七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

文字の大きさ
上 下
76 / 183
ダンジョン編

76 危険極まりない敵

しおりを挟む
今日は朝からドラゴンの解体をした。さすがにこれほどの大物となると大変で、作業が終わった時にはもうお昼をかなり過ぎたくらいの時間だった。(もちろん腹時計)
ちなみに期待の魔石は(大)じゃなくやはり水属性の(中)だった。

「変な時間になっちゃったし今日は特訓って気分じゃないなあ」
「んー、なら一緒に水魔石でも集めに行くか?」
「そういやサハギンっての見てみたいかも。どんだけキモいのか気になる」
「まあ言ってしまえば半魚人だ。頭は魚なんだけどよ、手も足も生えてんだ」
「歩く魚かー。それだと食いたくは無いね」
「アレを食うぐらいなら喜んでウニの方食うわ」
「食あたり確定なのにそっち選ぶんかーい」


・・・・・


まあそういうわけで、サハギンを見るためにやって来ました、4階へ。

「んじゃとりあえず食材を狩りながらどんどん進むぞ」
「あいおー。んじゃいつものように交代交代だな」
「ウム。それで行こう」

4階のモンスターは食材特化なせいか、みんな雑魚い。
なのでオレのしょぼくれ槍でも全然問題ナシ。言ってて悲しくなるが、実際そうなのだからしゃーない。
とまあそういうわけなのでサクサク進んでいった。


「確かこの先にサハギンだ」
「おーやっとか!楽しみだな」

いました!前方に半魚人が!

「うわー、ほんとキモいなコイツ」
「だろ?こんなん食えねーって」

アニキが言ったまんまで、魚頭のおっさんが立って歩いている。
三又の槍を持ってるのでちょっと警戒だな。

「えーと次はアニキの番だ」
「俺かい!コテツは戦ってみたくはないのか?」
「んーー、別にいいかな。まだ槍の修行してないし」
「しゃーねえな、んじゃサクッとやってくるわ」

戦いを見た感じそれほど強くはないようだ。
一応魔石集めが今日のミッションなので、続けて3体のほうもアニキが倒した。

「この槍はいらねーだろ?ヌメヌメしてるしよ」
「価値がありそうな槍でもないし放置でいいと思う」
「んじゃ魔石だけな。んで前回はここで引き返したからこの先は不明だ」
「マグロチャンスは残ってるってことか!」
「まあ一応な。次はコテツの番だから楽しみにしとけ」

話しながら歩いてると、何やら歌声が聞こえてきた。

「おおお!?誰か歌ってる!人がいるのかも!!」
「確かに何か聞こえる。行ってみるべ」

近寄って行くと、岩の上に女の人が座ってるのが見えた。しかし後ろ向きなので顔は見えない。
もう少し近寄ると下半身が魚なのがわかった。

「アニキ、人魚だ!初めて見たぞ!」
「魚人がいたのだから人魚がいても不思議では無いのか」

どんな顔してるのか気になってドキドキしながら近寄ると、なんか強烈な眠気が・・・。

バタン
「ぐ-ぐー、zzzz」

コテツは深い眠りについた。



「くっ、何だこの強烈な眠気は・・・あの人魚の歌か!?」

ここで寝たらアウトだと察知し、人魚に特攻し魔剣で薙ぎ払った。

「ハアッ、ハアッ、危ねえとこだった・・・」

なんて恐ろしい人魚なんだ!と思いつつも少し期待しながら顔を確認する。

「って干からびてるやんけ!!!」

俺のドキドキを返せ!!人魚ってもっと、こう、美人であるべきだろが!


