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ダンジョン編
71 今頃気付く
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マジックバッグを見つめる。
このバッグの中は時間の流れがゆっくりなんだよなー・・・。
時間がゆっくりじゃなく停止ならばドラゴン腐らなくて済んだのに。
大量のアイテムを入れることが出来るってことは、中の空間が広げられてるってことか。
見れば見るほど不思議なモノで、どうやってこれを作ったのかが気になってきた。
そういやアイテムって言葉で思い出したけど、ゲームにアイテムボックスってのあったよな?
中に聖水や肉とか入れてても、ずっと最後まで腐るなんてことは無かった。すなわち中は完全に時間が停止してるってことだ。
・・・これって時空魔法で再現出来るんじゃね?
************************************************************
今日は休養日とし、アニキは「この大量のミノタウロスの角で麻雀牌を作る!」と張り切って麻雀牌を製作中。ならば必要だろうと思い、彫刻刀セットと絵の具を貸し出した。
オレも何か作ろうと思ったけど、昨日考えたアイテムボックスを習得することに決めた。
マジックバッグの仕組みを頭の中でイメージする。そして中は時間がゆっくりじゃなく、時間を停止させなければならない。
完全にイメージ出来るまで精神を集中する。
ガチャで何度も精神を研ぎ澄ましているのでこういうのは得意だ。
よし、行ける!
「アイテムボックス!」
瞬間、MPがゴッソリ減ったのがわかった。
空間が開いた。
どこに?
・・・わからん。
だがそこからさらに空間をどんどん広げる。同時に時間停止を意識し続ける。
もう無理って思いながらも限界まで空間を広げ続け、ついには気絶した。
・・・・・
「よっしゃーーーーーーーーーー!完成じゃい!フハハハハハ!何という美しさだ。なあコテツ!これを見てくれ・・・って、寝てんのか?」
遠くでアニキの声が聞こえる。
気怠い中ゆっくりと目を開く。・・・あれ?もう朝か。
「おはよー」
「おはよーって、もうたぶん夕方くらいだぞ?ココはずっと明るいから時間わからんが」
なにい!?いつの間にか寝てたのか!・・・ってオレ何してたんだっけ?
「あ!」
・・・思い出した。アイテムボックス作ってたんだった!
「そうだ!アイテムボックス作ってて、・・・最後に気絶したのか」
「なぬ!?よくわからんが大丈夫なのか?」
「ちょっとダルいけど・・・大丈夫だ、問題ない」
「非常に問題がありそうなセリフだが、まあ見た感じ普通だな」
問題があるとしたら、アイテムボックスが成功したのかどうかだな。
試しに毛皮を一枚アイテムボックスに入れてみよう。
ん?そういや、どうやるんだろ?
「入れ。入りたまえ!収納!」
手に持っていた毛皮が消えた。
「おお!!!成功か!?」
「なんか毛皮が消えたぞ??」
場所は説明しにくいが毛皮が入ってるのが脳内イメージでわかった。
「よっしゃ成功だ!!!毛皮出てこい!」
目の前に毛皮が出現した。
「お?毛皮だ」
「アイテムボックスの完成じゃーーーーーーー!!!」
アニキが首をかしげながらパチパチと拍手している。
「アニキ、これすげーんだぞ!?マジックバッグじゃなく謎空間に入れたんよ。しかもだ!まだ試してないけど、アイテムボックスの中は時間停止するハズ!」
「マジか!?肉腐らんのか?」
「たぶんね。温かい物入れたらずっと温かいままの予定」
「もしそうなら凄い事だぞ!?実験してみようぜ」
ということで聖水を鍋にかけて沸騰させた。
「ここに沸騰した聖水があります。それを鍋のままアイテムボックスに収納!」
鍋が消える。
「フム。鍋が消えたな」
「んで、あとは時間が経つのを待ちます」
「・・・・・待ってる間すごく暇だな。あ、そうそう!麻雀牌完成したぞ!見てくれ」
「ああ、ミノタウロスの角で作ってた奴だな!」
アニキのプチ工房に移動。
「おおおおーー!!!」
「見ろ、この美しい麻雀牌を。ミノの角で作ったのはやはり正解だった!」
麻雀はやったことないけど麻雀牌は見たことがある。たしかにこんな感じだった。
絵の具でちゃんと色も付けてあり、ミノの角という素材が良かったせいか凄い高級感だ。
「ただ四角く切ったわけじゃないぜ?角に丸みを持たせたから、手を切ったりはしないハズだ。このイーソーを描くのが一番苦労したわ。たぶん孔雀だと思うんだが、記憶を限界まで呼び覚まして、ある程度再現出来たと思う。ピンズも苦労したなあ・・・、ただの丸じゃねえんだよコレが!」
アニキが力説してるが正直さっぱりわからん。でも綺麗だってのはわかるぞ。
「麻雀したことないからわからんけど、麻雀牌が凄い出来だってのはわかる!アニキもとうとう職人の仲間入りだな!」
「コテツが職人にハマった理由が少しわかった。物作りも楽しいもんだな!」
ウンウン。職人は孤独な戦いだが、職人仲間が出来たのは嬉しいねえ。
「あっ!そろそろ鍋の聖水が冷めるくらいの時間経ったぞ?」
「そうだった!よし、どうなったかかチェックだ!鍋出てこい!」
出てきた鍋はアツアツで、聖水に指を入れてみたら火傷した。アニキも火傷した。
このバッグの中は時間の流れがゆっくりなんだよなー・・・。
時間がゆっくりじゃなく停止ならばドラゴン腐らなくて済んだのに。
大量のアイテムを入れることが出来るってことは、中の空間が広げられてるってことか。
見れば見るほど不思議なモノで、どうやってこれを作ったのかが気になってきた。
そういやアイテムって言葉で思い出したけど、ゲームにアイテムボックスってのあったよな?
