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680 セーラー服のエッチなお姉さん

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 グミとまったく同じ服をゲットしたのに、なぜかエロいと言われたチェリン。
 当然納得なんかするハズも無く、審査員の三人に怒涛の猛抗議が始まった。


「グミとまったく同じ服なのに、私だけエロいってのは絶対おかしい!」
「いや、まあ確かに同じ服なんだけどさ・・・」
「でもエロいんだよなあ」
「ムッキーーーーーーーーーーーーーーー!」


 このままじゃ埒が明かないと思い始めた頃、グミが道を切り開いた。


「それなら証明すればいいんだよ!」
「証明?」
「セーラー服に着替えて、小烏丸とお義父さんをギャフンと言わせるの!」
「なるほど~」

 グミさんや、アナタもエロいって言ってましたよね?

「わかったわ!セーラー服に着替えてくるから汚れ耐性を付与して!」
「あ、はい」


 汚れ耐性を付与すると、チェリンがセーラー服を抱えて部屋を出て行った。


「グミだってエロいって言ってただろ!なんでチェリン側に付いてんだよ!」
「セーラー服同盟だから私はチェリンの味方だよ!」
「裏切りはともかく、よくやった!チェリンちゃんのセーラー服姿が見れるぞ!」
「うむ。それに関しては見事な誘導だったと言わざるを得ない」
「楽しみだね!」


 ワクワクしながらしばらく待っていると、女子高生のコスプレをしたお姉さんがガチャ部屋に戻って来た。

 服がはち切れんばかりの圧倒的ムチムチ感に、俺と親父の目が釘付けになる。


「「エッロ!!」」


「なんですって!?」


 断じて女子高生ではない。
 アレは女子高生のコスプレをしたエッチなお姉さんだ!


「やはり俺達は間違ってなどいなかった!」
「なんという破壊力・・・。気を抜いたら鼻血が出てしまいそうだ」
「だから何でそうなるのよ!グミと同じ服を着ただけなのにおかしいじゃない!」
「チェリン、鏡で自分の姿を見ればどっちが正しいかわかるよ!」
「ぐぬぬぬぬぬぬぬ・・・」


 怒りに震えながら、セーラー服のお姉さんがスタンドミラーの前に立った。


「おい小烏丸!カメラは無いのか?」
「残念ながら、カーラが尾張に持って行ってしまった」
「なんだと!?ならばガチャで手に入れるしかねえ。次は魔道具狙いだ!」

 カンッ

「あーーーーーっ!猫のコップ蹴っちゃった!」
「なにッ!?」


 床に転がる猫のコップを拾おうと俺と親父がしゃがんだところで、鏡を見ていたチェリンが床に両手をつき『orz』のポーズになった。


 ―――――思わず顔を上げる。


 そこに見えたのは、セーラー服を着たエッチなお姉さんの黒いパンティーだった。


 プハッ!!


「あーーーーーーーーーーっ!!小烏丸とお義父さんが鼻血出して倒れた!!」



 ・・・・・



 ゆっくり目を開くと、知らない天井が見えた。

 って、ガチャ部屋か・・・。


「あれ?いつの間にか寝てしまっていたのか」
「ぬ、なぜ俺は床に倒れていた?」


 次の瞬間、こちらにお尻を向けていたお姉さんの黒いパンティーを思い出した。


 バッ!


 ―――――しかしそこにいたのは、女子中学生と黒ナースだった。


「あのー、チェリンさん?確かセーラー服を着てたと思ったのですが・・・」
「セーラー服のエッチなお姉さんはどこだ?」
「チェリンならもう着替えちゃったよ」

「「な、なんだってーーーーーーーーーー!?」」


 チェリンが遠い目をして話し始める。


「私が間違っていた。それだけのことよ」


「「・・・・・・・・・・・・・・」」


 どうやら鏡で確認したことで気付いたみたいですね。
 たとえグミとまったく同じ服でも、エロいものはエロいということに。


「いや、でも元の服に着替えることはなかったのでは?」
「その通りだ!アレはアレで素晴らしいモノだったぞ」
「私もチェリンにそう言ってたところなの」
「うん、あの服がエロかったのはもう認めるしかないわね。でも同じエロいにしても、セーラー服だとなんか落ち着かないし、すごく恥ずかしいのよ!」


 なるほど!元ネタを知らないからコスプレってのもよく分からないハズなのに、グミの着こなしを見たことで少女が着る服だということに気付き、成熟した女性が着るとエロくなってしまうという事実を受け止めたのですね・・・。

 それなら最初から色気を前面に押し出している黒ナース服を着ていた方が、ギャップによる恥ずかしさみたいなのが無いもんな。

 っていうか、もう慣れたせいか黒ナース服がメチャメチャ気に入ってそうだ。
 戦闘も出来るように、あとでしっかり強化してあげよう。


「ところで、この血に染まったタオルは何だ?」
「お義父さんと小烏丸が鼻血を出して倒れたから、私が拭いてあげたんだよ!」
「ぶはッ!それで俺達は床に転がっていたのか!」
「謎は全て解けた!!ありがとうグミ。ガチャ部屋が血の海にならずに済んだ」


 しかしラッキースケベで鼻血を出したのなんていつ以来だ!?

 今では毎日夜伽に勤しんでいるというのに、こんなことで興奮してしまうとは!
 なるほど・・・、シチュエーション効果ってのも馬鹿にできないな~。


「さてと、俺も嬢ちゃん達の流れに続くぞ!」
「セーラー服を手に入れるのか!?」
「いらねえよ!おっさんの女装なんて痛々しいだけだろ!」
「エーーーーー!みんなでセーラー服着ようよ!」
「私はお義父さんの女装なんか見たくないわね」


 そんな会話をしながら、親父がデラックスガチャに魔石を投入していく。


 ガチャコン! キュピン!


「「な、なんだってーーーーーーーーーーーーーーー!?」」


「・・・嘘だろ?」
「オイオイオイオイ、セーラー服3レンチャンは快挙だぞ!」
「お義父さんもセーラー服同盟の仲間入りだ!!」
「私もセーラー服に着替えないとダメかしら?」
「だから女装なんかしないっつってんだろ!」


 カプセルの中のカードに書かれていたのは、やはり【服】だった。
 
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