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番外編 異世界板前ゲンジ、ルシウス君と再会す
エリクサーの謎
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王家から紹介された、異世界人の多い集落へは乗合馬車を乗り継いで一日ほどかかるそうだ。
専用の馬車なら半日で済むそうで、リースト伯爵家から出してくれるとも言われたのだが、途中の旅を楽しみたかったゲンジは申し訳ないながらも断った。
途中の町や村で休憩や宿泊しながら二日かけて向かうつもりだった。
乗合馬車の発着場まで、ルシウスが見送りに一緒に来てくれた。
先ほどまで遊んでいた綿毛竜は庭でお留守番だ。この後、子爵邸に戻ったらもうしばらく一緒に遊ぶのだそう。
「オヤジさん。僕、またお手紙書くからね。オヤジさんも返事頂戴ね、絶対だからね!」
「もちろんさ。せっかく環もあるんだし、活用しなきゃあね」
手紙や多少の物品ならゲンジも使い方に慣れて問題なく送れる。
残念ながら魔力使いらしい成長はしなかったゲンジだが、ポーション類は一通り作れるようになったし、その気になれば料理を『食べるポーション』化するところまでスキルアップしていた。
(そういえば坊主のとこで厄介になってる間に『食べるポーション』料理を披露する機会はなかったねえ)
ポーション化した食事は、一般的な各種ポーションのように体力や魔力を回復したり、能力アップや、一時的なスキル付与が可能だった。
ところが、食べ終えると疲労感を覚えることがあるので、本来のポーションを服用したほうが現実的なためすっかり忘れていた。
「あとはロータスさんからの課題さえクリアできたらねえ……」
はあ、とゲンジは嘆息した。
ゲンジが乗る馬車の出発までまだ少し時間があった。
「? あの人から何言われたの?」
「ああ、坊主はそのときいなかったね、そういえば。ほら、薬師のリコさんから薬師スキルを伝授された日、ロータスさんからは『エリクサーを作れるようになれ』って課題を出されたんだ」
「……それ、どうなったの?」
「上級ポーションまでなら作れるようになったんだ。だが完全回復薬となるとねえ……」
いろいろゲンジなりに文献を漁ったり、ココ村支部にいたときや、アケロニア王国に来るまでの道中も現地の薬師ギルドに足を運んだりした。
だが、それらしい作成方法は結局見つけることができなかった。
「あの人たち、ほんといい性格してるよ」
ぽそっと呟いたルシウスの言葉は聞き取れなかった。
「ん?」
「オヤジさん。エリクサーはね、現物を見ても材料や作り方はプロテクトがかかってて、鑑定スキルの持ち主でも読み取れないようになってるんだよ」
「え?」
「つまりね。情報自体、出回ってない」
ルシウスはさっと馬車の待合所の中を見渡した。
朝一の一番混む時間帯を外した後の時間なので、人の姿はまばらだ。
そのまま、とん、と指先で軽くゲンジの胸元を突いた。
するとゲンジの身体の周りにうっすらと光の円環、環が浮かぶ。
ゲンジは魔力使いというほど魔力量を持たないので、ルシウスや他の環使いたちのように環に自分の魔力の色は付かなかった。ただ白く光るだけだ。
その場でルシウスは自分の手の中にネオンブルーの魔力を集積させて魔法樹脂で小さな瓶を作った。
と思ったら、現出させたゲンジの環の中に手を突っ込んでその小瓶をアイテムボックスの中に収納した。
「ぼ、坊主?」
随分と強引なやり方だった。
だがルシウスが何やら複雑そうな、困ったような何とも言い難い表情をしていたので、ゲンジは詳しく聞き出すことができなかった。
「誰もいないところで……そうだね、今日の宿の部屋は一人部屋を取ってね、オヤジさん。僕があげたものはこっそり、誰もいないところで見てね」
ちょうど乗る予定の馬車が来たようだ。係員が乗客を募っている。
「元気でね、オヤジさん。また絶対に会おうね」
ゲンジの乗った馬車が発車するのを見届けてから、ルシウスはのんびり王都を歩いて子爵邸まで戻った。
外出着から普段着のシャツに着替えると、綿毛竜の待っている庭へ向かう。
「ユキノ君」
「ピュイッ」(ルシウス君、おかえり!)
癒しを求めて、もふもふ、ふわふわの胴体に抱きつくと、これまたもふもふの前脚でぽふっと受け止められた。
「ねえ、ユキノ君はエリクサーの材料が何か知ってる?」
「ピュイッ、ピュア!」(知ってるよ~。ハイヒューマンの血!)
