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アリア編
166 只今護衛中
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それから1日経ち、2台の馬車は何事もなく連合国に向かって進んでいた。
オレらだけ宿屋に戻って寝るわけにもいかないから夜はみんなと一緒に野宿だった。
交代で見張りをやったんだが、睡眠時間が減るのが少しキツいかもしれん。
「なあ、その服って鎧よりも防御力があるっていうのは本当なのか?」
丸一日一緒だったから他の護衛チームと少し打ち解けて、気軽に話し掛けて来るようになった。ちなみにこの人は昨日注意して来た人じゃなく、その仲間のトラビスって人だ。
「たぶんな。デスナイトの大剣で斬られた事があるが、この通り生きてるのが証拠みたいなもんだ」
「デスナイト?ヤバそうな名前だが魔物か?」
「ダンジョンの階層ボスに召喚されて出て来た魔物だ。アイツは本当に強かった」
「アレは強かったなー!アニキと互角に戦える奴なんてそうそういないぞ」
「ダンジョンか!」
「鑑定は使えるか?」
そう言いながらアニキがマジックバッグからデスナイトの大剣を取り出す。
「な、なんだその凄まじい剣は!?ああ、鑑定は一応使えるが名称がわかる程度だ」
トラビスが大剣を鑑定する。
「名前がデスナイトの大剣ってなってるな。なるほど・・・、その魔物からのドロップ品ってわけか。しかしこのレベルの大剣をドロップするダンジョンって一体どこなんだ?まず間違いなくS級ダンジョンだとは思うが」
「常時猛吹雪の雪原の奥地にあるダンジョンだ。まずそこへ辿り着くのが不可能だな。あの雪原を越えるなんて芸当は俺だってもう二度とやらん」
「あんな雪原なんか、もうオレは絶対行かねーぞ!」
「雪原って、まさか魔の森の遥か先にあるという噂の・・・」
・・・・・
「おい!ケビンが昨日あの二人の事を手練れだとか言ってたが、そんな生ぬるいもんじゃねえぞ!」
「は?どういう事だ?」
「S級ダンジョンの階層ボスを撃破するほどの腕前だった。ドロップ品の大剣を見せて貰ったが、魔剣の中でも極上の凄まじい剣だ」
「S級ダンジョンのボスを倒しただあ!?いやいや、それってSランク冒険者でも相当厳しい所業だと思うんだが、もし本当ならとんでもねえぞ」
「ん?そんな奴らがなんで俺達と一緒に護衛の依頼やってんだ?」
「それがあの二人、Dランク冒険者らしい」
「「は?」」
・・・・・
しかし暇だ。歩くのは別に苦じゃないけどホントただずっと歩いてるだけだからなあ。だからと言って盗賊に襲われたいわけでも無いけどさ。とにかくバイクでかっ飛ばしたい気分。
そうして何事もなくルミナス王国を越えて、連合国との境界線で入国手続き中。
あれ?そういや王国の名前出したの初めてか?まあいいや。
「やっと連合国だな。連合ってことは国がいっぱいあるってことだよね?」
「たぶんな。っていうかそれしかねえわ。一つの国を出入りするたびに入国手続きは少々めんどくせえな」
「危険物の持ち込みが無いか、とか見るんでしょ?」
「まあそういうこった。俺らだけで帰る時はこんなめんどい手続きなど無いハズ」
そして手続きも終わり連合国に入った。
ここからは野宿じゃないそうなので、夜はちゃんと宿屋に泊れるぞ。
やはり王国とは街並みが違う。国が変わると建物がガラリと変わるんだな。まあ日本とインドとか全然違うもんな。海外なんて行ったことないけど。
連合国最初の街で雇い主が宿屋を手配しみんなそこに泊った。
翌日は朝から旅を再開し、次の国にもう少しで入るって所でとうとう盗賊が現れた。
「・・・どっかから見られてるな」
「遠巻きにだが囲まれている。しかも人数が多い」
ここはアニキに任せて後ろの馬車に報告だ。
「盗賊だ!全員襲撃に備えろ!数が多いぞ」
「なんだと!?聞いたな!全員戦闘準備!」
アニキの所へ戻って後ろの馬車に伝えたことを報告した。
こっちはアニキがみんなに伝えたようで全員剣を抜いていた。
そして数分後こちらに向かって矢が飛んできた。
そのうちの一本が馬車を引く馬に当たりそうだったので黒槍で叩き落とす。
その直後、20人からの盗賊の群れが襲い掛かって来た。
「もう確認するまでも無く盗賊の襲撃だ。馬車の守りは他の護衛に任せて俺らは派手に暴れるぞ!」
「盗賊許すまじ!全員黒槍で串刺しにしてくれるわ!」
「行くぞ、特攻!」
アニキが正面に突っ込んで行ったのでオレは次に賊が多そうな左辺に特攻だ!
