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聖龍軒本店店員 天ヶ瀬ヒカリ
計画
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わたしは、天ヶ瀬ヒカリ。昼間は女子高生、夜は聖龍軒の店員をしている。
わたしの実家である日本の聖龍軒は、東京の下町にあるどこにでもありそうな老舗のラーメン屋だ。元々は、中華料理も出していたのだが、つい最近になってメニューを絞り、ラーメン専門店へと業態を変えた。名残として、チャーハンや餃子も出してはいるが、あくまでもセットでつけている。まぁ、チャーハン単品で頼まれたら「特別に」とか言って出しちゃったりもしているのだが、基本的にはラーメンを必ず注文してもらっている。
日本の聖龍軒の話は置いておいて、凄いのはダルゴニアという異世界に繋がってしまって、なんだかんだすったもんだで聖龍軒の支店がその異世界にオープンしてしまったということだ。それも、ダンジョンの地下第7階層という最悪な立地で、連日満員の大繁盛というのだから驚くしかない。
聖龍軒のダルゴニア支店ができて、日本のしがないラーメン屋が、異世界を席巻するような行列のできるラーメン屋になった。わたしも時々ダルゴニア支店にヘルプで入ったりもするが、ダルゴニア支店の方は、立地・店員・人気のどれをとってもとにかく凄い。
それに、店長のニャティリさんといい、同年代で店員のマリアちゃん、イリスちゃんといい、最近新加入したファルスカ王国の王女様で店員のファリアさんといい、聖龍軒ダルゴニア支店の定員が恐ろしく美人揃いなのである。そんなファリアさん以外の支店の皆も時々日本の本店を手伝ってくれる訳なのだが、最近では、彼女ら目当ての客すら出始めている。
異世界ダンジョンと繋がる前の聖龍軒本店の店員は、基本的に父とわたしだけだった。二人だけでは大変だろうと、時々祖父や母や姉も手伝ってくれていた。客もそんなに沢山来る訳ではなかったため、二人でも十分にやっていけた。とはいえ、わたしは学校に通いながら店に立っていたので、日中は父一人で何とか回していることが多かったのだ。
聖龍軒は元々、日本特有の昔ながらの中華料理屋だった。メニューにラーメンはあるけれど、常連客には定食の方が好まれていて、ラーメン好きは近くのラーメン専門店に流れてしまっていたのだ。聖龍軒のあるこの商店街はラーメン激戦区としてもよく知られていて、新興のラーメン店が次々と出店してはしのぎを削り合っているようなエリアなので、老舗の中華料理屋のラーメンが特別注目を浴びることもあまりなかった。
わたしは父の影響か、大のラーメン好きで、休みがあるたびに父と一緒に遠くまでラーメンを食べに行くなんてことを良くしていた。例えば、東京のラーメンだけではなくて、千葉の背脂チャッチャ系だとか、横浜の家系ラーメンだとか、日帰りで佐野に佐野ラーメンを食べに行ったり、休み前日の夜営業を終えてから父が車を走らせて一泊二日で喜多方ラーメンを食べに行ったり、ラーメンだけを食べに旅行へ行くみたいなことも日常茶飯事だった。母や姉もたまに気が向いた時は付いてくることもあったけど、基本はわたしと父のふたり旅だった。
そんなわたしと父には夢があった。本当の所は、所謂ラーメン専門店をやりたいと思っていたのだ。
真剣に父とラーメン専門店をオープンしたいと高校を辞めようとしたのだが、父に猛烈に反対されてしまって、日中は高校で勉強して、夜営業だけ聖龍軒で働くような毎日を送っていた。
そんなある日、突然異世界と繋がって、聖龍軒に異世界人の新たなスタッフが加わり、支店もできていった。
営業時間には、ニャティリさんやマリアちゃん、イリスちゃんも積極的に出てくれるようになり、美人外国人店員がいるラーメン店ってことで聖龍軒は連日大繁盛するようになった。
わたしもラーメン以外でチャーハンと餃子くらいしか上手く作れる自信がなかったし、異世界の皆も一様に似た感じで、父しか一品料理を作れないような状態で、一品料理の提供がなかなかに大変な状態になって行った。
混んでいる時は、ラーメンを注文してくれるようにこちらからお願いするような始末で、ついに期せずして念願のラーメン専門店へと業態変更をすることができたのだ。
さて、異世界の皆は、日本のラーメンを楽しんでいるのかというと、実は大きな問題があった。
何と異世界から来た人は、聖龍軒から外には出ることができないのだ。
どういうことかというと、異世界から日本に来て、異世界に戻ることはできるのだが、どのドアや窓から外へ出ても日本側に出ることができずに異世界へ戻ってしまうのだ。
逆にわたしたちが異世界から来た誰かに触れながら扉をくぐると異世界へ行くことができた。そして日本の食べ物や製品も同じ要領で異世界へ運ぶことができた。
そんな一方通行な異世界門だから、皆と日本のラーメン店巡りというのができないのだった。
