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アリア編
173 土魔法の可能性
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その後校内に戻り、放課後までの間授業を見たりして過ごした。
授業でどんな事を教えてるのか非常に興味あったんだけど、魔力操作を練習してたりで見た目的にはなんも面白くなかった。基本的には自分の加護に合った授業を選択出来るようで、火属性の加護しか持って無い生徒が水の授業を受けるとかそういう無意味な事はしないようだ。
さっきの土魔法の授業は珍しいモノが見れるということで、普段他の系統を学んでる生徒も来ていただけらしい。サーシャなんかは風と水の加護持ちなんで土魔法は使えないって言ってたからな。
そして急に城が出現したという噂がどんどん広まり、アニキの講義を受けた生徒以外はもう授業どころじゃなく城の中に殺到してるみたいだ。
「いやー、いきなり城が出現したからもうずっと学校中で大騒ぎだぞ」
「ハハッ、他の教師に説明はしたのか?」
「したのだが、生徒よりもむしろ先生方の方が魔法に精通してる分、あの城の凄まじさがわかってしまう故に率先して入っていったわ!ガッハッハ」
オレから見てもアニキの魔法ってすげーもんな。土魔法って見た目が派手だからちょっと羨ましい。時空魔法なんて気軽に人に見せられないからこういう時は無力だ。
「まだ大騒ぎしてるが授業は全て終わったんだよな?」
「ああ、もう終わったので約束を果たそう。グラウンドに付いて来てくれ」
グラウンドに到着した。
「まず聞いておきたいんだが、普段どんな魔法を使っている?」
「えーと、さっき見た城、石礫を飛ばす、あとはゴーレムくらいだ」
「なるほど。とんでもないゴーレムを作ってそうだが、まあそれは置いておこう。じゃあ簡単なヤツから見せて行くぞ」
先生が地面に手を置くと土がモコモコ動き出した。
「これは畑を作る耕土という魔法だ。込める魔力次第では作物が良く育つ」
「おお、いい魔法だな。なるほどそういう使い方があったか」
「んで次は探鉱の魔法だ。地中に埋まってる鉱石を発見する時に使う」
地面に向かって手をかざし、精神集中しているようだ。
そして少し歩いた所で地面に手を置き、土がモコモコして岩っぽい塊が出て来た。
「まあグラウンドなので大した鉱石なぞ無いがこの岩には鉄が入っている。それを今度は精製する」
岩がボロボロ崩れていき、岩の残骸と小さな鉄などに分かれた。
「実に興味深い!魔法で鉱石を探すだけじゃなく鉄の抽出まで可能とはな」
「一見地味だが面白いだろう?」
「正直目から鱗だ。今まで派手な使い方にしか目が行ってなかったわ」
「派手なのもあるぞ。とはいえ土魔法の達人が使ったという噂があるだけで俺には使えないのだが、地形操作をして辺り一面を泥沼化させたり、地割れを起こして敵を落としたり、地震を発生させたり、空から巨大な岩を大量に降らせたり出来るらしい」
「おお!アースクエイクにメテオじゃん!かっけえ!」
「なんだそりゃ?魔法の名前か?」
「ゲームにそういう魔法があったんだけど、土魔法だとは知らなかったぞ!」
土魔法ヤバすぎね!?オレも土魔法が欲しくなってきたぞ。ガチャでまたレジェンド回してゲットしてえなー。
「とまあこんなところだな。基本的な攻撃手段は石弾を飛ばしたり石槍を飛ばしたりだが、それはもう出来るのだろう?」
「石礫は飛ばしまくってたが石槍は試したことねーなあ。戦うときは魔法飛ばすよりも剣でぶった斬る方が俺には向いている」
「ほお~、魔法だけじゃなく剣も行けるクチか」
アニキがマジックバッグから魔剣グランディスを取り出した。
「むしろこっちがメインで、魔法は空中戦の足場に使うくらいだった」
「それは魔剣か!!そのような大剣を振り回せるとは・・・、って今どこから出した!?」
「ん?ああマジックバッグだな」
「マジックバッグ、だと!?」
このやり取りも何度目になるのだろう。珍しいからこうなるんだよね。
もういっそのこと世界にマジックバッグをばら撒いて流通させてやろうかな?
