上 下
178 / 183
アリア編

179 まだガチャは続くのだ

しおりを挟む
レディースの特攻服かあ・・・、アニキにあげようか。
・・・いや待てよ?ここはあえて内緒にしておいて、アニキに似合うヤンキー彼女が出来た時にこっそり渡す方が面白いとみた。よし、そうしよう!

ってことで次もデラックスだ!精神統一。


ガチャコン!

「おお、赤じゃん!今日のガチャ絶好調かもしれん」

中のカードは当然【服】で、カプセルがポフッと変化。

「うお!これはクッソ大当たりだ!」

黒をベースとし、白いフリルなどでアレンジしたドレス風のワンピース。確かこれはゴスロリとかいうヤツだ。
本当に物が良すぎて気軽に人にあげたくないほどの服ですぞ。


「マジで絶好調だ。ここはもっと攻めるしかない!」

そして集中してもう一度デラックスを回すと、またもやカプセルは赤。
ここまで狙い通りに引けるのは初めてかもしれねえ。

カプセルから出て来た服は、赤いチェックのワンピースに同じ柄のリボン、そして黒のジャケットに黒いハイソックス。
さっきのと違うけどたぶんこれもゴスロリの一種じゃないか?

もうマジで運が良すぎて逆にちょっと怖くなってくる。だが好機だ!オレは攻めるぞ。


しかし次に出て来たカプセルは青だった。
さすがに強運が連発しすぎたか。

カードに書かれている文字は【靴】

「うお!今度こそハズレかと思ったら女物の黒いブーツじゃん!」

ゴスロリの服にピッタリの靴が来やがった!なんという強運なんだ・・・。次回のガチャ日はポンコツまみれを覚悟しなければな。経験上揺り戻しはあるだろうから。

そしてさらにもう一足オシャレな黒い靴をゲットした所で、何やら強烈な危険を察知してノーマルガチャに切り替える。

ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩
ガチャコン 青 塩

「あっぶねーーーーーーー!!揺り戻しハンパねえ!!!」

これほど塩が続くとは流石のオレも驚きを隠せない。だが塩はむしろ狙っていたアイテムだ!揺り戻し上等だ!

それから更にノーマルガチャを回しまくり、塩が20個溜まったあたりでぼちぼちと運が回復して来た。

「お?やっぱりココに来てたか」

「お?アニキおかえり~」
「しかしずいぶんと塩まみれだな」
「うむ。揺り戻しが来たのだ」
「揺り戻し??」
「絶好調の後には絶不調が待っているのさ」
「ほ~、その絶好調ってのが気になるな」

アイテムボックスからゴスロリセットを取り出して披露する。レディースの特攻服はもちろん内緒だ。

「おお!ゴスロリか。最近女絡みな展開だからそれは重宝するだろ」
「オレってなぜか今まで女物の服出たこと無かったから、今日は女物の服狙いだったんさ。そしたらいきなり絶好調だったのだ」
「んで揺り戻しで塩まみれってわけか。ハハッ」
「地味に塩も欲しかったから、これを含めても大成功だぞ」


ガチャコン!

「お?シャンプーが来た」
「そういや今日はシャンプー作りだったな。上手くいくといいが」
「オレも地味に楽しみだったりする。自作したことなんて無いから」
「俺も作り方を知ってるだけで実際に作ったことは無い。でもまあ大丈夫だろ」
「作ったこと無いのに作り方知ってるんか!暴走族ってどこへ向かってるのだ!?」
「いや暴走族関係ねえし!俺は気になったことをとりあえず調べるタイプなんだよ。だから知識だけあっても実際に試したことが無いケースが多い」
「でもスゲーな!変な世界に来たからその知識が役に立ちまくりじゃん」
「まあそうだな。これに関しては俺の変な性格が幸いしたと言えよう」

そっか。暴走族なのは無関係でアニキが凄いだけだったのか。

「ガチャはもういいのか?そろそろ南の森に向かおうと思うんだが」
「もう十分満足したからすぐにでも行けるぞ」

服や塩なんかをアイテムボックスに収容していく。

「シルバーウルフは清めて来たん?」
「おう!泉にぶち込んで来たぞ。明日にでも着ぐるみが作れるだろう」
「あーそっか、今日はシャンプー作りだもんな。んじゃ寝る前にでもまた着ぐるみ貸すよ」
「助かるわ。もう着ぐるみは当分手放せないからな!」
「わはははは!」

昨日バイクで進んだ場所に転移した。


「さて、今日も旅の続きと行こうかい」
「今日中に到着出来るといいな」

バイクに跨り南の森に向かって発進した。





************************************************************





さらに国を一つ越えて夕方前に目的地へ到着した。

「ここが南の森で間違い無かろう」
「でも2日で到着しちまったから、まだ砦を作るには全然早いんじゃない?」
「そうだな。校長先生からの話がここに通ってなきゃまだ何も出来ん」
「なら今日の所は宿屋に戻ろうぜ」
「だな。んじゃオブジェ作るから風景を記憶してくれ」

今日のオブジェは将棋の駒か。なんで銀にしたんだろ?


「よし覚えた。んじゃ店長のとこ行って、石鹸とハチミツ買ってから宿屋に戻るよ?・・・転移!」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

王道学園と、平凡と見せかけた非凡

BL / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:699

BL機械姦短編小説集

BL / 完結 24h.ポイント:198pt お気に入り:46

異世界で双子の弟に手篭めにされたけど薬師に救われる

BL / 連載中 24h.ポイント:846pt お気に入り:376

復讐の魔王と、神剣の奴隷勇者

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:340

眠り騎士と悪役令嬢の弟

BL / 完結 24h.ポイント:276pt お気に入り:2,941

王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。

BL / 連載中 24h.ポイント:3,431pt お気に入り:2,802

異世界転移したら女神の化身にされてしまったので、世界を回って伝説を残します

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:241pt お気に入り:1,740

勇者召喚失敗

77
BL / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:79

処理中です...