だったらということで、休みの日は父とわたしが日本各地の名物ラーメンを再現して皆に食べてもらうというのが恒例になった。
元々は、醤油ラーメン、味噌ラーメン、タンメンくらいしかベースのラーメンはなかったのだけど、ラーメン試食会を開催するようになって、あらゆる味のラーメンを披露したことで、聖龍軒に新しいラーメンのメニューが次々に追加されていくようになった。
ほとんどは期間限定で終わっていたのだけれど、まぁお客さんに人気で長めにメニューに残ったりするものもあった。
そうして期間限定メニューが出ると、それ目当てに来店するお客さんも増えて、ますます繁盛していくことになった。
そうして、商店街のしがない中華料理屋は、行列のできるラーメン屋へと変貌していった。
最近では外国人観光客も増えてきていた。というのも、ニャティリさんはとても魔術に長けていて、翻訳魔術が使えるのだ。その魔術をかけてもらえば、勝手に相手に合わせて言語を選んで、相手に通じる言葉が話せるようになる。相手の言っていることも理解できるようになるし、異世界人や外国人と障壁なく自由に話すことができる。だから、外国人が気兼ねなく入って母国語で店員とコミュニケーションを取れるラーメン屋ということで、様々な国のガイドブックにも聖龍軒が紹介されるようになったらしい。
さて、そんな聖龍軒ダルゴニア支店もオープンして早1年が経とうとしている。
そこで、オープン一周年を記念して、聖龍軒の関係者の皆で海水浴に行こうという話になった。
聖龍のダニアさんにどうしても参加して欲しかったため、無理を言った結果、日本でもファルスカ王国でもなく、ダンジョンダルゴニアの第5階層の海に行くことになった。どうやら、ダニアさんがわざわざ、ダルゴニアの第5階層に、関係者しか入れないセーフティゾーンを作ってくれたのだそう。つまりはわたしたち聖龍軒従業員のプライベートビーチができたことでダニアさんも参加可能になったってことらしい。
そういう話を聞くと本当に異世界と繋がったんだなと思う。普段、お店で働いている皆を見ているとついつい同じ地球人だと錯覚してしまうが、皆は異世界人で魔術や剣術を駆使してモンスターを倒す冒険者でもあるっていうのだから驚きだ。それより一番驚いたのが、最近入った新人のファリアさんが、ファルスカ王国の王女様だってこと。歳もわたしより下だったし、なんにも聞かされてなかったから、わたしは最初ファリアさんに対して友達とか後輩たちと接する時のように接していた。ファリアさんも何にも言ってくれないから、知らないまま月日が流れていって、唐突に知ってしまった時は腰が砕けそうになった。
わたしの実家である日本の聖龍軒は、東京の下町にあるどこにでもありそうな老舗のラーメン屋だ。元々は、中華料理も出していたのだが、つい最近になってメニューを絞り、ラーメン専門店へと業態を変えた。名残として、チャーハンや餃子も出してはいるが、あくまでもセットでつけている。まぁ、チャーハン単品で頼まれたら「特別に」とか言って出しちゃったりもしているのだが、基本的にはラーメンを必ず注文してもらっている。
日本の聖龍軒の話は置いておいて、凄いのはダルゴニアという異世界に繋がってしまって、なんだかんだすったもんだで聖龍軒の支店がその異世界にオープンしてしまったということだ。それも、ダンジョンの地下第7階層という最悪な立地で、連日満員の大繁盛というのだから驚くしかない。
聖龍軒のダルゴニア支店ができて、日本のしがないラーメン屋が、異世界を席巻するような行列のできるラーメン屋になった。わたしも時々ダルゴニア支店にヘルプで入ったりもするが、ダルゴニア支店の方は、立地・店員・人気のどれをとってもとにかく凄い。
それに、店長のニャティリさんといい、同年代で店員のマリアちゃん、イリスちゃんといい、最近新加入したファルスカ王国の王女様で店員のファリアさんといい、聖龍軒ダルゴニア支店の定員が恐ろしく美人揃いなのである。そんなファリアさん以外の支店の皆も時々日本の本店を手伝ってくれる訳なのだが、最近では、彼女ら目当ての客すら出始めている。
異世界ダンジョンと繋がる前の聖龍軒本店の店員は、基本的に父とわたしだけだった。二人だけでは大変だろうと、時々祖父や母や姉も手伝ってくれていた。客もそんなに沢山来る訳ではなかったため、二人でも十分にやっていけた。とはいえ、わたしは学校に通いながら店に立っていたので、日中は父一人で何とか回していることが多かったのだ。
聖龍軒は元々、日本特有の昔ながらの中華料理屋だった。メニューにラーメンはあるけれど、常連客には定食の方が好まれていて、ラーメン好きは近くのラーメン専門店に流れてしまっていたのだ。聖龍軒のあるこの商店街はラーメン激戦区としてもよく知られていて、新興のラーメン店が次々と出店してはしのぎを削り合っているようなエリアなので、老舗の中華料理屋のラーメンが特別注目を浴びることもあまりなかった。
