七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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ダンジョン編

15 大剣

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「あーそりゃ悪いことしたな」
「ん、別にいいよ。すぐ復活するだろうし」
「あーやっぱりそうなのか?そんな気はしてたが。それよりレベルってどうやって見るんだ?」
「んとね、ステータスって言うんだ」
「ほう?どれ、ステータス!」

「ほぉー、なるほどな。レベル65だってよ」
「すげーな、アニキ!」
「まあな。やることねーからずっと戦ってたし。これでも一応族の総長やってたから、根性だけなら誰にも負けんぜ?」

うーむ。アニキは65かぁ。レベル上げすっかな?

「で、オメーどこに住んでんだ?ここじゃ落ち着かんしそっち行こうぜ」
「ん?すぐそこだぞ、あ、ちょっと待ってて」

石を取り出す。おーさすがゴブさんだ。でけえ。

テクテクテク

「ってすぐ横じゃねえか!あーしかしカオスな部屋だなオイ」
「カオスってなんだ?」
「いやまあ気にすんな。なんだこれ?クマか?やけにいっぱいあるな」
「おう!職人渾身の力作だ!1個あげてもいいぞ」
「いや、それはいい。嵩張るし」
「そうか?欲しくなったらいつでも言っていいぞ」
「あ、ああ。おー!これすげえな!毛皮じゃねえか!」

ほう、そこに気付きましたか?自信作なのですよ。

「狼だぞ!評価Sだ!」
「あ?評価?なんだそりゃ」
「鑑定したら出るんだ」
「ほー、すげーな。しかしこれ全部オメェが作ったんか?」
「おう!当然よ。木彫り職人に不可能はないのだ」
「木彫り?いやまぁ、そうか。いやマジすげーわ。子供尊敬したの初めてだ」

このヤンキーいい人だな。好感度ぐんぐん来てますよ。

「あ、そうだアニキ!この石貰っていい?」
「あ?なんだそれ。別に構わんぞ」
「よっしゃー!コレクション増えたぜー」

お宝BOXに入れる。ゴブさんは赤い石だ。そしてデカイ。

「ほぉー。そんなん集めてんのか?」
「おう!モンスター倒すと埋まってるんだ」
「モンスター?ああ、あの魔物どもか」

「そういや最初キツくなかったか?敵強いからいきなり詰む所だったしよ」
「おう!聖水で骨倒したぞ」
「聖水?」
「ほらそこの泉だ」
「あーこれか。水だきゃ美味えよなここ」
「俺も最初苦労してよ、木の化けもん燃やしたんだよ。ジッポあったからな。んでそこからは結構楽に行けた感じだ」
「ほへー。」

「なあ、帰るのめんどいからここに泊まってってもいいか?」
「おぉいいぞ!」
「毛皮余ってたら貸してくれ。隅っこに寝っから」
「いっぱいあるぞ」
「悪ぃな」


今日は賑やかだったなー。話し相手がいるってのはいいもんだ。





************************************************************





「おい!なんですぐ横にドラゴンいんだよ!」

朝からアニキが騒いでいる。朝かどうかよくわからんけど。

「ここにモンスター入って来ないから大丈夫だぞ」
「そうなのか。いや、でも落ち着かん部屋だなオイ」

気にしたら負けである。

「この肉焼いていいか?あとで狩ってくるからよ」
「いいぞ。どうせ余ったらゴブさん行きだし」
「ゴブさん?」
「昨日倒した緑のでっかい奴」
「なんだ?餌付けしてんのか?でも戦ってたよな」

それはそれ、である。

「お?なんだこれ!クッソ美味えな!」
「清めてあるからな」
「あ?清めて?」
「泉に浸けとくんだ」
「ほぉ?すると美味くなんのか?今度やってみっか」

アニキも聖水マスターにならんと、人生の半分損しますよ。

「近いうちに、あのドラゴンに挑戦しようと思うんだ」
「ほお、確かにアレ倒さんと、ここから出れなさそうだしな。2人で行ってみっか?でもこの剣じゃ何となく不安だな」

うーむ。たしかにドラゴン叩いたら壊れそうである。

「んじゃ頑丈なの作る!」

「なに!?出来るのか?」
「小さいのしか作ったことないけど、たぶんいける」
「おぉマジかよ!俺のも頼んでいいか?両手持ちのデカイ剣」
「どれくらい?」
「そうだなー・・・、これくらいの大きさで、幅はこれくらいか」
「わかった。んじゃ今から作る!」

「そうだなー、タダで作って貰うのもアレなんで石いっぱい集めて来てやんよ」
「おおアニキ、そっちは任せた!」
「よし、じゃちょっくら行ってくらぁ」

2人はそれぞれの任務についた。


・・・・・


[ツーハンデッドソード]
:両手持ちの剣。評価C

[バスタードソード]
:片手でも両手でも扱える剣。評価C

どうよ?なかなかの出来だろう。たぶんドラゴンとの戦いに耐えきれるはずだ。
鍛冶の設備がちゃんとしてれば、もっと凄いの作れる気がするんだけど、まあ今出来る中ではいい剣が出来たと思う。これならアニキも満足だろう。

「おーう!今帰ったぜー。ほらよ」

おみやげの石は大量だった。

「おおーー!さすがアニキだ」
「お?これが完成した剣か?スゲーじゃねえか!」
「おうよ!アニキのはこっちのデカイほうだ」

アニキが素振りして感触を確かめている。大量の石をお宝BOXに追加した。やったぜ!

「ほんとスゲーな、よくこんなの作ったもんだ。だが本番前に練習が必要だな」
「自信作だぞ。俺も特訓するー」


くたくたになるまで2人で素振りしまくった。
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