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保護者、登場
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「ああもう、どうしたら……」
言い合うオデットとグリンダを前に学園長エルフィンが頭を抱えていると、ドアが開くと同時に朗らかに笑う男の美声がした。
「ははは、うちのオデットがご迷惑をおかけしております!」
「ルシウス君……早かったじゃない」
ルシウス・リースト。
リースト伯爵家の現当主ヨシュアの叔父で、今は親兄弟すべて亡くなっているオデットの養父となった男だ。
彼もまた、リースト伯爵家の者特有の青銀の髪と湖面の水色の瞳を持つ、麗しの美貌の美丈夫だった。
今回はまた不祥事を起こしたオデットの保護者として呼び出されたというところだろう。
「話は外から聞かせてもらいました。うちのオデットは私が止めても自分の思うまま行動するでしょう。そして、そちらのウェイザー公爵令嬢はそんなオデットを何としてでも止めたい。そういうことですな?」
オデット、グリンダの両名が頷く。
「ならば気が済むまでやりあってはどうか。私が立ち合いましょう。そちらのウェイザー公爵令嬢がうちのオデットを下すことができたなら、私はオデットの養父として責任を持って、先ほど帰って行った令嬢を保護いたしましょう」
グリンダは速攻その話に乗った。
「その話、お受けしますわ。リースト伯爵令嬢。禍根を残さぬよう、あなたには徹底的に身をもって思い知らせて差し上げます」
「やるの? 私と? ……いいわよ、あなたが私に勝てたら、私はあの女にもう何もしない。約束するわ」
うんうんと、オデットの養父ルシウスが頷いている。
「ええっ? いや待ってよ、令嬢たちに対戦させるとか何を考えて……」
学園長エルフィンは止めたが、もう流れは変わらない。
校庭に移動する令嬢ふたりとその保護者に引き摺られて、学園長の彼もまた見届け役となることが決定してしまうのだった。
言い合うオデットとグリンダを前に学園長エルフィンが頭を抱えていると、ドアが開くと同時に朗らかに笑う男の美声がした。
「ははは、うちのオデットがご迷惑をおかけしております!」
「ルシウス君……早かったじゃない」
ルシウス・リースト。
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彼もまた、リースト伯爵家の者特有の青銀の髪と湖面の水色の瞳を持つ、麗しの美貌の美丈夫だった。
今回はまた不祥事を起こしたオデットの保護者として呼び出されたというところだろう。
「話は外から聞かせてもらいました。うちのオデットは私が止めても自分の思うまま行動するでしょう。そして、そちらのウェイザー公爵令嬢はそんなオデットを何としてでも止めたい。そういうことですな?」
オデット、グリンダの両名が頷く。
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「その話、お受けしますわ。リースト伯爵令嬢。禍根を残さぬよう、あなたには徹底的に身をもって思い知らせて差し上げます」
「やるの? 私と? ……いいわよ、あなたが私に勝てたら、私はあの女にもう何もしない。約束するわ」
うんうんと、オデットの養父ルシウスが頷いている。
「ええっ? いや待ってよ、令嬢たちに対戦させるとか何を考えて……」
学園長エルフィンは止めたが、もう流れは変わらない。
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