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ダンジョン編
43 偵察、そして作戦タイム
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「なあアニキ、これ棺桶にしか見えんのだが」
「偶然だな、俺もそう思ってたところだ」
幅はちょっと広いが、ここに人が仰向けに入ってたら、花をいっぱい添えたくなるぞ。
昨日作ってる時は何とも思わなかったんだが、改めてこう見てみると棺桶だ。
ボス戦の前に棺桶作るとか、縁起でもねえ話しだが作ってしまったものはしょうがない。
「これで安心して死ねる」
「いや、死なねーからな!?棺桶にしか見えねえがこれはダイブ用の箱だ!むしろ生きるための箱だ!」
「わはははは、とりあえず水入れてみよう」
2人で箱を持って泉の水を汲み上げた。1回じゃ30㎝にならなかったので、その辺にある箱で足りない分の水を補った。
「おし、こんなもんだろ。・・・しかしこれ、このままバッグに入れて平気なのか?」
「うーん・・・どれ、棺桶入れ!」
「いや、だからこれは棺桶じゃねえぞ」
入った。けど水零れたら大変だよな?うーむ・・・、バッグ揺らさないように持って行かないとアカンかな?バッグの中を覗くと、ちゃんとバッグに入れる前の体勢で入ってるようには見える。ほんと不思議なバッグだよな。揺らしてみると水がチャプチャプしてる感じではなさそうだ。
「んーーー、よくわからんけど、逆さまにでもしなきゃ大丈夫そうではある」
「そうか。デュラハン部屋に辿り着くまでは持ったまま暴れないほうがいいな。また交代しながら魔物倒してくようにして、戦ってないほうがバッグ持って待機だ」
「おっけー」
・・・・・
モンスターを交代しながら倒し、魔石を集めながらデュラハン横の部屋に到着。
「箱どこに置く?」
「そうだな・・・えーと、こっちにデュラハンがいたハズだから・・・ココだ。入口から飛び込んですぐダイブ出来るように縦向きに置く」
「ほいっ、と」
棺桶を取り出してみた。水は零れてなさそうで良かった。2人で位置を微調整する。
「よーし!こんなもんだろう。デュラハン狩りの時間だ!」
「メイスでボコボコに変形させてやるぞ!・・・ん?デュラハンってどこが弱点なんだ?」
「頭が無かったよな。それでどうやって生きてるのか謎だが、全身鎧姿だったか。・・・まずはちょっと偵察して見るか」
お、いたいた。しかしやっぱ強そうだなーコイツ・・・ん?・・・うわっ。
「よく見たらアイツさ、首持ってない?」
「・・・持ってるな。右手に持ってるごっつい斧とかもヤバイ匂いしかしねえ」
「弱点って・・・人間と一緒なんだろか?全身鎧だから心臓とか狙えないけど」
「鎧に覆われてない部分が普通は狙い目なんだが、そういう部分がねえな。ホント丸ごと鎧って感じだ。持ってる首すら兜だからまるで装甲に隙がない」
アレと戦うのか・・・。正直あんなのメイスで倒せるのか不安になってきたな。とはいえ剣だと折れるだろうし・・・、魔法効くかな?・・・うーん、鎧に火が当たったところで効き目があるとも思えんけど。
「もしかするとだが、あの首が弱点の可能性ワンチャンあるな。大事に抱えてるようにも見える」
「なるほど、たしかにアレ破壊したら動かなくなる気がちょっとだけする。爆発しそうな気もちょっとだけする」
「流石に爆発はしねーだろ。・・・しねーよな?」
モンスターの最後とか、モンスター評論家じゃないからわからんな。評論家いるのか知らんけど。このダンジョン攻略したら、オレ自ら評論家になるのもアリだな。
「偵察はそろそろいいだろう。一旦引き返して作戦タイムだ」
「あいおー」
棺桶前に戻ってきた。
「アイツを、デュラハンを見た感じ、正直厳しいと云わざるを得ない。全身鎧すぎてダメージが通るかわからん。だが奴が抱えてた頭は、殴れば壊せそうな感じだった。なので第一目標は奴の頭!第二目標は両手両足!んで奴が動けなくなったら、それ以外も全部タコ殴りだ!」
「おう!」
「そして危なくなった時、俺なら石壁、コテツは結界を盾替わりに使う事を常に意識しておけ」
「おう!!チビ結界は足場にもなるから、アニキも結界の上に乗れること意識しといてくれ」
「なるほど、出した後は障害物と考えずに足場か、悪くない考えだ。コテツの場合は転移も上手く使って戦うといい」
「おー、その手もあったか。なんか勝てる気がしてきたぞ」
「そして怪我をした場合は、速やかに離脱してこの箱にダイブだ」
「棺桶だな!」
「棺桶ではない!間違ってもこんな、わけわからんダンジョンでなんか死ぬわけにはいかん!そして一人が離脱中もう一人は根性で耐える!もし二人とも怪我したら二人とも逃げるぞ。その場合は回復次第どうするかそこで決める」
「ふむー、よっぽどアイツが強すぎて無理って感じじゃなきゃ続行だな」
「当然行ける雰囲気なら戦闘継続のつもりだ。出口探すのもそうだし、何より待望のレジェンドだ!」
「おーーー!そういやアイツってレジェンドじゃん!」
「ってことで作戦は以上だ!行くぞオラー!」
「オーーーッ!!!」
絶対勝つ!!!
