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ダンジョン編
34 師匠
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「完成!」
ドア3つに特大の鍵3つ、前回で要領掴んでたから楽に作れた。
鍵は今回作ったほうが明らかに頑丈なのでアッチの部屋の分も余分に作った。
所詮は鉄なので鉄以上の武器で破戒される可能性はあるっちゃある。まあオリハルコンの鉱石とか手に入ったらそれにチェンジするかもだ。鍵に使うのなら剣や鎧作ったほうがいいだろうからまあその時次第か。
「さてもうここに用はない。コテツの部屋戻るぞ」
「転移で2人とも行けるか試したいからアニキ、手出して」
「こうか?」
手を繋げば行けると思うんだよね。MPも200あるから2人分に十分だろうし失敗しても戻って来られる。
「転移!」
「おお!!!すげえな、マジで一瞬じゃねえか」
「よっしゃ成功だ!MPは・・・ステータス! よし、100しか減ってないぞ」
2人分とられるわけじゃないらしい。これで移動も自由自在だぜ!
ただ転移で移動すると南京錠の反対側に出現してしまうことが変に不便だったりしそう。ガチャ部屋行くときは外側から鍵付けるからな。あ、そうだ、こっちの鍵も交換しとこっと。
「近々デュラハン討伐行こうと思うんだが、アイツって見た目鎧だったろ?」
「すげえ硬そうだったぞ」
「なのでゴーレムと一緒で剣壊れるタイプだと思うからバットと棍棒の出番なわけだ。しかしそれだとたぶん剣豪スキルが役に立たん」
「棒術ならLv4あるぞ」
「マジか!俺はLv1しかねえ。まあそういうわけだから明日は棒術のレベル上げしようと思ったわけよ」
「おぉー棒は久々の修行だな。師匠の特訓では木の枝振り回してた」
「へー、向こうですでにそういう特訓してたとは凄ぇな。その師匠只者じゃねえだろ」
「落ちてる物全てを武器として使えて一人前なのだ」
修行の日々が懐かしいな・・・師匠に付いてきて本当に良かった。
「棒術のレベル上げがてら魔石集めが効率いいだろう。明日は1階2階に分かれて別行動すっべ。武器はバットと棍棒のみだ。ただ無茶はしないようにな」
「らじゃー!ゴブさんブラックはまだ1人だと不安だしな」
「あーアイツは剣豪でも苦戦する相手だ。棍棒でだと相当ヤバイぞ」
オレも専用武器作ってもいいが黒ゴブの棍棒やけに頑丈だから別に問題ないよな。
金属バットもすげえ良さそうだけどアニキと丸かぶりもちょっとなー。
まあ明日使ってみて考えよう。今日はもう歯磨いて寝る!
その夜、懐かしい師匠との修行の夢を見た。
************************************************************
「月謝は持って来たかね?」
「おう、持って来たぞ!2000円」
黒田虎徹の師匠、鈴木友成(35)は小太りで少し禿げかかったニートである。
有名な香港の拳法使いや中国の拳法映画に感銘を受け、彼はまあとにかくハマった。映画1本につき50回は繰り返し見ただろうか。正真正銘拳法ヲタであった。 (※もちろん映画を見まくるだけなので練習などしない)
「ウム、確かに受け取った。では今日も修行開始と行こうか」
「今日はどこでやるんだ?」
疲れるからあまり遠くまでは行きたくねえなあ。テキトーにその辺ぶらつくか。
「こっちだ。ついてこい!」
「おー!」
コンビニの前を通り公園を抜けると工事現場を発見。
・・・お?見た感じ誰もいないし今日はココで決定だな。
「見ろ、虎徹」
「ん?工事現場だな」
「戦闘が長引くと、最終的にはこういう場所で戦うことになる事を覚えておけ」
「なんかいっぱい落ちてて危ねえぞ」
「だからこそだ。落ちてる物全てが武器になると前に教えたな?」
「そういうことか!」
でも確かにココちょっと危ないな。隅っこのほうでやろう。
「あそこに落ちてる鉄パイプを持って来い」
「わかった!」
あれ?ミスった。あの鉄パイプ予想以上に長ぇ・・・。
「ぐおおおおぉぉ!持って来たぞ師匠」
「う、うむ。例えばその鉄パイプ、普通は重くて武器になるとは思わんだろう?」
「こんなの持ってたらすぐやられるぞ」
「だが達人はそれすら使いこなす。普通に思いつくのは手で持って叩くことだが、達人クラスになると体全体を使いグルッと回転し横から叩きつける。すなわち、その武器でずっと戦うのではなく一撃入れるだけでいいのだ」
「おーー!すげーな達人!」
「虎徹はまだ体が出来上がってないから無理だろうが、いずれはそれを振り回せるほどに力を付けるのだ。今日の所はあっちの短い鉄パイプを持って来なさい」
「わかったー」
ふぅ・・・。なんとか誤魔化せたか。
「よしコッチだ。この隅っこで素振り200回、始め!」
「よっしゃー!イッチ、ニー、サーン」
・・・・・
「なあ師匠、そろそろ組み手とかやってみたいぞ」
ふざけんな!普通のニートがそんなこと出来るわけないだろ。
「お前はまだ体が出来上がってないからなあ。無茶な修行は体の成長を阻害する可能性がある。いずれはそのつもりだが今は基礎練習で我慢するのだ」
「そっかー。師匠が言うことだし間違いないよな。今は素振り頑張るかー」
「ウム。基礎を疎かにする者は達人にはなれぬ」
さて、誤魔化し効かなくなくなったらトンズラこくしかねーなこりゃ。
ドア3つに特大の鍵3つ、前回で要領掴んでたから楽に作れた。
鍵は今回作ったほうが明らかに頑丈なのでアッチの部屋の分も余分に作った。
所詮は鉄なので鉄以上の武器で破戒される可能性はあるっちゃある。まあオリハルコンの鉱石とか手に入ったらそれにチェンジするかもだ。鍵に使うのなら剣や鎧作ったほうがいいだろうからまあその時次第か。
「さてもうここに用はない。コテツの部屋戻るぞ」
「転移で2人とも行けるか試したいからアニキ、手出して」
「こうか?」
手を繋げば行けると思うんだよね。MPも200あるから2人分に十分だろうし失敗しても戻って来られる。
「転移!」
「おお!!!すげえな、マジで一瞬じゃねえか」
「よっしゃ成功だ!MPは・・・ステータス! よし、100しか減ってないぞ」
2人分とられるわけじゃないらしい。これで移動も自由自在だぜ!
