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アリア編
108 救出
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「このクマって鳥みたいな顔してるよな」
「謎生物だな。なんか色々混ざってるんだろ」
「助けていただいてありがとうございます!」
「ありがとうございました!もう本当にダメかと・・・」
「おう!運が良かったな。俺らがココを通り過ぎるなんてことは、もう二度と無いだろうから」
「そう考えるとすげー強運だな!金引くよりレアかも」
「あ、あのっ!仲間があと三人いるんです!助けてもらえませんか?」
「五人で森に来て戦闘中にはぐれてしまったんです」
ある日森の中でクマさんに出会ってしまったんだな。
「方向はどっちだ?」
「えっと・・・ブラックウルフの大群から逃げて来たので、たぶん後ろの方だとは思うのですが」
「んーーー、たぶんこっちの方向だな。気配いっぱい感じるから」
クマをアイテムボックスに収納し、気配の多い方向に歩き出す。
「ヒィィ、く、来るなーーーッ、ギャアァァ!」
それほど離れてない位置から声が聞こえて来た。
四人がダッシュで駆け寄ると、革の鎧を着た男が狼に噛まれていて、その近くにも二人倒れていた。
目に付いた狼を片っ端から斬り刻む。
「うぅ・・・」
こりゃマズイな・・・重症もいいとこだ。
棺桶1号2号3号を出し、一人ずつぶち込んだ。
「ちょっと、仲間に何してるのよ!」
「いいから黙って見てな」
「ゲホッ!ゲホッゲホッ、うぅ、一体何が起きて・・・」
「よう。体調はどうだ?」
「え?あンた誰だ?・・・あっ、痛みが、消えている・・・」
「倒れてた二人はもうちょいってとこだな」
溺れないように顔だけ持ち上げてやった。
「え?ちょっと、なんで??あれだけの怪我が・・・」
「聖水パワーだ。ついでに飲んどけ」
男は言葉に従って聖水を飲んだ。
「ガハッ!げほっ」「ゴホッ、ゲハッ」
やっと寝ていた二人も復活したようだ。
・・・・・
「「助けてもらって感謝する!」」
男三人とも大復活だ。やっぱ女神の水は最高だぜ。
とりあえず名前がわからんと不便なので自己紹介だ。
「俺はカールだ」
「ザックスだ」
「俺はポイト」
「私はネイ」
「レイラよ」
「オレはコテツだぞ」
「んで俺が清、いや、アニキでいいわ」
アニキはアニキの呼び名のほうがしっくり来るしな!
「体はもう大丈夫か?」
「ああ、怪我をする前よりも調子がいいくらいだ」
「俺もだ。聖水ってすげえな」
「こっちも問題ない」
しかしオレは見逃さない。女二人はまだ完全復活とは言えん。
「おねーさんたちもダイブしときな」
棺桶4号と5号と取り出し二人に勧める。
「え、ええ?私たちはもう大丈夫よ」
「ポーション頂いたので問題ないです」
「いやダメだ。ポーションじゃ30%しか回復しないからな。ああ、ダイブすると水が汚れるから、先に聖水をたらふく飲んでから入るといいよ」
レイラとネイは遠慮しながらも、結局は従って棺桶に浸かった。
「はあ~~~、なんて気持ちいいの・・・」
「これ何なんですか??傷が治るどころか疲れまで癒されたかのような」
「聖水の万能さはミラクルだからな。女神に感謝するといいぞ」
「こんな凄い水をどこで汲んだのです?あっ!ごめんなさい。言えるわけないですよね」
「女神の泉だぞ」
「え??女神って、それはもう聖水というより神水なのでは・・・」
「浸水?まあわからんけど、オレとアニキ以外が汲みに行くのはたぶん無理だな。この森を越えて、そこからさらに雪原を越えないと辿り着けないから。ちなみに雪原を越えるには猛吹雪の中を歩いて半年かかる」
辛く長い旅だったなあ・・・。もう一度やれと言われたら全力で断る。
「雪原って!噂は本当だったの!?」
「あのー、もしかしてお二人は雪原を越えて来たのですか!?」
「そうだぞ。語るも涙のツラい旅路じゃよ」
「マジで無理だから行くのは絶対やめとけ。死ぬぞ」
アニキも会話に参加してきた。まあ普通の人が行ったら100%死ぬしな。
「この森を越えて来たって本当ですか!?」
えーとこの顔はたしか、カールって名前だったか?