「だよねえ」
ゲンジにエリクサーを作れと課題を出した聖女ロータスは、ゲンジに課題を出したというより、ゲンジから話を聞いたルシウスが必要素材を彼に渡すかどうかを見たかったのだろう。
ルシウスは今となっては円環大陸に数少ない純正ハイヒューマンの生き残りだ。
ハイヒューマンの肉体は髪の毛から爪の端まですべて魔法薬の素材になる。
もっとも、古の神人まで進化したハイヒューマンの長老が、そういった身の危険に直結する情報には厳重なプロテクトをかけて、人間には読めないようにした。
これだけは、たとえ物品鑑定スキルや、総合鑑定スキルの特級ランク持ちでも読めない。
だからエリクサーの製法は誰も知らないのだ。
「ロータスさんは僕がオヤジさんを信用するかどうか見たかったのかな?」
「ピューイッピュ?」(あのおじさんに血をあげたの? 大盤振る舞いだね!)
それでもエリクサーは、どの国の王家も数個ずつなら持っているし、何ならルシウスのリースト伯爵家も家宝として秘蔵している。
ごくたまになら、各地のオークションに出品されることもある。
つまり、円環大陸に残るハイヒューマンたちが各々の判断で人々に恩恵を与えているわけだ。
エリクサーの製造方法はとても簡単だ。
体力回復ポーションと魔力回復ポーションの上級をそれぞれ同量混ぜたものに、ハイヒューマンの血液を一滴垂らすだけ。
それだけで一回分、ポーション小瓶分が作れてしまう。
何なら市販薬の適当な飲み薬に混ぜるだけでもできてしまう。
「まあ、オヤジさんなら悪用しないだろうからいいんだけどさ」
(ロータスさん、回りくどすぎるよ。僕に直接血をくれって言っても断るの目に見えてたから、間にオヤジさんの存在を噛ませたんだ)
そもそも、ルシウスは環を出していない素面のとき、あの魔力使い二人組を信用も信頼もしていない。
ルシウスは冒険者ギルドのココ村支部で、毎日美味しいごはんとおやつを作ってくれるオヤジさんの人柄が大好きだった。
だから、ゲンジにならエリクサーの希少素材の自分の血を渡すと最初からわかっていたわけだ。
「なんか人の思い通りに動かされるってヤな感じ~!」
「ピュアー」(聖女もいろいろいるよ。もっと優しくて思いやりのある聖女に会えたらいいのにね)
綿毛竜のユキノにぎゅううっと抱きつく。
ぽふっぽふっと前脚で青銀の髪の頭を宥めるように叩いてくれるのが嬉しい。
今日はもうとことん、もふもふで癒される気満々のルシウスだった。
--
優しいかはともかく将来別の聖女が弟子になりますよルシウス君様😃(聖女投稿第二章あたりで)
専用の馬車なら半日で済むそうで、リースト伯爵家から出してくれるとも言われたのだが、途中の旅を楽しみたかったゲンジは申し訳ないながらも断った。
途中の町や村で休憩や宿泊しながら二日かけて向かうつもりだった。
乗合馬車の発着場まで、ルシウスが見送りに一緒に来てくれた。
先ほどまで遊んでいた綿毛竜は庭でお留守番だ。この後、子爵邸に戻ったらもうしばらく一緒に遊ぶのだそう。
「オヤジさん。僕、またお手紙書くからね。オヤジさんも返事頂戴ね、絶対だからね!」
「もちろんさ。せっかく環もあるんだし、活用しなきゃあね」
手紙や多少の物品ならゲンジも使い方に慣れて問題なく送れる。
残念ながら魔力使いらしい成長はしなかったゲンジだが、ポーション類は一通り作れるようになったし、その気になれば料理を『食べるポーション』化するところまでスキルアップしていた。
(そういえば坊主のとこで厄介になってる間に『食べるポーション』料理を披露する機会はなかったねえ)
ポーション化した食事は、一般的な各種ポーションのように体力や魔力を回復したり、能力アップや、一時的なスキル付与が可能だった。
ところが、食べ終えると疲労感を覚えることがあるので、本来のポーションを服用したほうが現実的なためすっかり忘れていた。
「あとはロータスさんからの課題さえクリアできたらねえ……」
はあ、とゲンジは嘆息した。
ゲンジが乗る馬車の出発までまだ少し時間があった。
「? あの人から何言われたの?」
「ああ、坊主はそのときいなかったね、そういえば。ほら、薬師のリコさんから薬師スキルを伝授された日、ロータスさんからは『エリクサーを作れるようになれ』って課題を出されたんだ」
「……それ、どうなったの?」
「上級ポーションまでなら作れるようになったんだ。だが完全回復薬となるとねえ……」
いろいろゲンジなりに文献を漁ったり、ココ村支部にいたときや、アケロニア王国に来るまでの道中も現地の薬師ギルドに足を運んだりした。
だが、それらしい作成方法は結局見つけることができなかった。
