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ダンジョン編

18 決戦

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「ふー、ちょっと緊張するぞ」
「まあな、流石にこんな大物は初めてだ」

「あ、そうだアニキ!怪我したら、泉に飛び込んで水飲めば回復すっぞ」
「なんだと!?マジか」
「最初ゴブリンにやられた時、流血したんだけどそれで治ったんだ」
「ゴブリン?ああアイツか。そういや俺も最初怪我とかしてたんだが、いつの間にか治ってたな。水が原因だったのか」
「うん、だから怪我したら飛び込もうぜ」
「そうだな。戦えないと判断したら、もう1人の事は構わずに一旦泉で回復だ。残った方は気合いで耐える」
「おう!」

「んじゃ特攻だオラァ!」
「オラー!!」

アニキが凄いスピードで特攻して行く、ツーハンデッドソードがドラゴンの硬い皮膚を斬り裂く!間髪入れず、コテツがジャンプしてバスタードソードを叩き込む。
よし!効いてる!

『ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!!』

アースドラゴンの怒りは凄まじい。手も足も、尻尾までも襲いかかってくる。
危なくてガードは出来ないから、こっちはヒットアンドアウェイだ。

「うお!!」

尻尾が少し掠って吹き飛ばされた。マズイ!

「ファイヤー!」

火の玉がドラゴンに直撃したが、なんか全然効いていない。集中しないと威力出ないんだよなこれ。
チィ!コイツ相手に魔法はダメだ。

「コテツ!足狙って動きを弱らせるぞ!」
「オッケー!」

アニキが左足、俺は右足狙いで両サイドから攻める。
よし!いいのが入った。

『ガアアアア!!ギョアアアアアアア!!!』

「ッ!」

即座にその場から後ろに飛んだ。
凄い勢いでドラゴンの尻尾が通過する。

攻撃直後で体勢を崩していたアニキに直撃した。
重い武器を使用したゆえの弊害。

「ぐおおおおおおおおおおっ!」

壁まで飛ばされ、どこをやられたか血を流している。

「クソが!!すまんコテツ!ちょっと耐えててくれ!回復してくる」
「こっちは大丈夫だ!急いで!」

ふと見るとガバッと口を開けてらっしゃる。
イカーーーーン!炎が来る!
後ろに全力で逃げる。うおおおお!背中アッチィ!
でもなんとか射程外に逃げ切れた。焦げ臭い。髪の毛焼けたかもしれない。
後頭部を触ってみる。よし!髪の毛ある!この年でハゲたらみんなに馬鹿にされるとこだった。
炎の範囲広すぎだろ!近寄りたくねーーー。

しかしマズイな、何か作戦は・・そうだ!鉄球だ。
狙いは目だ!

「当たれエエェーーー!」

よし!命中!鍛えた投擲なめんな!

『ギャアアアアアアアアアアアアア!!!!』

チィ!うるせえよ!左足も、、潰す!
ダッシュで近寄り、バスタードソードが左足を引き裂く。
上から爪が振り下ろされる。紙一重で躱す!緊張感ハンパない。
当たったらおしまい。それでもコテツは止まらない。
振り下ろされた腕を躱しつつ、剣でダメージを積み重ねる。
止まったら負けだ!動け、動け!
足を狙った効果は出ている。もう尻尾の攻撃は来ない。

ドラゴンが口を開けこっちを睨んだ。やっべ!炎が来ちまう!
一気に離脱したいが、目の前にドラゴンの顔が急接近。確実に殺しに来たか。

コテツには見えている。

そんなに首を下げていいのかな?お前、何か忘れてないか?



「コテツ!待たせた!!オオオオオオオオオオオオオオラアアアアアアア!!!!」



アニキ渾身のツーハンデッドソードが、ドラゴンの首を切断した。


【レベルが上がりました】
【レベルが上がりました】
【レベルが上がりました】


・・・勝った。
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