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760 清光商店オープンの予感
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ヒューリックが手に入れたバイクの格好良さに、三河から召喚した清光さん虎徹さんだけじゃなく俺やミスフィートさんも交えて大盛り上がりしていた。
しかしバイクを引き当てたヒューリックとお供でついてきたジルが困った顔をしていたので、そろそろバイクの訓練を始めることになった。
「広い訓練場とはいえ室内なので、壁や障害物にぶつからないよう慎重に運転しなきゃだな~」
「どうやらガチャ産のバイクもクラッチの無いオートマタイプみたいだから、そこまで難しくはあるまい」
「オレなんか中学生くらいの時にバイクの運転を叩き込まれたんだぞ!」
「ちゅーがくせい?」
「あ、えーと・・・、14歳くらいだっけかな?よく覚えてねーけど」
まあ虎徹さんは小学生の頃からアリアダンジョンで暴れてたわけで、普通の中学生とはスタートラインがまるで違うんだけどね。
「本当はヒューリックが最初に乗るべきなんだけど、いきなりのバイクじゃ事故ってしまうだろうから、とりあえず俺が一周してくるんでしっかり見ていてくれ」
「お願いします!」
「清光さんが言ったようにそれほど難しく考えないでいいぞ!アクセルを回すとバイクが前に進み、ブレーキをかけてバイクを停止させる。それだけだ」
「ほうほう・・・」
ヒューリックに見えるようゆっくりアクセルを回し、もちろん安全運転で訓練場を一周して戻って来た。
「とまあこんな感じだな。今通ったルートなら障害物を気にせず走れるだろう」
「うわ~、緊張しますね!」
「バイクに乗る前にブレーキの説明もしなきゃだな」
腕時計を見ると20時になろうとしていた。
「しまった!最初に盛り上がり過ぎて、俺はもう時間切れだ」
「エエエエエエエエエエ!?」
「ミスフィートさん、引継ぎをお願いします!」
「後のことは任せておけ。あ、でも今日はバイクの達人が客人として来ているわけだし、折角だから清光殿にお願いしよう!」
「なにッ!?俺が指導するのかよ!」
「私は感覚で覚えた感じだから、小烏丸よりも説明が下手なのだ。清光殿は虎徹殿に指導したことがあるのだろう?」
「まあな~。しかしバイク見たさに教官を頼まれてしまうとは・・・。しゃーねえ、俺のテクを叩き込んで特攻隊長に仕上げてやる!」
「なんと!?結局私は三河の大名に教わるのですか!?」
「どうも妙な展開になっちまったけど、清光さんはマジでバイクの達人だから心配すんな!」
「エーーーーー!アニキが教官やるってことは、オレ帰れねーじゃん!とりあえず食堂におかず取りに行ってくる!」
というわけで、ヒューリックは元暴走族総長の元でバイクの訓練をすることになったようだ。
まあ何だかんだで面倒見のいい清光さんのことだから、ヒューリックを立派な特攻隊長にしてくれるんじゃないかな?
本当は最初くらい見届けたかったけど、マジで夜伽の時間が迫っていたので急いで風呂場へと向かった。
************************************************************
一夜明け、仲間達を連れてアリアダンジョンにやって来た。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「・・・やっぱり清光さんがいた!」
「えーと、魔石集めに来たのでしょうか?」
「違う。あの気迫を見ろ!ガチャに挑む男の顔をしているだろう?」
「そ、そうなのですか?」
「間違いなく狙いはバイクだ。昨日ヒューリックの教官をやっているうちに、ガチャ産の高性能バイクへの欲求が限界突破したんだ!」
もちろん清光さんの隣には虎徹さんもいた。
「おいアニキ!回し過ぎに注意しねーと、俺みたいに労役くらうぞ?」
「わかっている!15時過ぎくらいから小烏丸一行のガチャ大会が始まるのもな。しかし俺に隙はねえ!午前中に決着をつけるつもりだ」
「マジでそんな甘くねーんだって!・・・お?」
虎徹さんがこっちに気付いて歩いて来た。
「案の定でしたね」
「アニキはもう手遅れだ。バイクを手に入れるまでガチャり続けるに違いない」
「清光商店、期待できますな」
「お前はお前で清光商店狙いだったのかよ!」
「そこにいる人物を見て下さい」
「ん?ああ、小烏丸の親父さんがいるな」
噂されてるのがわかったのだろう。親父もこっちに来た。
「清光商店がオープンするかもしれないと話したら参加を熱望し、グミに仕事を押し付けて駆けつけてくれました」
「清光くんのあの気迫・・・お前の読み通りだな!」
「ってことは、今日は魔石集めに来たのか?」
「ただの魔石集めじゃないですよ。この三人が集まった意味を考えて下さい」
「はあ?」
虎徹さんが俺と親父の顔を見て、目を大きく開いた。
「宇宙刑事か!!」
「その通り!宇宙刑事合宿、やるしかないでしょう!」
「いや、別に普通でいいだろ!」
「っていうか、小烏丸って毎日夜伽があるんだろ?合宿なんかできんの?」
・・・あ。
「泊まり込み出来ないから合宿は無理でした!でも語呂が良いので『宇宙刑事合宿』のまま行きましょう。日帰りだけど!!」
「まあ呼び方はどーでもいいが、体術だけで進んでいく感じか?」
「この合宿には、魔石集めだけじゃなく体術を鍛える狙いもあるんだ」
「面白そうじゃん!全然合宿じゃねーけど」
「細かいことはどうでもいいのです!最終目標は10階層のアビスゴブリンを体術だけで撃破すること」
「体術だけでアビスゴブリンかよ!!」
「刀で闘ってもヤバいんだろ?死人が出ねえか?」
「コンバットスーツって元々頑丈だから、付与魔法で強化された状態だと無敵ってくらい硬いぞ?深層のゴブリンに斬られたらどうなるかわからんけど」
「まあそういうのは実際に斬られてから宇宙刑事会議を開くってことで」
「行き当たりばったりかよ!」
ってことで、宇宙刑事合宿の始まりだ!
・・・日帰りだけど。
しかしバイクを引き当てたヒューリックとお供でついてきたジルが困った顔をしていたので、そろそろバイクの訓練を始めることになった。
「広い訓練場とはいえ室内なので、壁や障害物にぶつからないよう慎重に運転しなきゃだな~」
「どうやらガチャ産のバイクもクラッチの無いオートマタイプみたいだから、そこまで難しくはあるまい」
「オレなんか中学生くらいの時にバイクの運転を叩き込まれたんだぞ!」
「ちゅーがくせい?」
「あ、えーと・・・、14歳くらいだっけかな?よく覚えてねーけど」
まあ虎徹さんは小学生の頃からアリアダンジョンで暴れてたわけで、普通の中学生とはスタートラインがまるで違うんだけどね。
「本当はヒューリックが最初に乗るべきなんだけど、いきなりのバイクじゃ事故ってしまうだろうから、とりあえず俺が一周してくるんでしっかり見ていてくれ」
「お願いします!」
「清光さんが言ったようにそれほど難しく考えないでいいぞ!アクセルを回すとバイクが前に進み、ブレーキをかけてバイクを停止させる。それだけだ」
「ほうほう・・・」
ヒューリックに見えるようゆっくりアクセルを回し、もちろん安全運転で訓練場を一周して戻って来た。
「とまあこんな感じだな。今通ったルートなら障害物を気にせず走れるだろう」
「うわ~、緊張しますね!」
「バイクに乗る前にブレーキの説明もしなきゃだな」
腕時計を見ると20時になろうとしていた。
「しまった!最初に盛り上がり過ぎて、俺はもう時間切れだ」
「エエエエエエエエエエ!?」
「ミスフィートさん、引継ぎをお願いします!」
「後のことは任せておけ。あ、でも今日はバイクの達人が客人として来ているわけだし、折角だから清光殿にお願いしよう!」
「なにッ!?俺が指導するのかよ!」
「私は感覚で覚えた感じだから、小烏丸よりも説明が下手なのだ。清光殿は虎徹殿に指導したことがあるのだろう?」
「まあな~。しかしバイク見たさに教官を頼まれてしまうとは・・・。しゃーねえ、俺のテクを叩き込んで特攻隊長に仕上げてやる!」
「なんと!?結局私は三河の大名に教わるのですか!?」
「どうも妙な展開になっちまったけど、清光さんはマジでバイクの達人だから心配すんな!」
「エーーーーー!アニキが教官やるってことは、オレ帰れねーじゃん!とりあえず食堂におかず取りに行ってくる!」
というわけで、ヒューリックは元暴走族総長の元でバイクの訓練をすることになったようだ。
まあ何だかんだで面倒見のいい清光さんのことだから、ヒューリックを立派な特攻隊長にしてくれるんじゃないかな?
