94 / 172
人前で婚約者を侮辱してはならない
女傑イザベラ伝説
しおりを挟む
お茶会は学期末テストの結果発表後、各教室の担任教師から明日以降の夏休みの宿題などを受け取り、夏休み期間中の諸注意を確認した後からの開催だ。
ちょうど昼食の時間前、一時間半ほどの開催となる。
その後は解散して、生徒たちは一学期最後の昼食を食堂で取るなり、仲の良い生徒や派閥の者同士で街に会食に出たりと様々である。
場所は、全校生徒が入れる学園内の大講堂で、各学年、各教室ごとに長机をお茶会仕様に設えて行われる。
今回のお茶会には特別ゲストとして先王ヴァシレウスが臨席する。
学園長のエルフィンの挨拶や紹介の後で、ヴァシレウスが式辞として話し始めて少し経った頃。
3年C組の生徒たちが座る席の辺りが騒がしくなった。
後から大講堂に入ってきた生徒たちがいた。ジオライドとその取り巻きたちだ。
ジオライドは既に着席していた三年C組の席のイザベラの元へ向かう。
だがイザベラが相手をせず無視し続けると、我慢できなくなったようで顔を真っ赤に怒らせて彼女を怒鳴りつけた。
周囲の生徒たちが手を上げようとするジオライドを必死で押し留めている。その中には、イザベラの護衛を任されていた伯爵令嬢たち、それにカズンの友人のライルもいた。
「話があるなら後でにしろ! 今は不味いって、おいジオライド!」
ライルが可能な限り声を潜めてジオライドを席に着くよう促すが、腕を振り払われてしまっている。
「やはり、貴様のような卑しい生まれの女とは婚約破棄だ! いいか、もはや貴様が何を言おうと覆さないからな!」
大講堂内に一際大きくジオライドの声が響いた。
しん、と空気が瞬時に凍る。
「彼、すごいね。こんな大勢の前でわざわざ婚約破棄するなんて」
転校してきたばかりで、学級委員長のカズンの隣の席だったイマージが、興味深そうに感心している。
「この国の貴族って、あんな感じなの?」
「……他国人の君に誤解しないで欲しいのだが、あれは我が国でも例外中の例外だ」
小さな声で他愛ない会話をしつつも、カズンは冷静に3年C組を見ていた。
「先王陛下のお言葉の最中に騒ぐなんて、不敬の極みですけど。あ、ほらヴァシレウス様があっち見てますね」
「本当だ……くそ、仕方がない」
ヨシュアが言う通り、ばっちりヴァシレウスの視線が問題の生徒たちに向いている。
隣の3年B組にいるユーグレンと目が合った。軽く顎で『お前がやれ』と促されて、はあ、と大きな溜め息をつきながら、カズンは黒縁眼鏡のブリッジを中指で押し上げながら立ち上がった。
大きく息を吸い、
「おい! そこ、3年C組の生徒! 先王陛下のお言葉を阻害するとは何事か! これ以上騒ぐようなら退場せよ!」
広い大講堂で、カズンの凛とした声は全体によく通った。
生徒や教師たちの視線が一気に、3年A組のカズンと、3年C組付近で立っているジオライドに向く。
ジオライドは勢いよく振り返って声の主を見たが、立ち上がっていた生徒が黒髪黒目の持ち主と知り、渋々ではあったが着席した。
現在、学園で黒目黒髪の生徒はユーグレン王子と王弟カズン、二人しかいない。
眼鏡をかけている方は王弟だとすぐわかっただろう。分が悪いと判断したようだ。
「………………」
しばし、何とも具合の悪い空気が大講堂内に流れる。
少しの間を取った後、再びヴァシレウスが話を再開した。
既に挨拶は済ませてあったため、話の主題は今年の王家の活動についてだ。
「今年、我がアケロニア王家からは大きな発表を予定している。……うむ、情報の早い者は既に見当が付いているだろう。そう、今年は女傑イザベラ・トークス子爵夫人の没後五十年にあたる節目の年である」
トークス子爵夫人、と聞いて、着席したばかりのジオライドが顔を上げた。
「おや。彼、気づきますかね」
「気づいてどうなる」
ヨシュアが耳元に囁いてきたが、カズンにもこの後の展開は止められない。
「彼女の業績は、この国の国民ならば誰もが知る偉大なものだろう。女傑イザベラの活躍によって、我が国に蔓延っていた違法な奴隷売買と、過度に他者を虐げる身分差別は撤廃された。私は彼女の勇気に感銘を受け、やや時間はかかったが在位中に平民の参政権を認め、官僚への門戸を開いた。この学園も以前は貴族しか入学できなかったが、今は半数以上が平民層の生徒となっている」
