七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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アリア編

171 魔法学校へ行こう

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宿屋の目の前が魔法学校なので流石にバイクで行く必要は無い。
無いんだけど、バイクで入って行ったらちょっとしたヒーローなんよね。
でも根掘り葉掘り聞かれるだけだから止めとく。


「おーー!学校来るのなんかすげー久々だな!」
「俺はもう学校に来る年齢じゃ無いから少し複雑な心境だ」
「アニキってまだ大学生の年齢じゃん。問題なくね?」
「この学校って何歳くらいまで生徒がいるのかだ。魔法となると予測も出来ん」

たしかに魔法って何歳くらいから習うもんなのか謎だな。おっさんになっても魔法は使いたいだろうから、年配の人がいても不思議では無い。

「ねえダーリン、入らないの?」

「ブホッ!・・・コテツよ、もうすでにダーリンと呼ばれているのか」
「アニキも気軽にモフらないことだ。こうなりたくなければな!」
「ねえ早く行こ?」
「あーわかった!行くからあんまり引っ付くな」

「男の方がツンデレパターンのカップルか。ダーリン、早く行くっちゃ」
「あーー!なんかそのセリフ聞いた事あるぞ!」

そうこうしながら魔法学校に突入した。


校庭はとても美しく、流石はナンバー1の学校だということがわかる。
中央には噴水まであって、オレが通ってた学校なんかとはレベルが違うな。
学校に向かって右側には広いグラウンドがあり、左側には大きな建物がある。こっちのは体育館みたいなもんだろかね?
そして校舎の前に来ると、昨日食堂で見た女学生達がいた。

「キヨミツ!こっちこっち!」

アニキが片手を上げて応対する。

「ほう。もう呼び捨てにする仲だというのか。アニキ呼びじゃないんだな」
「アニキと呼ばせるのは仲間内だけだ。女にアニキって呼ばれたらなんか変だろ。年配の女性やおじいさんにアニキって呼ばれたらもっと変だし」
「おーなるほど!おじいさんにアニキって呼ばれてるのを見たら、たぶんオレは笑いを堪えることは不可能だぞ」
「ハハッ!まあそういうこった」

「先生に紹介するから私に付いて来て!」
「ああ、悪いな。コテツも一緒に行って問題無いか?」
「大丈夫じゃない?」

今日はおまけ1号としてアニキに付いて行くぞ。なぜか犬もセットだが。


「ここが先生方のいる部屋よ。まず私が入って先生と話してくるんで待ってて」
「おう、任せた」

名前も知らない女学生が先に入って行った。
そういや今日はまだサーシャを見てないな。昨日のやる気からして早朝の特訓とかしてても不思議ではない。とはいえ魔法ってどういう特訓するのかもわからんが。


「いいよー!入って来て」

「なんか少し緊張するな。職員室に入るなんていつ以来だ?」
「最低でも2年ぶり以上だな!」


「キミがキヨミツくんかね?」
「ああ、俺だ。礼儀なんて学んだこと無いからこんな口調で失礼する」
「ハッハッハ。冒険者なんてみんなそんなもんだ。口調なんて気にせんでいい」

ほう。なかなか話のわかるおっちゃんだな。好感度悪くないぞ。

「でね、先生!キヨミツの持ってる加護って、土属性なんだけど今まで聞いた事が無い名前なのよ!」
「ほう!それは興味深い」
「俺の持っている加護は、大地神ヴェルミヘイルの加護ってヤツだ」
「大地神だと!?そんなの私も聞いた事が無い!」
「やっぱアニキの加護ってレアなんだな」
「当然魔法は使えるが、俺は学校で魔法を学んだことが無いので完全に独学なんだよ。なので土魔法にはどんな使い方が出来るのかが知りたくて、今日ココに連れて来てもらった」
「なるほど。凄そうな加護だが逆に一般常識に疎いという事か」
「タダで教わろうと言うつもりじゃあ無い。土魔法を教わる代わりに俺の魔法を披露しようと思う」

「なるほど・・・。おもしろい!ならばこの後私の土魔法の授業の時に、特別講師として参加してもらうってのはどうだ?放課後になったら私が知ってる限りの土魔法を教えよう」
「わかった、それでいい」

「おお!アニキ、学校ダブったくせに先生とは大出世だな!」
「シャラーーップ!それは言わんでいい!」

そういうことになったので、土魔法の授業が始まるまで待つことにした。


・・・・・


「今日の授業は少し変わったことをするぞ!強力な加護を持つことで何が出来るようになるかを学んでもらう!そのために今日は特別講師に来てもらった。キヨミツくん!」

「俺がキヨミツだ。冒険者をやっている。魔法学校を卒業した訳じゃないので土魔法の知識ならたぶんみんなの方が詳しいだろう。だが運良く強烈な加護を授かってな、きっと今まで見たことが無いような面白い物を見せられると思うぞ」

「「キャーーー!キヨミツーーーー!!」」

なんか昨日アニキとしゃべっていた女たちが、ファンクラブみたいになってるぞ。

「まったく使われていないような広い場所って無いか?」
「広い場所か、グラウンドの向こうなら問題無かろう。よしみんな移動するぞ!」


全員グラウンドの奥に移動した。
たしかにここなら何をやっても怒られはしないだろう。
アニキがみんなより数歩前に移動し、軽く精神統一する。


「じゃあ早速行くぞ?・・・土壁!」
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