7 / 61
スーパー銭湯で同級生と再会
しおりを挟む
通院後、アパートのある地元の最寄駅に帰り着くと、ちょうどスーパー銭湯のシャトルバスが駅エントランス真ん前の道路に停まっていた。
「このまま行っちゃお!」
思い立ったが吉日というやつだ。
そういえば、せっかく地元に新しくスーパー銭湯が開店したのに、まだ一度も行ったことがなかった。
季節はちょうど秋、十月。
寒くなり始めて温泉が気持ちの良い季節だ。
スーツ姿のままシャトルバスに乗ること十分弱。
到着したスーパー銭湯、爆竜の湯は大型タイプの施設で、7階建ての立体駐車場と一体型の建物の大きさにちょっとカレンはビックリした。
「大きい~! どうせ行けるのは仕事休みの週末だけだし、土日は家族連れで混み混みだからって来ることなかったのよね」
午後休を取れた本日はもちろん平日。
それなりに客は入っていたが、混んでいるというほどではなかった。
胃が弱っていたカレンは、身体にストレスのかかるサウナや岩盤浴はパスして、温泉と奮発してマッサージを堪能することにした。
思えば就職してからずっと、自分を労わることを忘れていた。
「うう、これが整うという感覚……久しく忘れておったわあ……」
半分整体、半分リンパマッサージのタイマッサージを受けると、もう全身がバッキバキに悲鳴を上げていた。
「つら。あたしまだ28なのに疲れすぎでは?」
「ホントホント、オツカレサマー!」
「ですよね!?」
温泉とマッサージの後の、ゆるゆるでほっこりじんわりした身体を休憩スペースで休めていたとき、通路を通りかかった男性客に声をかけられた。
「もしかして、青山か?」
「藤原!? うそ、すごい奇遇ー!」
何と地元の中学時代のクラスメイトだ。
「藤原、変わってないねー」
「青山こそ。ていうか何でこんなところに」
カレンは女性用の赤色の館内着。
相手、藤原は男性用の青色の館内着。
そしてここはスーパー銭湯。
「「オッサンか!」」
「「お前がな!」」
もう互いに大爆笑だ。
周りの利用客たちの視線を集めてしまって、慌てて声を潜める。
「今日、平日じゃん。サボり?」
「まさか。病院行くために午後休貰っただけよ」
利用客が休んでいる休憩スペースで会話し続けるのもなんなので、レストランに行って食事がてら再会を祝うことにした。
--
ほっこりじんわり(物理)
「このまま行っちゃお!」
思い立ったが吉日というやつだ。
そういえば、せっかく地元に新しくスーパー銭湯が開店したのに、まだ一度も行ったことがなかった。
季節はちょうど秋、十月。
寒くなり始めて温泉が気持ちの良い季節だ。
スーツ姿のままシャトルバスに乗ること十分弱。
到着したスーパー銭湯、爆竜の湯は大型タイプの施設で、7階建ての立体駐車場と一体型の建物の大きさにちょっとカレンはビックリした。
「大きい~! どうせ行けるのは仕事休みの週末だけだし、土日は家族連れで混み混みだからって来ることなかったのよね」
午後休を取れた本日はもちろん平日。
それなりに客は入っていたが、混んでいるというほどではなかった。
胃が弱っていたカレンは、身体にストレスのかかるサウナや岩盤浴はパスして、温泉と奮発してマッサージを堪能することにした。
思えば就職してからずっと、自分を労わることを忘れていた。
「うう、これが整うという感覚……久しく忘れておったわあ……」
半分整体、半分リンパマッサージのタイマッサージを受けると、もう全身がバッキバキに悲鳴を上げていた。
「つら。あたしまだ28なのに疲れすぎでは?」
「ホントホント、オツカレサマー!」
「ですよね!?」
温泉とマッサージの後の、ゆるゆるでほっこりじんわりした身体を休憩スペースで休めていたとき、通路を通りかかった男性客に声をかけられた。
「もしかして、青山か?」
「藤原!? うそ、すごい奇遇ー!」
何と地元の中学時代のクラスメイトだ。
「藤原、変わってないねー」
「青山こそ。ていうか何でこんなところに」
カレンは女性用の赤色の館内着。
相手、藤原は男性用の青色の館内着。
そしてここはスーパー銭湯。
「「オッサンか!」」
「「お前がな!」」
もう互いに大爆笑だ。
周りの利用客たちの視線を集めてしまって、慌てて声を潜める。
「今日、平日じゃん。サボり?」
「まさか。病院行くために午後休貰っただけよ」
利用客が休んでいる休憩スペースで会話し続けるのもなんなので、レストランに行って食事がてら再会を祝うことにした。
--
ほっこりじんわり(物理)
10
お気に入りに追加
107
あなたにおすすめの小説
雨宮課長に甘えたい
コハラ
恋愛
仕事大好きアラサーOLの中島奈々子(30)は映画会社の宣伝部エースだった。しかし、ある日突然、上司から花形部署の宣伝部からの異動を言い渡され、ショックのあまり映画館で一人泣いていた。偶然居合わせた同じ会社の総務部の雨宮課長(37)が奈々子にハンカチを貸してくれて、その日から雨宮課長は奈々子にとって特別な存在になっていき……。
簡単には行かない奈々子と雨宮課長の恋の行方は――?
そして奈々子は再び宣伝部に戻れるのか?
※表紙イラストはミカスケ様のフリーイラストをお借りしました。
http://misoko.net/
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【完結】おひとりさま女子だった私が吸血鬼と死ぬまで一緒に暮らすはめに
仁来
恋愛
ある日、弱っているイヴェリスを助けようとしたのがきっかけで、蒼は “血を分け与える者”として選ばれてしまう。
「喜べ。俺に血を捧げることができるのだぞ?」
その日から、些細な幸せを噛みしめていたおひとりさま人生が一変。始まったのはイケメン吸血鬼との、甘くて刺激的な同居生活だった――
柚木 蒼(ゆずき そう)
職業ライター。引きこもることが大好きで、一人時間も大好き。
おかげで34歳になっても、彼氏どころか好きな人もできたことが無い恋愛って何ですか? のアラサー女子。
イヴェリス (ナズナ)
吸血鬼の王。100年に一度、人間の生き血を飲まないと命が絶えてしまうため人間界に降臨。
甘い物が好きで、テレビを見るのも好き。いかに人間として溶け込めるかを日々探っている。恋愛という概念がない。
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる