16 / 66
「乙女☆プリズム夢の王国」特典ストーリーの世界
アラフォー前世と令嬢今世
しおりを挟む 虎高が言葉を区切りこちらを見て来たので俺が言葉を引き継ぐ。
「まあ、申し訳ないがここで発言して万が一にでも敵に知られると面倒な為詳細は起誓文に記してからみんなに伝えようと思う。しかし、みながこのように自分たちで考えて行動してくれるのはとても嬉しい。ただ与えられる命令を愚直にこなす。
それも立派だが自分たちで考えて判断してその場の上官に提案するのもまた大切なことだ。言ったから行動に移されるかどうかは別だが言わなければ指揮官はその提案に気づいていないかもしれない。もしかしたら、より良い提案が君たちから出て戦況を変えるかもしれない。恐れずに行動に移してほしい。
また、これから君たちには指揮官として働くことを期待されている。指揮官という立場は兵を指揮して戦場で有利になるように動く者だ。兵を指揮するために統制を恐怖や威圧感で取るのではなく、人格や人柄で是非統制を取ってほしい。そうすることで下のものは意見が言いやすくなる。それは自分達がその立場になった今ならわかるはずだ。それに加えて、彼らの提案を受け入れ実行に移す場合失敗しても責めてはいけない。君たちが実行に移すと指揮官として判断したなら、上のものとして責任は自分にもあると考えよ。反省点を受け入れてより良くすることは大事だがな。
俺が伝えたいのはこんなところだ。これからもよろしく頼むぞ。」
皆の顔が引き締まり応!という声が部屋に響いた。俺は皆の顔を見て頷くとサッとその場を立ち去る。話が終わった後にいつまでもいると彼らが中々その場を立ち去り辛いのを理解しているからだ。
立ち去った後、俺に用意された部屋へと向かい小太郎を呼び出し話を聞く。
「小太郎、今川の別働隊と本隊の様子について聞かせてくれ。」
「はっ、まずは別働隊に御座いますが確実に岡部親綱を工藤政豊殿が討ち取り朝比奈泰能殿に交渉で遺体を渡した後、そのままこちらへと向かっているそうでございます。その後、朝比奈泰能殿本人は護衛を30人ほどつけ、こちらに向かっているそうです。残った軍は副官に任せているようです。
今川本隊では雑兵が絶望しています。彼らに戦意は全くなく、いつ我らの大砲から攻撃を受けるか、後ろから襲われないかなど恐怖しています。また、将官ですが太原雪斎と今川義元は何度も話をしているそうです。話の内容までは探れませんでしたが他の将兵から漏れ出ている話だと交渉で時間を引き伸ばし少しでも関東での動きを援助するか、さっさとこちら側での交渉を少しでも有利にまとめて今川に利があるようにしようという考えが二つ流れております。
これは多分ですが太原雪斎の手によるものだと考えられます。」
「なるほどな、よくわかった助かる。朝比奈泰能が到着して更に話し合いを明日すると思う。無理はせずに情報を探ってくれ。」
「はっ!」
「それと、千葉利胤に羽鮒城を任せて残りの将は先に港へ向かうように指示を出せ、兵はそのままだ。加えて武田との交渉も開始したいから武田信繁の方に使者を送ってくれ、こちらに特に賠償や責任問題にするつもりはない武田とはこれまでとは変わらない取引を約束するからさっさと軍を引けとな。なんなら古米を渡してやってもいいな、古米を羽鮒城に集めて敵の兵に食わせてやれ。」
「は?、はっ、わかりました。」
これで、相手の雑兵が今川 武田に戻った時に北条の振る舞いの良さを広めてくれるはずだ。これから同盟を組んだ後はどんどんと人が流れてくるはずだ。笑いが止まらないね。武田にお咎めなしで帰してやれば今川と武田の間では不信感が生まれ、他国からは武田と北条は手を取り合っているように見えるはずだ。
~side今川義元~
「くそッ!親綱を亡くしてしまったというのか… 元信、お主が岡部家をこれから盛り立てるのだ。我は親綱に恥じぬように生きる。ついてこい。」
古参の重臣の死に今川将官は動揺が隠せない様子だが我の言葉に対して涙腺を緩ませ、はっ!と声を震わせる。これで敵討ちという流れよりも我の判断についていくという形になった。
「悔しい事だが、我らが準備した策よりも相手が用意していた備えの方が一枚も二枚も上手だったのだ。今は耐え忍ぶのだ。我らは河東を手に入れることはできないだろうが何としてでも敵対関係を解決して京を目指す!我らが天下を取るのだ!前を向け今川の将よ!我らが京を取れば此度の敗戦が無駄にはならない!えい!えい!」
「「「「応!!!!」」」」
「まあ、申し訳ないがここで発言して万が一にでも敵に知られると面倒な為詳細は起誓文に記してからみんなに伝えようと思う。しかし、みながこのように自分たちで考えて行動してくれるのはとても嬉しい。ただ与えられる命令を愚直にこなす。
それも立派だが自分たちで考えて判断してその場の上官に提案するのもまた大切なことだ。言ったから行動に移されるかどうかは別だが言わなければ指揮官はその提案に気づいていないかもしれない。もしかしたら、より良い提案が君たちから出て戦況を変えるかもしれない。恐れずに行動に移してほしい。
また、これから君たちには指揮官として働くことを期待されている。指揮官という立場は兵を指揮して戦場で有利になるように動く者だ。兵を指揮するために統制を恐怖や威圧感で取るのではなく、人格や人柄で是非統制を取ってほしい。そうすることで下のものは意見が言いやすくなる。それは自分達がその立場になった今ならわかるはずだ。それに加えて、彼らの提案を受け入れ実行に移す場合失敗しても責めてはいけない。君たちが実行に移すと指揮官として判断したなら、上のものとして責任は自分にもあると考えよ。反省点を受け入れてより良くすることは大事だがな。
俺が伝えたいのはこんなところだ。これからもよろしく頼むぞ。」
