上 下
19 / 183
ダンジョン編

19 勝利

しおりを挟む
「ハアハアハア、ふーーー・・・」
「ハアッハアッハァー・・」

「やったな!」
「やったぞー!」

2人でニヤニヤしながら、ハイタッチをする。

さすがに強敵だった。ほぼ生身ってのがキツかった。少しくらい重くても鎧とか着た方がいいのかもしれん。

「アニキ、やられたとこは平気か?」
「おう!泉スゲーわ。ビショビショになったけどな」

わははは、と2人で笑い合う。

「そこに入り口があるな。またコイツ復活してもやっかいだから入ってみんべ」
「おー!」

中に入ってみる。そこそこの大きさの部屋があった。

「お?宝箱じゃねえか?これ」
「ボス倒したからな!開けてみていいか?」
「おう、開けてみ」

中には鞄が入っていた。手に取ってみる。

「何これ。鞄?あ、そうだ、鑑定!」

[マジックバッグ(大)]
:生物以外何でも入るバッグ。かなりの物が入れられる。評価A
:登録者以外は使用不可

「おおお!!!アニキこれ凄いぞ!何でも入るバッグだ!あ、でも登録者がーとか書いてるな」
「ほう?デカイのも入るのか?」
「入るみたいだぞ」
「おい!外のドラゴンどうよ?あれ放っとく手はねえべ」
「おー試してみるー」

ん?こんなんどうやって入れる?ドラゴンをペチペチ触りながら考える。

「なんか合言葉みたいのはねーのか?」
「うーん・・・、ドラゴン入れー。お!入った!」
「おお、消えたぞ。すげえな!こんなデケーの入るとは」
「うーむ、しかも重くなってないぞ」
「へー、どれ、俺の剣も入るか試してみっか。ちょっと貸してくれ」
「あいよ」
「よし、剣入れ!・・・ん?入らねーな?」
「ん?なんでだ?ちょっとバッグ貸して」
「剣入れ!あ、オレのは入った。どういうことだろ?鑑定!」

[マジックバッグ(大)]
:生物以外何でも入るバッグ。かなりの物が入れられる。評価A
:登録者以外は使用不可
:登録者:コテツ・クロダ

「ぬあ!アニキごめん!登録者がオレになってた」
「あーそういうことか。まあ別にいいぞ、どうせ俺の荷物なんて剣くらいだ。コテツのほうが入れたいものいっぱいあるだろ」
「わかったー、次また手に入ったらアニキにあげる」
「おう、まあ気にすんな」

さすがはアニキ、器がでっかい。

「よーし、中もうちょい調べてみんべ」
「出口とか無いのかな?」
「あーどうなろな?あればいいんだが」

少し奥に行ってみる。お?何か見覚えのあるものが・・・!?





時が止まった。





「ガチャだ!!!!!」





************************************************************





「あ、あ、あ、ああ、アアアニキー!金貸してくれ!100円!100円貸してくれ!」
「なんだ?100円?何をそんなに慌てて、とりあえず落ち着け」
「ガチャだ!アニキ、ガチャがあるんだ。緊急で100円必要なのだ」
「あったかな?100円、ん?ガチャってこれだよな?魔石ガチャとか書いてんぞ。この上の奴って説明書だろ。ちょっと読んでみ」


【魔石ガチャ】
レジェンドガチャ=魔石(大)専用ガチャ
デラックスガチャ=魔石(中)1個、もしくは魔石(小)10個
ノーマルガチャ =魔石(小)1個

【各種属性ガチャ】
火=火の魔石(中)1個、もしくは火の魔石(小)10個
水=水の魔石(中)1個、もしくは水の魔石(小)10個
風=風の魔石(中)1個、もしくは風の魔石(小)10個
土=土の魔石(中)1個、もしくは土の魔石(小)10個
闇=闇の魔石(中)1個、もしくは闇の魔石(小)10個

【カプセルの色によりレア度が変化】
青<緑<赤<銀<金<虹

【レベル制限あり】
必要レベル:40

制作者:女神シャルロット


「アニキ、魔石って何だ?」
「俺が知るわけねえ。あーでもコテツ、石いっぱい集めてたよな?アレじゃねえか?」
「取ってくる!!!」

うおおおおおお!ダッシュだ!まさかあの石がこんな重要な物だったとは!

「ハアッ!ハアッ!取ってきたぞ!」
「お、おう。超速かったな」

さーてどれからいこうかなー?うーむ・・・。

「アニキやべえ、興奮で手が震えてきた」
「そこまでのもんなのか?」
「よし決めた!デラックス行く!」

ゴブさんの石だけ大きいけど、これが(中)っぽい気がする。あー(小)10個でもいいって書いてるな。まあでもゴブさんのでいいや。いっけー!

「えーと、ここに入れるのかな?」

四角いボックスの所にゴブさんの石を投入すると、ガチャレバーが光った。よし、準備完了だ!
精神を極限まで集中する。落ち着け俺。
よし、ここだ!
魂を込めてレバーを回す。高ぶるな!仏の心だ。

ガチャコン! キュピン!

「出た、銀だ!しかも何かいい音鳴った!」
「お?良いのか?それ」
「わからんけど、なかなか当たりのハズ。よし、開けてみる!」

中にカードが入っていた。【服】と書いてある。え?服?
ポフッ!とカードがカプセルごと服に変化した。

「うわっとっとっと、なんかオレにはサイズ大きいような気がするなー?これ」

服を広げてみる。うーん、やっぱ大きいな。アニキこれいるかな?
アニキのほうを見ると、凍り付いたように固まっている。ん?なんだ?


「と、と、とととと、とっ特攻服じゃねえか!!!!!」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

王道学園と、平凡と見せかけた非凡

BL / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:699

BL機械姦短編小説集

BL / 完結 24h.ポイント:191pt お気に入り:46

異世界で双子の弟に手篭めにされたけど薬師に救われる

BL / 連載中 24h.ポイント:860pt お気に入り:376

復讐の魔王と、神剣の奴隷勇者

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:340

眠り騎士と悪役令嬢の弟

BL / 完結 24h.ポイント:284pt お気に入り:2,941

王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。

BL / 連載中 24h.ポイント:3,431pt お気に入り:2,802

異世界転移したら女神の化身にされてしまったので、世界を回って伝説を残します

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:241pt お気に入り:1,740

勇者召喚失敗

77
BL / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:79

処理中です...