本当は最初くらい見届けたかったけど、マジで夜伽の時間が迫っていたので急いで風呂場へと向かった。
************************************************************
一夜明け、仲間達を連れてアリアダンジョンにやって来た。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「・・・やっぱり清光さんがいた!」
「えーと、魔石集めに来たのでしょうか?」
「違う。あの気迫を見ろ!ガチャに挑む男の顔をしているだろう?」
「そ、そうなのですか?」
「間違いなく狙いはバイクだ。昨日ヒューリックの教官をやっているうちに、ガチャ産の高性能バイクへの欲求が限界突破したんだ!」
もちろん清光さんの隣には虎徹さんもいた。
「おいアニキ!回し過ぎに注意しねーと、俺みたいに労役くらうぞ?」
「わかっている!15時過ぎくらいから小烏丸一行のガチャ大会が始まるのもな。しかし俺に隙はねえ!午前中に決着をつけるつもりだ」
「マジでそんな甘くねーんだって!・・・お?」
虎徹さんがこっちに気付いて歩いて来た。
「案の定でしたね」
「アニキはもう手遅れだ。バイクを手に入れるまでガチャり続けるに違いない」
「清光商店、期待できますな」
「お前はお前で清光商店狙いだったのかよ!」
「そこにいる人物を見て下さい」
「ん?ああ、小烏丸の親父さんがいるな」
噂されてるのがわかったのだろう。親父もこっちに来た。
「清光商店がオープンするかもしれないと話したら参加を熱望し、グミに仕事を押し付けて駆けつけてくれました」
「清光くんのあの気迫・・・お前の読み通りだな!」
「ってことは、今日は魔石集めに来たのか?」
「ただの魔石集めじゃないですよ。この三人が集まった意味を考えて下さい」
「はあ?」
虎徹さんが俺と親父の顔を見て、目を大きく開いた。
「宇宙刑事か!!」
「その通り!宇宙刑事合宿、やるしかないでしょう!」
「いや、別に普通でいいだろ!」
「っていうか、小烏丸って毎日夜伽があるんだろ?合宿なんかできんの?」
・・・あ。
「泊まり込み出来ないから合宿は無理でした!でも語呂が良いので『宇宙刑事合宿』のまま行きましょう。日帰りだけど!!」
「まあ呼び方はどーでもいいが、体術だけで進んでいく感じか?」
「この合宿には、魔石集めだけじゃなく体術を鍛える狙いもあるんだ」
「面白そうじゃん!全然合宿じゃねーけど」
「細かいことはどうでもいいのです!最終目標は10階層のアビスゴブリンを体術だけで撃破すること」
「体術だけでアビスゴブリンかよ!!」
「刀で闘ってもヤバいんだろ?死人が出ねえか?」
「コンバットスーツって元々頑丈だから、付与魔法で強化された状態だと無敵ってくらい硬いぞ?深層のゴブリンに斬られたらどうなるかわからんけど」
「まあそういうのは実際に斬られてから宇宙刑事会議を開くってことで」
「行き当たりばったりかよ!」
ってことで、宇宙刑事合宿の始まりだ!
・・・日帰りだけど。
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