皆の顔が引き締まり応!という声が部屋に響いた。俺は皆の顔を見て頷くとサッとその場を立ち去る。話が終わった後にいつまでもいると彼らが中々その場を立ち去り辛いのを理解しているからだ。
立ち去った後、俺に用意された部屋へと向かい小太郎を呼び出し話を聞く。
「小太郎、今川の別働隊と本隊の様子について聞かせてくれ。」
「はっ、まずは別働隊に御座いますが確実に岡部親綱を工藤政豊殿が討ち取り朝比奈泰能殿に交渉で遺体を渡した後、そのままこちらへと向かっているそうでございます。その後、朝比奈泰能殿本人は護衛を30人ほどつけ、こちらに向かっているそうです。残った軍は副官に任せているようです。
今川本隊では雑兵が絶望しています。彼らに戦意は全くなく、いつ我らの大砲から攻撃を受けるか、後ろから襲われないかなど恐怖しています。また、将官ですが太原雪斎と今川義元は何度も話をしているそうです。話の内容までは探れませんでしたが他の将兵から漏れ出ている話だと交渉で時間を引き伸ばし少しでも関東での動きを援助するか、さっさとこちら側での交渉を少しでも有利にまとめて今川に利があるようにしようという考えが二つ流れております。
これは多分ですが太原雪斎の手によるものだと考えられます。」
「なるほどな、よくわかった助かる。朝比奈泰能が到着して更に話し合いを明日すると思う。無理はせずに情報を探ってくれ。」
「はっ!」
「それと、千葉利胤に羽鮒城を任せて残りの将は先に港へ向かうように指示を出せ、兵はそのままだ。加えて武田との交渉も開始したいから武田信繁の方に使者を送ってくれ、こちらに特に賠償や責任問題にするつもりはない武田とはこれまでとは変わらない取引を約束するからさっさと軍を引けとな。なんなら古米を渡してやってもいいな、古米を羽鮒城に集めて敵の兵に食わせてやれ。」
「は?、はっ、わかりました。」
これで、相手の雑兵が今川 武田に戻った時に北条の振る舞いの良さを広めてくれるはずだ。これから同盟を組んだ後はどんどんと人が流れてくるはずだ。笑いが止まらないね。武田にお咎めなしで帰してやれば今川と武田の間では不信感が生まれ、他国からは武田と北条は手を取り合っているように見えるはずだ。
~side今川義元~
「くそッ!親綱を亡くしてしまったというのか… 元信、お主が岡部家をこれから盛り立てるのだ。我は親綱に恥じぬように生きる。ついてこい。」
古参の重臣の死に今川将官は動揺が隠せない様子だが我の言葉に対して涙腺を緩ませ、はっ!と声を震わせる。これで敵討ちという流れよりも我の判断についていくという形になった。
「悔しい事だが、我らが準備した策よりも相手が用意していた備えの方が一枚も二枚も上手だったのだ。今は耐え忍ぶのだ。我らは河東を手に入れることはできないだろうが何としてでも敵対関係を解決して京を目指す!我らが天下を取るのだ!前を向け今川の将よ!我らが京を取れば此度の敗戦が無駄にはならない!えい!えい!」
「「「「応!!!!」」」」
17
お気に入りに追加
1,260
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした
黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした
珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。
色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。
バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。
※全4話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【改稿版】婚約破棄は私から
どくりんご
恋愛
ある日、婚約者である殿下が妹へ愛を語っている所を目撃したニナ。ここが乙女ゲームの世界であり、自分が悪役令嬢、妹がヒロインだということを知っていたけれど、好きな人が妹に愛を語る所を見ていると流石にショックを受けた。
乙女ゲームである死亡エンドは絶対に嫌だし、殿下から婚約破棄を告げられるのも嫌だ。そんな辛いことは耐えられない!
婚約破棄は私から!
※大幅な修正が入っています。登場人物の立ち位置変更など。
◆3/20 恋愛ランキング、人気ランキング7位
◆3/20 HOT6位
短編&拙い私の作品でここまでいけるなんて…!読んでくれた皆さん、感謝感激雨あられです〜!!(´;ω;`)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました! でもそこはすでに断罪後の世界でした
ひなクラゲ
恋愛
突然ですが私は転生者…
ここは乙女ゲームの世界
そして私は悪役令嬢でした…
出来ればこんな時に思い出したくなかった
だってここは全てが終わった世界…
悪役令嬢が断罪された後の世界なんですもの……
ヒロイン不在だから悪役令嬢からお飾りの王妃になるのを決めたのに、誓いの場で登場とか聞いてないのですが!?
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
ヒロインがいない。
もう一度言おう。ヒロインがいない!!
乙女ゲーム《夢見と夜明け前の乙女》のヒロインのキャロル・ガードナーがいないのだ。その結果、王太子ブルーノ・フロレンス・フォード・ゴルウィンとの婚約は継続され、今日私は彼の婚約者から妻になるはずが……。まさかの式の最中に突撃。
※ざまぁ展開あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる