七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す！ー

ダンジョン編

40 防御力テスト

「剣だと逆に剣のほうが壊れる可能性あるから、手抜きバージョンの金属バット2号作ったわけだが」

1日ぐっすり寝てMP回復したので、チビ結界の耐久テストである。2号とノーマル骨剣で実験開始だ！

「チビ結界！」

よし、まずは普通に叩くか。拳痛める恐れあるから、軽くチョップしたあとゲシゲシと前蹴りしてみるが、どうやらこの程度の攻撃は効かないようだ。

「ほう・・・、チビ結界め、なかなかやりおる」

バット2号の前にノーマル骨剣で、本気でぶっ叩いてみるか。

「ヒョオオオ・・・・ォォォ・・・ほわちゃあ！！！」

バギン！

お？剣が折れたぞ。チビ結界カッチカチやん！！これなら盾として十分使えるんでねーの？・・・おっと時間切れだ、チビ結界消えかかってる。

「チビ結界！」

よーーーーし、次はバット2号の出番だ。これに耐えられたら黒ゴブリンのこん棒も防げるハズ。

「フォオオオオオオォォォォォォオオオ・・・・・・エイドリアーーーン！！！」

バリーーーーン！

謎の掛け声と共に放った渾身の一撃はチビ結界を砕いた。

「っしゃーーーーーコラーーーーッ！！！」

勝ったどー！！！・・・・・って勝ったらダメじゃん！結界の防御力調べてたんだから。
ウーーーーーン、渾身バットに耐えきれないくらいだとどうなんだろ？盾として使うにはちょっと頼りないか？
よし、もうちょいMP注ぎ込んで気合入った結界にしてみよう。

集中してー・・・、あ、そうだ。ガチャみたいに、青＜緑＜赤＜銀＜金＜虹、と色で防御力変えてみるか！MPの込め方で、もしかすると消えるまでの時間も長く出来るかもしれん。ってことでえーと・・・、まずは青でMPどれくらい減るか調べるか。ステータスで今のMP調べて、と。

「チビ結界」

ふむ、5減るみたいだな。んじゃ青が5で、緑は10、赤はー、・・・20にすっか。んで倍々だから銀は40、金が80、最強は虹の160でどうだ？虹はもっとMP使ってもいい気はするが、他の事出来なくなるからなあ。結界の大きさを倍にしたら、使うMPも倍って考えると、こんなもんだろ。
えーと、んじゃ緑からだ。さっきの倍のMP使うイメージだ。

「チビ結界、緑！」

よっしゃ！初の緑結界完成！・・・んじゃバット2号で検証だ。さっきの掛け声なんだっけ？

「フオオオオオオオオォォォ・・・・・・・えーと、ベサメムーチョ！！！」

ガシャッ！

ム！？緑結界ちょっと壊れたか。もう一発でアウトだなこれは。

「ムーチョ！！！」

バリーーーーン！

ふむふむ、緑も悪くない。でもアニキの一撃なら一発で壊れそうな感じだな。よし、続けて赤行ってみっか。えーーーーと、青の倍のさらに倍だから、こんな感じか？

「チビ結界、赤！」

よし成功。と言っても見た目だけかもしれんから、殴らんと結局わからんのだけども。
あーーーー、緑の効果切れる時間調べてねーや。まあ後でやろう。

「フオオオオオォォォォォォ・・・・・（掛け声考え中）・・・・・・ジャスティス！！！」

ゴギン！

「いってええええええええええええ！！！！手があああああ！手があああああああああ！！」

うおおおおおおお、ちょー痺れてる。ぐぐぐぐ。
赤つえー！！！！！ジャスティスを弾きやがった。完璧な掛け声だったのに！
今にして思えば、正直ベサメムーチョはイマイチだったな。ちょっと力抜けるもん。

「お？赤箱か。何か新しい事わかったか？見た感じ、へこたれてるようだが」

おっと、アニキが魔石集めから帰ったようだ。

「赤結界はちょー硬いぞ！緑までは倒したんだが」
「緑？・・・色によって硬さ違うわけか」

あーそっか、全然説明不足だった。

「んとねー、ガチャみたいに色によって強くなるようにしたのだ。青が弱くて虹が最強」
「ほーー、おもしれーな。どれ、俺も赤殴ってみるか。このバット使うぞ？」
「いいぞ！でも赤マジでつえーから、本気出さないとやられるぞ」
「フム・・・」

アニキといえど、赤結界はそう簡単には倒せまい。

ゴギン！

「ぐおおおおおおおおお！手がああああああぁぁ！！！」

バフッ、・・・ぷぷぷ、他人だとちょっと笑ってしまう。でもやっぱり赤つえーな！

「ふー、ホントに硬えな。見ろ、バット曲がっちまってる。あーすまん、バット壊しちまった」
「ん？ああ、それテスト用のテキトーバット2号だから問題ないぞ」
「そうか。まあこの硬さなら盾として十分使い物になりそうだな」

まだ銀と金と、あと虹も残ってるが、赤で十分ならとりあえずはコレで十分かな？
でもデュラハン強そうだったから、赤で十分かどうか何とも言えん。
しかし赤すら倒せないのに銀作ったとしても、赤と同じ結果になるだけだから検証できんよな。まあそれでもいざって時に出せるように、練習だけはしといたほうがいいか。本番で失敗したら負ける可能性あるもんな。


それからしばらく、どんな色のでもすぐ出せるように練習に励んだ。