七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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アリア編

119 レイモンドの街

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アニキと二人で道を歩いてるわけだが、どうもさっきから街の人にジロジロ見られてる気がする。

「なんかみんなこっち見てる気がするんだが」
「コテツもそう感じたか・・・」

なんでだ?何が原因だ?アニキの恰好を見てみる。フム、いつも通りの特攻服だな。オレも黒衣着てるし変な所など無い。・・・まあいっか。

気にするのをやめて歩いてると、見張りの人が言ってた大きな建物が見えてきた。

「アレじゃね?」
「だな。つーかギルドって何なんだ?コテツ知ってるか?」
「見張りの人と普通に会話成り立ってたのに、知らんで話してたんかい!」
「テキトーだと言っただろう!」
「色んな意味でさすがアニキだな。ギルドってたぶん冒険者ギルドだぞ。ゲームでそういう所があった」
「ほう?何をする所だ?」
「たしか色んな仕事の依頼があるんよ。町の雑用とかモンスター退治とか」
「ハローワークみたいなもんか」
「んで仕事をやってくと、どんどん自分のランクが上がってくんだ。ランクが上がると難しい依頼を受けることが出来る感じ」
「へー、なかなか面白そうだ」
「ゲームと一緒かどうかわからんけどね」
「まあ中入りゃ誰かが教えてくれるだろうさ」
「だな!」


ドアを開けると、昼間なのにガヤガヤと騒がしい。
しかし二人が中に入るとギルドは静まり返った。

「ん?」
「アレが受付じゃない?」
「ん?ああ、そうだな」

変な空気の中、受付に向かうとテーブルに座ってた男が近づいて来た。

「テメーら見ない顔だな?ずいぶんと良い服着てるじゃねえか」
「あ?」

コレも冒険者なのか?チンピラにしか見えんけど。

「ちぃと表出ろや、いい話しがあるんだよ」
「ンだテメーは?邪魔だ。殺すぞ」

アニキが完全にヤンキーモードだ。長らく忘れてたけど、アニキは元々ヤンキーだったんだよな。

「俺が誰だか知らんのか!?」
「知らんわ!邪魔だっつってんだろが!」

あーうぜーなこいつ。

「ジャスティス!」

ドガッ!
「ぐあッッ!!」

チンピラは正義の一撃で吹き飛んでいった。

「チンピラはそこで寝ておれ」
「ぷはっ!くくくく」

アニキが笑っている。どうやらオレのジャスティスがツボったようだな。

「お、おい!グレグがやられたぞ!?」
「アイツってCランクだったよな?」
「はあ??やられた振りだろどうせ」

チンピラ全然起き上がってこんなぁ。まあいっか、ほっとこう。

「とっとと登録して街の見学行こうぜ」
「やっぱコテツはおもしれえわ」

受付の前まで来た。

「冒険者の登録ってここでいいの?」
「・・・あっ、は、はい!えーと新規の登録ですよね?」
「んーたぶんソレだ。ギルドに来たのは始めてだ」
「登録に5000ギラン必要です。問題無ければココに名前と出身地を書いて下さい」

銀貨を5枚渡した。

「出身地・・・」
「コテツ、最北の村って書いとけ」
「オッケーイ」

名前と出身地を紙に書いて受付のおねーさんに渡す。

「あ、あの・・・これ何て書いてあるんですか?」
「ん??名前と住所だぞ」
「いえ、あの、初めて見る文字なのですが」

んーーーー?どういうこっちゃ?

「ねーちゃん、コレは何と書いたかわかるか?」

アニキが紙に『ゴブリン』と書いて受付に渡す。

「えーと読めません・・・」

「コテツ、なんとなく理由がわかってきたぞ。まあ後で説明するわ」
「ほう?」

「えーとねーちゃんに代筆頼んでいいか?」
「はい!字を書けない人も多いので、記入は代筆でも大丈夫です」
「名前はキヨミツ、出身は最北の村だ」
「コテツ、出身は同じく最北の村だぞ」

受付のおねーさんが紙に名前と住所を書いていくんだが、オレが書いた文字と同じ文字を書いただけだ。マジ意味わからん。

「得意な武器や魔法なども記入しておくと、仲間を集める時に便利ですが記入しますか?」
「いや、それは必要ない」
「オレも必要ないぞ」
「了解致しました。それではカードの登録をしますのでココに指を置いて下さい。少しチクっとしますよ」

チクっとした。

「これで登録は完了です。カードは無くさないで下さいね」

カードを受け取り確認してみると、名前の横に『F』と書いてあった。アニキのカードを見ると同じく『F』と書いてある。

「ではギルドの説明をさせて頂きます。まず最初は全員Fランクから始まります。そして依頼を何度も受けて一定のポイントが溜まるとEランクに昇格します。ランクが上がれば報酬も良くなり、依頼で増えるポイントも多くなります。ランクは、S・A・B・C・D・E・Fの7種類です。最高位のSランクを目指して頑張ってくださいね」

おーーーー!ゲームと一緒だ。すげーおもしろそうじゃん!

「依頼はそこの掲示板に貼られていますが完全に早い者順なので、いい依頼は早朝から並ばないとすぐに無くなります。なので朝の争奪戦を頑張って、是非とも良い依頼を手に入れて下さい」
「おー、なかなか大変そうだな!」

「説明は以上です。良い冒険者生活を期待します!」


オレもとうとう冒険者か!これはもうSランクまで狙うしかあるまい!
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