「ハッ!バカな護衛が突っ込んできやがった」
「死ねええええええィ!」
「なっ、速い!?」「グエッ」
すれ違いざま二人の盗賊を黒槍で斬り裂く。
いちいち死を確認したりはしない。斬ったら次だ。数が多いからここで減らさないと他の護衛が危ない。
そうして7人ほど盗賊を倒して周囲を確認すると、アニキが同程度盗賊を倒していて残りは他の護衛と戦闘中だったので急いで馬車に向かう。
・・・・・
「があッ!」「クソ共が!」「ぐあっ」
「ぐッ、マズい!」
腕を斬られ負傷し、圧されていたトラビスと戦闘中だった盗賊が不意に真っ二つに両断された。
「グ、ゲッ」「え!?」
殺ったのは大剣を持った白い服の男。
男はそのまま近くで戦闘していた盗賊をも一瞬で斬り伏せた。
「た、助かった・・・。デスナイトの大剣か、本当に凄いな・・・」
そして戦闘は終了する。あの人数の盗賊相手に味方の死者はなんと0だった。
オレらだけ宿屋に戻って寝るわけにもいかないから夜はみんなと一緒に野宿だった。
交代で見張りをやったんだが、睡眠時間が減るのが少しキツいかもしれん。
「なあ、その服って鎧よりも防御力があるっていうのは本当なのか?」
丸一日一緒だったから他の護衛チームと少し打ち解けて、気軽に話し掛けて来るようになった。ちなみにこの人は昨日注意して来た人じゃなく、その仲間のトラビスって人だ。
「たぶんな。デスナイトの大剣で斬られた事があるが、この通り生きてるのが証拠みたいなもんだ」
「デスナイト?ヤバそうな名前だが魔物か?」
「ダンジョンの階層ボスに召喚されて出て来た魔物だ。アイツは本当に強かった」
「アレは強かったなー!アニキと互角に戦える奴なんてそうそういないぞ」
「ダンジョンか!」
「鑑定は使えるか?」
そう言いながらアニキがマジックバッグからデスナイトの大剣を取り出す。
「な、なんだその凄まじい剣は!?ああ、鑑定は一応使えるが名称がわかる程度だ」
トラビスが大剣を鑑定する。
「名前がデスナイトの大剣ってなってるな。なるほど・・・、その魔物からのドロップ品ってわけか。しかしこのレベルの大剣をドロップするダンジョンって一体どこなんだ?まず間違いなくS級ダンジョンだとは思うが」
「常時猛吹雪の雪原の奥地にあるダンジョンだ。まずそこへ辿り着くのが不可能だな。あの雪原を越えるなんて芸当は俺だってもう二度とやらん」
「あんな雪原なんか、もうオレは絶対行かねーぞ!」
「雪原って、まさか魔の森の遥か先にあるという噂の・・・」
・・・・・
「おい!ケビンが昨日あの二人の事を手練れだとか言ってたが、そんな生ぬるいもんじゃねえぞ!」
「は?どういう事だ?」
「S級ダンジョンの階層ボスを撃破するほどの腕前だった。ドロップ品の大剣を見せて貰ったが、魔剣の中でも極上の凄まじい剣だ」
「S級ダンジョンのボスを倒しただあ!?いやいや、それってSランク冒険者でも相当厳しい所業だと思うんだが、もし本当ならとんでもねえぞ」
「ん?そんな奴らがなんで俺達と一緒に護衛の依頼やってんだ?」
「それがあの二人、Dランク冒険者らしい」
「「は?」」
・・・・・
しかし暇だ。歩くのは別に苦じゃないけどホントただずっと歩いてるだけだからなあ。だからと言って盗賊に襲われたいわけでも無いけどさ。とにかくバイクでかっ飛ばしたい気分。
そうして何事もなくルミナス王国を越えて、連合国との境界線で入国手続き中。
あれ?そういや王国の名前出したの初めてか?まあいいや。
「やっと連合国だな。連合ってことは国がいっぱいあるってことだよね?」
「たぶんな。っていうかそれしかねえわ。一つの国を出入りするたびに入国手続きは少々めんどくせえな」
「危険物の持ち込みが無いか、とか見るんでしょ?」
「まあそういうこった。俺らだけで帰る時はこんなめんどい手続きなど無いハズ」
そして手続きも終わり連合国に入った。
ここからは野宿じゃないそうなので、夜はちゃんと宿屋に泊れるぞ。
やはり王国とは街並みが違う。国が変わると建物がガラリと変わるんだな。まあ日本とインドとか全然違うもんな。海外なんて行ったことないけど。
連合国最初の街で雇い主が宿屋を手配しみんなそこに泊った。
翌日は朝から旅を再開し、次の国にもう少しで入るって所でとうとう盗賊が現れた。
「・・・どっかから見られてるな」
「遠巻きにだが囲まれている。しかも人数が多い」
ここはアニキに任せて後ろの馬車に報告だ。
「盗賊だ!全員襲撃に備えろ!数が多いぞ」
「なんだと!?聞いたな!全員戦闘準備!」
アニキの所へ戻って後ろの馬車に伝えたことを報告した。
こっちはアニキがみんなに伝えたようで全員剣を抜いていた。
そして数分後こちらに向かって矢が飛んできた。
そのうちの一本が馬車を引く馬に当たりそうだったので黒槍で叩き落とす。
その直後、20人からの盗賊の群れが襲い掛かって来た。
「もう確認するまでも無く盗賊の襲撃だ。馬車の守りは他の護衛に任せて俺らは派手に暴れるぞ!」
「盗賊許すまじ!全員黒槍で串刺しにしてくれるわ!」
「行くぞ、特攻!」
アニキが正面に突っ込んで行ったのでオレは次に賊が多そうな左辺に特攻だ!
「ハッ!バカな護衛が突っ込んできやがった」
「死ねええええええィ!」
「なっ、速い!?」「グエッ」
すれ違いざま二人の盗賊を黒槍で斬り裂く。
いちいち死を確認したりはしない。斬ったら次だ。数が多いからここで減らさないと他の護衛が危ない。
そうして7人ほど盗賊を倒して周囲を確認すると、アニキが同程度盗賊を倒していて残りは他の護衛と戦闘中だったので急いで馬車に向かう。
・・・・・
「があッ!」「クソ共が!」「ぐあっ」
「ぐッ、マズい!」
腕を斬られ負傷し、圧されていたトラビスと戦闘中だった盗賊が不意に真っ二つに両断された。
「グ、ゲッ」「え!?」
殺ったのは大剣を持った白い服の男。
男はそのまま近くで戦闘していた盗賊をも一瞬で斬り伏せた。
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