七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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ダンジョン編

13 投げナイフ

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的を作ってナイフを投げる特訓をしてみた。
でもこれ投げたら取りに行くのめんどいやん。つーかナイフ投げの人どんだけ持ってんだ?5個くらいあってもすぐ無くなるだろ。オレくらいの富豪なら剣腐るほどあるけどな!
普通の剣も投げてみる。

「こんなん効くのかあ~?」

普通に斬ったほうが絶対つええ。投げるなら剣とかより、鉄球のほうが絶対いいだろ。
3cmくらいの鉄球を何個か作ってみた。あんまり丸くないけど。

「うぉらぁ!」

ドゴン!

鉄球が的にめり込んだ。ほら見ろ。絶対こっちのが力入るしつええ!
これは使えるな!よく考えたらコレめっちゃ凶悪だぞ。
鉄砲となんら変わらんべ。鉄砲作るか?んー・・・ダメだ、わかんね。
とりあえず気に入ったので30個ほど量産した。

「よーし、今日は鉄球で狩りだ!」

意気揚々と狩り場へ向かった。


「うーむ、骨はダメだな」

頭に当てれば粉々になるけど、こいつにはもったいない。
つーか剣でサクッといった方が楽だし。拾うのだってめんどいんだよ。

ってことで剣を拾って、骨には普通に剣でいくことにした。

「おー、次はお前か」

狼だ。

ピッチャー黒田、渾身のストレートが頭部を貫いた。

「やべえな!鉄球」

そして大事なことに気付く。ここまでキレイな素材ゲットしたのは初めてだ。
なるほど・・・、獲物を傷つけないで倒すにはコレだったか。
でも頭付きの毛皮とか別にいらんな。お?着ぐるみいけるか?
そうだ!これは寝巻きにしよう。うっほー!よーし、帰還だ!

・・・・・

作るのはなかなか苦労した。まず自分と大きさが全然違う。
これからの成長分を考えて大きめには作ったが、縫う必要があったのだ。
なのでまずは針作り。あんまりちっちゃいのは出来んかった。でも針の穴は開けたぜい!
糸が無いので、皮を細長く切って代用。強引だがまあ使えないこともない。
口から顔を出せるようにした。下手すると食われてるように見えるかもしれんな。いや他に人いねーし。

まあなんにせよ完成だ!初めて作った服が着ぐるみかー。
出来上がるまで3日かかった。色々工程あるからね。
つーか着ぐるみって本物の毛皮使うのか?冷静に考えたらもっとニセモノ感あるよな?着ぐるみって・・・。こんな本物すぎるのなんか見たことねーわ。

「まあ、職人だからな。これくらいは余裕よ」

着ぐるみ寝巻きを装着し、王様のベッドに寝転がる。

うむ、良い夢が見れそうだ。





************************************************************





おー蜘蛛だ。でけーな。
とうとうキモいのに出くわした。あれ結構やべえ気がする。
蜘蛛の巣引っかかったら食われるかもしれん。あぁ、焼くか?

「うーむ・・・」

蜘蛛っつったら糸だろ?糸欲しいんだよなー。
焼くのはまだ早い。
まぁ、蜘蛛の巣に気を付けてとりあえず倒すべ。

「おら!」

うん。鉄球で一撃だった。最強武器だなこれ。マジで。
あーでも、もしかすると生きてるかもしれんからちょっと様子みっか。

うむ、大丈夫そうだな。

蜘蛛の巣触ってみた。ちょっとべとべとするな。でも弾力すげえ。
うーん、これ持ってくのもなあ・・・・。裂いて使う?んー。
蜘蛛ってどこから糸出すんだっけ?ケツか?
ちょっと押してみる。

「うわ出た!」

んー、これ持って帰って、何か棒とかに巻き付けてみっか。
よし一旦退却だ。


木に剣を2本刺して、柄のとこに巻きまくることにした。

ぐーるぐーる

力の加減で細いのもいける。しかしめんどくせえなこれ。
まあこんなもんでいっか。
触るとやっぱりベトついておる。よし!清めよう。
泉に放流した。

何時間か経ったところで確認しにいくと、いい感じになっていた。
ベトベトはしない。ただあんまり細くないから、糸というよりは紐だ。

「これは要練習だな」


気付いたら達人になっていた。
膝くらいの高さの所に置き、絶妙な加減で踏む。そして右手に持った鉄の棒をクルクルっと回しまくる。すると地面に、丸まったホースのように積み重なってゆくのだ。言ってる意味はよくわからんと思うが、オレもよくわからん。空中技だ。今ならラーメンとかも作れそうだ。材料わからんが。
とにかく糸職人も極めてしまったらしい。

ある程度纏まったら泉にサッと放流する。
これでもう糸に困ることもあるまい。あんまり使わんけど。

すぐ使った。2代目着ぐるみを作ったのだ。
今では針も極細仕様だ。どんどん職人技術が上がっていく。
ここから出たらもう店出すしかねえだろな。メインはもちろん木彫りのクマだ。
ていうか木彫り専門店にすっか。あれ見たらもう、みんな買わずにはいられないだろ。入り口にスペース作って、そこで職人自ら匠の技を披露だ。それまでになんとかヒゲを生やさねばなるまい。店員はおばさんに限る。若い奴らには任せておけん!クマを慈しむ心が大事だ。

「ふあ~~~~!あー疲れた。寝るべー」


今日も充実した一日だった。2代目の着心地は素晴らしいな。
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