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この国には魔王がいる〜リースト子爵ルシウス
side イマージ・ロット~ラーフ公爵夫人ゾエ
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※あたおかにご注意ください
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その後、夏休み前半中にある程度の生活費を稼いだイマージは、残りの夏休み期間中は宿題に取り掛かりたいからと言ってアルバイトを辞めた。
パーラーの支配人は学園の卒業生だ。後輩に当たるイマージの事情に理解を示し、途中での退職を快く認めてくれた。
それだけでなく、「少しは若者らしく遊びなさい」と小遣いまでくれたのだから、ありがたい。
イマージが故郷で親戚の老人から譲り受けた先祖伝来の品のひとつに、便利なものがあった。
同じ紋章の入った魔導具を持つ者を探索する、方位磁石に似た魔導具だ。
それを使ってイマージは逃走中だというラーフ公爵夫人を探すことにした。
ロットハーナの邪法を使っているというなら、何かしら紋章の入った魔導具を持っている可能性が高いだろうと考えたのだ。
馬車でまずはホーライル侯爵領まで。
路銀は心許なかったが幸い夏だ。装備さえ整えれば野宿もそう難しくない。
途中の街の冒険者ギルドで冒険者登録をして、簡単な依頼をこなして資金を確保しながら数日かけて目的地へと辿り着いた。
ホーライル侯爵領は港のある海に面した領地として知られているが、辺境伯としてのホーライル侯爵の治める地でもある。
海とは反対方向には山脈があり、山を越えれば隣国への道がある。
イマージは探索の魔導具を起動させた。
反応がある。間違いなくこの地にラーフ公爵夫人はいる。
突然前触れもなくやってきた灰色の髪にペールブルーの瞳の青年を、逃走中のやつれなどまるでないラーフ公爵夫人ゾエは微笑みながら出迎えた。
アルカイックスマイルを浮かべた淑女は、罪など知らぬというような典型的な貴種の見た目の貴婦人だった。
顔を合わせた瞬間、互いに血の繋がりがあることはすぐにわかった。
公爵夫人もイマージと同じ髪色と目の色なのだ。
即ち、灰色の髪とペールブルーの瞳を持っていた。
「お前がロットハーナの末裔ですか。証拠はあるのでしょうね」
「はい、奥様。先祖から受け継いだ魔導具がいくつか。こちらをどうぞ」
と一番わかりやすい、ロットハーナの紋章入りのブローチを献上した。
ブローチの宝玉部分は透明な魔法樹脂だ。魔力を通せば何らかの魔法が発動されるはずだが、起動に必要な魔力量が大きすぎて、イマージの一族の者は誰も術の発動も解術もできていなかったものだ。
公爵夫人の魔力でも不可能なようで、ブローチはイマージに返された。
「間違いないようですね」
それから執事が茶の準備をして、ゾエ夫人と話をした。
彼女はまず、フォーセット侯爵令嬢だった婚前の過去をイマージに語った。
元々は、現在王太女の伴侶となったクロレオは彼女の婚約者だったという。
今の夫、ラーフ公爵が本来の王太女の婚約者だったのだ。
王太女がクロレオに横恋慕して奪い、結果として互いの婚約者を交換した形になる。
少なくともゾエ夫人はそう思っている。
「あの頃から、わたくしは王家が大嫌い」
王家の血筋だと判明したトークス子爵令嬢イザベラと息子の婚約を王家から打診されたが、とんでもないことだった。
かつての償いのつもりなのだろうか。
しかも、イザベラはゾエからクロレオを奪った憎き王太女グレイシアとよく似た顔立ちだった。
「とことん、この子を潰してやろうって思ったの」
うっそりと笑うゾエ夫人は、それでも貴族的で美しかった。
