳥を目撃し駆け付ける私が誰かに気付き、ぐったりと噴水から引き揚げられるこの国のものでは無い装いをしたトキアキを見ていた。
「2年、或いは6年。私の任期が終わるまでどうか頼まれて欲しい。」
返事は聞かなかった。
明日、また来ると言い置いて私は逃げる様に部屋を出た。
翌日行けば、彼は懇々と眠り続けていた。
その翌日も、時折目を覚ましてはベルがすかさず水を含ませ眠る。
身体が変化しているのだと聞かされたが、私に出来ることは無く。
只蒼白い顔を眺め、髪を撫でた。
側にいるだけで心が癒される、そんな存在だと聞いていた。
触れれば立ち所に疲労が溶けていく、とも。
「まさかこの歳で"右腕"に会えるとは思わなかったな。」
今までそれらしい弱みすら無かったが、今からは彼がそうなるだろう。
髪を撫で頬から唇へと滑りたがるこの手が自分の意思と思えぬ程に御し難い。
初めの、あのたらたらと流れる声を聞かせてほしいと思う。
好奇心に光る瞳で、今度は歪でない笑顔を見せてほしい。
せめて、と形の良い眉をなぞる。
それだけで疲れが解けていく。
心地良い波が流れ込んでくると同時に沸く、確かな情欲。
「ふっ、」
これは離れられない訳だ。
抗えない思考、衝動、それらを満たし私は彼をーーー。
いいや。
これ以上彼に触れる事はマナーではなく、法に触れる恐れがある。
許可を得なければ。
学校ではこの思考と衝動をマーキングと教えるが私の心に従い浮かび上がった言葉を述べるなら。
私は彼を
キハラトキアキを抱き潰したい
●
彼は私と周囲の事ばかりを案じている。
それは健気で優しい存在ではあるが、まるで自分を数に入れない彼を私はどうしようかと考えていた。
人慣れしていない...いや他者の観察はよく出来ている。
では、やはり自分の事を知らないのか。
だが人間を知っているという訳でも無さそうだ。
肌の合わせ方も知らない様だった。
手を握るだけで緊張する彼だが、頭や頬を撫でられるのは気に入った様だ。
それと、美しい物が好きそうだと私の勘が告げた。
特に色彩に反応しているようだ。
他に花束よりは一輪を好み、コーヒーには砂糖とミルクを入れるが紅茶はストレートで飲む。
よくよく話せば、自分の好きな物をきちんと分かっている様だった。
では何が、彼をそうさせているのか。
キハラトキアキは声を殺して泣く。
彼はプライドが高いばかりの傲慢な男では無い。
涙を男の恥と捉えている風でも無い。
怒りや恥で無いのなら何故声を上げない。
寂しい、帰りたい、と私は詰られる覚悟さえしていた。
いくら花を渡そうが、その頬を撫でようが彼を元の国へは返してやれないのだ。
しかし、自由にもしてやれない。
此処が異界で私が大統領だからでは無い。
私が既に彼と経る未来を想像している。
危うい翳りを見せる彼を一先ずどう懐柔するか考えている間に、トキアキは様々な事を学び始めていた。
「器用だな。」
彼の故郷の文字は複雑で、ベルが嬉々として学んでいる。
しかし気遣いの上に勤勉とは。
良い人材だ。
異界から呼ばれる彼らの知恵は貴重だ。
トキアキは技術者では無いらしいが、その知識には価値がある。
それらを利用するか潰すか画策する者も出てきている。
「もう泣かせたくは無いものだな。」
熱に浮かされ"私の為に"と思考する彼を私はもう少し傲慢にしてみたい。
「だが、泣かせてしまうだろうな。」
ーーー
邸の中に無駄な空間は多々有る。
ピアノが弾けない私には不必要な程に大きな防音室、絵画に興味もそそられない美術品ばかりの部屋に、ビリヤードやダーツ部屋等。
だがそのひとつを彼が気に入ったらしい。
庭すら歩かせてやれない私は、アトリウムを見た彼の瞳が煌めいたのを見た。
美しい。
思わず頬に伸ばした手を彼は嫌がらず擦り寄せてきた。
嗚呼、不味い。
蜂蜜色の彼の腹部を思い出してしまう。
そんな私を他所に、彼は許可したアトリウムの改装に細々とした物を自ら選びカタログに丸を付けていた。
てっきり、逐一尋ねてくるか迷い続けているかもしれないと思ったのだが。
やはり翳っているのは一過性のものかも知れん。
選んだ物を端から順に見せ、これと他の兼ねあわせが良さそうだと聞かせてくれた。
彼は無意識だろうが、これは報告だ。
そして、相談もしている。
聞かずとも窓枠ぐらい好きにさせたが、工事や人手や手間を考えていたようだ。
しかし、可愛い所がある。
気に入った小物があるのに窓枠が気に入らず唸っていた。
窓枠に合わせるか、気に入った小物を手放すかと思案していた。
どうやら今まで二つの選択肢の両方を取る等と言う事はしてこなかったらしい。
私なら気にも止めず窓枠を変える様、業者に言うだろう。
慎ましいのだな、と思いきや、その後彼は予想だにしない一面を見せた。
「脅してそそのかす、だと」
大統領執務室で、私はそんな言葉を聞いて笑いを堪え切れなかった。
いつも軽口と共に爽やかに作業をこなすユディールが興奮気味に話して聞かせた内容がどうも、丸を付けたカタログで悩む彼からは想像も出来なかった。
「くっ、ふふふ。私の番は大胆な事をする。」
勿論、"大統領"だからこそ成し得る術だと踏んでの事だろうが。
周囲ばかりを案じるだけの男かと思いきや。
悪い顔も出来るのか、トキアキ。
ならば残念ながら、私の周囲の思惑に彼を乗せるしか無い様だ。
私も有能な人材を放っておける程、無能ではないが、そろそろ会議の度にトキアキを登用しろと言う者達を黙らせるのも限界だった。
今の彼に必要なのは自信だ。
見知らぬ土地で、誰一人知り合いすら居ない世界にひとり招かれ、全てを置いて来させてしまった。
私は彼を招かれた者の番として、トキアキを空恐ろしい孤独から掬い、二者択一ではなく両得を選ぶ様な器に落とし込みたい。
そしてその器に金の装飾でも付けたならーーー。
何せあのデルモント・クイレが。
私を大統領にまで押し上げた男が、キハラトキアキという人材を気に掛けている。
それだけでも充分過ぎる理由だ。
ーーー
「トキ。」
今日は悪い事をした。
きっと拗ねているに違いない。
彼は今日昼過ぎに帰宅した筈だ。
私も夕方までには帰る予定になっていた。
そうしたら夜は美味しい物でも食べに行こうと今朝、額にキスをしたが。
最近はこの手の約束を守れた試しが無い。
「おかえりなさいませ、エルムディン様。こちらを、トキ様からデザートをお預かりしました。」
健気というべきだろうが。
私には分かる。
「楽しそうに作っておいででした。試作の後に邸の皆の分もと精を出され、鬱憤はメレンゲで撃退できたようですよエルムディン様。」
「ふっ、そうか。」
一度見てみたいものだ。
私への恨み言を吐きながら心を砕く愛おしい姿を。
ーーー
おかえり
美味しいご飯は今度連れて行ってください。
代わりにデザートを作ってみた。
冷やしても温めても美味いやつ。
あと、プレゼントがある。
追伸
ストレス発散方法を教えてください。
トキアキ・K
ーーー
続
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