「偶然だな、俺もそう思ってたところだ」
幅はちょっと広いが、ここに人が仰向けに入ってたら、花をいっぱい添えたくなるぞ。
昨日作ってる時は何とも思わなかったんだが、改めてこう見てみると棺桶だ。
ボス戦の前に棺桶作るとか、縁起でもねえ話しだが作ってしまったものはしょうがない。
「これで安心して死ねる」
「いや、死なねーからな!?棺桶にしか見えねえがこれはダイブ用の箱だ!むしろ生きるための箱だ!」
「わはははは、とりあえず水入れてみよう」
2人で箱を持って泉の水を汲み上げた。1回じゃ30㎝にならなかったので、その辺にある箱で足りない分の水を補った。
「おし、こんなもんだろ。・・・しかしこれ、このままバッグに入れて平気なのか?」
「うーん・・・どれ、棺桶入れ!」
「いや、だからこれは棺桶じゃねえぞ」
入った。けど水零れたら大変だよな?うーむ・・・、バッグ揺らさないように持って行かないとアカンかな?バッグの中を覗くと、ちゃんとバッグに入れる前の体勢で入ってるようには見える。ほんと不思議なバッグだよな。揺らしてみると水がチャプチャプしてる感じではなさそうだ。
「んーーー、よくわからんけど、逆さまにでもしなきゃ大丈夫そうではある」
「そうか。デュラハン部屋に辿り着くまでは持ったまま暴れないほうがいいな。また交代しながら魔物倒してくようにして、戦ってないほうがバッグ持って待機だ」
「おっけー」
・・・・・
モンスターを交代しながら倒し、魔石を集めながらデュラハン横の部屋に到着。
「箱どこに置く?」
「そうだな・・・えーと、こっちにデュラハンがいたハズだから・・・ココだ。入口から飛び込んですぐダイブ出来るように縦向きに置く」
「ほいっ、と」
棺桶を取り出してみた。水は零れてなさそうで良かった。2人で位置を微調整する。
「よーし!こんなもんだろう。デュラハン狩りの時間だ!」
「メイスでボコボコに変形させてやるぞ!・・・ん?デュラハンってどこが弱点なんだ?」
「頭が無かったよな。それでどうやって生きてるのか謎だが、全身鎧姿だったか。・・・まずはちょっと偵察して見るか」
お、いたいた。しかしやっぱ強そうだなーコイツ・・・ん?・・・うわっ。
「よく見たらアイツさ、首持ってない?」
「・・・持ってるな。右手に持ってるごっつい斧とかもヤバイ匂いしかしねえ」
「弱点って・・・人間と一緒なんだろか?全身鎧だから心臓とか狙えないけど」
「鎧に覆われてない部分が普通は狙い目なんだが、そういう部分がねえな。ホント丸ごと鎧って感じだ。持ってる首すら兜だからまるで装甲に隙がない」
アレと戦うのか・・・。正直あんなのメイスで倒せるのか不安になってきたな。とはいえ剣だと折れるだろうし・・・、魔法効くかな?・・・うーん、鎧に火が当たったところで効き目があるとも思えんけど。
「もしかするとだが、あの首が弱点の可能性ワンチャンあるな。大事に抱えてるようにも見える」
「なるほど、たしかにアレ破壊したら動かなくなる気がちょっとだけする。爆発しそうな気もちょっとだけする」
「流石に爆発はしねーだろ。・・・しねーよな?」
モンスターの最後とか、モンスター評論家じゃないからわからんな。評論家いるのか知らんけど。このダンジョン攻略したら、オレ自ら評論家になるのもアリだな。
「偵察はそろそろいいだろう。一旦引き返して作戦タイムだ」
「あいおー」
棺桶前に戻ってきた。
「アイツを、デュラハンを見た感じ、正直厳しいと云わざるを得ない。全身鎧すぎてダメージが通るかわからん。だが奴が抱えてた頭は、殴れば壊せそうな感じだった。なので第一目標は奴の頭!第二目標は両手両足!んで奴が動けなくなったら、それ以外も全部タコ殴りだ!」
「おう!」
「そして危なくなった時、俺なら石壁、コテツは結界を盾替わりに使う事を常に意識しておけ」
「おう!!チビ結界は足場にもなるから、アニキも結界の上に乗れること意識しといてくれ」
「なるほど、出した後は障害物と考えずに足場か、悪くない考えだ。コテツの場合は転移も上手く使って戦うといい」
「おー、その手もあったか。なんか勝てる気がしてきたぞ」
「そして怪我をした場合は、速やかに離脱してこの箱にダイブだ」
「棺桶だな!」
「棺桶ではない!間違ってもこんな、わけわからんダンジョンでなんか死ぬわけにはいかん!そして一人が離脱中もう一人は根性で耐える!もし二人とも怪我したら二人とも逃げるぞ。その場合は回復次第どうするかそこで決める」
「ふむー、よっぽどアイツが強すぎて無理って感じじゃなきゃ続行だな」
「当然行ける雰囲気なら戦闘継続のつもりだ。出口探すのもそうだし、何より待望のレジェンドだ!」
「おーーー!そういやアイツってレジェンドじゃん!」
「ってことで作戦は以上だ!行くぞオラー!」
「オーーーッ!!!」
絶対勝つ!!!
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