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オルゴナイトのお守り効果
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その後、ざっと10個ほど様々なサイズでオルゴナイトを作ってみたカレンだ。
ポケットに入れて携帯できるように、角のあるピラミッド型ではなく流行りという鉱物の結晶の形や、メダルの形でも作ってみた。
実際にお守り的な身を守る効果に関しては、実は本当にあった。
実験したのは、あまり雰囲気の良くないスーパーだった。
カレンの地元はスーパー激戦区なのだが、とあるチェーン店の一店舗だけがものすごく客層が悪いところがあった。
なぜかというと、その店が地域最安値だからで、安い買い物をするために他の地域からも人が押し寄せてくるためだろうと思われる。
行くと、客は平気で棚の中の商品を掻き回して戻しもしないし、アボカドは指先で片っ端から押して傷めても平気なおばちゃんが必ずいてげんなりするし、何より店内はチェーン店だからそれなりに広いのにカートを押してすれ違うとき譲ろうとする客がとても少ない。
「はははは! 知ってる知ってる! うちもそこよく行くんだ、安いから。行くけど客どもの民度が低すぎて、平日の空いてる時間帯しか行かねえんだそこ!」
「民度って。もう、団塊さんたら。そういうこと外で口に出しちゃ駄目ですよう」
小料理屋ひまらやで、常連の団塊さんはカレンからスーパーの話を聞いて大受けだった。
団塊さんは既に定年で勤め先を退職していて時間があるので、買い物は家族がいてもいなくても、平日の午前中の早い時間に済ませるのだそうだ。
「まあそんなわけで、そのお店に持って行ったんですよ、オルゴナイト。そしたら少なくとも他のお客さんたちとすれ違うときぶつかることがなくなりました」
「え、前に言ってた宗教か何かのグッズだっけ?」
店主のオヤジさんが心配そうな顔をしている。
「いえ、これはただのアクセサリーです。お守り効果の実態は科学的な感じでしたよ。電磁波や静電気を防ぐ効果があるんです」
レジンの中に入れる鉱物や金属が、持つ人本人や周囲の電磁波や静電気を防ぐというか、整えるというか。
「鉄塔の側に住んでる人なら、電磁波の悪影響を受けにくくなるかもしれません」
とん、とカウンターの上に10センチサイズのオルゴナイトを載せてみた。
ハートの形のピンクの天然石や、それらを取り巻く渦巻きの銀線、ゆらゆらとゆらめく金箔やカラフルなビーズなどを封入してある。
カレン、渾身の乙女チックオルゴナイトだ。
「へえ。なかなか可愛いねえ」
「ですよねー? でも説明があまりにも胡散臭いので、あたしはこれっきりにしようかなって」
言いながら、今回作った残りのオルゴナイトを次々とカウンターに載せていった。
ピラミッド型のレジンアートが何個も並ぶ姿はなかなか壮観だった。ちなみにそれぞれ中身も色合いも違う。
「出来のいいやつ持ってきたんです。気に入ったのあったら貰ってやってくださーい」
「おっ、いいのかい?」
「ええ。もちろんタダで結構ですよー」
と言えば、おじさんたちも現金なもので、散々怪しいだの胡散臭いだの言ってたことも忘れてそれぞれ貰ってくれたのだった。
今晩の来客はカレンとセイジの他、団塊さんに院長さん、それに最近よく会う和尚さんだ。
店主のオヤジさんはそろそろ生まれる孫用にもと言ってふたつ。
ポケットに入れて携帯できるように、角のあるピラミッド型ではなく流行りという鉱物の結晶の形や、メダルの形でも作ってみた。
実際にお守り的な身を守る効果に関しては、実は本当にあった。
実験したのは、あまり雰囲気の良くないスーパーだった。
カレンの地元はスーパー激戦区なのだが、とあるチェーン店の一店舗だけがものすごく客層が悪いところがあった。
なぜかというと、その店が地域最安値だからで、安い買い物をするために他の地域からも人が押し寄せてくるためだろうと思われる。
行くと、客は平気で棚の中の商品を掻き回して戻しもしないし、アボカドは指先で片っ端から押して傷めても平気なおばちゃんが必ずいてげんなりするし、何より店内はチェーン店だからそれなりに広いのにカートを押してすれ違うとき譲ろうとする客がとても少ない。
「はははは! 知ってる知ってる! うちもそこよく行くんだ、安いから。行くけど客どもの民度が低すぎて、平日の空いてる時間帯しか行かねえんだそこ!」
「民度って。もう、団塊さんたら。そういうこと外で口に出しちゃ駄目ですよう」
小料理屋ひまらやで、常連の団塊さんはカレンからスーパーの話を聞いて大受けだった。
団塊さんは既に定年で勤め先を退職していて時間があるので、買い物は家族がいてもいなくても、平日の午前中の早い時間に済ませるのだそうだ。
「まあそんなわけで、そのお店に持って行ったんですよ、オルゴナイト。そしたら少なくとも他のお客さんたちとすれ違うときぶつかることがなくなりました」
「え、前に言ってた宗教か何かのグッズだっけ?」
店主のオヤジさんが心配そうな顔をしている。
「いえ、これはただのアクセサリーです。お守り効果の実態は科学的な感じでしたよ。電磁波や静電気を防ぐ効果があるんです」
レジンの中に入れる鉱物や金属が、持つ人本人や周囲の電磁波や静電気を防ぐというか、整えるというか。
「鉄塔の側に住んでる人なら、電磁波の悪影響を受けにくくなるかもしれません」
とん、とカウンターの上に10センチサイズのオルゴナイトを載せてみた。
ハートの形のピンクの天然石や、それらを取り巻く渦巻きの銀線、ゆらゆらとゆらめく金箔やカラフルなビーズなどを封入してある。
カレン、渾身の乙女チックオルゴナイトだ。
「へえ。なかなか可愛いねえ」
「ですよねー? でも説明があまりにも胡散臭いので、あたしはこれっきりにしようかなって」
言いながら、今回作った残りのオルゴナイトを次々とカウンターに載せていった。
ピラミッド型のレジンアートが何個も並ぶ姿はなかなか壮観だった。ちなみにそれぞれ中身も色合いも違う。
「出来のいいやつ持ってきたんです。気に入ったのあったら貰ってやってくださーい」
「おっ、いいのかい?」
「ええ。もちろんタダで結構ですよー」
と言えば、おじさんたちも現金なもので、散々怪しいだの胡散臭いだの言ってたことも忘れてそれぞれ貰ってくれたのだった。
今晩の来客はカレンとセイジの他、団塊さんに院長さん、それに最近よく会う和尚さんだ。
店主のオヤジさんはそろそろ生まれる孫用にもと言ってふたつ。
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