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704 食堂が大騒ぎになった
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ダンジョンから帰って真っ直ぐ食堂に向かった俺達だったが、そこは里帰りを満喫して来た人達で溢れ返っていた。
恒例のタックルを受け止め会話をしていると、グミとチェリンの服装が変わっていることに気付いたカーラだったが、直後に親父の金ピカ衣装を見て大爆笑。
周りにいた人達もカーラに釣られて大バカ殿様の存在に気付き、食堂は一瞬にして爆笑の渦となった。
しかし全員がチェリンとグミの服装が変わっていることに気付くと、当然ながら『その服をどこで手に入れたのか?』という話になる。
「ガチャを回して自分で手に入れたんだよ!」
「そのために魔物を狩り続ける毎日で大変だったわ~。最後の方は借金返済の為に頑張ってたんだけどね!」
「ガチャを回したですって!?」
しまった!反乱軍時代からの古参組は全員アリアダンジョンに招待するつもりだったけど、食堂には招待する予定じゃない足軽組頭の人とかもいるんだよ。
でも連れて行く人数が増えれば家具なんかも大量に出回り、やっぱりそういった話で盛り上がるだろうから、全員を口止めする方が逆に無理があるか。
ということは、アリアダンジョンに行くことができる権利も、身分による恩賞方式に組み込むしかないだろう。足軽組頭にもワンチャン与えていいかもな~。
よし、好きに自慢させてあげよう!
「堺ダンジョンからも果物と野菜がいっぱい収穫出来ることが判明したので、尾張と三河での『ダンジョン取引』が成立したのよ。でもカーラ達は尾張に帰っちゃったじゃない?それで流星城に残っていた私とグミとお義父さんが、アリアダンジョンに連れて行ってもらえることになったの!」
「「な、なんですってーーーーーーーーーーーーーーー!?」」
チェリンが残っていた理由は、丹波への引っ越しやらで仕事がいっぱいだったかららしいけど、このケースも『残り物には福がある』に近いかもですな~。
「でね!魔物を倒すと大きな魔石が手に入るから、毎日それを集めてガチャをいっぱい回したんだよ!」
「グミも私と同じようにガチャを回したのだな!アレは本当に楽しかったぞ!」
お、ミスフィートさんの登場だ!
「じゃあお義父さんの金ピカの服も、そのガチャってヤツから?」
「うむ。心の底から不本意ではあるが、一年間『大バカ殿様の衣装』を着て過ごすハメになってしまった」
「大バカ殿様とか笑えるんですけど!!でも何で一年もその服なの?」
「三回勝負をして、三回ともとんでもない服が出やがったせいだ!!」
親父が、三回勝負をすることになった理由と、その時の熱いバトル内容を、皆に面白おかしく話して聞かせた。
「「アーーーーーッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」」
この先ずっと大バカ殿様で暮らすわけだから、イチイチ説明して歩くのも面倒だしな。笑いをとって一気に認知してもらう作戦に出たようだ。
「グミが背負ってる猫のリュック、すごく可愛いね!」
「チェリンも犬のリュックを背負ってるわ!」
「よく見ると、お義父さんも金ピカのリュックを背負ってるっスよ!」
おお~三馬鹿の登場だ!やっぱこいつらがいると一気に城が騒がしくなるな~。
そういや、尾張にドナドナされていったルシオはどうなったのだろう?
「ねえねえ小烏丸!言っちゃっていい?」
「どうせこの後説明することになるだろうから構わ・・・、いや、どうせなら見せてやるといい」
「見せて?あ~そういうことか!ハイみんな少し下がって~」
頭に『?』を浮かべながら、ルーシー達が後ろに下がった。
「これがただの可愛い猫リュックかと思ったら大間違いなのだ!」
そう言うと、グミは猫リュックから机を取り出した。
続けて机の上に小さなタンスを乗せた。
「うぇええええ!?もしかして小烏丸と隊長が持ってるのと同じヤツ!?」
「大正解ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「私の犬リュックもマジックバッグなのよ!」
「エーーーーーーーーーーーーーーー!ずるいずるい!!」
「二人だけズルいっス!!」
「いや、ああ見えて親父の金のリュックもマジックバッグだ。というわけで騒ぎが大きくなる前に、三人がそれを所持している理由を説明しよう」
皆の視線が俺に集中した。
「その三つのマジックバッグは俺が作ったんだ。覚えたばかりの時空魔法でな」
「「な、なんだってーーーーーーーーーーーーーーー!?」」
「時空魔法だと!?それって虎徹殿の得意技ではないか!!」
時空魔法と聞いて、ミスフィートさんが食いついた。
「正解です。虎徹さんとまったく同じ魔法が使えるようになりました!まだレベルは上がり切ってませんけどね~」
「凄いではないか!!もしかして転移も使えるのか!?」
「使えますよ!レベルの問題で、アリアダンジョンまで飛ぶのは無理ですけど」
「驚いたな・・・。ん?加護が無ければそのような魔法使えぬハズだが・・・」
「ええ、加護を手に入れたのです。レジェンドガチャの超大当たりで!!」
「ガチャって、加護まで手に入れることが出来るのか!!」
他の人には何の話なのかよく分からないだろうけど、ミスフィートさんは経験者なので話が通じるのだ。
「これが作れるようになったのはホントに最近なのですが、すでにいくつかのマジックバッグを完成させました。というわけで今はまだ数に限りがあるけど、身分上位の者からマジックバッグを配布しようと思っているのですが・・・」
「もちろん賛成だ!」
「「おおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!!」」
こうして食堂内は興奮の坩堝と化した。
それはすなわち、マジックバッグ職人の地獄の始まりでもあった・・・。
恒例のタックルを受け止め会話をしていると、グミとチェリンの服装が変わっていることに気付いたカーラだったが、直後に親父の金ピカ衣装を見て大爆笑。
周りにいた人達もカーラに釣られて大バカ殿様の存在に気付き、食堂は一瞬にして爆笑の渦となった。
しかし全員がチェリンとグミの服装が変わっていることに気付くと、当然ながら『その服をどこで手に入れたのか?』という話になる。
「ガチャを回して自分で手に入れたんだよ!」
「そのために魔物を狩り続ける毎日で大変だったわ~。最後の方は借金返済の為に頑張ってたんだけどね!」
「ガチャを回したですって!?」
しまった!反乱軍時代からの古参組は全員アリアダンジョンに招待するつもりだったけど、食堂には招待する予定じゃない足軽組頭の人とかもいるんだよ。
でも連れて行く人数が増えれば家具なんかも大量に出回り、やっぱりそういった話で盛り上がるだろうから、全員を口止めする方が逆に無理があるか。
ということは、アリアダンジョンに行くことができる権利も、身分による恩賞方式に組み込むしかないだろう。足軽組頭にもワンチャン与えていいかもな~。
よし、好きに自慢させてあげよう!
