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アリア編
145 図ったな!?アニキ!
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「フーン、フフフフフフフーン」
何やら鼻歌が聞こえて来て目が覚めた。
アニキか。なんか随分とご機嫌だな。・・・・・・ハッ!?
「やあ、アニキ。どうして急にヘアースタイルをバッチリ決めてるんだい?」
「おう起きたのか。前に言ってただろう?ダンジョンじゃ無意味だからリーゼントにしてなかっただけだって」
「レイモンドの街行ってもリーゼントしてなかったよな」
「そうだな。気分が乗らなかったんでな」
「なるほどフムフム。じゃあなぜ急にやり始めたんだい?」
「たまにはビシッと決めて気合を入れ直そうと思ったまでよ」
「・・・違うなアニキ。女っ気が無いという話をした直後にリーゼント。「旅してりゃ出会いもあるだろう。急ぐこともあるまい」なんて言っておきながら・・・、抜け駆けとは卑怯ナリィィィィ!!!」
オレの目は誤魔化せんですぞ!図ったな!?アニキよ!
「オイオイ、抜け駆けとは酷い言い分じゃないか。普段の俺に戻っただけの話しよ」
「たしかポマードの一つはオレが出した物のはず!使用許可を申し立てる!」
「ぐぬぬぬ・・・、しゃーねえなあ。コテツの髪もセットしてやるか」
「よっしゃー!バッチリ頼むぜ!」
・・・・・
そして約10分後、オレの頭もリーゼントになった。
「どうよ?」
「んー、なんかさあ・・・」
アニキの頭を見てから鏡で自分の頭を見る。
「アニキの舎弟みたいじゃね?」
「ブホッ!!・・・ふフっくくくく!確かにそう言われればそうかもしれん」
「チェンジで頼む!リーゼントじゃないヤツで!」
「うーーーむ、ここまでポマード付けちまうと後はオールバックくらいしかねえぞ?」
「じゃあそれで頼む!」
オールバックは簡単なようで、ものの3分ほどで完成した。
「うーーーん、なんか違うなあ・・・」
「グラサンでもかけてみっか?」
アニキにサングラスを渡されたので装着してみる。
「ハンドパワーの人みたいじゃん!」
「ププッ!んじゃ真ん中分けにしてみっか」
「バキュームの人じゃん!」
「アーーーッハッハッハッハ!しゃーない。七三分けにすっか」
「これは・・・何だろう?」
「哭きで有名な雀士になったな」
「もういい。ヤメヤメ!オレにポマードは無理だー!」
女神の泉に裸で飛び込んでポマードを洗い流した。
・・・・・
「くそう!ポマードの壁は思ったよりも高かった」
「まあコテツはそのままで十分だろ。漢はハートで勝負だ」
朝飯を食ったあとチンピラ像の所に転移。
「プッ!やっぱこの石像ウケル」
「当然これはこのまま置いてく。名物にでもなれば本望だろう」
「プハハハハハッ」
さて今日もバイクの旅と行きますか。
「ところで魔石のエネルギーっていつまで持つんだろね?」
「さっぱりわからん。(中)の魔石が入ってるわけだから、かなり持つとは思うが」
「でもいきなり動かなくなったらマズイからアニキに(中)魔石半分渡しとくよ」
手元に8個あったのでアニキに4個渡した。
「おー助かるわ。ガチャの誘惑に耐えんといかんな」
「これは電池として使わなきゃだから、ガチャるなら(小)魔石10個の方で行くしかねー」
「だな。んじゃ次の街へ向かって出発だ!」
「オーーー!」
・・・・・
次の街は結構近かった。
「すぐ着いてしまったけどどうする?」
「今回はスルーだな。街に入らないで王都に向かう」
「オッケイ!」
街を通り過ぎる時、見張りがこっちをガン見してたけど無視だ。
王都に近づくにつれ通行人が多くなって来た。
あまりスピードが出せなくなったので、今はサングラスを外している。
最初通行人に話し掛けられた時はつい止まってしまったけど、バイクの事を根掘り葉掘り聞かれるだけだとわかったので、次からは女パーティー以外は無視するようにした。
そうしているうちに一つ気付いた事がある。
話し掛けて来る人は、みんなオレに話し掛けてくるんだよ。
「なあアニキ」
「あん?」
「なんかアニキさ、人に避けられてねえか?」
アニキのバイクがストップした。
しゃーないのでちょっと戻る。
「な、んだとお?」
「通行人に話し掛けられまくったけど、みんなオレが対応してたじゃん?」
「そういやそうだな」
「アニキ一言もしゃべって無いよな?」
「・・・・・・」
アニキの姿を見る。
リーゼントにサングラス、そして特攻服。うん、オレの予想はたぶん正しい。
アニキをビシッと指差しトドメの一言。
「間違いない。アニキは恐れられている!」
「・・・・・・マジで?」
「この世界の人々には、アニキのスタイルは前衛的すぎると見たり!」
「な、なんということだ・・・、完全に裏目か!?」
「オレの予想では今のアニキに話し掛けて来る人はきっと悪者くらいであろう。オレは慣れてるから問題無いけど、一般人がアニキと二人っきりになったらきっと死を覚悟するに違いあるまい」
「ガッッッデーーーーーーーーーム!」
成仏するのだ。
何やら鼻歌が聞こえて来て目が覚めた。
アニキか。なんか随分とご機嫌だな。・・・・・・ハッ!?