「あの人たち、ほんといい性格してるよ」
ぽそっと呟いたルシウスの言葉は聞き取れなかった。
「ん?」
「オヤジさん。エリクサーはね、現物を見ても材料や作り方はプロテクトがかかってて、鑑定スキルの持ち主でも読み取れないようになってるんだよ」
「え?」
「つまりね。情報自体、出回ってない」
ルシウスはさっと馬車の待合所の中を見渡した。
朝一の一番混む時間帯を外した後の時間なので、人の姿はまばらだ。
そのまま、とん、と指先で軽くゲンジの胸元を突いた。
するとゲンジの身体の周りにうっすらと光の円環、環が浮かぶ。
ゲンジは魔力使いというほど魔力量を持たないので、ルシウスや他の環使いたちのように環に自分の魔力の色は付かなかった。ただ白く光るだけだ。
その場でルシウスは自分の手の中にネオンブルーの魔力を集積させて魔法樹脂で小さな瓶を作った。
と思ったら、現出させたゲンジの環の中に手を突っ込んでその小瓶をアイテムボックスの中に収納した。
「ぼ、坊主?」
随分と強引なやり方だった。
だがルシウスが何やら複雑そうな、困ったような何とも言い難い表情をしていたので、ゲンジは詳しく聞き出すことができなかった。
「誰もいないところで……そうだね、今日の宿の部屋は一人部屋を取ってね、オヤジさん。僕があげたものはこっそり、誰もいないところで見てね」
ちょうど乗る予定の馬車が来たようだ。係員が乗客を募っている。
「元気でね、オヤジさん。また絶対に会おうね」
ゲンジの乗った馬車が発車するのを見届けてから、ルシウスはのんびり王都を歩いて子爵邸まで戻った。
外出着から普段着のシャツに着替えると、綿毛竜の待っている庭へ向かう。
「ユキノ君」
「ピュイッ」(ルシウス君、おかえり!)
癒しを求めて、もふもふ、ふわふわの胴体に抱きつくと、これまたもふもふの前脚でぽふっと受け止められた。
「ねえ、ユキノ君はエリクサーの材料が何か知ってる?」
「ピュイッ、ピュア!」(知ってるよ~。ハイヒューマンの血!)
「だよねえ」
ゲンジにエリクサーを作れと課題を出した聖女ロータスは、ゲンジに課題を出したというより、ゲンジから話を聞いたルシウスが必要素材を彼に渡すかどうかを見たかったのだろう。
ルシウスは今となっては円環大陸に数少ない純正ハイヒューマンの生き残りだ。
ハイヒューマンの肉体は髪の毛から爪の端まですべて魔法薬の素材になる。
もっとも、古の神人まで進化したハイヒューマンの長老が、そういった身の危険に直結する情報には厳重なプロテクトをかけて、人間には読めないようにした。
これだけは、たとえ物品鑑定スキルや、総合鑑定スキルの特級ランク持ちでも読めない。
だからエリクサーの製法は誰も知らないのだ。
「ロータスさんは僕がオヤジさんを信用するかどうか見たかったのかな?」
「ピューイッピュ?」(あのおじさんに血をあげたの? 大盤振る舞いだね!)
それでもエリクサーは、どの国の王家も数個ずつなら持っているし、何ならルシウスのリースト伯爵家も家宝として秘蔵している。
ごくたまになら、各地のオークションに出品されることもある。
つまり、円環大陸に残るハイヒューマンたちが各々の判断で人々に恩恵を与えているわけだ。
エリクサーの製造方法はとても簡単だ。
体力回復ポーションと魔力回復ポーションの上級をそれぞれ同量混ぜたものに、ハイヒューマンの血液を一滴垂らすだけ。
それだけで一回分、ポーション小瓶分が作れてしまう。
何なら市販薬の適当な飲み薬に混ぜるだけでもできてしまう。
「まあ、オヤジさんなら悪用しないだろうからいいんだけどさ」
(ロータスさん、回りくどすぎるよ。僕に直接血をくれって言っても断るの目に見えてたから、間にオヤジさんの存在を噛ませたんだ)
そもそも、ルシウスは環を出していない素面のとき、あの魔力使い二人組を信用も信頼もしていない。
ルシウスは冒険者ギルドのココ村支部で、毎日美味しいごはんとおやつを作ってくれるオヤジさんの人柄が大好きだった。
だから、ゲンジにならエリクサーの希少素材の自分の血を渡すと最初からわかっていたわけだ。
「なんか人の思い通りに動かされるってヤな感じ~!」
「ピュアー」(聖女もいろいろいるよ。もっと優しくて思いやりのある聖女に会えたらいいのにね)
綿毛竜のユキノにぎゅううっと抱きつく。
ぽふっぽふっと前脚で青銀の髪の頭を宥めるように叩いてくれるのが嬉しい。
今日はもうとことん、もふもふで癒される気満々のルシウスだった。
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