わたしは父の影響か、大のラーメン好きで、休みがあるたびに父と一緒に遠くまでラーメンを食べに行くなんてことを良くしていた。例えば、東京のラーメンだけではなくて、千葉の背脂チャッチャ系だとか、横浜の家系ラーメンだとか、日帰りで佐野に佐野ラーメンを食べに行ったり、休み前日の夜営業を終えてから父が車を走らせて一泊二日で喜多方ラーメンを食べに行ったり、ラーメンだけを食べに旅行へ行くみたいなことも日常茶飯事だった。母や姉もたまに気が向いた時は付いてくることもあったけど、基本はわたしと父のふたり旅だった。
そんなわたしと父には夢があった。本当の所は、所謂ラーメン専門店をやりたいと思っていたのだ。
真剣に父とラーメン専門店をオープンしたいと高校を辞めようとしたのだが、父に猛烈に反対されてしまって、日中は高校で勉強して、夜営業だけ聖龍軒で働くような毎日を送っていた。
そんなある日、突然異世界と繋がって、聖龍軒に異世界人の新たなスタッフが加わり、支店もできていった。
営業時間には、ニャティリさんやマリアちゃん、イリスちゃんも積極的に出てくれるようになり、美人外国人店員がいるラーメン店ってことで聖龍軒は連日大繁盛するようになった。
わたしもラーメン以外でチャーハンと餃子くらいしか上手く作れる自信がなかったし、異世界の皆も一様に似た感じで、父しか一品料理を作れないような状態で、一品料理の提供がなかなかに大変な状態になって行った。
混んでいる時は、ラーメンを注文してくれるようにこちらからお願いするような始末で、ついに期せずして念願のラーメン専門店へと業態変更をすることができたのだ。
さて、異世界の皆は、日本のラーメンを楽しんでいるのかというと、実は大きな問題があった。
何と異世界から来た人は、聖龍軒から外には出ることができないのだ。
どういうことかというと、異世界から日本に来て、異世界に戻ることはできるのだが、どのドアや窓から外へ出ても日本側に出ることができずに異世界へ戻ってしまうのだ。
逆にわたしたちが異世界から来た誰かに触れながら扉をくぐると異世界へ行くことができた。そして日本の食べ物や製品も同じ要領で異世界へ運ぶことができた。
そんな一方通行な異世界門だから、皆と日本のラーメン店巡りというのができないのだった。
だったらということで、休みの日は父とわたしが日本各地の名物ラーメンを再現して皆に食べてもらうというのが恒例になった。
元々は、醤油ラーメン、味噌ラーメン、タンメンくらいしかベースのラーメンはなかったのだけど、ラーメン試食会を開催するようになって、あらゆる味のラーメンを披露したことで、聖龍軒に新しいラーメンのメニューが次々に追加されていくようになった。
ほとんどは期間限定で終わっていたのだけれど、まぁお客さんに人気で長めにメニューに残ったりするものもあった。
そうして期間限定メニューが出ると、それ目当てに来店するお客さんも増えて、ますます繁盛していくことになった。
そうして、商店街のしがない中華料理屋は、行列のできるラーメン屋へと変貌していった。
最近では外国人観光客も増えてきていた。というのも、ニャティリさんはとても魔術に長けていて、翻訳魔術が使えるのだ。その魔術をかけてもらえば、勝手に相手に合わせて言語を選んで、相手に通じる言葉が話せるようになる。相手の言っていることも理解できるようになるし、異世界人や外国人と障壁なく自由に話すことができる。だから、外国人が気兼ねなく入って母国語で店員とコミュニケーションを取れるラーメン屋ということで、様々な国のガイドブックにも聖龍軒が紹介されるようになったらしい。
さて、そんな聖龍軒ダルゴニア支店もオープンして早1年が経とうとしている。
そこで、オープン一周年を記念して、聖龍軒の関係者の皆で海水浴に行こうという話になった。
聖龍のダニアさんにどうしても参加して欲しかったため、無理を言った結果、日本でもファルスカ王国でもなく、ダンジョンダルゴニアの第5階層の海に行くことになった。どうやら、ダニアさんがわざわざ、ダルゴニアの第5階層に、関係者しか入れないセーフティゾーンを作ってくれたのだそう。つまりはわたしたち聖龍軒従業員のプライベートビーチができたことでダニアさんも参加可能になったってことらしい。
そういう話を聞くと本当に異世界と繋がったんだなと思う。普段、お店で働いている皆を見ているとついつい同じ地球人だと錯覚してしまうが、皆は異世界人で魔術や剣術を駆使してモンスターを倒す冒険者でもあるっていうのだから驚きだ。それより一番驚いたのが、最近入った新人のファリアさんが、ファルスカ王国の王女様だってこと。歳もわたしより下だったし、なんにも聞かされてなかったから、わたしは最初ファリアさんに対して友達とか後輩たちと接する時のように接していた。ファリアさんも何にも言ってくれないから、知らないまま月日が流れていって、唐突に知ってしまった時は腰が砕けそうになった。
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