拍手が鳴る。平民への参政権付与はヴァシレウスの業績の中でも、一際大きなものの一つだ。
ジオライドはもちろん、女傑イザベラが、自分の婚約者トークス子爵令嬢イザベラの曾祖母であることを知っている。彼の方を見ると、何とも面白くないと言わんばかりに、整っているはずの顔を歪めていた。
「今年、王家は女傑イザベラの名誉を回復する決定を下した」
そこで、ヴァシレウスは一度、言葉を切った。
どういうことなのかと、静かにヴァシレウスの発言を見守る教師や生徒たち。
「女傑イザベラの伝記にもあるように、彼女は貧民層出身とされている。それが苦労の末に成り上がり、最終的に当時のトークス子爵に見初められ子爵夫人となったと。……だが、それは事実に少し足りないものがある」
生徒も教師も、息を呑んでヴァシレウスの次の言葉を待つ。
女傑イザベラの生涯が書かれた伝記本は、庶民なら子供の頃から絵本の読み聞かせで親から教えられるし、貴族家の子息子女は教養の一環として学習資料の一部に必ず入っている。
本来なら、トークス子爵令嬢イザベラと婚約したジオライドも、大雑把にでも目を通しているはずなのだが。
「女傑イザベラは、我、先代国王ヴァシレウスの父である先々代国王と、馬屋番の娘との間に生まれた庶子である。……そう、私の異母姉にあたる」
以降、淡々と女傑イザベラの真の経歴が語られる。
馬屋番の娘は、先々王の幼馴染みだったという。
彼女の父親は当時の騎士爵を持っていた人物で、現役時代は王立騎士団の一隊長の地位にあった人物と判明している。馬の扱いに長けていたため、引退後は自ら望んで馬屋番となっていた。
更に詳しく出自を確認すると、子爵家の四男で貴族家出身だった。
馬屋番の娘自身、先々王の馬の手入れを担当しており、その縁で子供の頃から先々王と親しく、やがて年頃になって懇ろになった。
馬屋番の娘が先々王の子を身籠ったとき、既に父親は亡くなっており、身近に頼れる者もいなかった彼女は出奔し、王都から離れたトークス子爵領の救護院で娘を産んだ。それが後に女傑イザベラとして知られる女性である。
実母はその後、イザベラの物心付く頃までは存命だったが病死し、イザベラは教会に預けられて少女時代まで育つ。
その教会もやがて困窮によって閉鎖され、その後数年間、イザベラは商店などで住み込みの下働きをしながら暮らしていたらしい。
「女傑イザベラが最初に知られるようになったのは、スラムなど貧民窟の救済だった。このエピソードが原因で、彼女が貧民層出身という誤解が生まれたものと思われる。彼女の救済策をもとにして、現在では国内各地で衛生向上の恩恵を受けているというのにな」
生徒たちの幾人もが大きく頷いている。
女傑イザベラが残した活動記録とそれを元に編纂された伝記には、弱者救済のヒントが溢れている。
今でも慈善活動を行う貴族婦人の中には愛読書として座右の書にしている者が多いと言われる所以である。
「私は、先々王だった父の晩年に本人から直接、女傑イザベラに関する調査資料とともに本件を託された。当時は私もまだ血気盛んな若造だったので、親の醜聞の後始末に憤ったものだったが……『初恋の女との間の子だ、頼む』と頭を下げられてしまっては、否とも言えぬ」
イザベラは先々王が正妃と婚姻を結ぶ前の娘である。
というより、先々王が馬屋番の娘と結ばれたのは互いに十代半ばほどのときで、互いにまだ子供といって許される年齢の頃だったらしい。
そういう事情もあって、ヴァシレウスは父王の一番最後に産まれた王子だったこともあり、父がまだ成人前に産まれたイザベラとは大きく年が離れている。
それから数度面会し、イザベラが亡くなるまでの間に交わした手紙は数知れず。
本人の意向により、イザベラが王家の血を引くことは、ヴァシレウスと女傑イザベラの婚家トークス子爵家以外には秘したままとされた。
「だが、高齢の私の天寿も間もなくであろうし、女傑イザベラ没後50年のこの節目を逃せば真実を知らしめる機会はそうそう無くなる。王家はトークス子爵家と話し合いを重ねた結果、真実を公表することとした」