「S級ダンジョン攻略してれば手に入るぜ?」
「キミはS級ダンジョンなんて攻めてるのか!!」
「ああ、コテツと二人でな」
「と言っても一か所しか行ったことないけどな!」
「はぁ~、なるほど。あの城を作れるだけのMPを持っている理由がわかった。高ランクの冒険者だったのか」
「いや、俺達はDランク冒険者だ。この国に来たのもCランクに上がるために護衛依頼を受けたからだ」
「Dランクだと!?また理由がわからなくなったぞ」
「わはははは!オレらのことを深く考えたらドツボに嵌るぜ!」
「そういえばキミも変な魔法を使っていたな。あんなの初めて見たよ」
「変な魔法でも使えないとS級ダンジョンじゃ生き残れないからな!」
「さて、そろそろ俺らは帰るか。今日は本当に参考になった。ありがとな!先生」
「あ、ああ。こっちも楽しませてもらった。また遊びにでも来るといい」
アニキがバイクを取り出したので、オレもバイクを取り出して跨る。
「んじゃまた来る!アディオス!」
二人は颯爽とバイクで駆け抜けて行った。
「うおーーーい!一体何なんだその乗り物は!!!」
先生の魂の叫びがグラウンドに虚しく響き渡った。
授業でどんな事を教えてるのか非常に興味あったんだけど、魔力操作を練習してたりで見た目的にはなんも面白くなかった。基本的には自分の加護に合った授業を選択出来るようで、火属性の加護しか持って無い生徒が水の授業を受けるとかそういう無意味な事はしないようだ。
さっきの土魔法の授業は珍しいモノが見れるということで、普段他の系統を学んでる生徒も来ていただけらしい。サーシャなんかは風と水の加護持ちなんで土魔法は使えないって言ってたからな。
そして急に城が出現したという噂がどんどん広まり、アニキの講義を受けた生徒以外はもう授業どころじゃなく城の中に殺到してるみたいだ。
「いやー、いきなり城が出現したからもうずっと学校中で大騒ぎだぞ」
「ハハッ、他の教師に説明はしたのか?」
「したのだが、生徒よりもむしろ先生方の方が魔法に精通してる分、あの城の凄まじさがわかってしまう故に率先して入っていったわ!ガッハッハ」
オレから見てもアニキの魔法ってすげーもんな。土魔法って見た目が派手だからちょっと羨ましい。時空魔法なんて気軽に人に見せられないからこういう時は無力だ。
「まだ大騒ぎしてるが授業は全て終わったんだよな?」
「ああ、もう終わったので約束を果たそう。グラウンドに付いて来てくれ」
グラウンドに到着した。
「まず聞いておきたいんだが、普段どんな魔法を使っている?」
「えーと、さっき見た城、石礫を飛ばす、あとはゴーレムくらいだ」
「なるほど。とんでもないゴーレムを作ってそうだが、まあそれは置いておこう。じゃあ簡単なヤツから見せて行くぞ」
先生が地面に手を置くと土がモコモコ動き出した。
「これは畑を作る耕土という魔法だ。込める魔力次第では作物が良く育つ」
「おお、いい魔法だな。なるほどそういう使い方があったか」
「んで次は探鉱の魔法だ。地中に埋まってる鉱石を発見する時に使う」
地面に向かって手をかざし、精神集中しているようだ。
そして少し歩いた所で地面に手を置き、土がモコモコして岩っぽい塊が出て来た。
「まあグラウンドなので大した鉱石なぞ無いがこの岩には鉄が入っている。それを今度は精製する」
岩がボロボロ崩れていき、岩の残骸と小さな鉄などに分かれた。
「実に興味深い!魔法で鉱石を探すだけじゃなく鉄の抽出まで可能とはな」
「一見地味だが面白いだろう?」
「正直目から鱗だ。今まで派手な使い方にしか目が行ってなかったわ」
「派手なのもあるぞ。とはいえ土魔法の達人が使ったという噂があるだけで俺には使えないのだが、地形操作をして辺り一面を泥沼化させたり、地割れを起こして敵を落としたり、地震を発生させたり、空から巨大な岩を大量に降らせたり出来るらしい」
「おお!アースクエイクにメテオじゃん!かっけえ!」
「なんだそりゃ?魔法の名前か?」
「ゲームにそういう魔法があったんだけど、土魔法だとは知らなかったぞ!」
土魔法ヤバすぎね!?オレも土魔法が欲しくなってきたぞ。ガチャでまたレジェンド回してゲットしてえなー。
「とまあこんなところだな。基本的な攻撃手段は石弾を飛ばしたり石槍を飛ばしたりだが、それはもう出来るのだろう?」
「石礫は飛ばしまくってたが石槍は試したことねーなあ。戦うときは魔法飛ばすよりも剣でぶった斬る方が俺には向いている」
「ほお~、魔法だけじゃなく剣も行けるクチか」
アニキがマジックバッグから魔剣グランディスを取り出した。
「むしろこっちがメインで、魔法は空中戦の足場に使うくらいだった」
「それは魔剣か!!そのような大剣を振り回せるとは・・・、って今どこから出した!?」
「ん?ああマジックバッグだな」
「マジックバッグ、だと!?」
このやり取りも何度目になるのだろう。珍しいからこうなるんだよね。
もういっそのこと世界にマジックバッグをばら撒いて流通させてやろうかな?
「S級ダンジョン攻略してれば手に入るぜ?」
「キミはS級ダンジョンなんて攻めてるのか!!」
「ああ、コテツと二人でな」
「と言っても一か所しか行ったことないけどな!」
「はぁ~、なるほど。あの城を作れるだけのMPを持っている理由がわかった。高ランクの冒険者だったのか」
「いや、俺達はDランク冒険者だ。この国に来たのもCランクに上がるために護衛依頼を受けたからだ」
「Dランクだと!?また理由がわからなくなったぞ」
「わはははは!オレらのことを深く考えたらドツボに嵌るぜ!」
「そういえばキミも変な魔法を使っていたな。あんなの初めて見たよ」
「変な魔法でも使えないとS級ダンジョンじゃ生き残れないからな!」
「さて、そろそろ俺らは帰るか。今日は本当に参考になった。ありがとな!先生」
「あ、ああ。こっちも楽しませてもらった。また遊びにでも来るといい」
アニキがバイクを取り出したので、オレもバイクを取り出して跨る。
「んじゃまた来る!アディオス!」
二人は颯爽とバイクで駆け抜けて行った。
「うおーーーい!一体何なんだその乗り物は!!!」
先生の魂の叫びがグラウンドに虚しく響き渡った。
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