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ダンジョン編
95 久しぶりに神殿
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―――――【神殿】―――――
神が住む天、人間が住む地、その隙間ともいえる場所。そこには異空間があり、神の作った神殿が存在する。
異世界から勇者召喚された者はまずここに転送され、女神から加護を受け取り召喚された地へと送られることとなっている。
(前回アリエッタ様の話しを聞いてやっと全てを理解したけれど・・・)
召喚された3人の勇者を見つめる。
(今度は一気に3人もかい!なんかもう、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる作戦って感じね)
「あなた方は勇者召喚により、私たちの世界、『アリア』に召喚されました。アニメや小説とかでよくある、剣と魔法の世界です」
3人の勇者がざわめき出す。
「女神アリエッタ様の眷属、シャルロットが主上の名において加護を授けます。アリエッタ様の加護を受けることにより、職業が勇者となってあなた方は光魔法を使えるようになるでしょう」
「ちょっと待って下さい!いきなり何ですか?召喚とか勇者とか」
(えーと・・・、この美少年の名前は藤堂正宗ね。へ~、聖華高校3年で生徒会長を務めているとか素晴らしい経歴じゃない!まさしく勇者に相応しい人物といえるでしょう。もし彼が最初に来てたら迷宮送りなんてせずに済んだものを・・・)
「アリアは現在、未曽有のピンチに陥っています。あなた方のお力でこの世界を救って頂けませんか?」
「世界を・・・救う!?」
「ええ。救うと言っても難しいことでは無いのです。とある神殿に封印した扉があるのですが、その封印が弱まり扉が開かれようとしています。もしその封印が完全に解かれると、扉の中からとてつもない災害が降りかかり、この世界は崩壊します」
「勇者にやって欲しい事は一つだけ。扉の再封印です」
「俺達にそんなことが出来るのですか?」
「勇者になると光魔法が使えるようになります。これはアリアの人間には使えない勇者専用の魔法。そして扉を封印する方法は扉の前で光魔法を発動するだけです。扉よ閉まれ!と強く願えば扉は再封印されることでしょう」
その時もう一人いた男の方が動いた。
「やりましょう!困った人を助けるのは教師として当然の務めです!」
(思わぬ所から助け舟が!・・・えーと、このおっさんの名前は滝川村正ね。浜浜高校ラグビー部の熱血教師って、何なのよ!このプロフィールは!)
「頼もしいお言葉ですね!えーと滝川先生。世界を救って下さい!」
「わかりました。俺もやります!この世界を救うために力をお貸しします!」
「藤堂さんも、あなた方の存在が世界の希望となりましょう」
「ちょっと待って!私は勇者にはならないよ!」
(ぬ!?この女の名前は・・・えーと、宇佐見三日月。職業はアイドルか)
「私は勇者じゃなくてアイドルなの!その世界に行くのはいいけど、私に出来るのは歌でみんなを勇気付けること!」
「えーと、職業はたしかに勇者になりますが、普段は歌ってても構いませんよ?」
「職業はアイドルじゃなきゃ嫌です!それなら行きません」
(うわー、この女めんどくさっ!)
「んーーー、アイドル・・・。支援魔法がお望みですか?」
「支援魔法?」
「えーと、声に魔力を乗せて歌えば、たくさんの人々を勇気付けることは可能ですね」
「それだっ!それにして下さい!」
(勇者はすでにもう二人いるし、一人くらい支援タイプにしても問題はないか)
「えーと、じゃあマイクを召喚出来るようにして、そのマイクで歌えば支援を」
「あのっ!私のキーボードも持って行きたいのですが!」
「キーボード?」
「私のキーボードには私の曲が全部データで入ってるんです!アカペラじゃ力が出ません!楽器の音が無いと絶対盛り上がらないです!」
「あー、なるほど・・・。出来なくは無いですね。キーボードとマイクのセットを召喚魔法で呼び出せるようにしましょうか」
「それでお願いします!」
「ちょっと待った!!!」
「はい?」
「持ち物を持って行けるのでしたら、ラグビーボールをお願いしたい!」
「え、えーと何でそんな物を?」
「ラガーマンだからです!異国の地にもラグビーを普及させるべきです!」
(まあそれくらいならいっか)
「ではあなたもラグビーボールを召喚出来るようにしましょう」
「ありがとうございます!」
「そうだ!そんなにラグビーがお好きでしたら、扉にラグビーボールを叩きつければ光魔法が発動して、扉を封印出来るようにしましょうか?」
「扉にトライを決めれば任務完了ですか!それは実に素晴らしい!」
(ふむ、女のほうはマイクとキーボードね。あーでもキーボードって電気無きゃ動かないじゃない!少し改良しますか。あと壊れないように強化もしないとなー。ラグビーボールも1個じゃ壊れたらアウトだから、MP消費で何個でも呼び出せるようにしよう)
「藤堂さんは必要な物ってありますか?」
「特に無いですね。ところで任務達成したら地球に帰れるんですか?」
「もちろんです。任務達成の後、ここから元の世界に送り届けます」
「それを聞いて安心しました」
「あなただけ何も無しというわけにもいきませんので、聖剣を召喚出来るようにしましょう」
「聖剣ですか!とても助かります!必ず期待に応えることを約束します」
「ではあなた方をアリアに転送します。封印に関する細かい話は向こうで聞いて下さい。世界の命運をあなた方に託します!ご武運を!」