彼女の名誉の回復と、それに伴い嫁ぎ先であり彼女を通して王家の血を受け継ぐトークス子爵家を伯爵位に陞爵することとなった。
この件は後日、国内の新聞各社を通して公式に発表すると言って、ヴァシレウスは話に一区切りつけた。
ちょうど昼食の時間前、一時間半ほどの開催となる。
その後は解散して、生徒たちは一学期最後の昼食を食堂で取るなり、仲の良い生徒や派閥の者同士で街に会食に出たりと様々である。
場所は、全校生徒が入れる学園内の大講堂で、各学年、各教室ごとに長机をお茶会仕様に設えて行われる。
今回のお茶会には特別ゲストとして先王ヴァシレウスが臨席する。
学園長のエルフィンの挨拶や紹介の後で、ヴァシレウスが式辞として話し始めて少し経った頃。
3年C組の生徒たちが座る席の辺りが騒がしくなった。
後から大講堂に入ってきた生徒たちがいた。ジオライドとその取り巻きたちだ。
ジオライドは既に着席していた三年C組の席のイザベラの元へ向かう。
だがイザベラが相手をせず無視し続けると、我慢できなくなったようで顔を真っ赤に怒らせて彼女を怒鳴りつけた。
周囲の生徒たちが手を上げようとするジオライドを必死で押し留めている。その中には、イザベラの護衛を任されていた伯爵令嬢たち、それにカズンの友人のライルもいた。
「話があるなら後でにしろ! 今は不味いって、おいジオライド!」
ライルが可能な限り声を潜めてジオライドを席に着くよう促すが、腕を振り払われてしまっている。
「やはり、貴様のような卑しい生まれの女とは婚約破棄だ! いいか、もはや貴様が何を言おうと覆さないからな!」
大講堂内に一際大きくジオライドの声が響いた。
しん、と空気が瞬時に凍る。
「彼、すごいね。こんな大勢の前でわざわざ婚約破棄するなんて」
転校してきたばかりで、学級委員長のカズンの隣の席だったイマージが、興味深そうに感心している。
「この国の貴族って、あんな感じなの?」
「……他国人の君に誤解しないで欲しいのだが、あれは我が国でも例外中の例外だ」
小さな声で他愛ない会話をしつつも、カズンは冷静に3年C組を見ていた。
「先王陛下のお言葉の最中に騒ぐなんて、不敬の極みですけど。あ、ほらヴァシレウス様があっち見てますね」
「本当だ……くそ、仕方がない」
ヨシュアが言う通り、ばっちりヴァシレウスの視線が問題の生徒たちに向いている。
隣の3年B組にいるユーグレンと目が合った。軽く顎で『お前がやれ』と促されて、はあ、と大きな溜め息をつきながら、カズンは黒縁眼鏡のブリッジを中指で押し上げながら立ち上がった。
大きく息を吸い、
「おい! そこ、3年C組の生徒! 先王陛下のお言葉を阻害するとは何事か! これ以上騒ぐようなら退場せよ!」
広い大講堂で、カズンの凛とした声は全体によく通った。
生徒や教師たちの視線が一気に、3年A組のカズンと、3年C組付近で立っているジオライドに向く。
ジオライドは勢いよく振り返って声の主を見たが、立ち上がっていた生徒が黒髪黒目の持ち主と知り、渋々ではあったが着席した。
現在、学園で黒目黒髪の生徒はユーグレン王子と王弟カズン、二人しかいない。
眼鏡をかけている方は王弟だとすぐわかっただろう。分が悪いと判断したようだ。
「………………」
しばし、何とも具合の悪い空気が大講堂内に流れる。
少しの間を取った後、再びヴァシレウスが話を再開した。
既に挨拶は済ませてあったため、話の主題は今年の王家の活動についてだ。
「今年、我がアケロニア王家からは大きな発表を予定している。……うむ、情報の早い者は既に見当が付いているだろう。そう、今年は女傑イザベラ・トークス子爵夫人の没後五十年にあたる節目の年である」
トークス子爵夫人、と聞いて、着席したばかりのジオライドが顔を上げた。
「おや。彼、気づきますかね」
「気づいてどうなる」
ヨシュアが耳元に囁いてきたが、カズンにもこの後の展開は止められない。
「彼女の業績は、この国の国民ならば誰もが知る偉大なものだろう。女傑イザベラの活躍によって、我が国に蔓延っていた違法な奴隷売買と、過度に他者を虐げる身分差別は撤廃された。私は彼女の勇気に感銘を受け、やや時間はかかったが在位中に平民の参政権を認め、官僚への門戸を開いた。この学園も以前は貴族しか入学できなかったが、今は半数以上が平民層の生徒となっている」