どうやって人々を黄金に変えたのか、とイマージは訊ねた。
するとゾエ夫人は、実家に伝わる魔導具を使うと対象者の魔力を削ぎ無力化できることをイマージに教える。
彼女が使っていたのは、イマージが持っているものと同じ隕鉄製の、こちらは短剣だった。
実家から連れてきた、愛人でもある忠実な執事に実験を繰り返させてデータを集めてきた。
結果わかったのは、伝承にある通りロットハーナの血筋の者なら人間を黄金に変える錬金術が使える。
ただし、既に血は薄くなっているため、魔導具が必要であると。
ロットハーナ伝来の魔導具は、まず武器で相手に攻撃しながら魔石部分に触れる。
その後、ロットハーナの血筋の者が自分の魔力を流すと、相手に虚無という属性の魔力を作用させて抵抗を削げる。
そのまま魔導具を相手に触れさせ魔力を流し続けると、黄金錬成の出来上がりだった。
短剣を突き刺された相手は黄金へと姿を変える。
その量は相手の魔力量が多ければ多いほど、大量の金となる。
「だからターゲットとなる人間は魔力があればあるほど良いのね。……ふふ。試しに、ダンジョンで普通の冒険者相手に魔導具を使わせてみたのだけど、砂金ほどの黄金にしかならなかったわ。これだから平民は駄目ね」
魔力量の多い貴族だと、そこそこの量になったそうだ。
ゾエ夫人は当初、婚家のラーフ公爵家を出奔した後、まず実家のフォーセット侯爵家へ一度戻っている。
だがゾエ以外の実家の両親や兄弟は誰一人、自分たちがロットハーナの末裔であることを知らなかった。
そのため、ゾエがロットハーナの邪法を使うことを当然のように非難してきた。
「だから、お父様もお母様も。お兄様たちもみぃんな、黄金に変えてしまったわ。ふふ、やり過ぎてしまったかしら」
黄金に変えた家族はそのままこの別荘まで持ち込んでいるという。
「本当なら、イザベラ。あの娘もジオライドと結婚させた後、程々のところで黄金に変えるつもりだったのよ? そうしたら行方不明扱いにして、また一年も経ったらジオライドに別の良い令嬢を当てがおうかなあって」
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その後、夏休み前半中にある程度の生活費を稼いだイマージは、残りの夏休み期間中は宿題に取り掛かりたいからと言ってアルバイトを辞めた。
パーラーの支配人は学園の卒業生だ。後輩に当たるイマージの事情に理解を示し、途中での退職を快く認めてくれた。
それだけでなく、「少しは若者らしく遊びなさい」と小遣いまでくれたのだから、ありがたい。
イマージが故郷で親戚の老人から譲り受けた先祖伝来の品のひとつに、便利なものがあった。
同じ紋章の入った魔導具を持つ者を探索する、方位磁石に似た魔導具だ。
それを使ってイマージは逃走中だというラーフ公爵夫人を探すことにした。
ロットハーナの邪法を使っているというなら、何かしら紋章の入った魔導具を持っている可能性が高いだろうと考えたのだ。
馬車でまずはホーライル侯爵領まで。
路銀は心許なかったが幸い夏だ。装備さえ整えれば野宿もそう難しくない。
途中の街の冒険者ギルドで冒険者登録をして、簡単な依頼をこなして資金を確保しながら数日かけて目的地へと辿り着いた。
ホーライル侯爵領は港のある海に面した領地として知られているが、辺境伯としてのホーライル侯爵の治める地でもある。
海とは反対方向には山脈があり、山を越えれば隣国への道がある。
イマージは探索の魔導具を起動させた。
反応がある。間違いなくこの地にラーフ公爵夫人はいる。
突然前触れもなくやってきた灰色の髪にペールブルーの瞳の青年を、逃走中のやつれなどまるでないラーフ公爵夫人ゾエは微笑みながら出迎えた。
アルカイックスマイルを浮かべた淑女は、罪など知らぬというような典型的な貴種の見た目の貴婦人だった。
