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アリア編
137 お店で出してみるべき
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かき氷にシロップをかける。シャワーみたいに出るので、アンナちゃん先生の目が釘付けだ。いつにも増してキラキラしとる。
「ホイ!たんと召し上がれ」
「わ~~~~い!」
シロップは悩んだ結果パウア味になった。
もちろん悩んだのはオレじゃなくてアンナちゃん先生の方だ。
幸せそうに食べている姿を見るとほっこりしますなあ。
「ねえコテツくん、かき氷機作るのって大変?」
「むっちゃ難しかったぞ」
大量に作って少し余ったネジを見せる。
「鉄の繋ぎ目に全部このネジ使ってるんだけどさ、この小さいのを大量に作るのがとにかくめんどくさいんだ。さすがにもう一台作るとかは勘弁だな」
ちなみにネジを作ったということは当然ドライバーも作った。
カッター部分を作るのとかは苦にならないんだけど、その全てを固定させるのが大変すぎる。ネジをもっと簡単に量産出来れば何でも作れるのにな。
「この小さな部品を大量に!?」
「ぶっちゃけネジ一本作るより剣一本作るほうが楽だぞ」
「ほへー、凄いわねえ」
オリハルコンの四角い型を何個か作ってさ、一つに細い穴を開けて、その上に小さい鉄の塊を置いて、鉄の上からオリハルコンの型で潰すとムニョっと釘みたいになるんさ。釘にネジネジ付けるためにネジネジの型を作って、挟んで転がす方法思いついた時は自分の天才っぷりに痺れたね!
ただそれでも非常にめんどくさい。穴から鉄を引っこ抜くのも、挟んで転がすのも、いい大きさに切断するのも全部手作業だからなー。
「思ったんだけどさ。店の中にスペース作って、そこでかき氷食べられるようにしたら、お客さんもっと来るようになるんじゃない?」
「ソレだ!店長に相談してみよう!」
・・・・・
「なるほど名案ですね!しかし無料ですと長蛇の列が出来そうなので、普通に料金は取るべきでしょうなあ」
「それでも人で溢れるかも・・・」
「かき氷担当の人も雇う必要がありそうですね。メルがそっちに行くと、肝心な商売のほうが疎かになってしまいます」
「かき氷だけだと寒い日は客来ないぞ」
「まあ料理屋じゃないので、そこはお店の宣伝になればいいんじゃない?」
「あーそっか」
「機材を商用利用するのとアイデア料ということで、かき氷の売り上げの一部はコテツくんに支払いましょう」
「ん?かき氷機の代金貰えばそれでいいぞ」
「そうもいきません。使い方次第でこれは莫大な利益を生みます。ちゃんと契約をしておけば、後に遺恨を残す事もありませんから」
「なるほど、そういうモノなのか」
よくわからんけど店長と契約することになったぞ。
・・・・・
宿屋に帰るとアニキが食事中だった。
「アニキ!今日は何の依頼受けたんだ?」
「お?コテツも今戻った感じか。今日は警備員をやって来た。一日中街の見回りだな」
「ほう?荷物運びより楽?」
「んー、どっちもどっちだな。結局どっちも歩くわけだから」
「あーそっか。オレはかき氷機完成させて店に置いて来たところ」
「結構大変だったんじゃねえのか?」
「ウム。ネジ作りすぎてネジ職人になったぞ」
「あんなの量産しただと!?面倒なんてもんじゃねえだろ」
「一個一個叩いて千切ってなんてやってられんから、ちょっと作戦練ったんよ」
作業工程をアニキに詳しく説明した。
「スゲーな!俺にはそんな発想絶対閃かねえ。もうそれネジ屋として一生食って行けるレベルだろ」
「アニキよ・・・、一生ネジ屋って、新手の拷問か!?」
「俺には無理だな。うつ病とかになりそうだ」
「オレだってなるわい!」
「ハハハハ」
「もう作らんから明日はギルドで依頼受けるぞ」
「どれくらい依頼受ければEランクになれるのかよな」
「Eランクなったら別の街行ってみねえ?」
「そうだな、そうすっか」
元々この街に永住する気は無かったからな。こういう生活も嫌いじゃないけど。
************************************************************
それから何日か雑用仕事をやってたらアニキがEランクになり、オレも次の日Eランクに昇格した。
ホクホク顔で何となく掲示板を見ていると、気になる話しが聞こえてきた。
「おい!魔王がどこかの街を攻め滅ぼしたって聞いたぞ!」
「はあ!?魔王だと?」
「かなり南の街らしいが、それがどこなのかは知らん」
「戦争か!?」
「あー、イヤだイヤだ」
魔王・・・だと!?
「なあ、魔王って強いのか?」
「あ?ああ、そりゃ魔王ってくらいだから強いだろうよ」
「勇者はいないのか?」
「さあ?どうなんだろうな」
魔王がいるなら勇者もいるよな絶対。王都行ったら会えるだろか?
「アニキ!魔王だってよ!」
「魔王か。流石に弱いなんてことは無いよな」
「オレらじゃ倒せない強さとかだったらヤベエな」
「ダンジョン出てから強いの一回も見てねえから何とも言えん」
「王都に勇者いるかもしれんから行ってみない?」
「王都か。んじゃ次の目的地はそこにすっか」
よし、次は目指せ王都だ!魔王と戦うなら、もう一度鍛え直さなきゃだな。
「ホイ!たんと召し上がれ」
「わ~~~~い!」
シロップは悩んだ結果パウア味になった。
もちろん悩んだのはオレじゃなくてアンナちゃん先生の方だ。
幸せそうに食べている姿を見るとほっこりしますなあ。
「ねえコテツくん、かき氷機作るのって大変?」
「むっちゃ難しかったぞ」
大量に作って少し余ったネジを見せる。
「鉄の繋ぎ目に全部このネジ使ってるんだけどさ、この小さいのを大量に作るのがとにかくめんどくさいんだ。さすがにもう一台作るとかは勘弁だな」
ちなみにネジを作ったということは当然ドライバーも作った。
カッター部分を作るのとかは苦にならないんだけど、その全てを固定させるのが大変すぎる。ネジをもっと簡単に量産出来れば何でも作れるのにな。
「この小さな部品を大量に!?」
「ぶっちゃけネジ一本作るより剣一本作るほうが楽だぞ」
「ほへー、凄いわねえ」
オリハルコンの四角い型を何個か作ってさ、一つに細い穴を開けて、その上に小さい鉄の塊を置いて、鉄の上からオリハルコンの型で潰すとムニョっと釘みたいになるんさ。釘にネジネジ付けるためにネジネジの型を作って、挟んで転がす方法思いついた時は自分の天才っぷりに痺れたね!
ただそれでも非常にめんどくさい。穴から鉄を引っこ抜くのも、挟んで転がすのも、いい大きさに切断するのも全部手作業だからなー。
「思ったんだけどさ。店の中にスペース作って、そこでかき氷食べられるようにしたら、お客さんもっと来るようになるんじゃない?」
「ソレだ!店長に相談してみよう!」
・・・・・
「なるほど名案ですね!しかし無料ですと長蛇の列が出来そうなので、普通に料金は取るべきでしょうなあ」
「それでも人で溢れるかも・・・」
「かき氷担当の人も雇う必要がありそうですね。メルがそっちに行くと、肝心な商売のほうが疎かになってしまいます」
「かき氷だけだと寒い日は客来ないぞ」
「まあ料理屋じゃないので、そこはお店の宣伝になればいいんじゃない?」
「あーそっか」
「機材を商用利用するのとアイデア料ということで、かき氷の売り上げの一部はコテツくんに支払いましょう」
「ん?かき氷機の代金貰えばそれでいいぞ」
「そうもいきません。使い方次第でこれは莫大な利益を生みます。ちゃんと契約をしておけば、後に遺恨を残す事もありませんから」
「なるほど、そういうモノなのか」
よくわからんけど店長と契約することになったぞ。
・・・・・
宿屋に帰るとアニキが食事中だった。
「アニキ!今日は何の依頼受けたんだ?」
「お?コテツも今戻った感じか。今日は警備員をやって来た。一日中街の見回りだな」
「ほう?荷物運びより楽?」
「んー、どっちもどっちだな。結局どっちも歩くわけだから」
「あーそっか。オレはかき氷機完成させて店に置いて来たところ」
「結構大変だったんじゃねえのか?」
「ウム。ネジ作りすぎてネジ職人になったぞ」
「あんなの量産しただと!?面倒なんてもんじゃねえだろ」
「一個一個叩いて千切ってなんてやってられんから、ちょっと作戦練ったんよ」
作業工程をアニキに詳しく説明した。
「スゲーな!俺にはそんな発想絶対閃かねえ。もうそれネジ屋として一生食って行けるレベルだろ」
「アニキよ・・・、一生ネジ屋って、新手の拷問か!?」
「俺には無理だな。うつ病とかになりそうだ」
「オレだってなるわい!」
「ハハハハ」
「もう作らんから明日はギルドで依頼受けるぞ」
「どれくらい依頼受ければEランクになれるのかよな」
「Eランクなったら別の街行ってみねえ?」
「そうだな、そうすっか」
元々この街に永住する気は無かったからな。こういう生活も嫌いじゃないけど。
************************************************************
それから何日か雑用仕事をやってたらアニキがEランクになり、オレも次の日Eランクに昇格した。
ホクホク顔で何となく掲示板を見ていると、気になる話しが聞こえてきた。
「おい!魔王がどこかの街を攻め滅ぼしたって聞いたぞ!」
「はあ!?魔王だと?」
「かなり南の街らしいが、それがどこなのかは知らん」
「戦争か!?」
「あー、イヤだイヤだ」
魔王・・・だと!?
「なあ、魔王って強いのか?」
「あ?ああ、そりゃ魔王ってくらいだから強いだろうよ」
「勇者はいないのか?」
「さあ?どうなんだろうな」
魔王がいるなら勇者もいるよな絶対。王都行ったら会えるだろか?
「アニキ!魔王だってよ!」
「魔王か。流石に弱いなんてことは無いよな」
「オレらじゃ倒せない強さとかだったらヤベエな」
「ダンジョン出てから強いの一回も見てねえから何とも言えん」
「王都に勇者いるかもしれんから行ってみない?」
「王都か。んじゃ次の目的地はそこにすっか」
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