「やあ、アニキ。どうして急にヘアースタイルをバッチリ決めてるんだい?」
「おう起きたのか。前に言ってただろう?ダンジョンじゃ無意味だからリーゼントにしてなかっただけだって」
「レイモンドの街行ってもリーゼントしてなかったよな」
「そうだな。気分が乗らなかったんでな」
「なるほどフムフム。じゃあなぜ急にやり始めたんだい?」
「たまにはビシッと決めて気合を入れ直そうと思ったまでよ」
「・・・違うなアニキ。女っ気が無いという話をした直後にリーゼント。「旅してりゃ出会いもあるだろう。急ぐこともあるまい」なんて言っておきながら・・・、抜け駆けとは卑怯ナリィィィィ!!!」
オレの目は誤魔化せんですぞ!図ったな!?アニキよ!
「オイオイ、抜け駆けとは酷い言い分じゃないか。普段の俺に戻っただけの話しよ」
「たしかポマードの一つはオレが出した物のはず!使用許可を申し立てる!」
「ぐぬぬぬ・・・、しゃーねえなあ。コテツの髪もセットしてやるか」
「よっしゃー!バッチリ頼むぜ!」
・・・・・
そして約10分後、オレの頭もリーゼントになった。
「どうよ?」
「んー、なんかさあ・・・」
アニキの頭を見てから鏡で自分の頭を見る。
「アニキの舎弟みたいじゃね?」
「ブホッ!!・・・ふフっくくくく!確かにそう言われればそうかもしれん」
「チェンジで頼む!リーゼントじゃないヤツで!」
「うーーーむ、ここまでポマード付けちまうと後はオールバックくらいしかねえぞ?」
「じゃあそれで頼む!」
オールバックは簡単なようで、ものの3分ほどで完成した。
「うーーーん、なんか違うなあ・・・」
「グラサンでもかけてみっか?」
アニキにサングラスを渡されたので装着してみる。
「ハンドパワーの人みたいじゃん!」
「ププッ!んじゃ真ん中分けにしてみっか」
「バキュームの人じゃん!」
「アーーーッハッハッハッハ!しゃーない。七三分けにすっか」
「これは・・・何だろう?」
「哭きで有名な雀士になったな」
「もういい。ヤメヤメ!オレにポマードは無理だー!」
女神の泉に裸で飛び込んでポマードを洗い流した。
・・・・・
「くそう!ポマードの壁は思ったよりも高かった」
「まあコテツはそのままで十分だろ。漢はハートで勝負だ」
朝飯を食ったあとチンピラ像の所に転移。
「プッ!やっぱこの石像ウケル」
「当然これはこのまま置いてく。名物にでもなれば本望だろう」
「プハハハハハッ」
さて今日もバイクの旅と行きますか。
「ところで魔石のエネルギーっていつまで持つんだろね?」
「さっぱりわからん。(中)の魔石が入ってるわけだから、かなり持つとは思うが」
「でもいきなり動かなくなったらマズイからアニキに(中)魔石半分渡しとくよ」
手元に8個あったのでアニキに4個渡した。
「おー助かるわ。ガチャの誘惑に耐えんといかんな」
「これは電池として使わなきゃだから、ガチャるなら(小)魔石10個の方で行くしかねー」
「だな。んじゃ次の街へ向かって出発だ!」
「オーーー!」
・・・・・
次の街は結構近かった。
「すぐ着いてしまったけどどうする?」
「今回はスルーだな。街に入らないで王都に向かう」
「オッケイ!」
街を通り過ぎる時、見張りがこっちをガン見してたけど無視だ。
王都に近づくにつれ通行人が多くなって来た。
あまりスピードが出せなくなったので、今はサングラスを外している。
最初通行人に話し掛けられた時はつい止まってしまったけど、バイクの事を根掘り葉掘り聞かれるだけだとわかったので、次からは女パーティー以外は無視するようにした。
そうしているうちに一つ気付いた事がある。
話し掛けて来る人は、みんなオレに話し掛けてくるんだよ。
「なあアニキ」
「あん?」
「なんかアニキさ、人に避けられてねえか?」
アニキのバイクがストップした。
しゃーないのでちょっと戻る。
「な、んだとお?」
「通行人に話し掛けられまくったけど、みんなオレが対応してたじゃん?」
「そういやそうだな」
「アニキ一言もしゃべって無いよな?」
「・・・・・・」
アニキの姿を見る。
リーゼントにサングラス、そして特攻服。うん、オレの予想はたぶん正しい。
アニキをビシッと指差しトドメの一言。
「間違いない。アニキは恐れられている!」
「・・・・・・マジで?」
「この世界の人々には、アニキのスタイルは前衛的すぎると見たり!」
「な、なんということだ・・・、完全に裏目か!?」
「オレの予想では今のアニキに話し掛けて来る人はきっと悪者くらいであろう。オレは慣れてるから問題無いけど、一般人がアニキと二人っきりになったらきっと死を覚悟するに違いあるまい」
「ガッッッデーーーーーーーーーム!」
成仏するのだ。
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