拍手が鳴る。平民への参政権付与はヴァシレウスの業績の中でも、一際大きなものの一つだ。
ジオライドはもちろん、女傑イザベラが、自分の婚約者トークス子爵令嬢イザベラの曾祖母であることを知っている。彼の方を見ると、何とも面白くないと言わんばかりに、整っているはずの顔を歪めていた。
「今年、王家は女傑イザベラの名誉を回復する決定を下した」
そこで、ヴァシレウスは一度、言葉を切った。
どういうことなのかと、静かにヴァシレウスの発言を見守る教師や生徒たち。
「女傑イザベラの伝記にもあるように、彼女は貧民層出身とされている。それが苦労の末に成り上がり、最終的に当時のトークス子爵に見初められ子爵夫人となったと。……だが、それは事実に少し足りないものがある」
生徒も教師も、息を呑んでヴァシレウスの次の言葉を待つ。
女傑イザベラの生涯が書かれた伝記本は、庶民なら子供の頃から絵本の読み聞かせで親から教えられるし、貴族家の子息子女は教養の一環として学習資料の一部に必ず入っている。
本来なら、トークス子爵令嬢イザベラと婚約したジオライドも、大雑把にでも目を通しているはずなのだが。
「女傑イザベラは、我、先代国王ヴァシレウスの父である先々代国王と、馬屋番の娘との間に生まれた庶子である。……そう、私の異母姉にあたる」
以降、淡々と女傑イザベラの真の経歴が語られる。
馬屋番の娘は、先々王の幼馴染みだったという。
彼女の父親は当時の騎士爵を持っていた人物で、現役時代は王立騎士団の一隊長の地位にあった人物と判明している。馬の扱いに長けていたため、引退後は自ら望んで馬屋番となっていた。
更に詳しく出自を確認すると、子爵家の四男で貴族家出身だった。
馬屋番の娘自身、先々王の馬の手入れを担当しており、その縁で子供の頃から先々王と親しく、やがて年頃になって懇ろになった。
馬屋番の娘が先々王の子を身籠ったとき、既に父親は亡くなっており、身近に頼れる者もいなかった彼女は出奔し、王都から離れたトークス子爵領の救護院で娘を産んだ。それが後に女傑イザベラとして知られる女性である。
実母はその後、イザベラの物心付く頃までは存命だったが病死し、イザベラは教会に預けられて少女時代まで育つ。
その教会もやがて困窮によって閉鎖され、その後数年間、イザベラは商店などで住み込みの下働きをしながら暮らしていたらしい。
「女傑イザベラが最初に知られるようになったのは、スラムなど貧民窟の救済だった。このエピソードが原因で、彼女が貧民層出身という誤解が生まれたものと思われる。彼女の救済策をもとにして、現在では国内各地で衛生向上の恩恵を受けているというのにな」
生徒たちの幾人もが大きく頷いている。
女傑イザベラが残した活動記録とそれを元に編纂された伝記には、弱者救済のヒントが溢れている。
今でも慈善活動を行う貴族婦人の中には愛読書として座右の書にしている者が多いと言われる所以である。
「私は、先々王だった父の晩年に本人から直接、女傑イザベラに関する調査資料とともに本件を託された。当時は私もまだ血気盛んな若造だったので、親の醜聞の後始末に憤ったものだったが……『初恋の女との間の子だ、頼む』と頭を下げられてしまっては、否とも言えぬ」
イザベラは先々王が正妃と婚姻を結ぶ前の娘である。
というより、先々王が馬屋番の娘と結ばれたのは互いに十代半ばほどのときで、互いにまだ子供といって許される年齢の頃だったらしい。
そういう事情もあって、ヴァシレウスは父王の一番最後に産まれた王子だったこともあり、父がまだ成人前に産まれたイザベラとは大きく年が離れている。
それから数度面会し、イザベラが亡くなるまでの間に交わした手紙は数知れず。
本人の意向により、イザベラが王家の血を引くことは、ヴァシレウスと女傑イザベラの婚家トークス子爵家以外には秘したままとされた。
「だが、高齢の私の天寿も間もなくであろうし、女傑イザベラ没後50年のこの節目を逃せば真実を知らしめる機会はそうそう無くなる。王家はトークス子爵家と話し合いを重ねた結果、真実を公表することとした」
