七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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ダンジョン編

48 激戦

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挨拶代わりの鉄球をキマイラにぶん投げる。

「ギャン!」

よし、命中!速攻を仕掛けるぞ。

ダマスカス剣で薙ぎ払う、がしかしジャンプで躱される。
速えなコイツ!
二度三度と斬りつけるも全て躱された。

「ダマ剣重くて当たんねー!」

くそう、武器チェンジだ。バスタードソードは自分に合わせて作ったので重さも問題なし。
ハッ!?
何か嫌な感じがしたのでバックステップ、するとキマイラが火を吐いてきた。
うお!あっぶねー!!!こいつブレス吐くのかよ!
これじゃ迂闊に近寄れない。ドラゴンと違って溜めがないので非常に動作がわかりにくい。

鉄球を投擲して牽制する。よし、鉄球は当たるようだ。
ブレスの防御はチビ結界じゃ大きさ的にダメだよなあ・・・。
何か無いか!?そういや盾持ってたけど、アレ重いから一撃しか防げないか。

鉄球を投げながら考える。そうだ!宇宙人だ。
あっ、空気穴がマズイな。今回は空気穴を後ろに開けて、色も限りなく薄くしてみっか。

「宇宙人マークⅡ!」

・・・成功したのかわかんねー!!!あ、でもこの軽い息苦しさは、たぶん出現してるな。
えーい、ままよ!火達磨になったら部屋に転移して泉に飛び込むだけだ!!!行っけー!

近づくとブレスが来て目の前が真っ赤に染まる。
それをガン無視し、バスタードソードを叩きこむ。

「ギャギャン!!」

カヒュッ、はっ、ふー!どうなった!?オレ丸焼けになってねーよな!?
前が見えるようになると、キマイラが痛みで苦しんでる姿が見えた。
自分の顔を触ろうとしたら、壁に手が当たって触れない感じ。すなわち宇宙人結界成功か!
よし!これは使えるぞ!キマイラ、覚悟しやがれ!

追撃の斬撃を叩きこむ!
深く斬り刻んだと思ったら、尻尾が頭上から襲い掛かった。

「上か!?」

バリン!

結界が壊れた。

「あっぶねー!!!」

咄嗟に後ろに飛ばなかったら頭に刺さってたぞ・・・。満身創痍のくせにまだこんな攻撃してくるのか。

宇宙人結界を張り直して再度攻撃を仕掛ける。
攻撃してて気付いたけど、バスタードソードの周りにも結界があるような感覚だ。すなわちさっきから結界で斬ってたらしい。切れ味は良いのか悪いのかさっぱりわからんが、次からは結界を張った後に剣持ったほうがいいな。自分の攻撃で結界壊れるかもだし、魔剣とか持ってたとしても無意味になりそうだ。

尻尾を斬り飛ばし、何度か斬りつけるとようやくキマイラが倒れた。

「ハアッ、ハアッ、ハアッ、っふーーーーー。・・・、やっと倒したか」

強敵だったなー、これは持って帰ってアニキにも見せよう。
魔石を探し出すと火属性の(中)だった。やはり思った通り中ボスか。

そして2階の時のように入口があったので、投げた鉄球を回収しつつ中に入ってみる。

「やった!宝箱だ」

中ボスはやっぱ宝箱守ってるんだな。
恐る恐る箱を開けてみると、中には長方形の鉄の塊みたいなのが3つ入っていた。

「おお~、なんかよくわからん物ゲットしたぞ。・・・鑑定!」


[ミスリルのインゴット]


「うおおおおおお!ミスリルきたあああああああああああ!!!!」

っしゃーーー!これがあればミスリルソードとか自作出来るじゃん!
帰ったら鍛冶職人決定だ!久々にワクワクしてきたぞ!!

あとはもう何もないな?よし、魔石は全然集まってないけど帰るか!

「転移!」



・・・・・



部屋に戻ってきた。アニキが気付いてこっちを向く。

「お?戻ったのか。3階どうだった?」
「中ボス倒したらミスリルゲットしたぞ!」
「なにっ?中ボスと戦ったんかよ!強かったか?」
「強い。速いし火吐いてきた!キマイラだってさ。見てよこれ」

キマイラの死体を取り出す。

「うおっ、ライオンか?しかも山羊の頭も付いてんな。後ろ向きなせいか気持ち悪いなオイ」
「このライオンが火吐いてくるんだけどさ、溜めが無いからスゲーわかりにくいんだ」
「ライオンから火か。シンガポールのマーライオンは水吐くよな」
「ウチの近くの銭湯にあったライオンも水吐いてたぞ」
「この落ちてる長いのは尻尾か?」
「そーそー!頭上からドーンって来て結界壊れたんよ!頭に刺さるとこだった」
「へーー、まあ怪我しなくて良かったな」

そうそう、アレを教えておかなくては。

「それはまあいいんだ。しかし3階にはもっとヤバイ奴がいる!」
「何!?ボスか?」
「いや、普通の雑魚敵なんだけどさ、でっかい猿がいたんだ。んで、糞ぶん投げてくるんだよアイツ!」
「うへぇ、そりゃ勘弁だ」
「しかも3匹だ。最初の入れたら4匹だ!奴らの足元糞まみれで、延々と糞投げ続けて来やがる!!!もうね、最初の分岐点のとこ左曲がったら絶対ダメ!」
「なるほど洒落にならんな、覚えておこう。階段降りて突き当りを右に曲がればいいんだな?」
「うん、左行くとすぐに猿がいる。右は行ってないから何がいるかわからんけど」


まさか右にも猿いねえよな?右も猿だったら3階もう行きたくねえぞ。
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