チラウラ その2

青空びすた

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「あ、これ安い」
「どれ?」

 お気に入りの服屋で年末セール。広げたシャツのタグには40%OFFのシールが貼ってある。

「ほんとだ」
「んー、でもこれは俺より美忠かなぁ」

 広げて身体に当てる。うん、似合う。可愛い。

「俺? んじゃ試着しようかな」
「ん。あ、これも似合いそう」

 ふと目についたパンツも手渡す。頷いて受け取ってフィッティングルームに。後ろをついていって、ガーデンの中まで入ろうとしたら外に出された。

「え、なんで?」
「いや、こっちがなんで?」
「いいじゃん、見たい」
「後でカーテン開けるから、大人しく待ってろ」

 でこぴんされて、目の前でカーテンが閉まった。がさごそ音がする。想像力を掻き立てられてもやもやする。

「まだー?」
「まだ」
「開けていい?」
「だめ」
「覗くのは?」
「ダメだ」

 大きく息を吸って、全部吐き出す。深呼吸。

「お待たせ」

 照れたみたいに顔を出した美忠は、想像以上に似合ってて可愛かった。
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