中に聖水や肉とか入れてても、ずっと最後まで腐るなんてことは無かった。すなわち中は完全に時間が停止してるってことだ。
・・・これって時空魔法で再現出来るんじゃね?
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今日は休養日とし、アニキは「この大量のミノタウロスの角で麻雀牌を作る!」と張り切って麻雀牌を製作中。ならば必要だろうと思い、彫刻刀セットと絵の具を貸し出した。
オレも何か作ろうと思ったけど、昨日考えたアイテムボックスを習得することに決めた。
マジックバッグの仕組みを頭の中でイメージする。そして中は時間がゆっくりじゃなく、時間を停止させなければならない。
完全にイメージ出来るまで精神を集中する。
ガチャで何度も精神を研ぎ澄ましているのでこういうのは得意だ。
よし、行ける!
「アイテムボックス!」
瞬間、MPがゴッソリ減ったのがわかった。
空間が開いた。
どこに?
・・・わからん。
だがそこからさらに空間をどんどん広げる。同時に時間停止を意識し続ける。
もう無理って思いながらも限界まで空間を広げ続け、ついには気絶した。
・・・・・
「よっしゃーーーーーーーーーー!完成じゃい!フハハハハハ!何という美しさだ。なあコテツ!これを見てくれ・・・って、寝てんのか?」
遠くでアニキの声が聞こえる。
気怠い中ゆっくりと目を開く。・・・あれ?もう朝か。
「おはよー」
「おはよーって、もうたぶん夕方くらいだぞ?ココはずっと明るいから時間わからんが」
なにい!?いつの間にか寝てたのか!・・・ってオレ何してたんだっけ?
「あ!」
・・・思い出した。アイテムボックス作ってたんだった!
「そうだ!アイテムボックス作ってて、・・・最後に気絶したのか」
「なぬ!?よくわからんが大丈夫なのか?」
「ちょっとダルいけど・・・大丈夫だ、問題ない」
「非常に問題がありそうなセリフだが、まあ見た感じ普通だな」
問題があるとしたら、アイテムボックスが成功したのかどうかだな。
試しに毛皮を一枚アイテムボックスに入れてみよう。
ん?そういや、どうやるんだろ?
「入れ。入りたまえ!収納!」
手に持っていた毛皮が消えた。
「おお!!!成功か!?」
「なんか毛皮が消えたぞ??」
場所は説明しにくいが毛皮が入ってるのが脳内イメージでわかった。
「よっしゃ成功だ!!!毛皮出てこい!」
目の前に毛皮が出現した。
「お?毛皮だ」
「アイテムボックスの完成じゃーーーーーーー!!!」
アニキが首をかしげながらパチパチと拍手している。
「アニキ、これすげーんだぞ!?マジックバッグじゃなく謎空間に入れたんよ。しかもだ!まだ試してないけど、アイテムボックスの中は時間停止するハズ!」
「マジか!?肉腐らんのか?」
「たぶんね。温かい物入れたらずっと温かいままの予定」
「もしそうなら凄い事だぞ!?実験してみようぜ」
ということで聖水を鍋にかけて沸騰させた。
「ここに沸騰した聖水があります。それを鍋のままアイテムボックスに収納!」
鍋が消える。
「フム。鍋が消えたな」
「んで、あとは時間が経つのを待ちます」
「・・・・・待ってる間すごく暇だな。あ、そうそう!麻雀牌完成したぞ!見てくれ」
「ああ、ミノタウロスの角で作ってた奴だな!」
アニキのプチ工房に移動。
「おおおおーー!!!」
「見ろ、この美しい麻雀牌を。ミノの角で作ったのはやはり正解だった!」
麻雀はやったことないけど麻雀牌は見たことがある。たしかにこんな感じだった。
絵の具でちゃんと色も付けてあり、ミノの角という素材が良かったせいか凄い高級感だ。
「ただ四角く切ったわけじゃないぜ?角に丸みを持たせたから、手を切ったりはしないハズだ。このイーソーを描くのが一番苦労したわ。たぶん孔雀だと思うんだが、記憶を限界まで呼び覚まして、ある程度再現出来たと思う。ピンズも苦労したなあ・・・、ただの丸じゃねえんだよコレが!」
アニキが力説してるが正直さっぱりわからん。でも綺麗だってのはわかるぞ。
「麻雀したことないからわからんけど、麻雀牌が凄い出来だってのはわかる!アニキもとうとう職人の仲間入りだな!」
「コテツが職人にハマった理由が少しわかった。物作りも楽しいもんだな!」
ウンウン。職人は孤独な戦いだが、職人仲間が出来たのは嬉しいねえ。
「あっ!そろそろ鍋の聖水が冷めるくらいの時間経ったぞ?」
「そうだった!よし、どうなったかかチェックだ!鍋出てこい!」
出てきた鍋はアツアツで、聖水に指を入れてみたら火傷した。アニキも火傷した。
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