こうして新たに三人の地球人がアリアに送り込まれた。
七人の愚か者が織り成すファンタジー小説。ここに開幕。
神が住む天、人間が住む地、その隙間ともいえる場所。そこには異空間があり、神の作った神殿が存在する。
異世界から勇者召喚された者はまずここに転送され、女神から加護を受け取り召喚された地へと送られることとなっている。
(前回アリエッタ様の話しを聞いてやっと全てを理解したけれど・・・)
召喚された3人の勇者を見つめる。
(今度は一気に3人もかい!なんかもう、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる作戦って感じね)
「あなた方は勇者召喚により、私たちの世界、『アリア』に召喚されました。アニメや小説とかでよくある、剣と魔法の世界です」
3人の勇者がざわめき出す。
「女神アリエッタ様の眷属、シャルロットが主上の名において加護を授けます。アリエッタ様の加護を受けることにより、職業が勇者となってあなた方は光魔法を使えるようになるでしょう」
「ちょっと待って下さい!いきなり何ですか?召喚とか勇者とか」
(えーと・・・、この美少年の名前は藤堂正宗ね。へ~、聖華高校3年で生徒会長を務めているとか素晴らしい経歴じゃない!まさしく勇者に相応しい人物といえるでしょう。もし彼が最初に来てたら迷宮送りなんてせずに済んだものを・・・)
「アリアは現在、未曽有のピンチに陥っています。あなた方のお力でこの世界を救って頂けませんか?」
「世界を・・・救う!?」
「ええ。救うと言っても難しいことでは無いのです。とある神殿に封印した扉があるのですが、その封印が弱まり扉が開かれようとしています。もしその封印が完全に解かれると、扉の中からとてつもない災害が降りかかり、この世界は崩壊します」
「勇者にやって欲しい事は一つだけ。扉の再封印です」
「俺達にそんなことが出来るのですか?」
「勇者になると光魔法が使えるようになります。これはアリアの人間には使えない勇者専用の魔法。そして扉を封印する方法は扉の前で光魔法を発動するだけです。扉よ閉まれ!と強く願えば扉は再封印されることでしょう」
その時もう一人いた男の方が動いた。
「やりましょう!困った人を助けるのは教師として当然の務めです!」
(思わぬ所から助け舟が!・・・えーと、このおっさんの名前は滝川村正ね。浜浜高校ラグビー部の熱血教師って、何なのよ!このプロフィールは!)
「頼もしいお言葉ですね!えーと滝川先生。世界を救って下さい!」
「わかりました。俺もやります!この世界を救うために力をお貸しします!」
「藤堂さんも、あなた方の存在が世界の希望となりましょう」
「ちょっと待って!私は勇者にはならないよ!」
(ぬ!?この女の名前は・・・えーと、宇佐見三日月。職業はアイドルか)
「私は勇者じゃなくてアイドルなの!その世界に行くのはいいけど、私に出来るのは歌でみんなを勇気付けること!」
「えーと、職業はたしかに勇者になりますが、普段は歌ってても構いませんよ?」
「職業はアイドルじゃなきゃ嫌です!それなら行きません」
(うわー、この女めんどくさっ!)
「んーーー、アイドル・・・。支援魔法がお望みですか?」
「支援魔法?」
「えーと、声に魔力を乗せて歌えば、たくさんの人々を勇気付けることは可能ですね」
「それだっ!それにして下さい!」
(勇者はすでにもう二人いるし、一人くらい支援タイプにしても問題はないか)
「えーと、じゃあマイクを召喚出来るようにして、そのマイクで歌えば支援を」
「あのっ!私のキーボードも持って行きたいのですが!」
「キーボード?」
「私のキーボードには私の曲が全部データで入ってるんです!アカペラじゃ力が出ません!楽器の音が無いと絶対盛り上がらないです!」
「あー、なるほど・・・。出来なくは無いですね。キーボードとマイクのセットを召喚魔法で呼び出せるようにしましょうか」
「それでお願いします!」
「ちょっと待った!!!」
「はい?」
「持ち物を持って行けるのでしたら、ラグビーボールをお願いしたい!」
「え、えーと何でそんな物を?」
「ラガーマンだからです!異国の地にもラグビーを普及させるべきです!」
(まあそれくらいならいっか)
「ではあなたもラグビーボールを召喚出来るようにしましょう」
「ありがとうございます!」
「そうだ!そんなにラグビーがお好きでしたら、扉にラグビーボールを叩きつければ光魔法が発動して、扉を封印出来るようにしましょうか?」
「扉にトライを決めれば任務完了ですか!それは実に素晴らしい!」
(ふむ、女のほうはマイクとキーボードね。あーでもキーボードって電気無きゃ動かないじゃない!少し改良しますか。あと壊れないように強化もしないとなー。ラグビーボールも1個じゃ壊れたらアウトだから、MP消費で何個でも呼び出せるようにしよう)
「藤堂さんは必要な物ってありますか?」
「特に無いですね。ところで任務達成したら地球に帰れるんですか?」
「もちろんです。任務達成の後、ここから元の世界に送り届けます」
「それを聞いて安心しました」
「あなただけ何も無しというわけにもいきませんので、聖剣を召喚出来るようにしましょう」
「聖剣ですか!とても助かります!必ず期待に応えることを約束します」
「ではあなた方をアリアに転送します。封印に関する細かい話は向こうで聞いて下さい。世界の命運をあなた方に託します!ご武運を!」
こうして新たに三人の地球人がアリアに送り込まれた。
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