彼女の名誉の回復と、それに伴い嫁ぎ先であり彼女を通して王家の血を受け継ぐトークス子爵家を伯爵位に陞爵することとなった。
この件は後日、国内の新聞各社を通して公式に発表すると言って、ヴァシレウスは話に一区切りつけた。
22
お気に入りに追加
459
あなたにおすすめの小説

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる! ×ランクだと思ってたギフトは、オレだけ使える無敵の能力でした
赤白玉ゆずる
ファンタジー
【コミックス第1巻発売中です!】
皆様どうぞよろしくお願いいたします。
【10/23コミカライズ開始!】
『勘当貴族なオレのクズギフトが強すぎる!』のコミカライズが連載開始されました!
颯希先生が描いてくださるリュークやアニスたちが本当に素敵なので、是非ご覧になってくださいませ。
【第2巻が発売されました!】
今回も改稿や修正を頑張りましたので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
イラストは蓮禾先生が担当してくださいました。サクヤとポンタ超可愛いですよ。ゾンダールもシブカッコイイです!
素晴らしいイラストの数々が載っておりますので、是非見ていただけたら嬉しいです。
【ストーリー紹介】
幼い頃、孤児院から引き取られた主人公リュークは、養父となった侯爵から酷い扱いを受けていた。
そんなある日、リュークは『スマホ』という史上初の『Xランク』スキルを授かる。
養父は『Xランク』をただの『バツランク』だと馬鹿にし、リュークをきつくぶん殴ったうえ、親子の縁を切って家から追い出す。
だが本当は『Extraランク』という意味で、超絶ぶっちぎりの能力を持っていた。
『スマホ』の能力――それは鑑定、検索、マップ機能、動物の言葉が翻訳ができるほか、他人やモンスターの持つスキル・魔法などをコピーして取得が可能なうえ、写真に撮ったものを現物として出せたり、合成することで強力な魔導装備すら製作できる最凶のものだった。
貴族家から放り出されたリュークは、朱鷺色の髪をした天才美少女剣士アニスと出会う。
『剣姫』の二つ名を持つアニスは雲の上の存在だったが、『スマホ』の力でリュークは成り上がり、徐々にその関係は接近していく。
『スマホ』はリュークの成長とともにさらに進化し、最弱の男はいつしか世界最強の存在へ……。
どん底だった主人公が一発逆転する物語です。
※別小説『ぶっ壊れ錬金術師(チート・アルケミスト)はいつか本気を出してみたい 魔導と科学を極めたら異世界最強になったので、自由気ままに生きていきます』も書いてますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。


巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

大国に囲まれた小国の「魔素無し第四王子」戦記(最強部隊を率いて新王国樹立へ)
たぬころまんじゅう
ファンタジー
小国の第四王子アルス。魔素による身体強化が当たり前の時代に、王族で唯一魔素が無い王子として生まれた彼は、蔑まれる毎日だった。
しかしある日、ひょんなことから無限に湧き出る魔素を身体に取り込んでしまった。その日を境に彼の人生は劇的に変わっていく。
士官学校に入り「戦略」「戦術」「武術」を学び、仲間を集めたアルスは隊を結成。アルス隊が功績を挙げ、軍の中で大きな存在になっていくと様々なことに巻き込まれていく。
領地経営、隣国との戦争、反乱、策略、ガーネット教や3大ギルドによる陰謀にちらつく大国の影。様々な経験を経て「最強部隊」と呼ばれたアルス隊は遂に新王国樹立へ。
異能バトル×神算鬼謀の戦略・戦術バトル!
☆史実に基づいた戦史、宗教史、過去から現代の政治や思想、経済を取り入れて書いた大河ドラマをお楽しみください☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる