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アリア編
124 アンナちゃん先生
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「この子がアンナ。君達の依頼を引き受けるそうだ」
「アンナよ!ビシバシ鍛えるから覚悟しなさい!」
ふむ・・・、ちんちくりんの女の子だ。8歳くらいじゃないか?
「な、なるほど。この子が俺達の先生になるのか」
「よろしくな!先生!」
「ほーっほっほっほ!字が書けないなんて、あなた方は子供ね!」
「ぐぬぬぬ・・・、子供に子供と言われる日が来ようとは・・・」
「ハッハッハ。アンナを遠くに行かせるのも問題ですので、こちらの空いてる部屋をお使い下さい」
「それは助かる。依頼料は直接この子に渡せばいいのか?」
「それで結構です。アンナ!いきなりお金が手に入ったからと言って無駄遣いしてはダメだぞ?」
「わ、わかってるわよ!ちゃんと貯金するもん!」
というわけで部屋に入った。
部屋にはテーブルが置いてあり椅子も揃っているので、ここで字の勉強はちゃんと出来そうだ。
「特訓の前に一つ試したい事がある」
「なあに?」
「ちょっと待っててくれ」
アニキが紙に何か書いている。
書き終わった文字をアンナちゃんに見せた。
「これ読めるか?」
「なによこれ。全然読めないんだけどなんて書いてあるの?」
「『アンナちゃんは美人』と書いてある」
「美人だなんて!そんなの当たり前じゃない!」
紙を覗くと、『アンナはちんちくりん』と書いてあった。
「とりあえず字が伝わらないのは確定したな」
「でもどうすんだ?」
「作戦は二つある。まず最初に考えた作戦は、アンナちゃんが紙に『トーレス商会』と書く。そして俺達二人は文字を確認後、翻訳をオフにする。すると謎文字に変わって見えるが、それが『トーレス商会』と書いてあるのはわかっているので、気合でその謎文字を覚える」
「なるほど」
「しかし翻訳をオフにしていると、その間アンナちゃんがしゃべってる言葉が一切わからなくなる」
「あーたしかにそうなるな」
「この場合、俺らは超必死、アンナちゃんは退屈、という現場になるのが想定される」
「わかる。きっとそうなる」
「そこでもう一つ作戦を考えた。アンナちゃんがまず紙に単語を書くだろ?例えば、『冒険者ギルド』と書く」
「フムフム」
「その時、俺は翻訳をオフにしていて文字が読めなくなっている」
「オレは?」
「コテツは翻訳オンのままだ。二人ともオフにすると、アンナちゃんが何を言っているのかわからないので余計に時間がかかるから、コテツは間に立って通訳をする訳よ」
「おーなるほど!」
アンナちゃんは頭にいっぱい?を浮かべている。
「アンナちゃんが『冒険者ギルド』と書いたら、コテツが「冒険者ギルド」と読み上げる。アンナちゃんの言葉は理解不能だが、コテツがしゃべっているのは日本語だから、俺にちゃんと伝わる訳だ」
「あーーーなるほど!意味がわかった!」
「うむ。翻訳オフなので文字の内容は俺にはわからんが、コテツの「冒険者ギルド」という言葉で、その文字が「冒険者ギルド」と書いてあるのがわかるから、あとは気合でその謎文字を覚えるだけよ」
「わかったけど、すげー時間かかりそうだな。最初は「あ、い、う、え、お」からやって行くんだろ?」
「まあそうなるな。んで一つの単語を覚えたら、今度はコテツが翻訳オフにして俺が間に立つという具合に、交代しながらやって行く感じだ。かかる時間は最初のプランとそこまで大差無いだろうから、どうせならみんな楽しくやろうぜって作戦だ」
「コッチの方がいいな。プラン2で行こう!」
何度でも言うがさすがアニキだ!この作戦ならたしかに先生は誰でもいい。んでアンナちゃんも楽しく教えることが出来るのはポイントが高い。どっちみち大変だけどな!
「もう!二人ともなに言ってるのかわかんない!」
「アンナちゃんスマン。でももう作戦は決まったから始めるぞ」
「わたしはどうすればいいの?」
「アンナちゃんは紙に指定した単語を書くだけだ」
「それだけ?」
「コテツがその単語を読み上げる。俺はその単語を紙に書きまくる。やる事はたったこれだけだ!」
「そんなんで覚えられるの?」
「大丈夫だ。文の繋げ方とか後で聞くことになると思うけど、とりあえずは単語を覚えまくる」
「わかったわ!じゃあ始めましょ!」
こうして赤ちゃん脱出のため、オレらの猛勉強が始まった。
************************************************************
「そろそろ夕方ぐらいか?」
「えーと4時すぎ」
「アンナちゃん、ドラゴンって食ったことあるか?」
「どらごん?あーっ!ドラゴンってでっかい魔物よね?」
「晩メシ一緒に食おうぜ。ドラゴンステーキ」
「えーーーーーっ!おいしいの?」
「マジで死ぬほどうめーぞ!」
「うわあ~!じゃあ食べたい!」
「んじゃ決まりだな。店長とねーちゃんも誘おうか」
「お父さんに言って来るー!」
アンナちゃんはスーパーダッシュで部屋を出て行った。
「聞くの忘れてたが、やっぱり親子だったんだな」
「でも似てないよな」
すると店長が大慌てで飛び込んできた。
「ドラゴンを食べられるって本当ですか!?」
「アンナよ!ビシバシ鍛えるから覚悟しなさい!」
ふむ・・・、ちんちくりんの女の子だ。8歳くらいじゃないか?
「な、なるほど。この子が俺達の先生になるのか」
「よろしくな!先生!」
「ほーっほっほっほ!字が書けないなんて、あなた方は子供ね!」
「ぐぬぬぬ・・・、子供に子供と言われる日が来ようとは・・・」
「ハッハッハ。アンナを遠くに行かせるのも問題ですので、こちらの空いてる部屋をお使い下さい」
「それは助かる。依頼料は直接この子に渡せばいいのか?」
「それで結構です。アンナ!いきなりお金が手に入ったからと言って無駄遣いしてはダメだぞ?」
「わ、わかってるわよ!ちゃんと貯金するもん!」
というわけで部屋に入った。
部屋にはテーブルが置いてあり椅子も揃っているので、ここで字の勉強はちゃんと出来そうだ。
「特訓の前に一つ試したい事がある」
「なあに?」
「ちょっと待っててくれ」
アニキが紙に何か書いている。
書き終わった文字をアンナちゃんに見せた。
「これ読めるか?」
「なによこれ。全然読めないんだけどなんて書いてあるの?」
「『アンナちゃんは美人』と書いてある」
「美人だなんて!そんなの当たり前じゃない!」
紙を覗くと、『アンナはちんちくりん』と書いてあった。
「とりあえず字が伝わらないのは確定したな」
「でもどうすんだ?」
「作戦は二つある。まず最初に考えた作戦は、アンナちゃんが紙に『トーレス商会』と書く。そして俺達二人は文字を確認後、翻訳をオフにする。すると謎文字に変わって見えるが、それが『トーレス商会』と書いてあるのはわかっているので、気合でその謎文字を覚える」
「なるほど」
「しかし翻訳をオフにしていると、その間アンナちゃんがしゃべってる言葉が一切わからなくなる」
「あーたしかにそうなるな」
「この場合、俺らは超必死、アンナちゃんは退屈、という現場になるのが想定される」
「わかる。きっとそうなる」
「そこでもう一つ作戦を考えた。アンナちゃんがまず紙に単語を書くだろ?例えば、『冒険者ギルド』と書く」
「フムフム」
「その時、俺は翻訳をオフにしていて文字が読めなくなっている」
「オレは?」
「コテツは翻訳オンのままだ。二人ともオフにすると、アンナちゃんが何を言っているのかわからないので余計に時間がかかるから、コテツは間に立って通訳をする訳よ」
「おーなるほど!」
アンナちゃんは頭にいっぱい?を浮かべている。
「アンナちゃんが『冒険者ギルド』と書いたら、コテツが「冒険者ギルド」と読み上げる。アンナちゃんの言葉は理解不能だが、コテツがしゃべっているのは日本語だから、俺にちゃんと伝わる訳だ」
「あーーーなるほど!意味がわかった!」
「うむ。翻訳オフなので文字の内容は俺にはわからんが、コテツの「冒険者ギルド」という言葉で、その文字が「冒険者ギルド」と書いてあるのがわかるから、あとは気合でその謎文字を覚えるだけよ」
「わかったけど、すげー時間かかりそうだな。最初は「あ、い、う、え、お」からやって行くんだろ?」
「まあそうなるな。んで一つの単語を覚えたら、今度はコテツが翻訳オフにして俺が間に立つという具合に、交代しながらやって行く感じだ。かかる時間は最初のプランとそこまで大差無いだろうから、どうせならみんな楽しくやろうぜって作戦だ」
「コッチの方がいいな。プラン2で行こう!」
何度でも言うがさすがアニキだ!この作戦ならたしかに先生は誰でもいい。んでアンナちゃんも楽しく教えることが出来るのはポイントが高い。どっちみち大変だけどな!
「もう!二人ともなに言ってるのかわかんない!」
「アンナちゃんスマン。でももう作戦は決まったから始めるぞ」
「わたしはどうすればいいの?」
「アンナちゃんは紙に指定した単語を書くだけだ」
「それだけ?」
「コテツがその単語を読み上げる。俺はその単語を紙に書きまくる。やる事はたったこれだけだ!」
「そんなんで覚えられるの?」
「大丈夫だ。文の繋げ方とか後で聞くことになると思うけど、とりあえずは単語を覚えまくる」
「わかったわ!じゃあ始めましょ!」
こうして赤ちゃん脱出のため、オレらの猛勉強が始まった。
************************************************************
「そろそろ夕方ぐらいか?」
「えーと4時すぎ」
「アンナちゃん、ドラゴンって食ったことあるか?」
「どらごん?あーっ!ドラゴンってでっかい魔物よね?」
「晩メシ一緒に食おうぜ。ドラゴンステーキ」
「えーーーーーっ!おいしいの?」
「マジで死ぬほどうめーぞ!」
「うわあ~!じゃあ食べたい!」
「んじゃ決まりだな。店長とねーちゃんも誘おうか」
「お父さんに言って来るー!」
アンナちゃんはスーパーダッシュで部屋を出て行った。
「聞くの忘れてたが、やっぱり親子だったんだな」
「でも似てないよな」
すると店長が大慌てで飛び込んできた。
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