「堺ダンジョンからも果物と野菜がいっぱい収穫出来ることが判明したので、尾張と三河での『ダンジョン取引』が成立したのよ。でもカーラ達は尾張に帰っちゃったじゃない?それで流星城に残っていた私とグミとお義父さんが、アリアダンジョンに連れて行ってもらえることになったの!」
「「な、なんですってーーーーーーーーーーーーーーー!?」」
チェリンが残っていた理由は、丹波への引っ越しやらで仕事がいっぱいだったかららしいけど、このケースも『残り物には福がある』に近いかもですな~。
「でね!魔物を倒すと大きな魔石が手に入るから、毎日それを集めてガチャをいっぱい回したんだよ!」
「グミも私と同じようにガチャを回したのだな!アレは本当に楽しかったぞ!」
お、ミスフィートさんの登場だ!
「じゃあお義父さんの金ピカの服も、そのガチャってヤツから?」
「うむ。心の底から不本意ではあるが、一年間『大バカ殿様の衣装』を着て過ごすハメになってしまった」
「大バカ殿様とか笑えるんですけど!!でも何で一年もその服なの?」
「三回勝負をして、三回ともとんでもない服が出やがったせいだ!!」
親父が、三回勝負をすることになった理由と、その時の熱いバトル内容を、皆に面白おかしく話して聞かせた。
「「アーーーーーッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」」
この先ずっと大バカ殿様で暮らすわけだから、イチイチ説明して歩くのも面倒だしな。笑いをとって一気に認知してもらう作戦に出たようだ。
「グミが背負ってる猫のリュック、すごく可愛いね!」
「チェリンも犬のリュックを背負ってるわ!」
「よく見ると、お義父さんも金ピカのリュックを背負ってるっスよ!」
おお~三馬鹿の登場だ!やっぱこいつらがいると一気に城が騒がしくなるな~。
そういや、尾張にドナドナされていったルシオはどうなったのだろう?
「ねえねえ小烏丸!言っちゃっていい?」
「どうせこの後説明することになるだろうから構わ・・・、いや、どうせなら見せてやるといい」
「見せて?あ~そういうことか!ハイみんな少し下がって~」
頭に『?』を浮かべながら、ルーシー達が後ろに下がった。
「これがただの可愛い猫リュックかと思ったら大間違いなのだ!」
そう言うと、グミは猫リュックから机を取り出した。
続けて机の上に小さなタンスを乗せた。
「うぇええええ!?もしかして小烏丸と隊長が持ってるのと同じヤツ!?」
「大正解ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「私の犬リュックもマジックバッグなのよ!」
「エーーーーーーーーーーーーーーー!ずるいずるい!!」
「二人だけズルいっス!!」
「いや、ああ見えて親父の金のリュックもマジックバッグだ。というわけで騒ぎが大きくなる前に、三人がそれを所持している理由を説明しよう」
皆の視線が俺に集中した。
「その三つのマジックバッグは俺が作ったんだ。覚えたばかりの時空魔法でな」
「「な、なんだってーーーーーーーーーーーーーーー!?」」
「時空魔法だと!?それって虎徹殿の得意技ではないか!!」
時空魔法と聞いて、ミスフィートさんが食いついた。
「正解です。虎徹さんとまったく同じ魔法が使えるようになりました!まだレベルは上がり切ってませんけどね~」
「凄いではないか!!もしかして転移も使えるのか!?」
「使えますよ!レベルの問題で、アリアダンジョンまで飛ぶのは無理ですけど」
「驚いたな・・・。ん?加護が無ければそのような魔法使えぬハズだが・・・」
「ええ、加護を手に入れたのです。レジェンドガチャの超大当たりで!!」
「ガチャって、加護まで手に入れることが出来るのか!!」
他の人には何の話なのかよく分からないだろうけど、ミスフィートさんは経験者なので話が通じるのだ。
「これが作れるようになったのはホントに最近なのですが、すでにいくつかのマジックバッグを完成させました。というわけで今はまだ数に限りがあるけど、身分上位の者からマジックバッグを配布しようと思っているのですが・・・」
「もちろん賛成だ!」
「「おおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーー!!」」
こうして食堂内は興奮の坩堝と化した。
それはすなわち、マジックバッグ職人の地獄の始まりでもあった・・・。
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