「うむ。非常に虫が多かった」
「いやいやいやいや!虫どころかドラゴンがいたと思うのですが!」
「あぁ、確かにいたな。ウィンドドラゴンが」
「あーいたいた!ギャーギャーうるさかったな」
「ちょ、その程度の感想なんですか!!」
「ん?見たいのなら後で見せてやるぞ」
「つーか森抜けたら食ってみようぜ」
「食うって、え??倒したんですか!?」
「当然だ。ドラゴンは美味いからな!」
「美味いとかそういう問題ではなくてですね・・・」
五人は思った。この二人、もしかして相当ヤバイ人らなのでは、と。
「ってことでそろそろ森から脱出するぞー」
「棺桶回収するからそこから出てくれ」
「いや、棺桶って・・・」
ということで全ての棺桶を回収した。中の水が血で汚れてるのでもう使えないのだけども、めんどいのでそのままアイテムボックスに収納。後で捨てなきゃな。
そして七人になったパーティーは魔の森を抜けだすことに成功したのだった。
「謎生物だな。なんか色々混ざってるんだろ」
「助けていただいてありがとうございます!」
「ありがとうございました!もう本当にダメかと・・・」
「おう!運が良かったな。俺らがココを通り過ぎるなんてことは、もう二度と無いだろうから」
「そう考えるとすげー強運だな!金引くよりレアかも」
「あ、あのっ!仲間があと三人いるんです!助けてもらえませんか?」
「五人で森に来て戦闘中にはぐれてしまったんです」
ある日森の中でクマさんに出会ってしまったんだな。
「方向はどっちだ?」
「えっと・・・ブラックウルフの大群から逃げて来たので、たぶん後ろの方だとは思うのですが」
「んーーー、たぶんこっちの方向だな。気配いっぱい感じるから」
クマをアイテムボックスに収納し、気配の多い方向に歩き出す。
「ヒィィ、く、来るなーーーッ、ギャアァァ!」
それほど離れてない位置から声が聞こえて来た。
四人がダッシュで駆け寄ると、革の鎧を着た男が狼に噛まれていて、その近くにも二人倒れていた。
目に付いた狼を片っ端から斬り刻む。
「うぅ・・・」
こりゃマズイな・・・重症もいいとこだ。
棺桶1号2号3号を出し、一人ずつぶち込んだ。
「ちょっと、仲間に何してるのよ!」
「いいから黙って見てな」
「ゲホッ!ゲホッゲホッ、うぅ、一体何が起きて・・・」
「よう。体調はどうだ?」
「え?あンた誰だ?・・・あっ、痛みが、消えている・・・」
「倒れてた二人はもうちょいってとこだな」
溺れないように顔だけ持ち上げてやった。
「え?ちょっと、なんで??あれだけの怪我が・・・」
「聖水パワーだ。ついでに飲んどけ」
男は言葉に従って聖水を飲んだ。
「ガハッ!げほっ」「ゴホッ、ゲハッ」
やっと寝ていた二人も復活したようだ。
・・・・・
「「助けてもらって感謝する!」」
男三人とも大復活だ。やっぱ女神の水は最高だぜ。
とりあえず名前がわからんと不便なので自己紹介だ。
「俺はカールだ」
「ザックスだ」
「俺はポイト」
「私はネイ」
「レイラよ」
「オレはコテツだぞ」
「んで俺が清、いや、アニキでいいわ」
アニキはアニキの呼び名のほうがしっくり来るしな!
「体はもう大丈夫か?」
「ああ、怪我をする前よりも調子がいいくらいだ」
「俺もだ。聖水ってすげえな」
「こっちも問題ない」
しかしオレは見逃さない。女二人はまだ完全復活とは言えん。
「おねーさんたちもダイブしときな」
棺桶4号と5号と取り出し二人に勧める。
「え、ええ?私たちはもう大丈夫よ」
「ポーション頂いたので問題ないです」
「いやダメだ。ポーションじゃ30%しか回復しないからな。ああ、ダイブすると水が汚れるから、先に聖水をたらふく飲んでから入るといいよ」
レイラとネイは遠慮しながらも、結局は従って棺桶に浸かった。
「はあ~~~、なんて気持ちいいの・・・」
「これ何なんですか??傷が治るどころか疲れまで癒されたかのような」
「聖水の万能さはミラクルだからな。女神に感謝するといいぞ」
「こんな凄い水をどこで汲んだのです?あっ!ごめんなさい。言えるわけないですよね」
「女神の泉だぞ」
「え??女神って、それはもう聖水というより神水なのでは・・・」
「浸水?まあわからんけど、オレとアニキ以外が汲みに行くのはたぶん無理だな。この森を越えて、そこからさらに雪原を越えないと辿り着けないから。ちなみに雪原を越えるには猛吹雪の中を歩いて半年かかる」
辛く長い旅だったなあ・・・。もう一度やれと言われたら全力で断る。
「雪原って!噂は本当だったの!?」
「あのー、もしかしてお二人は雪原を越えて来たのですか!?」
「そうだぞ。語るも涙のツラい旅路じゃよ」
「マジで無理だから行くのは絶対やめとけ。死ぬぞ」
アニキも会話に参加してきた。まあ普通の人が行ったら100%死ぬしな。
「この森を越えて来たって本当ですか!?」
えーとこの顔はたしか、カールって名前だったか?
「うむ。非常に虫が多かった」
「いやいやいやいや!虫どころかドラゴンがいたと思うのですが!」
「あぁ、確かにいたな。ウィンドドラゴンが」
「あーいたいた!ギャーギャーうるさかったな」
「ちょ、その程度の感想なんですか!!」
「ん?見たいのなら後で見せてやるぞ」
「つーか森抜けたら食ってみようぜ」
「食うって、え??倒したんですか!?」
「当然だ。ドラゴンは美味いからな!」
「美味いとかそういう問題ではなくてですね・・・」
五人は思った。この二人、もしかして相当ヤバイ人らなのでは、と。
「ってことでそろそろ森から脱出するぞー」
「棺桶回収するからそこから出てくれ」
「いや、棺桶って・・・」
ということで全ての棺桶を回収した。中の水が血で汚れてるのでもう使えないのだけども、めんどいのでそのままアイテムボックスに収納。後で捨てなきゃな。
そして七人になったパーティーは魔の森を抜けだすことに成功したのだった。
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