顔を合わせた瞬間、互いに血の繋がりがあることはすぐにわかった。
公爵夫人もイマージと同じ髪色と目の色なのだ。
即ち、灰色の髪とペールブルーの瞳を持っていた。
「お前がロットハーナの末裔ですか。証拠はあるのでしょうね」
「はい、奥様。先祖から受け継いだ魔導具がいくつか。こちらをどうぞ」
と一番わかりやすい、ロットハーナの紋章入りのブローチを献上した。
ブローチの宝玉部分は透明な魔法樹脂だ。魔力を通せば何らかの魔法が発動されるはずだが、起動に必要な魔力量が大きすぎて、イマージの一族の者は誰も術の発動も解術もできていなかったものだ。
公爵夫人の魔力でも不可能なようで、ブローチはイマージに返された。
「間違いないようですね」
それから執事が茶の準備をして、ゾエ夫人と話をした。
彼女はまず、フォーセット侯爵令嬢だった婚前の過去をイマージに語った。
元々は、現在王太女の伴侶となったクロレオは彼女の婚約者だったという。
今の夫、ラーフ公爵が本来の王太女の婚約者だったのだ。
王太女がクロレオに横恋慕して奪い、結果として互いの婚約者を交換した形になる。
少なくともゾエ夫人はそう思っている。
「あの頃から、わたくしは王家が大嫌い」
王家の血筋だと判明したトークス子爵令嬢イザベラと息子の婚約を王家から打診されたが、とんでもないことだった。
かつての償いのつもりなのだろうか。
しかも、イザベラはゾエからクロレオを奪った憎き王太女グレイシアとよく似た顔立ちだった。
「とことん、この子を潰してやろうって思ったの」
うっそりと笑うゾエ夫人は、それでも貴族的で美しかった。
どうやって人々を黄金に変えたのか、とイマージは訊ねた。
するとゾエ夫人は、実家に伝わる魔導具を使うと対象者の魔力を削ぎ無力化できることをイマージに教える。
彼女が使っていたのは、イマージが持っているものと同じ隕鉄製の、こちらは短剣だった。
実家から連れてきた、愛人でもある忠実な執事に実験を繰り返させてデータを集めてきた。
結果わかったのは、伝承にある通りロットハーナの血筋の者なら人間を黄金に変える錬金術が使える。
ただし、既に血は薄くなっているため、魔導具が必要であると。
ロットハーナ伝来の魔導具は、まず武器で相手に攻撃しながら魔石部分に触れる。
その後、ロットハーナの血筋の者が自分の魔力を流すと、相手に虚無という属性の魔力を作用させて抵抗を削げる。
そのまま魔導具を相手に触れさせ魔力を流し続けると、黄金錬成の出来上がりだった。
短剣を突き刺された相手は黄金へと姿を変える。
その量は相手の魔力量が多ければ多いほど、大量の金となる。
「だからターゲットとなる人間は魔力があればあるほど良いのね。……ふふ。試しに、ダンジョンで普通の冒険者相手に魔導具を使わせてみたのだけど、砂金ほどの黄金にしかならなかったわ。これだから平民は駄目ね」
魔力量の多い貴族だと、そこそこの量になったそうだ。
ゾエ夫人は当初、婚家のラーフ公爵家を出奔した後、まず実家のフォーセット侯爵家へ一度戻っている。
だがゾエ以外の実家の両親や兄弟は誰一人、自分たちがロットハーナの末裔であることを知らなかった。
そのため、ゾエがロットハーナの邪法を使うことを当然のように非難してきた。
「だから、お父様もお母様も。お兄様たちもみぃんな、黄金に変えてしまったわ。ふふ、やり過ぎてしまったかしら」
黄金に変えた家族はそのままこの別荘まで持ち込んでいるという。
「本当なら、イザベラ。あの娘もジオライドと結婚させた後、程々のところで黄金に変えるつもりだったのよ? そうしたら行方不明扱いにして、また一年も経ったらジオライドに別の良い令嬢を当てがおうかなあって」
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