「おい!コテツ、起きろ!」

期待を裏切られた傷心を抱えつつ、コテツの頬を叩き目覚めさせる。

「うー、ムニャ・・・ってうわ!なんだこのミイラは!?」
「コテツの愛する人魚だ。危険を感じて叩き斬ったところ、正体はこんなんだった」

そういやたしか人魚の顔が気になって、近寄ってくと凄い眠気が・・・。

「なんでオレ寝てたんだ??」
「わからん。俺もヤバかった。あの歌声のせいかもしれん」

歌声で眠らされたのか!もしやと思いステータスを見てみると、睡眠耐性Lv1と幻惑耐性Lv1が追加されており、魅了耐性もLv1上がっていた。

「アニキ!睡眠耐性と幻惑耐性が増えてて、あと魅了耐性のレベルが上がってる」
「なんだと!?やはり人魚はヤバイ魔物だったのか」

二人とも寝てたらたぶんココでやられてた。またアニキに助けられたなー。

(※睡眠耐性は外部からの強制睡眠に対する耐性なので夜は普通に眠れます)


「この先は人魚3体だと思うけど、危険なので今日の所は引き返そう」
「そうだな。二人とも寝てしまったら完全にゲームオーバーだ。何か対策練らんとな」
「んじゃ転移するから手貸して。・・・転移!」


・・・・・


というわけで部屋に戻ってきたけど、なんだかなーな気分だ。

「戻って来て言うのもなんだけどさ、人魚で耐性上げるのはどう?」
「なるほど・・・そいつはいいアイデアかもしれん。二人とも眠らないように細心の注意が必要ではあるがな。結界を上手く使えばなんとかなるか」
「あとは単純に耳栓とか?」
「それでもいいかもしれんが、魅了使って来るのが怖いな」
「んーーまあ対策はメシ食ってから考えよう!ちょー腹減った」
「そうすっか。聖水で浄化してる食材がそろそろ食べ頃だ!」
「ホタテ食いたい!」


というわけで対策はメシの後だ。ホタテ、タコ、イカがオレを待っている!
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!

ほむらさん
ファンタジー
ヘルメット、マスク、そして赤い軍服。 幸か不幸か、偶然この服を手に入れたことにより、波乱な人生が幕を開けた。 これは、異世界で赤い流星の衣装を一生涯着続けることになった男の物語。 ※服は話の流れで比較的序盤に手に入れますが、しばらくは作業着生活です。 ※主人公は凄腕付与魔法使いです。 ※多種多様なヒロインが数多く登場します。 ※戦って内政してガチャしてラッキースケベしてと、バラエティー豊かな作品です。 ☆祝・100万文字達成!皆様に心よりの感謝を! 小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。  

俺の家に異世界ファンタジーガチャが来た結果→現実世界で最強に ~極大に増えていくスキルの数が膨大になったので現実世界で無双します~

仮実谷 望
ファンタジー
ガチャを廻したいからそんな理由で謎の異世界ガチャを買った主人公はガチャを廻して自分を鍛えて、最強に至る。現実世界で最強になった主人公は難事件やトラブルを解決する。敵の襲来から世界を守るたった一人の最強が誕生した。そしてガチャの真の仕組みに気付く主人公はさらに仲間と共に最強へと至る物語。ダンジョンに挑戦して仲間たちと共に最強へと至る道。 ガチャを廻しまくり次第に世界最強の人物になっていた。 ガチャ好きすぎて書いてしまった。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

神様の願いを叶えて世界最強!! ~職業無職を極めて天下無双する~

波 七海
ファンタジー
※毎週土曜日更新です。よろしくお願い致します。  アウステリア王国の平民の子、レヴィンは、12才の誕生日を迎えたその日に前世の記憶を思い出した。  自分が本当は、藤堂貴正と言う名前で24歳だったという事に……。  天界で上司に結果を出す事を求められている、自称神様に出会った貴正は、異世界に革新を起こし、より進化・深化させてほしいとお願いされる事となる。  その対価はなんと、貴正の願いを叶えてくれる事!?  初めての異世界で、足掻きながらも自分の信じる道を進もうとする貴正。  最強の職業、無職(ニート)となり、混乱する世界を駆け抜ける!!  果たして、彼を待っているものは天国か、地獄か、はたまた……!?  目指すは、神様の願いを叶えて世界最強! 立身出世!

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...