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番外編 異世界板前ゲンジ、ルシウス君と再会す
ルシウス君様は大人気
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リースト伯爵家直営のリストランテ・サルモーネの夜バイトのない昼間や休日は、ルシウスと一緒に王都の図書館に行って異世界からの来訪者に関する書籍や資料を借りて読み込んでいた。
図書館では勉強用や会議用の個室があるのでルシウスに借りてもらって、とりあえずざっと目を通してメモを取っていた。
「ルシウス様、お茶でも如何ですか?」
「ルシウスくーん、今度うちのパーティー来てよー!」
「ルシウス様、まじデートして!」
「ああ魔王ルシウス様! こんなところでご尊顔を拝見できるなんて、どれだけご利益があることか!」
「やだー! ルシウス様に会えるなんて今日のあたしの運気は超マックス~♪」
「坊主、モテるねえ?」
「僕が思ってたモテ方と何か違うんだよね……」
聞いてみると、学園でファンクラブを作られて、生徒や教師から妙に崇拝されたという。
「魔王ってのは?」
「僕の先祖にそう呼ばれてた人がいたみたい。そういう事情は知らないはずなんだけど、学園で僕の聖剣を見た人たちが誰からともなく言い出して……」
「ははあ、思わぬところで本質を突かれたってやつか」
今も目を閉じれば、ココ村海岸でお魚さんモンスター相手に聖剣をぶっ放していたルシウスの勇姿がありありと思い出せる。
鮮やかな蛍光ブルーの魔力が、エメラルドグリーンの海辺に吹き荒れる様子は圧巻で、とても美しかった。
(それにあの松の香気はすごかったよね)
ルシウスのような聖なる魔力の使い手は、聖者の芳香と呼ばれる香気を身にまとう。
ルシウスの場合は松の樹木や葉、松脂といった松系の芳香だ。
当時ココ村支部にいた聖女ロータスなどは名前と同じ蓮の花の甘い香りを漂わせていた。
聖者の芳香は聖者や聖女によって様々な種類があるらしい。
(それに坊主がいると、食材の傷みも少なくってさ)
それこそが聖なる魔力持ちの瑞兆、恩恵のひとつだという。
もっとも、あの忌まわしき他国のスパイだった飯マズ男が当番に入る週一の翌日には腐って廃棄の食材も多かったわけだが。
図書館では勉強用や会議用の個室があるのでルシウスに借りてもらって、とりあえずざっと目を通してメモを取っていた。
「ルシウス様、お茶でも如何ですか?」
「ルシウスくーん、今度うちのパーティー来てよー!」
「ルシウス様、まじデートして!」
「ああ魔王ルシウス様! こんなところでご尊顔を拝見できるなんて、どれだけご利益があることか!」
「やだー! ルシウス様に会えるなんて今日のあたしの運気は超マックス~♪」
「坊主、モテるねえ?」
「僕が思ってたモテ方と何か違うんだよね……」
聞いてみると、学園でファンクラブを作られて、生徒や教師から妙に崇拝されたという。
「魔王ってのは?」
「僕の先祖にそう呼ばれてた人がいたみたい。そういう事情は知らないはずなんだけど、学園で僕の聖剣を見た人たちが誰からともなく言い出して……」
「ははあ、思わぬところで本質を突かれたってやつか」
今も目を閉じれば、ココ村海岸でお魚さんモンスター相手に聖剣をぶっ放していたルシウスの勇姿がありありと思い出せる。
鮮やかな蛍光ブルーの魔力が、エメラルドグリーンの海辺に吹き荒れる様子は圧巻で、とても美しかった。
(それにあの松の香気はすごかったよね)
ルシウスのような聖なる魔力の使い手は、聖者の芳香と呼ばれる香気を身にまとう。
ルシウスの場合は松の樹木や葉、松脂といった松系の芳香だ。
当時ココ村支部にいた聖女ロータスなどは名前と同じ蓮の花の甘い香りを漂わせていた。
聖者の芳香は聖者や聖女によって様々な種類があるらしい。
(それに坊主がいると、食材の傷みも少なくってさ)
それこそが聖なる魔力持ちの瑞兆、恩恵のひとつだという。
もっとも、あの忌まわしき他国のスパイだった飯マズ男が当番に入る週一の翌日には腐って廃棄の食材も多かったわけだが。
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