ただ転移で移動すると南京錠の反対側に出現してしまうことが変に不便だったりしそう。ガチャ部屋行くときは外側から鍵付けるからな。あ、そうだ、こっちの鍵も交換しとこっと。
「近々デュラハン討伐行こうと思うんだが、アイツって見た目鎧だったろ?」
「すげえ硬そうだったぞ」
「なのでゴーレムと一緒で剣壊れるタイプだと思うからバットと棍棒の出番なわけだ。しかしそれだとたぶん剣豪スキルが役に立たん」
「棒術ならLv4あるぞ」
「マジか!俺はLv1しかねえ。まあそういうわけだから明日は棒術のレベル上げしようと思ったわけよ」
「おぉー棒は久々の修行だな。師匠の特訓では木の枝振り回してた」
「へー、向こうですでにそういう特訓してたとは凄ぇな。その師匠只者じゃねえだろ」
「落ちてる物全てを武器として使えて一人前なのだ」
修行の日々が懐かしいな・・・師匠に付いてきて本当に良かった。
「棒術のレベル上げがてら魔石集めが効率いいだろう。明日は1階2階に分かれて別行動すっべ。武器はバットと棍棒のみだ。ただ無茶はしないようにな」
「らじゃー!ゴブさんブラックはまだ1人だと不安だしな」
「あーアイツは剣豪でも苦戦する相手だ。棍棒でだと相当ヤバイぞ」
オレも専用武器作ってもいいが黒ゴブの棍棒やけに頑丈だから別に問題ないよな。
金属バットもすげえ良さそうだけどアニキと丸かぶりもちょっとなー。
まあ明日使ってみて考えよう。今日はもう歯磨いて寝る!
その夜、懐かしい師匠との修行の夢を見た。
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「月謝は持って来たかね?」
「おう、持って来たぞ!2000円」
黒田虎徹の師匠、鈴木友成(35)は小太りで少し禿げかかったニートである。
有名な香港の拳法使いや中国の拳法映画に感銘を受け、彼はまあとにかくハマった。映画1本につき50回は繰り返し見ただろうか。正真正銘拳法ヲタであった。 (※もちろん映画を見まくるだけなので練習などしない)
「ウム、確かに受け取った。では今日も修行開始と行こうか」
「今日はどこでやるんだ?」
疲れるからあまり遠くまでは行きたくねえなあ。テキトーにその辺ぶらつくか。
「こっちだ。ついてこい!」
「おー!」
コンビニの前を通り公園を抜けると工事現場を発見。
・・・お?見た感じ誰もいないし今日はココで決定だな。
「見ろ、虎徹」
「ん?工事現場だな」
「戦闘が長引くと、最終的にはこういう場所で戦うことになる事を覚えておけ」
「なんかいっぱい落ちてて危ねえぞ」
「だからこそだ。落ちてる物全てが武器になると前に教えたな?」
「そういうことか!」
でも確かにココちょっと危ないな。隅っこのほうでやろう。
「あそこに落ちてる鉄パイプを持って来い」
「わかった!」
あれ?ミスった。あの鉄パイプ予想以上に長ぇ・・・。
「ぐおおおおぉぉ!持って来たぞ師匠」
「う、うむ。例えばその鉄パイプ、普通は重くて武器になるとは思わんだろう?」
「こんなの持ってたらすぐやられるぞ」
「だが達人はそれすら使いこなす。普通に思いつくのは手で持って叩くことだが、達人クラスになると体全体を使いグルッと回転し横から叩きつける。すなわち、その武器でずっと戦うのではなく一撃入れるだけでいいのだ」
「おーー!すげーな達人!」
「虎徹はまだ体が出来上がってないから無理だろうが、いずれはそれを振り回せるほどに力を付けるのだ。今日の所はあっちの短い鉄パイプを持って来なさい」
「わかったー」
ふぅ・・・。なんとか誤魔化せたか。
「よしコッチだ。この隅っこで素振り200回、始め!」
「よっしゃー!イッチ、ニー、サーン」
・・・・・
「なあ師匠、そろそろ組み手とかやってみたいぞ」
ふざけんな!普通のニートがそんなこと出来るわけないだろ。
「お前はまだ体が出来上がってないからなあ。無茶な修行は体の成長を阻害する可能性がある。いずれはそのつもりだが今は基礎練習で我慢するのだ」
「そっかー。師匠が言うことだし間違いないよな。今は素振り頑張るかー」
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